医療の高度化や撮像装置の性能向上により、画像検査の件数や検査時の画像枚数が増加しています。物理的なフィルムを用いていると、保管スペースや運搬・管理等の手間が膨大なものとなってしまうでしょう。
そのような点を解決してくれるのが、電子化した検査画像を管理する「PACS」で、近年普及が進んでいるのです。当記事ではPACSの選び方やそれぞれのメーカーの特徴を、詳しく解説していきます。PACSの導入を検討中の方は、ぜひ参考にしてください。
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「PACS」は「Picture Archiving and Communication System」の略称です。日本語では「医用画像管理システム」「医用画像ネットワークシステム」「医用画像伝送システム」などと呼ばれています。
簡単に言うと、医療現場における検査画像をデジタルデータで保存し、情報を共有できるシステムのことです。PACSには「画像保存機能」と「通信機能」という2つの機能があります。
画像保存機能は、CR・CT・MRIなどの医用画像の撮影装置(モダリティ)で撮影された画像を保存するための機能です。近年、モダリティの高度化が進み、大量の画像出力が可能となりました。しかし、その分フィルムでの管理は難しくなっています。詳細で大容量化した医用画像を保存するために、PACSのニーズが高まっているのです。
また、通信機能を備えているため、ネットワークを通じて画像データを共有することができます。撮影した画像を共有することで、必要な画像を瞬時に見たいという現場のニーズにも応えられるのです。PACSを電子カルテやRISなど、院内の各システムと連携することで、業務の効率化を図ることもできます。
PACSを導入する際に、どのように選べば良いのか迷う方も少なくありません。PACSを選ぶ際には、下記の4点を中心に選んでいきましょう。
ここからは、選ぶポイントを具体的に掘り下げていきます。
電子カルテと同じように、PACSにもクラウド型とオンプレミス型があります。クラウド型が画像をクラウド上に保存するのに対し、オンプレミス型は院内のサーバーに画像を保存するのが大きな違いです。
近年の傾向としては、クラウド型がトレンドとなっています。クラウド型・オンプレミス型のメリットとデメリットをそれぞれ知ったうえで、どちらのタイプにするかを選ぶようにしましょう。
以下では、クラウド型・オンプレミス型それぞれのメリットとデメリットを解説していきます。
クラウド型のメリットは、外部のデータセンターにデータを保管するため、他施設のデータを共有しやすいという点です。さらに自前で保守管理する手間がないので、今後データが膨大になったときも安心できるでしょう。
クラウド型であれば、申し込み後に簡単な設定をするだけで使用可能になります。導入が比較的楽なのも、クラウド型のメリットといえるでしょう。
デメリットとしては、システム利用料がかかるという点が挙げられます。クラウド事業者のサーバーを利用するため、月額または年額でシステム利用料を支払わなければなりません。
また、外部のデータセンターを使用するため、セキュリティ面に注意する必要があります。クラウド型は、なるべく手間やお金をかけずに導入し、導入後の保守管理は任せたいという方におすすめです。
オンプレミス型のメリットとしては、ソフトウェア・システム利用自体に費用がかからないという点が挙げられます。また、外部のデータセンターを使わないため、セキュリティ面も安心です。既存の社内システムと連携しやすいのも、オンプレミス型の特徴でしょう。
ただし、初期費用が高額になりやすいのがデメリットです。サーバー機器やソフトウェアの購入・システム構築などのお金がかかります。オンプレミス型は、多少高額でもセキュリティ面をしっかりさせたい方や、社内システムとの連携を図りたい方におすすめです。
システム動作の安全性や画像データ保存の安全性・真正性は特に重要になってきます。たとえば株式会社NOBORIの「クラウドPACSNOBORI」は、データの多重管理や、暗号化を用いた堅牢なセキュリティを構築しています。
システムの技術的な対策はもちろん、サイバー攻撃によるセキュリティインシデント対応体制の整備を整えている企業のPACSを選ぶようにしましょう。
保守やサポート体制も、PACSを導入する上で重要になってきます。医用画像は大切なデータです。システムの稼働率はもちろん、万が一不具合が生じてしまった際にどのようなサポート体制があるのか、事前にチェックしておきましょう。
基本的には24時間365日、専門の技術員が対応してくれるサポートセンターがある会社を選ぶようにしてください。
最後のポイントが「価格」です。価格は導入する台数やメーカーによっても変わってきます。具体的な金額については、各メーカーに問い合わせましょう。基本的にはクラウド型が、低コストで導入可能です。
オンプレミス型でも、ライフサイエンスコンピューティング株式会社のXronosなどは、比較的低コストで導入できます。クリニックなどにもおすすめのPACSといえるでしょう。
ここからは、おすすめのPACSをクラウド型・オンプレミス型それぞれに分けて紹介していきます。クラウド型のおすすめPACSは下記の通りです。
ジェイマックシステムは、メディカルスタッフを中心に、未来の理想的な医療システムを目指して創られた会社です。医療現場で患者さんと向き合い、経験を積んだスタッフや最先端のITスキルを持つスタッフが製品を作っています。
高度検査機器への対応や、フィルムレス運用、コスト削減や災害対策など、病院ごとにさまざまな要望に対応できるのが「XTREK series」なのです。
XTREK seriesの比較ポイント
製品情報
種別 | クラウド型 |
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特長 | 電子カルテやフィルムレス運用、災害対策や地域医療連携などに柔軟に対応できる |
導入対象施設 | 大規模病院~クリニック |
セキュリティ | 要問合せ |
サポート・保守体制 | トータルサポートサービスの契約で迅速な対処が可能 |
コニカミノルタのPACSは優れた操作性、高度な画像表示、多彩な機能が特徴です。チーム医療の支援や質の高い医療支援、快適なワークフローによる業務の効率化を追及しています。
機器導入時のコスト削減ができ、機器の増設も可能です。機能は多いですが、使いやすく設定できるので、クリニックから病院までさまざまな施設で運用できます。モバイル端末を使用した救急運用支援サービスも利用可能です。
NAOVISTA I-PACS EX-5の比較ポイント
製品情報
種別 | クラウド型 |
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特長 | 経時差分機能や骨塩定量検査など多彩な機能を搭載し、医療を強力サポート |
導入対象施設 | 大規模病院~クリニック |
セキュリティ | 要問合せ |
サポート・保守体制 | 24時間365日のコールセンターによる万全なアフターサポート |
富士フイルムならではの高度な画像処理と使いやすさが特徴のPACSが「C@RNACORE」です。診たい部分を的確に描写する画像処理機能が装備されています。シンプルで使いやすく、電子カルテとも連携できる、クリニック向けのワークステーションです。
画像以外の検体検査データも、ひとつの画面に表示できるので、一目で状況を把握できます。また、骨塩測定機能も付いており、骨粗しょう症のスクリーニング検査にも最適です。
C@RNACOREの比較ポイント
製品情報
種別 | クラウド型 |
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特長 | シンプルなのに多機能な、クリニック向けの画像診断ワークステーション |
導入対象施設 | クリニック |
セキュリティ | 安全性の高いインターネット回線を利用、アンチウイルスソフトを導入 |
サポート・保守体制 | 月に一度の状態診断、故障予兆を監視 |
株式会社スリーゼットは「ニーズから、発想する。」をスローガンに、自社開発にこだわった会社です。医療現場のIT化発展に尽力し、今では2000施設でスリーゼットのシステムが導入されています。
WATARUはクリニック向けに特化し、開発されたPACSです。コンパクトなボディに高性能のシステムが凝縮されています。電子カルテとの連携はもちろんのこと、マンモビューアなど複数モダリティとの連携が可能です。診察効率を大幅にアップさせる効果が期待できるでしょう。
WATARUの比較ポイント
製品情報
種別 | クラウド型 |
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特長 | 専用ビューアなしで複数モダリティをカバーできる |
導入対象施設 | クリニック |
セキュリティ | 画像転送前に「暗号化」と「秘密分散」を実施 |
サポート・保守体制 | 東日本・西日本の国内2か所でデータを二重保管 |
コニカミノルタジャパンは、高度な画像診断技術とネットワークを生かした診断情報の有機的な活用が特徴のメーカーです。「Bone Suppression処理」や「経時差分処理」「自動心胸郭比算出機能」など、多彩な機能を搭載しています。
ボタン一つで過去画像を展開させることもできるため、同一部位の検査の比較が可能です。画像展開は各種読影用機能が組み合わされ、快適な読影環境を創り出してくれます。
NEOVISTA I-PACS SXの比較ポイント
製品情報
種別 | クラウド型 |
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特長 | 多彩な機能と独自の画像処理機能で、画像診断・管理業務を強力サポート |
導入対象施設 | 大規模病院~クリニック |
セキュリティ | 要問合せ |
サポート・保守体制 | 24時間365日サポート、不具合・保全情報を自動取得 |
もともとは株式会社NOBORIとして、サービスを展開していたクラウドPACS「NOBORI」ですが、2022年4月にPSP株式会社と合併し「PSP株式会社」となりました。最新鋭のセキュリティシステムで、データを安全に保管してくれます。
NOBORI-CUBEという専用のアプライアンスをレンタルするだけで、初期投資ゼロで導入が可能です。数年ごとのサーバーの買い替えも不要なので、比較的コストを抑えることができるでしょう。
クラウド PACS NOBORIの比較ポイント
製品情報
種別 | クラウド型 |
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特長 | 厚生労働省のガイドラインに準拠した堅牢なセキュリティを実現 |
導入対象施設 | 大規模病院~クリニック |
セキュリティ | 要問合せ |
サポート・保守体制 | 365日専門技術院がサポート、稼働状況監視システム『NOBORI Monitor』で障害の発生を未然に防ぐ |
「SYNAPSE Enterprise-PACS」はサーバサイドレンダリング方式を採用しており、サーバ側で処理した情報のみをクライアント側に配信しています。そのため、画像表示の高速化を実現させ、大容量画像もスピーディーに配信できるのです。
システム更新時のソフトウェアライセンスは、継続使用が可能なのでコスト面でも安心できます。運用規模が拡大したときも、安価にアップグレードができるため、ランニングコストを抑えたい方におすすめです。
SYNAPSE Enterprise-PACSの比較ポイント
製品情報
種別 | クラウド型 |
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特長 | スピーディーでセキュアな読影環境を実現した高機能PACS |
導入対象施設 | 大規模病院~クリニック |
セキュリティ | 端末に画像データと残さないゼロフットプリント方式 |
サポート・保守体制 | 要問合せ |
富士フイルム医療ソリューションズ株式会社は富士フイルムの子会社ですが、総合病院向けの画像診断用システムや放射線治療部門向けの情報システムといった、医療用ソフトウェアに特化した製品の開発と販売を手掛けてきました。
「Shade Quest」シリーズは、医師や技師といったユーザーのワークフローに合わせ、カスタマイズが可能です。個々に対応した専用メニューもあり、業務効率化や情報の共有化ができるようになると高い評価を得ています。
Shade Questの比較ポイント
製品情報
種別 | クラウド型 |
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特長 | 電子カルテと放射線部門内のさまざまなシステムの情報連携が可能なシステム |
導入対象施設 | 大学病院・大学院 |
セキュリティ | 要問合せ |
サポート・保守体制 | 要問合せ |
PSP株式会社は、生活者一人一人の一生を支える医療情報インフラの構築を目指すメーカーです。2022年4月には株式会社NOBORIと合併し、より利便性の高い医療サービスの提供が可能となりました。
EV Insite netは院内の複数部門の画像管理を可能にした医用画像診断支援システムです。放射線画像はもちろん、超音波画像や内視鏡画像を保存することができます。さらに、承諾書などのPDFやデジタルカメラで撮影したJPEG画像なども、DISCOM画像に変換して取り込むことが可能です。
EV Insite netの比較ポイント
製品情報
種別 | クラウド型 |
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特長 | 各診療科医や院内スタッフにわかりやすくやさしいフィルムレスPACS |
導入対象施設 | 大規模病院~クリニック |
セキュリティ | 要問合せ |
サポート・保守体制 | 各拠点の確かな技術をもった専門のエンジニアが対応 |
RapideyeCore Grandeはもともと東芝メディカルシステムズ株式会社で開発・販売されたPACSです。東芝メディカルシステムズ株式会社は1930年に設立して以来、数多くの世界初・国内初の医療システムを開発してきました。キヤノングループとして、2018年には社名を「キヤノンメディカルシステムズ株式会社」に改名しています。
RapideyeCore Grandeは複数施設の連携を可能にし、離れた病院でもエリアフリー読影環境によるシームレスな画像連携が可能です。患者IDが異なっても、名寄せ機能で同一患者として識別管理ができます。
RapideyeCore Grandeの比較ポイント
製品情報
種別 | クラウド型 |
---|---|
特長 | 名寄せ機能で同一患者の検査情報を時間軸で参照可能 |
導入対象施設 | 大規模病院 |
セキュリティ | 要問合せ |
サポート・保守体制 | 要問合せ |
GEヘルスケア・ジャパンでは、医療課題の解決に取り組んでおり、世界でも実績がトップクラスのメーカーです。Centricity PACS/Centricity Clinical Archiveを導入することで、複数の施設での医療情報を集約し、連携することができます。
超高齢化社会の影響による慢性期患者の増加や、医療の地域格差が広がる中で、患者さん一人一人の状態に合わせた、質の高い医療サービスを提供することができるのです。「人にやさしい、社会にやさしい」医療の実現に貢献することができるでしょう。
Centricity PACS/Centricity Clinical Archiveの比較ポイント
製品情報
種別 | クラウド型 |
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特長 | 部門ごとにサイロ化されたデータを統合し、部門や施設を超越したデータ共有・活用が可能 |
導入対象施設 | 大規模病院~中規模病院 |
セキュリティ | 要問合せ |
サポート・保守体制 | 要問合せ |
おすすめのオンプレミス型PACSは下記の5つです。
株式会社ファインデックスは、全国の医療機関の診療を支援するソリューションを提供している会社です。画像ファイリングシステムClaioは、院内のさまざまなデータを統合管理するためのシステムとして開発されました。
多くの国公立大学病院で導入されていますが、Claioを総合的に導入するためには、医療システムに関する高い知識が求められます。一般の診療所や小規模病院では、Claioをベースとしながらも、比較的簡易な操作性のClaio Boxがおすすめです。
Claioの比較ポイント
製品情報
種別 | オンプレミス型 |
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特長 | 画像やデータを効率よく管理し、活用できる医療用データマネジメントシステム |
導入対象施設 | 大規模病院 |
セキュリティ | 要問合せ |
サポート・保守体制 | 要問合せ |
RapideyeCoreシリーズの機能や操作性を踏襲した、スタンドアローン型でコンパクトなPACSがRapideyeCore SmartEditionです。コンパクトでありながら、別端末への配信もできます。従来のトータルファイリング機能はそのままに、省スペースで快適な環境を提供してくれるのです。
静止画だけでなく、動画やPDF・JPEG等のデータの一元管理もできます。患者カレンダー機能も搭載で、患者さんのデータ全体を俯瞰で見ることが可能です。患者さんにやさしく、効率的な診療を可能にするPACSといえるでしょう。
RapideyeCore SmartEditionの比較ポイント
製品情報
種別 | オンプレミス型 |
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特長 | 設置スペースを削減できるスタンドアローン型のコンパクトなPACSで置き場所に困らない |
導入対象施設 | 大規模病院 |
セキュリティ | 要問合せ |
サポート・保守体制 | 要問合せ |
Caps-WebはWebベースの多機能PACSです。運用方法に合わせた柔軟なシステム構築が可能なため、施設形態や検査機器の種類を選びません。操作性や画面構成など、使う人に合わせて使いやすくカスタマイズできるので、スムーズに導入できます。
オーダリングシステム、電子カルテ、健診システムといった他システムとのシームレスな連携ができ、院内の業務が効率化できるでしょう。スタンドアローン運用にも対応可能なので、低コストで導入できるのも特徴のひとつです。
Caps-Webの比較ポイント
製品情報
種別 | オンプレミス型 |
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特長 | 施設の規模や目的に合わせて、医師一人一人の要望を叶える最適なカスタマイズが可能なPACS |
導入対象施設 | 大規模病院~クリニック |
セキュリティ | 要問合せ |
サポート・保守体制 | リモートメンテナンスをはじめとする万全の保守サポートを実現 |
株式会社スリーゼットでは、それぞれの診療部門に特化したPACSを提供しています。EZCapは耳鼻咽喉科専用の画像ファイリングシステムで、鼻・耳・喉の状態を内視鏡で撮影し、記録することが可能です。
正常時や前回診療時と画像比較ができるので、患者さんご自身の目で比較診断ができます。独自のテンキーによる操作で、大型のキーボードを置く必要がありません。また、画像の取り込みができる無線タイプのフットスイッチも付いているため、手がふさがっていても操作が可能です。
EZCapの比較ポイント
製品情報
種別 | オンプレミス型 |
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特長 | 耳鼻咽喉科に特化した画像ファイリングシステム |
導入対象施設 | 耳鼻咽喉科クリニック |
セキュリティ | 要問合せ |
サポート・保守体制 | 年2回の定期点検と稼働を見守り続ける保守サービス |
EZCap Eyeは株式会社スリーゼットから販売されている、眼科クリニック向け画像ファイリングシステムです。スリットランプ、眼底/OCT、レフケラ/眼圧系といった眼科クリニックならではの機器に対応しており、検査数が多い眼科でも効率よくスピーディーに診療が可能になります。
眼圧・レフの値を画像化し、数値はグラフで表示可能です。検査結果の値をコピーし、電子カルテ画面に転記しておくこともできます。動画撮影にも対応しているので、ドライアイなどの撮影にも便利です。
EZCap Eyeの比較ポイント
製品情報
種別 | オンプレミス型 |
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特長 | 眼科クリニック向け画像ファイリングシステム |
導入対象施設 | 眼科クリニック |
セキュリティ | 要問合せ |
サポート・保守体制 | 年2回の定期点検と稼働を見守り続ける保守サービス |
ライフサイエンスコンピューティング株式会社はITを通じて、地域医療の拡充を目指すメーカーです。Xronosはライフサイエンスコンピューティングが自社開発した医療画像管理システムで、iPhoneやiPadなどのモバイルにも対応しています。
ソフトウェアのみの提供が可能で、参照用Webビューワは無償提供されるため、初期費用を抑えた導入が可能です。オプションで遠隔読影サービスやクラウドサービスといった機能を付けることもできます。施設の環境や使い方に合わせて、最適のシステムを用意できるでしょう。
Xronosの比較ポイント
製品情報
種別 | オンプレミス型 |
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特長 | 拡張性が高く、使いやすい低コストのPACS |
導入対象施設 | 小規模病院~クリニック |
セキュリティ | VPNを使用し、セキュリティの安全性を確保 |
サポート・保守体制 | 要問合せ |
PACSを導入することで、下記のようなメリットを得ることが可能です。
ここからは、PACSを導入するメリットを解説していきます。
最初のメリットは「人的ミスの回避」ができるという点です。物理的なフィルムで保管すると、フィルムの取り違えや紛失といった人的ミスが発生するリスクがあります。医療現場において、些細な人的ミスが患者さんの命にかかわるケースも少なくありません。
PACSでは画像をIDに紐づけて、データを保管します。そのため、取り違えや紛失といった人的ミスを回避できるのです。
次のメリットは「データ保管が便利」という点が挙げられます。フィルムレス化できるため、フィルムを保管するスペースを削減することが可能です。実際のフィルムのように、膨大な資料の中から目的のフィルムを探す手間や時間もかかりません。
また、データを自由に電子カルテなどの院内機器に送ることもできます。カルテを紙ベースで保管する必要がないため、経年劣化の心配もありません。
最後は「患者への説明がスムーズ」というメリットが挙げられます。PACSなら診断画像をメディアに保管して、患者さんに視覚的に見せることができます。
過去の画像との比較もしやすく、患者さん自身が異常を判断できるので、説明がスムーズに行えるでしょう。
近年、医療のIT化は急激に進み、医療用画像管理システムPACSを導入する病院も増えてきています。院内の業務を効率化してくれるだけでなく、人的ミスの予防にもなるため、PACSの導入を検討中の施設も多いでしょう。
PACSはさまざまな企業から販売されており、それぞれの製品に特徴があります。クラウド型かどうか、セキュリティはしっかりしているかなど、当記事で紹介したチェックポイントを確認しながら、製品を選ぶようにしましょう。機能性や操作性も確認しながら、施設にとってベストなPACSを選択しましょう。
PACS選びの専門知識・時間が無い方
コンシェルジュが代わりに探してご案内します!
業界に精通したコンシェルジュが、希望条件をお伺いし、ピッタリなメーカー・製品をご案内。
時短&手間ナシで情報収集が可能です。相場観や補助金情報などのご質問にもお答えします。
豊田 裕史|中小企業診断士
セカンドラボ株式会社 PR Solution Div.
URL:https://twitter.com/toyoda_2ndLabo
セカンドラボ株式会社の社員。病院・介護施設のDX&業務効率化オタク。実は中小企業診断士です。毎日医療福祉施設向けの製品やサービス、企業の調査研究を行っています。
カケル
フリーランスWEBライター
URL:https://twitter.com/kakeru5152
元高校国語教師。3年ほど教育現場で働き、フリーランスWEBライターとして独立。様々なメディアで記事を制作。ディレクターとしても活動。個人でブログも運営しており、情報発信も行なっています。