【徹底比較】医療費後払いサービス5選|気になる手数料や使い方も解説

更新日 2024.02.07
投稿者:豊田 裕史

「医療費後払いサービス」を導入する医療機関が増えているのをご存じでしょうか?医療機関が抱える問題は数多くありますが、医療費後払いサービスを導入すれば、会計業務の効率化を期待できます。また、患者様の負担軽減も可能です。
現在、さまざまな企業が医療費後払いサービスを提供しています。しかし、選択肢が多いとどれを選べばいいか分からなくなってしまうかもしれません。
そこで今回は、それぞれの特徴をあげながら各サービスを比較紹介していきます。比較しながら検討してみてください。

医療費後払いサービスとは?

医療費後払いサービスとは、医療機関での会計を待ち時間ゼロで行なえるサービスです。サービスに登録すれば

  • クレジットカード払い
  • コンビニ払い
  • 口座振替

などの支払方法で決済ができます。

最大のメリットは患者と医療機関、双方の負担が軽減する点です。

患者が支払った料金は、後日サービス提供会社から振り込まれるようになっているので、料金が未収になる心配もありません。また、サービスによっては医事会計システムとの連携が可能です。請求金額が自動消込されるようになっているため、会計業務の効率化にもつながります。

メリットがあるのは、医療機関側だけではありません。患者は、一度サービスへの登録を済ませておけば、以降は会計待ち時間がゼロになります。そのため、ストレスフリーでの会計が可能になるのです。

医療費後払いサービスを導入するメリット

医療費後払いサービスを使うメリットを、より具体的に見ていきましょう。

患者待ち時間の短縮

医療費後払いサービスを利用して会計の待ち時間を減らせば、待合室や駐車場が混雑しなくなります。病院で診察を終えた後、会計に呼ばれるまで30分ほど待たされた経験のある人もいるのではないでしょうか。

クレジットカードや口座振替で支払いができるようになれば、診察を終えた患者はすぐに帰路につくことができます。結果的に顧客満足度が向上し、再診率もアップにもつながるはずです。

キャッシュレス決済ニーズへの対応

今やコンビニや飲食店では当たり前の風景となったキャッシュレス決済ですが、医療機関で対応できているところは多くありません。財布を持ち歩かない若者も増えています。若い世代の来院を促したいのであれば、他院と大きな差別化となるでしょう。来院者のほとんどが高齢者で、現金決済がほとんどである場合を除き、検討の余地はありそうです。

医療費後払いサービスを選ぶポイント

今回は、

  • 支払い方法
  • 導入実績・サービス利用率
  • の観点から、2ndLaboでおすすめする後払いサービスを紹介します。

    支払い方法

    後払いの決済方法は、クレジットカード決済と口座振替、コンビニ決済の3種類があります。両者のメリットを理解して、自院に必要なのはどちらかを判断しましょう。いずれも決済時に一定の手数料が発生します。患者様ご本人だけでなく、ご家族様の情報で登録いただくこともできます。

    医療費あと払い|株式会社メディカルファイナンステクノロジーズでは、各金融機関口座の他に、ソフトバンクやauに紐づいた決済サービスで登録することもできます。

    Sma-pa CHECKOUT|株式会社アルメックスは、クレジット決済とコンビニ決済を選択可能。スマートフォンを使いこなすことが難しい方向けに、コンビニ決済も用意しているようです。

    導入実績・サービス利用率

    入実績が少ないサービスの場合、認知度が低いため患者の不安を煽ってしまう可能性があります。気になるサービスがあった場合は、実際の導入実績をしっかりと確認しておきましょう。 全国3000施設以上の導入実績がある医療費あと払い(株式会社メディカルファイナンステクノロジーズ)は、2ndLaboとしておすすめできます。

    医療費後払いサービス5選比較

    医療費あと払い|株式会社メディカルファイナンステクノロジーズ

    株式会社メディカルファイナンステクノロジーズ

    出典:医療費あと払い https://mdcom.jp/institution/

    医療費あと払い」は、医療機関のニーズに合わせたさまざまな後払いサービスを提供しています。

    • 外来向け
    • オンライン・電話診療向け
    • 在宅向け
    • 薬局向け

    この4種類のなかから、自院に適したサービスを選べるのです。しかも、WEB上で完結するサービスなので、低コストで導入できます。期限を過ぎても医療費の支払いがない場合は、督促業務を代行してくれるので医療機関側の負担軽減にもつながるでしょう。

    医療費あと払いの比較ポイント

    • ニーズに合わせた4つのサービスがある
    • 低コストで導入できる
    • 督促業務を代行してもらえる

    製品情報

    導入費用 要問合せ
    月額費用 要問合せ
    患者支払方法 口座引落・ドコモ利用料とまとめて支払・ソフトバンク利用料とまとめて支払・au利用料とまとめて支払・EPARK後払い(クレジットカード)
    他サービスとの連携 なし

    Sma-pa CHECKOUT(スマパ チェックアウト)|株式会社アルメックス

    株式会社アルメックス

    出典:Sma-pa CHECKOUT(スマパ チェックアウト) https://www.almex.jp/mc/products/examination/smapa-checkout.html

    「Sma-pa CHECKOUT(スマパ チェックアウト)」は患者の利用料が無料で、支払方法をクレジットカード決済とコンビニ支払いから選べます。専用アプリを利用すれば領収書・明細書の発行が可能です。これにより、発行業務の負担が大幅に軽減されます。

    後払いシステムを利用する場合、専用端末機の「Sma-pa TERMINAL」を設置する必要があります。ただ、この端末は大型なのでそれなりのスペースがないと設置できません。

    そこで、クリニック向けに開発されたのが「Sma-pa TERMINAL DESKTOP」です。非常にコンパクトなつくりで、クリニックのような限られたスペースでも無理なく設置できます。

    Sma-pa CHECKOUT(スマパ チェックアウト)の比較ポイント

    • クレジットカード決済とコンビニ支払いから選択できる
    • 専用アプリから領収書や明細書を発行できる
    • 限られたスペースでも専用端末機の設置が可能

    製品情報

    導入費用 要問合せ
    月額費用 要問合せ
    患者支払方法 クレジットカード・コンビニ払い
    他サービスとの連携 Sma-paTERMINAL

    CADA払い|CADA株式会社

    CADA株式会社

    出典:CADA払い https://www.cada.co.jp/cadapay/

    「CADA払い」は、後払いだけではなく分割払いにも対応しています。後払いの支払日は患者が自由に設定可能です。給料日や年金支給日などに合わせて支払いができます。

    医療費特化型クレジットのため、クレジットカードを持っていない患者も利用できるのは大きな魅力でしょう。導入の際は専用の決済端末を使うため、Wi-Fi環境さえあれば導入可能です。

    CADA払いの比較ポイント

    • 支払日や支払い回数の選択が可能
    • クレジットカードを持っていない患者も利用できる
    • Wi-Fi環境さえあれば導入可能

    製品情報

    導入費用 要問合せ
    月額費用 要問合せ
    患者支払方法 口座振込・口座引落
    他サービスとの連携 なし

    CADA2|CADA株式会社

    CADA株式会社

    出典:CADA2 http://www.cada.co.jp/

    「CADA2」は、入院費・高額医療費の支払いをサービス提供会社が立て替えてくれます。医療費立て替えによって、未収金の防止・抑制につながるので病院にとってはありがたいサービスです。

    導入の申し込みから利用開始までは、約3週間~4週間で比較的スムーズに導入できます。患者も申し込みから2~3日で審査が完了して利用できるようになり、急ぎの場合は即時での審査も可能です。

    CADA2の比較ポイント

    • 立替払いをしてもらえるので未収金のリスクを抑えられる
    • 導入にかかる期間が短い
    • 患者の利用審査は急ぎの場合即時対応している

    製品情報

    導入費用 なし
    月額費用 要問合せ
    患者支払方法 要問合せ
    他サービスとの連携 なし

    NOBORI|PSP株式会社

    PSP株式会社

    出典:NOBORI https://nobori.me/

    「NOBORI」は、検査結果や薬などのさまざまな医療情報が見れるアプリです。アプリ内に、医療費後払いサービスが備わっています。

    アプリ内の情報は家族との共有も可能です。家族が遠方に住んでいる場合でも、すぐに健康情報を見れるので、電話やメールをして確認する必要がありません。特定保健指導や相談などの際は、チャットを利用してやりとりできます。

    NOBORIの比較ポイント

    • さまざまな医療情報がひとつのアプリで見れる
    • アプリ内の情報を家族と共有可能
    • チャットで患者とやりとりできる

    製品情報

    導入費用 要問合せ
    月額費用 要問合せ
    患者支払方法 クレジットカード払い
    他サービスとの連携 医療情報アプリ「NOBORI」の一機能

    医療費後払いサービスはこんな医療機関におすすめ

    現在、日本の医療機関はさまざまな問題を抱えています。

    • 会計待ち時間の長さ
    • 2025年問題
    • 慢性的な人材不足

    などは、早急に解決しなければなりません。

    これらの問題を解決するために、医療費後払いサービスを導入する医療機関は年々増えています。ここでは、医療費後払いサービスはどんな医療機関におすすめなのか解説していきます。

    会計待ち時間を解決したい

    医療費後払いサービスを利用して会計の待ち時間を減らせば、待合室や駐車場が混雑しなくなります。結果的に顧客満足度が向上し、再診率もアップするのです。医療機関における会計待ち時間に関しては、以前から多くの患者が不満を抱いています。

    医療費後払いシステム「待たずにラク~だ」を提供しているグローリー株式会社は、患者および医療事務関係者を対象とした「“医療現場における診療費の支払い”に関する意識調査」で以下のような結果を報告しています。

    • 患者の73%が「会計待ち時間がストレス」と回答。医療事務関係者の97%が「患者の会計待ち時間を短くしたい」と回答。どちらも時短を求めていることがわかった。
    • 患者の73%が「許容できる会計待ち時間は10分まで」と回答。医療事務関係者の50%以上が「患者を10分以上会計で待たせている」と回答、約10%は「60分以上待たせている」と回答。

    出典:患者・医療事務関係者ともに「会計の時短」望む 会計待ち時間は「10分まで」が70%以上

    こうしたデータからも、会計待ち時間に関して頭を抱えているのは患者だけではないことが分かります。患者と医療機関の双方にメリットがあるのなら、導入を前向きに検討してもいいでしょう。

    キャッシュレス決済ニーズに応えたい

    キャッシュレス決済に対応しているセルフレジの導入もおすすめです。世界的に見ると、日本におけるキャッシュレス決済の普及は思うように進んでいません。

    しかし、新型コロナウイルスの影響により、国内でのキャッシュレス決済比率は上昇傾向にあります。セルフレジはクレジットカードや電子マネーを利用できる機種もあり、需要が高まりつつあるキャッシュレス決済に対応しています。会計待ち時間が短縮されるため、顧客満足度の向上を期待できるでしょう。

    また、レセコンとの連携に対応している機種が多いのも大きな魅力です。業務を効率化する上でも有効な手段なので、検討の余地はあります。

    業務負担を軽減したい

    各医療機関は、2025年問題への準備も進めていかなければなりません。医療機関の慢性的な人手不足はさらに深刻化していきます。

    そのため、昨今では会計業務の負担軽減のため、医療費後払いサービスを導入する医療機関が増えているのです。医療費後払いサービスを活用すれば、会計処理や事務作業などを効率化することができます。

    そのため、今後のことを踏まえて業務をなるべく負担を軽くしたいという方は、導入すると良いでしょう。

    まとめ

    「医療費後払いサービス」の導入は、医療機関の業務改善につながる可能性が高いです。超高齢化社会や現場の人材不足に関する問題は、手遅れになる前に対処したほうがいいでしょう。医療機関だけではなく、患者のためにも一刻も早く改善する必要があります。

    今回紹介した各企業のサービスを参考に、自院への導入を検討してみてください。

    よくある質問

    医療費あと払いは誰が使えるの?
    外来保険診療、各種予防接種料などです。自費診療などの利用可否は、各医療機関で異なります。
    医療費あと払いの使い方(利用までの流れ)は?
    会員情報を登録し、窓口で利用を申請するだけです。簡単に使っていただけます。

    中小企業診断士
    セカンドラボ株式会社 PR Solution Div.
    URL:https://note.com/2ndlabo/n/n949eaa3e9d69

    北海道大学を卒業後、医療機器の営業として6年間勤務。外科、整形外科、泌尿器科領域を中心に民間・国公立の病院を担当。2020年よりセカンドラボ株式会社に入社。医療福祉施設の課題解決プラットフォーム「2ndLabo」にて各種ITツール、医療機器の導入支援、クリニック開業支援に従事。

    2ndLaboのサービスを通じて、これまで1,000件を超えるサービス導入支援・開業支援を担当。得意分野は、電子カルテ、介護ソフト、各種医療機器。

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