電子カルテの比較・選定で以下のようなお悩みをお持ちではないでしょうか。
「製品が色々あるが、どれを選んだらいいのかわからない」「多くのクリニックがおすすめする電子カルテを知りたい」「自院に最適な電子カルテを手っ取り早く知りたい」
こうした事業所の悩み・ニーズを解決するために、本記事では「クリニックにおすすめの電子カルテの特徴や価格」をわかりやすく紹介します。
クリニック向けの電子カルテを選ぶのに大切な上記の5項目を軸に、おすすめの電子カルテを選定しました。新規開業で電子カルテ選びに悩まれている先生であっても「自院に合った電子カルテ」を選んでいただけるように作成したので、ぜひご一読ください。
製品名 | エムスリーデジカル | Medicom-HRf | きりんカルテ | BrainBoxCloud | セコムOWEL |
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メーカー名 | エムスリーデジカル株式会社 | PHC株式会社 | PHC株式会社 | 株式会社ユヤマ | セコム医療システム株式会社 |
基本月額 | レセコン一体型プラン:19,800円(2年目まで) ORCA連動型プラン:月額9,800円 |
要問合せ | 25,300円 | 要問合せ | 要問合せ |
初期費用 | 無料 | 2,900,000円(標準価格) | 330,000円~ ※レセコン導入にかかる費用 |
要問合せ | 820,000円(標準価格) |
提供形態 | クラウド型 | ハイブリット型 ※通常時オンプレ型、非常時クラウド切替可能 |
クラウド型 | クラウド型 | クラウド型 |
レセコン | 一体型・分離型 (各院の状況に応じて対応) |
一体型 | 分離型(日レセクラウド) | 一体型 | 分離型 |
サポート体制 | コールセンター、リモートメンテナンス | リモートサポート対応 ※全国120拠点にサポート体制 |
電子カルテ:チャット対応 レセコン:代理店がサポート対応 |
リモートメンテナンス | メール対応 |
導入・利用開始までの期間 | 2~3ヶ月(最短1か月程度) | 3か月 (ヒアリング~設置~操作説明) |
約2.5~3ヶ月 | 2~3ヶ月 | 最短1か月 |
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目次
無床クリニック向けの電子カルテは、主に下記の通りです。
「Medicom-HRf」はPHCホールディングス株式会社からリリースされている電子カルテです。1972年に日本初の医事コンピュータ「メディコムMC-1型」を発売して以来、メディコムシリーズの医事コンピュータや電子カルテは、多くの医療機関で支持を集めてきました。
長年培った信頼のノウハウで、安定したクリニック経営をサポートしてくれます。PHCホールディングス株式会社の電子カルテはPACSや各科検査システムなど、約170社のさまざまな機器と連携させることができ、便利さを追及しています。クラウド型とオンプレミス型運用を融合させた、新しいハイブリット型電子カルテシステムです。
Medicom-HRfの比較ポイント
製品情報
レセコン | 要問合せ |
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カルテ作成サポート | オーダーチェック、自動置換・照合などあり |
文書作成サポート | あり |
その他機能 | 予約・再来受付システム、透析管理システム、臨床検査結果データ参照など |
システム・機器との連携範囲 | 約170社の機器と連携可能 |
推奨環境 | 要問合せ |
サポート体制 | 電話、メール、遠隔 |
基本月額 | 要問合せ |
初期費用 | 要問合せ |
「エムスリーデジカル」は、30万人の医師たちからサポートされている電子カルテです。最新AIによる自動学習と、シンプルな画面設定が特長で、カルテ記入時間を80%も削減できます。それにより、カルテの入力効率向上だけでなく、入力ミスや入力漏れを防ぐ効果も期待できるでしょう。
また、クラウド型なので、診療報酬改定などのシステム更新は自動で行われます。更新費用はかかりませんし、永年買替不要なのでコストを抑えることもできるでしょう。
エムスリーデジカルの比較ポイント
製品情報
レセコン | ORCA連携 |
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カルテ作成サポート | 適応症のAI自動学習機能など |
文書作成サポート | あり |
その他機能 | iPad手書きカルテアプリ、検査結果ビューアーなど |
システム・機器との連携範囲 | 90以上のサービス・機器と連携 |
推奨環境 | Windows8、Mac、iOS、 AndroidOSなど |
サポート体制 | 訪問、電話 |
基本月額 | レセコン一体型プラン19,800円~、ORCA連動型プラン9,800円~ |
初期費用 | 無料 |
三栄メディシス株式会社は、37年間で3,800件以上の医療機関に電子カルテやレセプトコンピュータを提供してきました。37年間にわたる豊富な実績をもとに誕生したのが「Dr.Simpty for ORCA」です。
「Dr.Simpty for ORCA」はシンプルな画面で、簡単に操作することができます。また、ソフトウェアはネット更新なので、常に最新の状態をキープできるのも特長です。時代に応じて必要な機能を追加することもできるので、クリニックの経営状態に合わせて更新していくことができるでしょう。
Dr.Simpty for ORCAの比較ポイント
製品情報
レセコン | ORCA連携 |
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カルテ作成サポート | 簡単スキャン機能など |
文書作成サポート | あり |
その他機能 | 簡易画像ファイリング、予約機能、DO入力など |
システム・機器との連携範囲 | 要問合せ |
推奨環境 | Windows 10 Pro / Windows Server 2016 |
サポート体制 | 電話、メール、遠隔 |
基本月額 | 要問合せ |
初期費用 | 要問合せ |
「きりんカルテ」は、外来にも在宅にも対応できるクラウド型電子カルテです。シンプルで使いやすいUI設計なので、パソコンに苦手意識がある人でも直感的に操作できます。そのため、スタッフが使いこなせるか心配だというクリニックでも、導入しやすい電子カルテといえるでしょう。
また、きりんカルテは代理店とサポート提携を結んでおり、システム稼働後のサポートは全面的に代理店が行ってくれます。診察セットや定型文の作成サポート、またネットワーク設定も依頼できるので、初めての方にもおすすめの電子カルテです。
きりんカルテの比較ポイント
製品情報
レセコン | 日レセクラウド連動 |
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カルテ作成サポート | オーダー入力、病名チェックなど |
文書作成サポート | あり |
その他機能 | 予約機能、在宅機能、自由診療機能、画像撮影アプリなど |
システム・機器との連携範囲 | エコー、予約システム、外注検査連携など |
推奨環境 | Google Chromeの最新バージョン |
サポート体制 | 代理店によるサポート |
基本月額 | 25,300円~ |
初期費用 | 330,000円 |
「BrainBoxVⅢ」は「誰もが使える」をテーマに造られた、カスタマイズフリーなオンプレミス型電子カルテです。配色や配置、機能を使いやすいようにカスタマイズできます。さらに、新世代医薬品関連データベースMDbankを用いており、キメの細かい処方支援も可能です。
また、院内サーバレプリカをノートパソコンに作成すれば、オフラインでのカルテ操作もできるようになります。自宅で紹介状を作成したり、学校や企業など院外で診察を行う際にも安心です。オフラインで作成したデータは、院内LANに接続するだけで同期できます。
BrainBoxVⅢの比較ポイント
製品情報
レセコン | 一体型 |
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カルテ作成サポート | 適応症チェック機能など |
文書作成サポート | あり |
その他機能 | 診療アラーム、初見画像の保存機能、相互作用チェックなど |
システム・機器との連携範囲 | さまざまな医療機器、検査会社、分包機との連携可能 |
推奨環境 | Windows |
サポート体制 | 遠隔、リモートメンテナンス |
基本月額 | 35,000円 |
初期費用 | 2,000,000円~ |
先述した「BrainBoxVⅢ」同様、株式会社ユヤマが開発した電子カルテが「BrainBoxCloud」です。「BrainBoxVⅢ」がオンプレミス型なのに対し、「BrainBoxCloud」はクラウド型を採用しています。ネット回線障害が発生した際でも、クリニックの運用を止めないようにサブサーバを標準装備しているので安心です。
「BrainBoxCloud」の診察パネルでは、患者の薬歴やオーダー歴、最近の出来事をひとつの画面に表示できます。そのため、過去カルテをめくることなく、患者の状態を把握し、スムーズな診察が可能になるでしょう。
BrainBoxCloudの比較ポイント
製品情報
レセコン | 一体型 |
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カルテ作成サポート | 過去カルテの切替表示、アレルギーチェックなど |
文書作成サポート | あり |
その他機能 | クロルプロマジン換算機能、診療待ち時間の予測など |
システム・機器との連携範囲 | 調剤システム連携、保険証OCR連携など |
推奨環境 | Windows |
サポート体制 | 遠隔、リモートメンテナンス |
基本月額 | 要問合せ |
初期費用 | 要問合せ |
「セコムOWEL」は在宅クリニックや無床診療所向けに開発された電子カルテです。機能は充実していますが、使いやすさと見やすさにこだわったシンプルな操作性が特長です。また、「セコムOWEL」はセコム医療システム株式会社からリリースされています。
セキュリティサービスを提供しているセコムならではのさまざまな防犯対策を備えているため、データのセキュリティ面も安心できるでしょう。さらに、WindowsはもちろんのことMacやタブレット、スマホにも対応しており、どの端末でも簡単に操作できます。
セコムOWELの比較ポイント
製品情報
レセコン | 要問合せ |
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カルテ作成サポート | 処方オーダー、注射オーダー、シェーマなど |
文書作成サポート | あり |
その他機能 | 訪問スケジュール作成、介護会計、持ち運びカルテ出力など |
システム・機器との連携範囲 | 検査連携、患者属性連携、ビューアー連携、請求書自動印刷など |
推奨環境 | Google ChromeがインストールされているPC、タブレット |
サポート体制 | メール |
基本月額 | 要問合せ |
初期費用 | 要問合せ |
「AI・CLINIC」は無床診療所向けの完全一体型電子カルテシステムです。オーダーから会計、レセプト業務まで「AI・CLINIC」一台で完結するため、レセコンが必要ありません。そのうえ、操作も簡単で直感的な入力ができるため、短時間で操作方法を習得できるでしょう。
さらに、「AI・CLINIC」には在宅機能がついており、在宅診療を行うクリニックから注目を集めています。「訪問先ではカルテ入力の時間がない」というケースに備え、簡単かつ必要な機能を備えているのが特徴です。
AI・CLINICの比較ポイント
製品情報
レセコン | 一体型 |
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カルテ作成サポート | オーダー登録など |
文書作成サポート | あり |
その他機能 | Do機能、バイタルの登録、在宅専用画面など |
システム・機器との連携範囲 | 予約システム、問診システム、自動精算機など |
推奨環境 | 要問合せ |
サポート体制 | 要問合せ |
基本月額 | 要問合せ |
初期費用 | 要問合せ |
「Qualis Cloud」はカスタマイズ性が高く、自由に操作できるクラウド型電子カルテです。処方チェックやオンライン請求など、受付・診察・会計それぞれのシーンで、情報の入力や参照をサポートしてくれます。また、オプションで付けられる音声入力や遠隔操作機能といったサービスも人気です。
もともと「Qualis」はオンプレミス型でリリースされた電子カルテでした。オンプレミス型ならではの、自由度の高い操作性を継承しているのが「Qualis Cloud」です。操作性だけでなく院内に設置した各種機器やシステムとの連携も、オンプレミス型と同じように実現してくれます。
Qualis Cloudの比較ポイント
製品情報
レセコン | 要問合せ |
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カルテ作成サポート | 音声入力、処方チェックなど |
文書作成サポート | あり |
その他機能 | 予約機能、オンライン請求、レセプト点検ツールなど |
システム・機器との連携範囲 | 外注検査、自動精算機、心電図など |
推奨環境 | 要問合せ |
サポート体制 | 電話、遠隔 |
基本月額 | 38,000円 |
初期費用 | 2,400,000円 |
「m-WAVE2.0」では、インターシステムズ社の超高速データベース「Cache」を採用しています。それにより、軽くて速い操作が持続可能となり、世界の主要な病院や検査施設で使用された豊富な実績が特長です。
また、所見セットや数値所見、手書き所見では、シェーマやパレットツールを使って自由に描画が可能になります。さらに、TWAIN対応のカメラを接続することで、フォルダを操作することなく、画像をダイレクトに取り込めます。操作も簡単なので、30分ほど操作すれば、基本的な操作は難なくこなせるようになるでしょう。
m-WAVE2.0の比較ポイント
製品情報
レセコン | ORCA、他社医事システムとオンライン連携可能 |
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カルテ作成サポート | カルテDO、定期セットなど |
文書作成サポート | あり |
その他機能 | カラフルアイコン、製剤写真の表示、各種チェック機能など |
システム・機器との連携範囲 | 画像システム、院内生理検査システム、待ち受け患者呼び出し管理など |
推奨環境 | Windows Server 2008 x86 |
サポート体制 | メール、電話 |
基本月額 | 要問合せ |
初期費用 | 要問合せ |
「Ortia」は、誰でも使いやすいレセコン融合型電子カルテシステムです。レセコン融合型だからこそ、レセコン画面から直接会計仮面に遷移でき、入金生産や窓口帳簿印刷が簡単に行えます。
また、「未来カルテ」とも連動しているため、予約当日の診療もスムーズに行えるでしょう。さらに、保険証リーダーや診察券発行など、より便利にするためのオプション機能も選択できます。自院に必要な機能を検証し、最適な状態にカスタマイズできるのも「Ortia」の特長のひとつです。
Ortiaの比較ポイント
製品情報
レセコン | 一体型 |
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カルテ作成サポート | 診療カレンダー、患者簡易情報など |
文書作成サポート | あり |
その他機能 | 後発医薬品の表示、逆引き検索、候補病名機能など |
システム・機器との連携範囲 | CRシステム、診療予約システム、健診システムなど |
推奨環境 | 要問合せ |
サポート体制 | 要問合せ |
基本月額 | 要問合せ |
初期費用 | 要問合せ |
「SUPER CLINIC」は、ぱっと見ただけで全体を即座に把握できるシンプルなデザインの電子カルテです。多彩な機能を使用頻度や重要度から分類し、最適な場所に配置できます。入力はほぼクリックだけなので、初めて触れた人でもすぐに慣れることができるでしょう。
また、症状、身体情報、既往歴、服用中の薬剤、アレルギー情報といった問診データは、受付の待ち時間を利用して、一括入力できます。そのため「待ち時間2時間、診療5分」などといった現状を回避できるのです。
SUPER CLINICの比較ポイント
製品情報
レセコン | 一体型 |
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カルテ作成サポート | 予約カルテ、カルテ検索、問診キャプションなど |
文書作成サポート | あり |
その他機能 | お薬辞典、処方チェック、病名ナビなど |
システム・機器との連携範囲 | 精算機、カルテビューワ、外注検査オーダーなど |
推奨環境 | 要問合せ |
サポート体制 | 電話、遠隔、運用点検 |
基本月額 | 要問合せ |
初期費用 | 要問合せ |
「CLIUS」はオンライン診療機能を搭載した、クラウド型電子カルテです。パソコンやスマホを使い、医師と患者さんがお互いの顔を見ながら、コミュニケーションを取ることができます。また、オンライン診療の支払いは、クレジットによる事前または事後の決済が可能です。
さらに、WindowsだけでなくMacやiPadでも自由に操作できるので、誰でも簡単に使うことができるでしょう。加えて予約機能もついており、患者さんが直接WEBから予約したり、クリニックのスタッフが予約管理をするために使うことも可能です。
CLIUS(クリアス)の比較ポイント
製品情報
レセコン | ORCA連携 |
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カルテ作成サポート | オーダーチェック、自動学習などあり |
文書作成サポート | あり |
その他機能 | 薬用量機能、在宅機能、オンライン診療など |
システム・機器との連携範囲 | 60社との連携&連携種類は120 |
推奨環境 | Windows、Mac、iPad(Google Chrome 最新バージョン) |
サポート体制 | 電話、メール、遠隔 |
基本月額 | 12,000円~(※ID数が6つ以降は別途料金発生) |
初期費用 | 200,000円~ |
CLINICSカルテは「CLINICSオンライン診療」を使い、電子カルテ上から患者さんのアプリとつながる機能を持った電子カルテです。患者さんの通院をサポートし、待ち時間を短縮できるようになるため、診療が効率化できます。
さらに、日医標準レセプトソフト「ORCA」を内包しているため、レセプトソフトを別で操作する必要がありません。さまざまな機器とシームレスに接続できるのも、「ORCA」を内包しているCLINICSカルテの特長のひとつです。
CLINICSカルテの比較ポイント
製品情報
レセコン | ORCA内包 |
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カルテ作成サポート | あり |
文書作成サポート | あり |
その他機能 | 経営分析機能、Web予約システム、シェーマ、メモ機能など |
システム・機器との連携範囲 | WEB問診システム、検査会社など |
推奨環境 | Windows、Mac搭載のパソコン、Google Chrome 最新版 |
サポート体制 | 訪問、オンライン |
基本月額 | 40,000円 |
初期費用 | 要問合せ |
電子カルテ選びに迷われている方へ
コンシェルジュが無料で希望条件に合う製品・メーカーを代わりに探します
次に有床クリニック向けのおすすめ電子カルテをご紹介していきます。
ここからは有床クリニック向け電子カルテの特長を、詳しく解説していきます。
「HAYATE/NEO(ハヤテネオ)」は地域医療構想に合わせた有床診療所向けのクラウド型電子カルテです。ASPIC IoT・AI・クラウドアワード2019では「ASP・SaaS部門」委員会賞を受賞しました。
「HAYATE/NEO(ハヤテネオ)」は診療内容をスムーズに把握できる、直感的で分かりやすい画面構成を採用しています。
そのため、電子カルテの使い方に慣れていないスタッフでも、簡単に活用することができるでしょう。さらに、システムの導入・運用のトータルコストを抑制しているため、具体的な金額が知りたい方は、ぜひ株式会社ファルコバイオシステムズに問い合わせてみましょう。
HAYATE/NEO(ハヤテネオ)の比較ポイント
製品情報
レセコン | HAYATE/ML-A、ORCA連携 |
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カルテ作成サポート | 各種オーダー、診療録など |
文書作成サポート | あり |
その他機能 | 薬局機能、検査機能、ケアプランなど |
システム・機器との連携範囲 | オプションで部門システム連携、監護勤務表システム連携など |
推奨環境 | フレッツひかり回線推奨 |
サポート体制 | 電話 |
基本月額 | 要問合せ |
初期費用 | 要問合せ |
「Open-Karte Cloud」は、スムーズな導入、安全な管理、低コストを目指した電子カルテです。情報量の多い電子カルテを見やすくし、シンプルなデザインで視認性および判読性を高めています。毎日使う電子カルテだからこそ、シンプルで使いやすいデザインを追及しています。
また、「Open-Karte Cloud」を導入する際は、専任のスタッフがクリニックを定期訪問し、電子カルテの運用提案や操作方法のレクチャーなど運用開始までしっかりサポートしてくれるので安心です。アフターサービスが充実しているので、運用開始後の心配も不要になります。
Open-Karte Cloudの比較ポイント
製品情報
レセコン | Medical Leader-Account(ML-A)、ORCA連携 |
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カルテ作成サポート | 診療カレンダー、アシストビュー機能、カルテシールなど |
文書作成サポート | あり |
その他機能 | 看護記録、基本伝票、データ提出加算など |
システム・機器との連携範囲 | 医療会計システム、処方チェックシステム、PACSなど |
推奨環境 | 要問合せ |
サポート体制 | 電話、定期点検 |
基本月額 | 要問合せ |
初期費用 | 要問合せ |
「m-KARTE」は、豊富な実績を持つ富士通と、総合臨床検査センターとしての医療情報サービスを担うLSIメディエンスの技術とノウハウが融合した診療所向け電子カルテです。見やすさと使いやすさにこだわり、カルテの文字がはっきりと読めるように設計されています。
また、カルテのデザインは「HOPE LifeMark-HX」をはじめとした、病院向け電子カルテをベースに設計されています。多くの病院で使用されている電子カルテなので、操作が苦手なスタッフでも簡単に操作できるようになるでしょう。
m-KARTEの比較ポイント
製品情報
レセコン | オンライン |
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カルテ作成サポート | 点数表示、予定入力、テンプレート、シェーマなど |
文書作成サポート | あり |
その他機能 | オンラインレセプト請求、オンライン検査システム「m-TEST」など |
システム・機器との連携範囲 | 透析連携、画像システム連携など |
推奨環境 | 要問合せ |
サポート体制 | 電話、来訪 |
基本月額 | 要問合せ |
初期費用 | 要問合せ |
「Doctor’s Desktop3」は、徹底的に操作性を追求し、大幅な作業効率化を低コストで実現できる診療所向け電子カルテです。複数患者のカルテを同時に開き、それぞれのカルテへ書き込むことができるので、入力効率が大幅にアップします。
また、よく使うパネルをボタン一つで優先表示させることも可能です。再診患者の入力時間を、大幅に削減することができるでしょう。加えて通常のパネルとはボタンひとつで切り替えることができるので、使い分けにも便利です。
Doctor’s Desktop3の比較ポイント
製品情報
レセコン | ORCA連携 |
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カルテ作成サポート | Do入力、複数患者のカルテ入力など |
文書作成サポート | あり |
その他機能 | テンプレート、候補病名、加算項目チェック機能など |
システム・機器との連携範囲 | 160種以上の各種医療機器との連携実績あり |
推奨環境 | 要問合せ |
サポート体制 | 電話、メール |
基本月額 | 要問合せ |
初期費用 | 要問合せ |
「ハヤブサ」は、診療科ごとのカスタマイズや提案が可能な統合型電子カルテシステムです。画面展開数を最小限に抑え、少ない操作でのスピーディーなカルテ入力ができます。マニュアルがいらないほどの直感的な操作性で、誰でも簡単に操作できるでしょう。
また、院内での問診業務は、iPadで簡単に入力できます。マウス・キーボードがいらないので、ストレスが軽減されるでしょう。さらに、iPad用問診テンプレートは用途に合わせて、内容やデザインのカスタマイズが可能です。
ハヤブサの比較ポイント
製品情報
レセコン | 一体型 |
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カルテ作成サポート | 所見入力テンプレート、診療予約管理など |
文書作成サポート | あり |
その他機能 | 数値自動取り込み、成長曲線、チャート入力など |
システム・機器との連携範囲 | 予約システム、オンライン診療アプリ、カルテ開示サービスなど |
推奨環境 | 要問合せ |
サポート体制 | 遠隔 |
基本月額 | 要問合せ |
初期費用 | 要問合せ |
株式会社Appleドクターは、内科医が代表を務める会社です。「アーチャンカルテ」は、自院用に開発されたレセプトソフトに電子カルテを追加した製品となっています。レセコン分離型のメンテナンス性と、一体型カルテの機能・連携性を併せ持った電子カルテといえるでしょう。
なお、「アーチャンカルテ」はMacやWindows問わず、既に手元にあるパソコンやプリンタをそのまま使うことができます。さらに、ハードトラブルの際には、パソコンを使って簡単に復旧することも可能です。加えて確定保存時には、PDF形式でカルテの内容を自動保存しているため、バックアップ対策も整っています。
アーチャンカルテの比較ポイント
製品情報
レセコン | 一体型 |
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カルテ作成サポート | オーダリングチェック機能、画像管理機能など |
文書作成サポート | あり |
その他機能 | シェーマエディタ、検査データ読み込み、受付機能など |
システム・機器との連携範囲 | ー |
推奨環境 | Windows、Macなど |
サポート体制 | 要問合せ |
基本月額 | 要問合せ |
初期費用 | 要問合せ |
「Bizひかりクラウド Future Clinic 21 ワープ」は、直感的な操作性と充実の機能、安心を兼ね備えたNTT東日本の電子カルテです。タッチペン式なので、紙カルテのように直感的に操作ができます。紙カルテに慣れたスタッフでも、簡単に操作ができるでしょう。もちろん、キーボードとマウスでの操作も可能です。
また、「Bizひかりクラウド Future Clinic 21 ワープ」は、タイムラインに過去の検査結果と処方の相関関係を一覧表示できます。治療の時期や方法、治療結果の変化を、データで判断できるので、今の診療を的確にサポートしてくれるのです。
Bizひかりクラウド Future Clinic 21 ワープの比較ポイント
製品情報
レセコン | ORCA連携 |
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カルテ作成サポート | 付箋機能、過去カルテ参照編集機能、家族検索機能など |
文書作成サポート | あり |
その他機能 | 往診機能、会計送信、検査結果データファイル取り込み機能など |
システム・機器との連携範囲 | 画像ファイリングシステムや予約システムなど |
推奨環境 | 要問合せ |
サポート体制 | 電話 |
基本月額 | 要問合せ |
初期費用 | 要問合せ |
「MRN(メディカルレセプティネクスト)」は入力や操作を最小限に抑え、便利な機能を最大限に備えた電子カルテです。すぐに使えて、誰でも簡単に操作できるのが特長といえます。プルダウン式やチェックボックスを使い、簡単に入力できるばかりでなく、変更もスムーズに行えるでしょう。
また、検査結果は時系列で表示させ、グラフで経過を確認することも可能です。さらに、EMシステムズ株式会社にあるセンターとリアルタイムに同期できるので、常にシステムを最新状態に保てるだけでなく不測の事態にも対応できます。
MRN(メディカルレセプティネクスト)の比較ポイント
製品情報
レセコン | 一体型 |
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カルテ作成サポート | 家族カルテ呼び出し機能、診療カード機能 |
文書作成サポート | あり |
その他機能 | 診療項目の算定アシスト、小児用量入力支援機能など |
システム・機器との連携範囲 | CRシステム、診療予約システム、カード発行システムなど |
推奨環境 | 要問合せ |
サポート体制 | 要問合せ |
基本月額 | 25,000円 |
初期費用 | 要問合せ |
「kanaVo」は、声をカルテ化するAIツールです。患者さんと医師の声を識別できるので、ストレスなくカルテ入力ができます。なお、音声で入力された情報は、自動的にカルテ化に要約されるので、手間もかかりません。
また、過去の記録が一覧画面に表示されることで、履歴を直感的に振り返ることも可能です。日時や記録の頭出しを手がかりに、診察ごとの詳細画面を探し出すことができます。処置前の説明、オンライン診療、カンファレンスに活用できる電子カルテツールといえるでしょう。
kanaVoの比較ポイント
製品情報
レセコン | 要問合せ |
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カルテ作成サポート | 音声認識機能、カルテ化に要約する機能など |
文書作成サポート | あり |
その他機能 | 振り返り機能、音声確認機能など |
システム・機器との連携範囲 | 要問合せ |
推奨環境 | 要問合せ |
サポート体制 | 要問合せ |
基本月額 | 30,000円~ |
初期費用 | 30,000円 |
「MI電子カルテシステム」は、株式会社メディカルファンドシステムからリリースされた総合電子カルテです。豊富な実績をもとに、再構築された高機能な電子カルテで、さまざまな部門と連携して、必要な医療情報の共有ができます。
また、MIシステムの中には、電子カルテシステムだけでなく、検体検査システム、健診・人間ドックシステムなどもあります。それらと連携することで、院内システムをトータルサポートすることができるのです。それにより、院内ランニングコストの削減にもなるでしょう。
MI電子カルテシステムの比較ポイント
製品情報
レセコン | 要問合せ |
---|---|
カルテ作成サポート | 受付機能、入院相談機能など |
文書作成サポート | 要問合せ |
その他機能 | リハビリサポート機能など |
システム・機器との連携範囲 | 要問合せ |
推奨環境 | 要問合せ |
サポート体制 | 要問合せ |
基本月額 | 要問合せ |
初期費用 | 要問合せ |
「SimCLINIC T3 α XLink package」は、島津メディカルシステムズ株式会社の長年の経験と実績をベースに、高い機能性と拡張性を備えた電子カルテシステムです。診察から検査、処置、受付、会計まで、院内の業務を結び付け、スムーズに、かつ確実に行えるようにサポートしてくれます。
また、iPadを利用した在宅診療支援機能も装備されており、オンライン・オフラインどちらでも使うことが可能です。今後、必要性が高まると予測される在宅診療がより便利になるでしょう。
SimCLINIC T3 α XLink packageの比較ポイント
製品情報
レセコン | 要問合せ |
---|---|
カルテ作成サポート | ボタン入力、来院リストなど |
文書作成サポート | あり |
その他機能 | シェーマ編集機能、検査オーダー機能、在宅診療支援機能など |
システム・機器との連携範囲 | DICOM規格対応の画像診断装置などさまざまな検査機器と連携可能 |
推奨環境 | 要問合せ |
サポート体制 | 電話、遠隔、リモートメンテナンス |
基本月額 | 要問合せ |
初期費用 | 要問合せ |
「Dynamics」は、現場の診療を熟知した医師が開発した、使い勝手の良い電子カルテソフトです。厚生労働省が策定した「電子保存の三原則」に完全対応しているため、安心して使うことができます。
また、株式会社ダイナミクスではレセコンエンジンを自社開発しており、電子カルテと一体型させることでスムーズな診療報酬改定時の対応が可能です。さらに、定期的に例会やメーリングリストを開催しており、現場の医師との意見交換も活発に行っています。そのため、ユーザーニーズを開発に取り入れることができるのです。
Dynamicsの比較ポイント
製品情報
レセコン | 一体型 |
---|---|
カルテ作成サポート | あり |
文書作成サポート | あり |
その他機能 | カスタマイズ機能など |
システム・機器との連携範囲 | 要問合せ |
推奨環境 | 要問合せ |
サポート体制 | メール、電話、FAXなど |
基本月額 | 初年度は不要、2年目以降は11,000円/月 |
初期費用 | 352,000円(一括振込) |
電子カルテ選びに迷われている方へ
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精神科クリニックの場合、精神科特有の帳票や心理検査項目など、内科や小児科とは違う項目が必要になります。精神科クリニックには、下記の電子カルテがおすすめです。
ここからは、それぞれの電子カルテの特長を詳しく紹介していきます。
精神科向け電子カルテについては【2023】精神科向け電子カルテの人気・おすすめ15選【徹底比較】でも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
「Alpha」は、株式会社レスコからリリースされている、日本初の精神科に特化したタイプの電子カルテです。クラウド型なので、ネット環境とパソコンさえあれば、すぐにでも使い始めることができるでしょう。
また、生活歴機能が付いており、患者さんの家族構成や過去の体験などの記録をグラフ化して表示できます。視覚的に全体像を把握できるので、短時間で患者さんの状態を把握できるでしょう。さらに、精神科固有の部門システムを標準実装しているため、カルテ記事と各部門間の統合が簡単に行えます。
Alphaの比較ポイント
製品情報
レセコン | ORCA連携 |
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カルテ作成サポート | 生活歴機能、面接フォームなど |
文書作成サポート | あり |
その他機能 | 家族図作成機能、精神科クリニカルパスなど |
システム・機器との連携範囲 | WebAPI IFによる連携標準化など |
推奨環境 | 要問合せ |
サポート体制 | 要問合せ |
基本月額 | 要問合せ |
初期費用 | 要問合せ |
「Warokuクリニックカルテ」は、精神科クリニックに特化したクラウド型電子カルテです。外来受付から診療、会計、次回予約まで「Warokuクリニックカルテ」ひとつでサポートできるようになります。
また、基本的な心理検査項目は既に準備されているため、そのままオーダーすることが可能です。オプションでデイケア機能や処方チェック機能なども付けられるため、予算と相談しながら検討してみましょう。さらに、体験版は1ヶ月無料となっていますので、初めての方にもおすすめです。
Warokuクリニックカルテの比較ポイント
製品情報
レセコン | 富士通レセコンHOPE SX-S、SX-R、ORCA連携 |
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カルテ作成サポート | カルテ記載機能、オーダー機能など |
文書作成サポート | あり |
その他機能 | デイケア機能、処方チェック機能など |
システム・機器との連携範囲 | 要問合せ |
推奨環境 | Chrome最新版、FullHD(1920x1080ピクセル)以上、メモリ8GB以上、安定して通信できる光回線安定して通信できる光回線 |
サポート体制 | 24時間365日サポート |
基本月額 | 要問合せ |
初期費用 | 要問合せ |
「Live」は、最新のWeb技術で、誰でも簡単に扱えるシンプルな操作性を持った精神科向け電子カルテシステムです。精神科医療に適したシステム構成で、精神科病院特有の煩雑な業務を効率化してくれます。指示漏れや転記漏れといった人的ミスを防ぎ、医療安全につなげられるでしょう。
また、電子化されたデータは、集計や統計処理にも利用できます。そのため、経営資料にも活用することができるでしょう。さらに、業務を効率化するために、精神科病院に適した文例や帳票などを標準装備しています。
Liveの比較ポイント
製品情報
レセコン | Medicom-HSi |
---|---|
カルテ作成サポート | オーダ歴画面など |
文書作成サポート | あり |
その他機能 | ライフビュー機能など |
システム・機器との連携範囲 | ー |
推奨環境 | インターネット環境 |
サポート体制 | メール、電話 |
基本月額 | 要問合せ |
初期費用 | 要問合せ |
「プシュケ」は、一般化向けWeb電子カルテをベースとし、精神科向けに最適化したシステムです。精神科訪問看護支援システム「HomeBank」を導入しており、訪問スケジュールの管理と煩雑な算定業務をスピードアップさせることができるでしょう。
さらに、プシュケは「CaseBank」との連携も可能です。「CaseBank」では、医療・福祉の相談業務の多い精神保健福祉士や医療ソーシャルワーカー、臨床福祉士、看護師の要望を反映させ、患者さんの相談内容や問題解決までの経過や結果をシームレスに把握することができます。
プシュケの比較ポイント
製品情報
レセコン | 要問合せ |
---|---|
カルテ作成サポート | スケジュール管理、統計分析など |
文書作成サポート | あり |
その他機能 | 訪問記録入力、医事請求など |
システム・機器との連携範囲 | CaseBankなど |
推奨環境 | 要問合せ |
サポート体制 | 24時間365日サポート |
基本月額 | 要問合せ |
初期費用 | 要問合せ |
「ML-R Nozomi」は、精神保健福祉法に基づいて設計されたアルゴリズムと、多彩な入力サポート機能により、業務効率化を促進するシステムです。期限管理サポート機能が付いているため、届出書類の提出漏れを防ぐことができます。
また、定期処方の開始や退院時の処方作成などさまざまなシチュエーションにおいて、対話形式による簡単操作でつなぎ処方の作成が可能です。さらに、精神科療法部門支援機能が付いているのも特長のひとつです。加えて精神作業療法や精神科デイケアなど、多彩なケア機能が付いています。
ML-R Nozomiの比較ポイント
製品情報
レセコン | 要問合せ |
---|---|
カルテ作成サポート | 期限管理一覧、ナビゲーション機能など |
文書作成サポート | あり |
その他機能 | 処方入力支援、精神科療法部門支援機能など |
システム・機器との連携範囲 | 要問合せ |
推奨環境 | 要問合せ |
サポート体制 | 要問合せ |
基本月額 | 要問合せ |
初期費用 | 要問合せ |
電子カルテ選びに迷われている方へ
コンシェルジュが無料で希望条件に合う製品・メーカーを代わりに探します
電子カルテはサーバーを院内に設置するかしないかで、クラウド型とオンプレミス型の2種類に分けられます。クリニックにおいては基本的にクラウド型の導入が中心になります。
クラウド型 | オンプレミス型 | |
---|---|---|
価格 | 初期費用は圧倒的にオンプレミス型より抑えられる。ラン ニングコストはオンプレミス型より高額になることもある。 | 初期費用が数100万円かかるシステムも少なくない。ただしランニングコストはクラウド型より抑えられるケースがある。 |
カスタマイズ性 | カスタマイズの自由度は制限がある | 自由度高くカスタマイズできる |
その他の特徴 | ・サーバー設置不要 ・いろいろな端末で利用可能 ・アップデートが自動で行われる ・基本的にセキュリティ強度はオンプレミス型より高い |
・連携可能な機器が多い ・カスタム次第でセキュリティをクラウド型より強固にできる |
現在では、さまざまな企業から電子カルテがリリースされています。最低限の機能は標準装備されていることが多いため、使いやすさや見やすさなど、個々人で印象の変わる部分が大切になってくるでしょう。自院に合った電子カルテを見つけるためにも、複数製品を比較して、長く付き合っていく電子カルテを見つけてください。
比較する際は、下記のポイントに注目してみましょう。
それぞれのポイントを具体的に解説していきます。
最初のポイントは「クラウド型かオンプレ型か」という点です。クリニック向けの電子カルテはクラウド型が主流ですが、オンプレ型の電子カルテにも「データの安全性」といったメリットがあります。それぞれのメリットを理解した上で、自院に合ったタイプを選びましょう。
まず、クラウド型のメリットとしては、オンプレ型と比べて、初期費用やランニングコストが低く抑えられるという点が挙げられます。コストをできるだけ削減したいクリニック向けの電子カルテといえるでしょう。代表格としては「Medicom-HRf(PHC株式会社)」「エムスリーデジカル(エムスリーデジカル株式会社)」「CLIUS(株式会社Donuts)」などが挙げられます。
一方、オンプレ型はクラウド型に比べて、カスタマイズ性に優れています。導入時に医師やスタッフの希望を聞き、独自の仕様を組むことができる反面、費用もかさむため注意が必要です。また、オンプレ型はクラウド上に個人情報を保管する必要がないため、データの安全性も確保できるでしょう。
次に「連携する機器・システム」もチェックしてください。レセコン・予約システムといった基本装備だけでなく、電子カルテ導入を機に、自院の診察をスムーズに運用するための機能を検討しましょう。
たとえば「Medicom-HRf(PHC株式会社)」という電子カルテは、予約システムや自動精算機など、約170社の機器と連携できるという強みがあります。さらに、「CLIUS(株式会社Donuts)」は、Windowsだけでなく、Macにも対応しています。連携可能な予約システムや問診システムの情報も公開しているので、選ぶ際の参考になるでしょう。
上記のような電子カルテは、自院の運営がスムーズになるだけでなく、顧客満足度にもつながります。ただし、電子カルテによっては、利用可能なOSが限られる場合もあるため、注意が必要です。
「価格」も選ぶ上での重要なポイントになります。オンプレ型に比べると、クラウド型の方が初期費用や維持費を抑えられる傾向にあります。何年使う予定なのか、他製品と比較したときに、どれくらいコスト削減が見込めるのかを具体的に数値化し、予算内に抑えられる製品を選びましょう。
自由診療向け電子カルテを扱う会社によると、費用相場は下記の通りになっています。
オンプレ型 | クラウド型 | |
初期費用 | 約300万円~500万円 | 10万円~数十万円 |
ランニングコスト | 月額2万円~5万円 | 1万円~数万円 |
出典:電子カルテの導入費用は?コストを抑えて導入する方法をご紹介
なお、電子カルテに関しては定価があるわけではないので、詳しい価格はメーカーに直接確認しましょう。
次のポイントは「使いやすさ」です。慣れてしまえば使いやすさに大きな差はありませんが、毎日扱うことになりますので自分のスタイルにあったものを選びましょう。タッチペンや音声入力など、製品によってさまざまなオプションや機能があります。
とはいえ、機能が多ければ良いというものではありません。機能が多すぎて、基本的な操作がなかなか覚えられないというケースもあります。自院に必要な機能を見極めて、機能やオプションを選ぶようにしましょう。
さらに、「以前の勤務先で使っていたメーカーだから使いやすいはず」といった選び方も危険です。メーカーが同じでも、製品によって使い方や機能は異なるからです。費用やサポート体制などを総合し、自院にとってベストな電子カルテを選んでください。
「サポート体制の充実度」もチェックしておきましょう。コールセンターの対応時間、担当営業の知識やアフターフォロー、導入後の相談など、どこまで対応してもらえるのかを事前に確認しておくと、いざという時にも困りません。
電子カルテの中には、遠隔対応などが可能なメーカーもあります。たとえば「Medicom-HRf(PHC株式会社)」は、法令改正に対応してソフトの情報を更新したり、全国120拠点でのサポート体制を展開するなど、クリニックの診療を止めないサポート体制を築いています。電子カルテがうまく作動しないなど万が一のときに備え、サポート体制の充実度は必ずチェックしておきましょう。
電子カルテ選びに迷われている方へ
コンシェルジュが無料で希望条件に合う製品・メーカーを代わりに探します
電子カルテの便利さについては聞いていても、導入にはコストがかかるため、電子カルテの導入を迷うクリニックも少なくありません。クリニックで電子カルテを導入することで、下記のようなメリットを得ることができます。
ここからは、それぞれのメリットを具体的にみていきましょう。
まずは「院内の業務効率化」が挙げられます。医師はカルテ記入作業の時間短縮ができますし、医療事務は電子化による事務作業の効率化が可能です。紙ベースで作業をするときに比べると、電子カルテでの作業は各スタッフの業務効率化につながるでしょう。
さらに、クリニックの経営面にも良い影響があります。電子データを残すことによるバックアップや、ペーパーレス化という効果が期待でき、リスクやコストの削減にもつながるでしょう。
電子カルテを導入することで「診療レベルの向上」にもつながります。これまでは事務作業に割いていた時間を、診療に充てられるようになるからです。患者さんと向き合う時間を確保できるようになり、結果的に診療レベルの向上につながるでしょう。
さらに、電子カルテにすることで、患者さんの情報を瞬時に確認できるようになります。これまでは紙カルテを探さなければならなかった情報も、タイムリーに把握できるでしょう。
電子カルテについては電子カルテ31選比較|施設別のおすすめ商品、メリットも解説!【徹底解説】でも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
特定の診療科に特化した電子カルテについては【2023年】産婦人科におすすめの電子カルテ10選|選び方まで紹介【徹底比較】、【2023】眼科向け電子カルテの人気・おすすめ7選【徹底比較】の記事で詳しく解説しています。
クリニックの電子カルテ導入は年々進んでおり、診療の効率化や医療ミス防止の面でも、小規模クリニックも電子カルテを導入するところが相次いでいます。電子カルテはさまざまな企業から提供されていますが、それぞれに付いている機能やサービスは異なります。
有床クリニック、無床クリニックなどクリニックの形態や規模に応じて、必要な機能が付いている電子カルテを選ぶことがポイントです。当記事で紹介した、各施設におすすめの電子カルテを選択し、より円滑にクリニック経営を行っていきましょう。
豊田 裕史|中小企業診断士
セカンドラボ株式会社 PR Solution Div.
URL:https://twitter.com/toyoda_2ndLabo
セカンドラボ株式会社の社員。病院・介護施設のDX&業務効率化オタク。実は中小企業診断士です。毎日医療福祉施設向けの製品やサービス、企業の調査研究を行っています。
カケル
フリーランスWEBライター
URL:https://twitter.com/kakeru5152
元高校国語教師。3年ほど教育現場で働き、フリーランスWEBライターとして独立。様々なメディアで記事を制作。ディレクターとしても活動。個人でブログも運営しており、情報発信も行なっています。