診察券発行機の種類別の価格相場|導入メリットやおすすめの製品を紹介

更新日 2024.02.09
投稿者:豊田 裕史

少子高齢化が加速する中、医療業界では効率化を図るためのサービス提供が求められています。診察券発行機は各医療機関において、受付業務の効率に期待でき多くの施設で導入されているのです。

この記事では、診察券発行機の種類やそれぞれの価格相場を解説します。おすすめメーカーや製品も紹介するので、自院に最適な製品を導入していきましょう。

診察券の種類と価格相場

診察券は大きく分けると、紙・PET・リライト・プラスチック・磁気の5種類です。まず初めに、診察券の種類とそれぞれの価格相場について解説していきます。

紙タイプ|最も価格が安い

診察券の中で最も安いタイプになります。専用の発行機も他製品に比べて価格が安く設定されているので、紙タイプを採用する医院も多いです。鉛筆やボールペンでの書き込みや、スタンプ押印ができます。患者名や次回予約などを直接記入するため、印字プリンタ導入などの追加コストは不要です。手軽な分、水や折れなどに弱いというデメリットもあります。

PETタイプ|中価格帯

紙のように薄くて軽い材質でありながら、耐久性があり折れや水濡れに強い特徴を持っています。ボールペンで書き込みがしやすいというメリットがある反面、価格は紙タイプより高価です。診察券に次回予約日などを直接書き込みたいが、紙だと耐久性に不安を感じるという方に適しています。

リライトタイプ|中価格帯

材質はPETタイプと同じですが、記入の際には専用のリライトプリンタを用います。リライトプリンタを使用することで、カード表面に印字した文字の書き換えも可能です。耐久性があるため書き換えられる回数が多く、一枚の診察券を長く使うことができます。情報が印字されるので、手書きの時よりも文字の判別ミスを減らせるという点が大きなメリットです。中価格帯ですが、PETタイプと比べると値段はやや高めです。

プラスチックタイプ|高価格帯

クレジットカードに使用されている材質と同様なので、耐久性が非常に高いです。高級感があるため、他のタイプよりも価格は高くなっています。擦れに弱いため、そのままだとペンで直接書き込むことはできません。文字の書き込みには、ラベルプリンタを使用するのが主な方法です。施設によっては、ラベルシールに直接書き込む方法も採用されています。

磁気タイプ|最も価格が高い

材質はプラスチックタイプとほぼ同じですが、診察券の内部に患者情報を登録することができます。プライバシーにも配慮でき、専用機器を使用することで患者情報を素早く読み取れる点がメリットです。逆に言えば磁気カードリーダーの導入が必須となり、周辺機器が増えてしまうという注意点があります。診察券発行機は、最も高い価格帯です。

診察券発行機の導入メリット

ここからは、診察券発行機を導入するメリットを紹介します。

患者さんの待ち時間短縮

診察券をその場ですぐに発行できるので、患者様が診察を受けている最中に診察券の発行ができます。各種システムなどと連携している場合、来院前に診察券を発行しておくことも可能です。機械が診察券の発行を行ってくれるため、スタッフの業務負担を軽減できます。その分、患者様のケアに時間を割くことができ顧客満足度も向上できるでしょう。

院内の業務効率化

診察券発行機は、電子カルテやレセコンと連携させることができます。診察券へ患者様情報の正確な取り込みが可能です。また磁気タイプの診察券を利用すれば、再来受付機や自動精算機で診察券から患者情報を読み込むことができ、受付や会計業務の省力化につなげることができます。

診察券発行機を選ぶときのポイント

診察発券機は多くのメーカーが取り扱っているため、どれを選べばいいのか分からない方も多いでしょう。ここでは、診察券発行機を選ぶ際のポイントを解説します。

実績豊富で幅広いニーズに対応しているか

診察券発行機を選ぶ際に一番大切なのは、自院にとっての要望を洗い出しておくことです。ニーズがはっきりすれば、最適な製品を選びやすくなります。導入後に「あんな機能があれば良かったのに…」ということがないようにしましょう。

代表的なニーズとしては「磁気入りの診察券を発行できるか」「エンボス加工が可能か」などです。中には顔写真を入れられる診察券もあります。患者様の目線に立って、使いやすい診察券を検討していく方法もおすすめです。

診察券発行機の価格

診察券発行機の価格は発行する診察券のタイプ、印刷スピード等の機器の性能によって変わってきます。価格は紙タイプの診察券の発行機が一番安く、磁気タイプの診察券の発行機が一番高価になります。

クリニックでは再来受付機や自動精算機を導入している施設が少なく、磁気入りの診察券にする必要性がないため、紙タイプやPETタイプの診察券が利用されることが多いです。紙タイプ・PETタイプの診察券発行機の価格帯は数十万円になります。

一方で病院では再来受付機や自動精算機を導入するケースが多いため、磁気タイプの診察券が多く利用されています。磁気タイプの診察券発行機の価格帯は100万円前後となります。

電子カルテとの連携

診察券発行機が電子カルテと連携できると前述しました。電子カルテの機種によっては連携実績のない場合もあるので、導入前に確認が必要です。電子カルテとの連携にも費用が発生しますので、連携費用含めて見積もりを取るようにしましょう。

診察券発行機のおすすめ製品

おすすめの診察券発行機についてはこちらの記事でも解説しています。購入を検討されている方は参考にしてください。

おすすめの診察券発行機については【比較表付】診察券発行機おすすめ・人気8選|選び方や種類まで【徹底比較】でも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。

まとめ

一言で診察券といっても材質、運用方法、価格など様々なタイプの診察券があります。利用する診察券のタイプによって発行機の種類も変わってきます。診察券を導入する目的や、どういう運用をしたいのか、予算はどれくらいあるのかによって選ぶ機種も変わってくることでしょう。クリニックでは紙タイプ・PETタイプの診察券が利用されることが多く、導入する診察券発行機の価格は数十万円が相場です。病院では再来受付機や自動精算機が導入されていることが多いため、磁気タイプの診察券がよく選ばれており、発行機の価格は100万円前後が相場です。その他診察券の単価やシステム連携費用がどれくらいかかるのも考慮して、製品を選ぶようにしましょう。

よくある質問

診察券発行機の導入メリットは何ですか?
診察券が自動でスピーディーに発行されるため、スタッフの業務軽減につながります。同時に患者様の待ち時間を減らせるので、顧客満足度向上も期待できるでしょう。

中小企業診断士
セカンドラボ株式会社 PR Solution Div.
URL:https://note.com/2ndlabo/n/n949eaa3e9d69

北海道大学を卒業後、医療機器の営業として6年間勤務。外科、整形外科、泌尿器科領域を中心に民間・国公立の病院を担当。2020年よりセカンドラボ株式会社に入社。医療福祉施設の課題解決プラットフォーム「2ndLabo」にて各種ITツール、医療機器の導入支援、クリニック開業支援に従事。

2ndLaboのサービスを通じて、これまで1,000件を超えるサービス導入支援・開業支援を担当。得意分野は、電子カルテ、介護ソフト、各種医療機器。


フリーランスWEBライター
URL:https://twitter.com/kakeru5152

元高校国語教師。3年ほど教育現場で働き、フリーランスWEBライターとして独立。様々なメディアで記事を制作。ディレクターとしても活動。個人でブログも運営しており、情報発信も行なっています。

関連記事

PAGE TOP