骨密度測定装置は、骨粗しょう症の検査を行える大切な装置です。骨密度測定装置には、精密検査が可能な大型の機器や、踵骨で手軽に測定可能な機器など様々なタイプがあります。では、それぞれの装置にはどのような特徴があるのでしょうか。
今回は、骨密度測定装置のおすすめ製品を紹介していきます。測定方法の違いや価格についても触れていきますので、ぜひ最後までご覧ください。
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以下は、骨密度測定装置の比較一覧表になります。
企業名 | 製品名 | 測定方法 | 測定部位 |
---|---|---|---|
富士フイルム株式会社 | X線骨密度測定装置 ALPHYS LF | DXA(デキサ)法 | 腰椎・大腿骨・前腕(オプション) |
富士フイルム株式会社 | X線骨密度測定装置 ALPHYS A | DXA(デキサ)法 | 前腕 |
GEヘルスケア・ジャパン株式会社 | PRODIGY Fuga | DXA(デキサ)法 | 全身 |
GEヘルスケア・ジャパン株式会社 | Lunar iDXA | DXA(デキサ)法 | 全身 |
東洋メディック株式会社 | Horizon X線骨密度測定装置 | DXA(デキサ)法 | 腰椎、大腿骨、全身、ラテラル、前腕骨 |
東洋メディック株式会社 | X線骨密度測定装置 B-Cube | DXA(デキサ)法 | 前腕 |
富士フイルム株式会社 | 超音波骨密度測定装置 AOS-100SA | 超音波パルス透過法 | 踵 |
日本光電工業株式会社 | 超音波骨量測定装置ビーナス | 超音波パルス反射法・超音波パルス透過法を併用 | 踵 |
キヤノンメドテックサプライ株式会社 | 超音波骨密度測定装置CM-300 | 超音波パルス透過法 | 踵 |
それでは早速、おすすめの骨密度測定装置を紹介します。
使用者のニーズに合わせて柔軟に使用でき、設置場所が限定されない省スペース設計を実現した装置です。既存のフローティング式や折りたたみタイプの撮影台など、自由に組み合わせられます。
床高55cmの撮影台でも設置できるので、シニアの方でも安心して乗降可能です。アームを上げた状態で静止させられるため、ゆっくりと体制を整えられます。独自の広角ファンビームを採用しており、従来より歪みを抑えた信頼性の高い骨密度測定値を計測できるのです。
X線骨密度測定装置 ALPHYS LFの比較ポイント
製品情報
測定方法 | DXA(デキサ)法 |
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測定時間 | 腰椎:約40秒 大腿骨:約20秒 ※標準モードの場合 |
外寸(mm) | 幅・奥行:620×1,095 高さ:1,065~1,215(アーム検査位置時)、 1,730~1,880(アーム被検者昇降位置時)、1,870~2,020(アーム最大保持位置時) |
重量 | 要問い合わせ |
スキャンモードは標準・高速・高精度の3種類を搭載しており、目的に合わせて使い分けられます。測定部にあるグリップを組み替えるだけで腕の左右を自動で認識される、簡単設定タイプです。
ガイドに沿って腕を入れるだけで自然にポジショニングできるため、素早い測定開始が可能です。無理のない姿勢で測定でき、負担を感じることなく検査を完了できるでしょう。万が一ななめの状態で撮影されても、ROIの角度を補正できるので測定し直す回数を減らせます。
X線骨密度測定装置 ALPHYS Aの比較ポイント
製品情報
測定方法 | DXA(デキサ)法 |
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測定時間 | 標準モード:約15秒 高速モード:約7.5秒 高精度モード:約30秒 |
外寸(mm) | 幅・奥行・高さ:400×479×398(標準型装置)、 430×485×940(台車(上下機構なし)搭載型装置)、 430×485×910~1040(台車(上下機構あり)搭載型装置) |
重量 | 30kg(標準型装置)、72kg(台車(上下機構なし)搭載型装置)、 75kg(台車(上下機構あり)搭載型装置) |
装置の上部にタッチパネルモニターを設置することで、どの角度からも操作ができるようになっています。カラー液晶画面を採用しており、ひと目で状況を確認できる点も特徴です。プリンター内蔵型のオールインワンタイプで、測定結果をその場で印刷できます。
測定面は足を置きやすいオープンデザインを採用。セッティングから測定までがスムーズです。温度補正機能や踵の幅を自動検知し、正確な測定結果を得られます。測定時間は約2秒で完了でき、集団検診にも最適です。
超音波骨密度測定装置 AOS-100SAの比較ポイント
製品情報
測定方法 | 超音波パルス透過法 |
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測定時間 | 約2秒 |
外寸(mm) | 幅・奥行・高さ:320×530×270 |
重量 | 約14Kg |
高精度で安定したエネルギー照射ができる「K-エッジフィルター」を採用しています。K-エッジフィルター機能により中間レベルのエネルギーがブロックされ、被ばく低減が可能です。装置や各測定機能の動作確認は自動補正されるので、常に信頼性の高いデータを保持できます。
独自のスマートスキャン方式とナローアングルファンビームを融合したスマートファンビーム搭載型タイプです。従来のファンビームと比べて骨形状を認識しながら行えるので、スピーディーに測定できます。
PRODIGY Fugaの比較ポイント
製品情報
測定方法 | DXA(デキサ)法 |
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測定時間 | 腰椎・大腿骨:約4分 |
外寸(mm) | 要問い合わせ |
重量 | 要問い合わせ |
クラス最高レベルの画質を提供でき、従来の骨密度測定だけでなく、体組成測定や形態計測も行えます。スポーツ医学や生活習慣予防・ダイエット・リハビリテーションなど、さまざまな分野で活用できる装置です。
フォトンカウンティング検出器の技術を採用し、高画質・低被ばく・高精度の全てに対応しています。大腿骨近位部の細部観察のほかに、皮質骨厚の可視化や全身画像の詳細な表示も可能です。検出器間の死角をなくす交互配置がされており、より高い分解能を行えます。
Lunar iDXAの比較ポイント
製品情報
測定方法 | DXA(デキサ)法 |
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測定時間 | 要問い合わせ |
外寸(mm) | 要問い合わせ |
重量 | 要問い合わせ |
高速スキャン、かつ安定した精度を持っています。腰椎(L2-L4)であれば10秒で測定可能です。DXA 法を採用しており、腰椎 , 大腿骨 , 全身 , ラテラル , 前腕骨など幅広い部位で測定可能です。
セラミックディテクター、高周波 X 線管球の採用することで、体の厚みのある受診者の画像もより鮮明に描出できます。ON/OFFボタンを押すだけでベッドやアームの移動が行え、患者様の昇降を優しくサポートします。
Horizon X線骨密度測定装置の比較ポイント
製品情報
測定方法 | DXA(デキサ)法 |
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測定時間 | 腰椎(L2-L4):10秒 |
外寸(mm) | 要問い合わせ |
重量 | 要問い合わせ |
DXA方式を採用した前腕骨専用の装置。場所を取らないコンパクト設計でありながら約15秒で測定を完了でき、スムーズな検査が可能です。Windows対応パソコンを操作部として、簡単に測定が行えます。フレンドリーで温かみのあるデザインとなっており、腕や手首を動かしにくい患者様にも優しく対応します。
X線骨密度測定装置 B-Cubeの比較ポイント
製品情報
測定方法 | DXA(デキサ)法 |
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測定時間 | 約15秒 |
外寸(mm) | 要問合せ |
重量 | 要問合せ |
「超音波パルス反射法」と「超音波パルス透過法」を併用しています。X線を使用しないため、妊産婦さんや若年者の検査にも最適です。データの蓄積により幼児から大人まで幅広い年齢層の測定結果を導き出せます。
測定部に専用の抗菌フットシートを使用しており、衛生面に配慮した運用が可能です。装置は軽量で持ち運びしやすいスタンドアロンタイプと、データ管理やシステム連携ができるパソコンタイプがあります。運用状況に合わせて最適なタイプを選べるのが特徴です。
超音波骨量測定装置ビーナスの比較ポイント
製品情報
測定方法 | 超音波パルス反射法・超音波パルス透過法を併用 |
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測定時間 | 要問い合わせ |
外寸(mm) | 幅・奥行・高さ:366×494×237 |
重量 | 約8.3kg |
X線を使用しない超音波方式で持ち運びが容易なため、場所を選ばず測定ができます。骨粗しょう症の集団検診や一次スクリーニングなどの場合でも、素早くデータを取得できるでしょう。タッチ操作ができるLEDカラーパネルを採用しており、直感的に扱える装置です。
踵温度補正機能搭載で、足が冷えることにより変動しやすい測定値を安定させられます。測定時間は約10秒と短時間で完了できる点も特徴です。検査結果は内蔵されたプリンタからの排出の他に、PCへのデータ保存にも対応しています。
超音波骨密度測定装置CM-300の比較ポイント
製品情報
測定方法 | 超音波パルス透過法 |
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測定時間 | 約10秒 |
外寸(mm) | 幅・奥行・高さ:525×310×220 |
重量 | 約10kg |
骨密度測定装置は、測定部位や施設の運用形態により適した装置が異なります。では、自身の施設に適した装置を選ぶ方法はあるのでしょうか。
ここからは、骨密度測定装置の比較や選定ポイントについて解説します。
骨密度測定装置は数多くありますが、それぞれ最適な検査部位や利用シーンが異なります。測定で使われている方法は、以下の3タイプです。
DXA(デキサ)法:エネルギーの低い2種類のX線を使って測定する方法。ほぼ全身の部位を図ることができ、病院の診察に用いられることが多い。
超音波放(超音波パルス反射法・超音波パルス透過法):踵や脛の骨に超音波を当てて測定する方法。X線を使用しないため、妊産婦や若年層の方でも測定可能。健康診断で活用されている。
MD(エムディ)法:X線を使って手の骨密度を測定する方法。DXA装置を設置できない診療所やクリニックで利用されている。
それぞれのタイプは、施設や検診・診察などの目的により利用シーンが大きく分かれます。「どのような場所で」「どういった検査を行いたいのか」を明確にすることで、ある程度装置を絞り込めるでしょう。
施設スタッフ側は日々実施している検査ですが、患者様側は測定に慣れてない場合も多いです。初めて検査を行う方もいるので、不安に感じることなくスピーディーに完了できた方が安定した結果を得られます。
操作がしやすい装置であれば測定前の準備がスムーズで、すぐに開始できるでしょう。セッティングの簡単さはもちろんのこと、検査項目をカスタマイズできれば時間短縮が可能です。また、測定時間が短い装置を選べば患者様の不安が膨らむ前に終わらせられます。
検査後に骨密度について知識が少ない患者様でも分かりやすいレポートを提供すれば、より安心感を与えられるでしょう。施設独自の書式にカスタマイズできる装置もあり、患者様に寄り添った満足度の高い施設を目指せます。
ここからは、骨密度装置を導入する前に抑えておきたい基礎知識について解説します。
骨密度測定装置とは、文字通り骨密度を測ることができる装置です。骨密度に大きく関係する病気は、骨粗しょう症になります。骨粗しょう症はレントゲン撮影では診断できません。自覚症状がない場合も多く、気づかないうちに病気が進行してしまうこともあります。
骨粗しょう症の診断方法は、採血検査や骨密度測定です。骨密度検査では、骨の中にカルシウムなどのミネラルが平均値と比べてどの程度あるかを測定します。骨密度測定装置の測定方法は、DXA(デキサ)法、超音波放のMD(エムディ)法の3つの方法があります。
以下では、骨密度測定装置を導入する際のよくある質問をまとめています。
DXA法のメリットは検査時間が5~10分と短い点と、その場で結果を確認できる点です。デメリットは2種類のX線を照射するので、少量ながらも被ばくリスクがあることです。
超音波法の骨密度測定器のメリットは、小型の機器が多く、設置スペースを取らず手軽に検査が可能な点です。一方で、DXA法と比べて精度はやや劣る点がデメリットです。
DXA法による腰椎撮影の場合は360点です。同一日にDXA法により大腿骨撮影を行った場合は、大腿骨同時撮影加算として90点を所定点数に加算できます。超音波法による検査の場合の保険点数はは80点です。
政府公共調達による入札の落札情報によると、DXA法による骨密度測定装置の導入価格は3,000万円前後が多いようです。踵骨に超音波を当てて測定するタイプの導入価格は、300万円前後になります。
出典:日本貿易復興機構(ジェトロ)|政府公共調達データベース
骨密度測定装置とは、X線や超音波を利用して骨密度が測定できる検査機器です。測定部位や測定方法によって、機器の大きさや可価格帯も大きく変わってきます。同じ測定方法を採用している機器でも、検査時間や操作感でそれぞれのメーカーの特徴があります。導入を検討する際は類似の製品の仕様や操作感をよく比較するようにしましょう。
検査機器選びの専門知識・時間がない方
コンシェルジュが代わりに探してご案内します!
業界に精通したコンシェルジュが、希望条件をお伺いし、ピッタリなメーカー・製品をご案内。時短&手間ナシで情報収集が可能です。相場観や補助金情報などのご質問にもお答えします。
豊田 裕史|中小企業診断士
セカンドラボ株式会社 PR Solution Div.
URL:https://twitter.com/toyoda_2ndLabo
セカンドラボ株式会社の社員。前職では都内近郊の医療機関を中心に医療機器の営業。日々、医療福祉施設向けの製品やサービス、企業の調査研究を行っています。
カケル
フリーランスWEBライター
URL:https://twitter.com/kakeru5152
元高校国語教師。3年ほど教育現場で働き、フリーランスWEBライターとして独立。様々なメディアで記事を制作。ディレクターとしても活動。個人でブログも運営しており、情報発信も行なっています。