CTの耐用年数は何年?減価償却、固定資産との関係も解説

更新日 2024.04.09
投稿者:豊田 裕史

CTは病気の有無や治療の効果などを確認するための精密検査で、X線を使って行います。新たにCTの導入を検討する場合、どの程度の期間使用できるのかなど気になる方も多いでしょう。

一つの目安が耐用年数ですが、国税庁によってCTの耐用年数は6年と定められています。本記事で耐用年数や減価償却という仕組みについて詳しく解説していくので、CTの導入を検討している方や気になっている方はぜひ参考にしてください。

耐用年数とは?減価償却との関係を解説

医療機器は高額のものが多く、導入の際にはどの程度の期間使えるのか、どのように経費を計上するかなどを見通しておく必要があるでしょう。

耐用年数や減価償却という言葉がありますが、明確にどのような意味か分からないという方もいるかもしれません。ここからは、耐用年数や減価償却について分かりやすく解説していきます。

法定耐用年数とは

法定耐用年数とは、その機器や設備がどの程度の期間使用できるのかを示す目安です。
機器は使用するほど消耗していくものですが、消耗していきその価値を失うまでの年数が耐用年数になります。

使用開始から資産価値を失うまでの年数が耐用年数として定められており、これを使用して減価償却を行うのです。経費の計上のために国税庁が期間を定めており、その期間が過ぎたらすぐ使用不可能になるというわけではありません。

固定資産とは

固定資産とは、数年にわたって会社が所有し使用していく資産のことです。主に事業に使用する機器や設備が該当します。資産の中には流動資産というものもありますが、流動資産は現金化しやすい資産であるのに対して、固定資産は数年かけて費用化されるのが特徴です。減価償却という方法で経費が計上されます。

減価償却において医療機器がどの分類に属するか分かりづらいという声がよく聞かれますが、医療機器は耐用年数省令別表第一の「器具及び備品」のうち「医療機器」に該当します。

減価償却とは

減価償却とは機器や設備などの固定資産を購入した際、その代金を数年に分割して経費として計上する計算方法のことです。耐用年数が経費を分割する年数にあたります。

例えば500万円で耐用年数が5年の機器を購入したとすると、500万円の購入金額を5年に分割して経費として計上することになるのです。高額な資産を数年に分けて経費として計算するので、毎年の利益を減らして算出することが可能になり、この方法では節税効果も期待できます。

CTの耐用年数は何年?

冒頭でも述べた通り、CTの耐用年数は6年となっており、6年にわたって減価償却を行うことになります。これは歯科向けCTでも同様です。

「耐用期間」との違いに注意

耐用年数と似た言葉に耐用期間というものがありますが、これは耐用年数とは異なる概念です。耐用期間はメーカーがそれぞれ独自に定めているもので、メンテナンスや部品交換などを行っていく前提で何年その機器が性能を維持して使用できるかの目安の期間になります。

厚生労働省が出しているガイドラインを参照して各メーカーが定めており、耐用年数と一致している場合も多いようです。導入時にはしっかり各メーカーの記載を確認しておきましょう。

まとめ

今回は耐用年数や減価償却について分かりやすく説明してきました。医療機器の導入の際には、どの程度の期間使用できるのか、どのように経費を計上していくかなど見通しを立てておくことが大切です。

言葉の意味や方法をしっかり理解し、それぞれの院の状況に合う方法で機器を導入していくと良いでしょう。

中小企業診断士
セカンドラボ株式会社 PR Solution Div.
URL:https://note.com/2ndlabo/n/n949eaa3e9d69

北海道大学を卒業後、医療機器の営業として6年間勤務。外科、整形外科、泌尿器科領域を中心に民間・国公立の病院を担当。2020年よりセカンドラボ株式会社に入社。医療福祉施設の課題解決プラットフォーム「2ndLabo」にて各種ITツール、医療機器の導入支援、クリニック開業支援に従事。

2ndLaboのサービスを通じて、これまで1,000件を超えるサービス導入支援・開業支援を担当。得意分野は、電子カルテ、介護ソフト、各種医療機器。

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