グループウェアは、病院組織内でのコミュニケーションや業務において欠かせません。
スケジュール管理や申し送りなど、忙しい業務のなかでもグループウェアを活用すれば効率的に情報共有が可能です。
今回の記事では、病院向けグループウェア導入のメリットや選び方を、目的・ニーズ別に説明します。その上で、病院向けグループウェア全8選を比較紹介するので、自院への導入を検討する際の参考にしてみるといいでしょう。
ここでは、そもそもグループウェアとは何か?を説明した上で、導入したらどのようなメリットがあるかを解説します。
グループウェアとは、組織内でのコミュニケーションや業務を円滑化するシステムです。 業務に関わる人数が増えるほど、情報共有の重要性は高まります。そのため、業務に支障をきたさないために、何かしらの施策を講じる必要があるのです。
グループウェアを効果的に活用すれば、業務をスムーズに行なう上でのさまざまな情報の共有性が高まるので、導入するメリットは大きいでしょう。
病院内において、グループウェアを導入すると以下のようなメリットがあります。
など、院内での業務を確実に行なう上で重要な部分をカバー可能です。
病院内では医師や看護師の他にもさまざまなスタッフが働いています。そのため、全体のスケジュール管理は一般的な企業よりも煩雑です。
グループウェアを使えば、こういった問題も解消できるので情報の伝達ミスを防げる可能性が高まります。
ここでは、グループウェアを使用するにあたって、特に病院で役立つ機能を4つ紹介します。どんな機能が、どのように業務に役立つのかがわかるので、参考にしてみるといいでしょう。
会議室や研究室はもちろん、院内の機材や備品の予約・利用状況をスムーズに確認可能です。事前に確認できれば、機材や備品の状況が一目でわかるので「借りに行ったら無かった」という状況を回避できます。
病院では、医師や看護師の他にもさまざまな職種の人が勤務しています。複雑な勤務状況にも対応できる病院向けのグループウェアを使用すれば、効率的なスケジュール管理が可能です。
院内で共有したい文書やマニュアルを迅速に伝えられます。また、紙の書類を探したり保管したりする手間が省けるため、業務の時間短縮にもつながるでしょう。ペーパーレス化できるので、長期的に考えると経費削減効果も期待できます。
全スタッフに伝達したいお知らせを掲示板で共有可能です。掲示板に周知事項を記載するだけなので、各科に個別で連絡する必要がなくなります。院内のスタッフはそれぞれ出勤時間が違いますが、掲示板を利用すれば必然的に全スタッフへ情報共有が可能です。
病院向けのグループウェアは、目的やニーズに合ったものを選ぶ必要があります。ここでは、5つの重要ポイントを説明するので、導入を検討する際の参考にしてみてください。
院内でグループウェアを導入するにあたって、必要な機能が過不足なく備えられていれば大幅な業務効率向上が期待できます。
CoMedix(コメディクス)は医療現場に特化したグループウェアです。多くの病院で導入されており、オプションを追加すれば情報共有だけではなく、より強力な医療業務支援ツールになります。
また、desknet's NEO(デスクネッツ ネオ)は組織運営に必要な機能が低コストで使用可能です。既存のシステムを補完するかたちでの導入にも対応しており、PCやスマートフォンなどでも操作できるため場所を選ばずに使用できます。
どれくらいの費用が掛かるのかについても、事前にリサーチしておきましょう。初めての導入で、費用をできるかぎり抑えたい場合はGroupSessionがおすすめです。ユーザー数無制限で使える無料版があり、必要に応じて有料版へのアップグレードも可能なので使用感を確認してから本格的に導入できます。
病院では多くの個人情報を扱うため、セキュリティの高さは重要です。貴重な情報を守るためにも、なるべく厳重なセキュリティが用意されているサービスを利用しましょう。
Garoon(ガルーン)はISO/IEC 27017を取得しており、病院だけでなく官公庁や金融機関など、セキュリティ基準の厳しい業種での導入実績も豊富なので安心して使用できます。
日常的に使用するものなので、操作性も考慮したほうがいいでしょう。仕様だけで判断せず一度デモや無料お試し版を申し込んで、実際の操作性を確認してから導入したほうが安心して使用できます。
導入前後のサポート体制についても、確認しておくことが大切です。例えば、
など、サポートの方法が自院に合っているかも検討する必要があります。問題が発生した際、サポート体制が充実していれば安心です。
株式会社メディシステムソリューションが提供しているCoMedix(コメディクス)は、医療機関に特化したグループウェアです。
お知らせ回覧や委員会・ワーキンググループなど、病院向けならではの機能を備えており、医療機関特有の問題を解決できます。
また、業務効率向上を期待できるさまざまなオプション機能があるため、個人やグループの業務管理やコミュニケーションだけではなく、病院全体の業務管理を一括対応可能です。
CoMedix(コメディクス)の比較ポイント
製品情報
費用 | 要お問い合わせ |
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デモ・無料お試し | デモサイト体験 |
主な機能 | 文書管理 、施設予約 、 委員会・ワーキンググループ 、 スケジュール、決済・申請など |
提供形態 | WEBシステム |
株式会社ネオジャパンが提供しているdesknet's NEO(デスクネッツ ネオ)は、医療機関だけではなく一般企業や官公庁への導入実績があるグループウェアです。
クラウド型とオンプレ型の2種類から選択可能で、自院の規模や予算に応じて導入できます。
また、PC・スマートフォン・タブレットに対応しており、場所を選ばず使用可能なので利便性が高いです。
desknet's NEO(デスクネッツ ネオ)の比較ポイント
製品情報
費用 | クラウド型・初期費用0円、月額400円~ オンプレ型・39,800円~ |
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デモ・無料お試し | 30日間無料お試し(クラウド型、オンプレ型) |
主な機能 | スケジュール管理、設備予約、文書管理、インフォメーションなど |
提供形態 | クラウド型、オンプレ型 |
サイボウズ株式会社が提供しているGaroon(ガルーン)は、幅広い世代のユーザーが使いやすいように設計されているグループウェアです。
管理機能が充実しており、特定のアプリや場所のみを管理できる柔軟な設定ができます。 そのため、システム管理者の負担を軽減可能です。
サポート体制に関しては、国際認定で最高評価を獲得したカスタマーセンターが対応してくれるので、安心して使用できます。
Garoon(ガルーン)の比較ポイント
製品情報
費用 | 初期費用0円、月額800円~ オンプレ型・7500円~(1ユーザー) |
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デモ・無料お試し | クラウド型30日間無料お試し(ユーザー数無制限) |
主な機能 | スケジュール管理、掲示板、タイムカードなど |
提供形態 | クラウド型、オンプレ型 |
Google LLCが提供しているGoogle Workspaceは、GmailやGoogleカレンダーなどのGoogleアプリがまとめて使用できるグループウェアです。
インターネット環境に関係なくさまざまなデバイスで
を使用して作業ができます。
セキュリティ面も安心で、2 段階認証プロセスやシングルサインオンなどのセキュリティ設定を使用して院内のデータを保護可能です。
Google Workspaceの比較ポイント
製品情報
費用 | 月額680円~(1ユーザーあたり) |
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デモ・無料お試し | 14日間無料お試し |
主な機能 | Googleアプリ全般 |
提供形態 | クラウド型 |
日本トータルシステム株式会社が提供しているGroupSessionは、WEB型であれば基本的に無料で使用できます。
WEB型の場合、モバイル利用は有料オプションですが、こちらも試用版があるので使用感を確認してから導入可能です。クラウド型であれば、モバイル利用は無料で使用できます。
WEB型とクラウド型だけではなくオンプレ型もあるため、大規模病院へ導入しても安定した運用が可能です。
GroupSessionの比較ポイント
製品情報
費用 | 月額300円~(1ユーザーあたり) |
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デモ・無料お試し | 30日間無料お試し(クラウド型) |
主な機能 | スケジュール管理、掲示板、回覧板、施設予約など |
提供形態 | WEB型、クラウド型、オンプレ型 |
日本マイクロソフト株式会社が提供しているMicrosoft 365は、Microsoft Teamsを使用してバーチャル診療ができるグループウェアです。
スタッフ同士で迅速かつ確実な情報を共有したい場合は、プッシュツートーク機能を使用すればスタッフ間での密な連絡が取れます。
また、会議の様子や伝えたい情報などをレコーディングやMicrosoft Stream のビデオで発信できるため、情報の共有性が高いです。
Microsoft 365の比較ポイント
製品情報
費用 | 月額870円~(1ユーザーあたり) |
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デモ・無料お試し | 要お問い合わせ |
主な機能 | スケジュール管理、ビデオ会議、バーチャル診療など |
提供形態 | クラウド型 |
株式会社ガイアックスが提供しているiQubeは、10名まで無料で使用可能なクラウド型グループウェアです。
2011年、2012年には日経コンピュータ主催のクラウドランキングで2年連続ベストサービス賞を受賞し、9000社以上の企業への導入実績があります。
基本的な機能はもちろん、セキュリティ面も充実しているため安心して使用可能です。サポート体制はメールでの対応で、無料プランの場合はサポート対象外なので注意してください。
iQubeの比較ポイント
製品情報
費用 | 初期費用0円、月額275円~(1ユーザーあたり) |
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デモ・無料お試し | 要お問い合わせ |
主な機能 | スケジュール管理、掲示板、タイムカードなど |
提供形態 | クラウド型 |
株式会社ソフテックが提供しているMyWeb Medicalは、クライアントフリーでユーザー数の制限がありません。長期のランニングコストを考えると、非常にコスパがいいグループウェアです。
オプションでは、富士通製医事会計システム『HOPE SX-R』『HOPE SX-S』の患者属性情報との連携ができます。
90日間の体験版やオンラインデモがあるため、気になる場合は問い合わせてみるといいでしょう。
MyWeb Medicalの比較ポイント
製品情報
費用 | 50万円~ |
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デモ・無料お試し | 90日体験版あり |
主な機能 | スケジュール管理、掲示板、電子会議室 |
提供形態 | イントラネット型 |
病院向けグループウェアは、院内でのコミュニケーション円滑化や業務効率を向上させる上では欠かせないシステムです。クラウド型であれば利便性が高く、すぐに使用できるため比較的導入しやすいでしょう。
今回紹介した病院向けグループウェアのメリットや選び方を参考に、自院に適したシステムの導入を検討してみてください。