人工関節手術という選択肢を、この地域でもっと身近なものにしたい。そんな思いがかたちとなった三本柳整形外科クリニック。ここでの手術、入院、リハビリといった毎日の診療活動を支えているセコム・ユビキタス電子カルテについて、関院長に取材しました。
「長年この地域の中核病院で診療してきましたが、"人工関節手術をすれば寛解するのに"という患者様を多く診察してきました。しかし中核病院では、その役割や機能から手軽に手術していただくわけにはいきません。
そこでこのクリニックを開業しました。」と関院長。三本柳整形外科クリニックは人工関節手術に関する高度医療を提供する診療所として、17病床、5人の理学療法士とリハビリ施設を備え令和元年7月にオープン。長野県は基準病床数をオーバーしていたため病床設置できない状況だったが、関院長がこのクリニックの意義や必要性を県に熱心に働きかけ、例外的に病床設置の認可を得て開業にこぎ着けている。
このクリニックで開院当初から毎日の診療を支えているのがセコム・ユビキタス電子カルテだ。院内の各所のほか各理学療法士に1台、全部で15台の端末が導入されている。「『ユニーク&ユビキタス』を当クリニックのスローガンのひとつとして掲げています。ユビキタスは"普遍"の意味があり、不変ではなく普遍の医療技術を追求すること、そのためにつねに進化を重ねていくことを目指しています。開院準備で電子カルテ選定の際に、ユビキタス電子カルテを知り、"これは出会いだな"と思い導入を決めました。いつでもどこからでも使える普遍的なクラウドのサービス基盤、法改正や新薬追加などの変化への素早い対応などは、この電子カルテもユニーク&ユビキタスといえます(関院長)。」
「入院用の電子カルテは病院向けとなってしまい、高機能だが高コストになりがち。その点、セコムの電子カルテは機能とコストが当クリニックには最適でした。」と関院長。
また機能面では、リハビリカルテの見やすさを高く評価している。医師による診療記録と、リハビリ記録が特別な操作を必要とせずに一覧でき、多忙を極める診療活動の中での効率化や時短につながっている。このほか、厚生労働省のマスターに準じた処置名の検索機能は、保険請求の際の事務を効率化している。「この電子カルテはたくさんの機能や設定があり、それを活用すれば業務をさらに効率化できそう。」と関院長は期待している。
三本柳整形外科クリニックは開業1年あまり、関院長の狙い通りに患者様の支持を得て、人工関節の手術数も着実に増加している。近年は医療技術の向上でゴルフなど軽度なスポーツが可能な人工関節とその術式も開発されている。「わざわざ東京まで行かなくても、ここで最新の手術からリハビリまで受けることができる。そのことをもっと多くの人に知っていただきたい。それによってこの地域の健康寿命の増進に貢献していきたいですね。」と関院長は意欲を燃やしている。