歯科レセコンは、歯科医院が行った保険診療に関するレセプト(診療報酬請求書)を点検・作成するために使うシステムです。歯科医院の収入に直結するレセプト業務のため、ほぼすべての歯科医院で導入されています。
一方で、メーカーのサポート終了やリース更新時期といったタイミングで、メーカーの再選定を検討する方もいらっしゃるのではないでしょうか?歯科レセコンはノーザやミック、モリタなど複数のメーカーがあり、違いが分かりにくいのも事実です。
本記事では、価格相場や導入形態、機能、電子カルテ機能の有無、サポート体制の観点で各レセコンを徹底調査。歯科レセコンを選ぶポイントを明らかにし、歯科医院ごとに最適なレセコンを選べるように執筆しています。自院にあった歯科レセコンを選べるように執筆しているので、ぜひ参考にしてください。
まず最初に、おすすめの歯科レセコン4社をご紹介いたします。メーカー製品の情報を詳しく見たいという方は、レセコンの製品サービス・企業一覧も確認してみてください。
メーカー | デンタルシステムズ | ミック | サンシステム | オプテック |
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商品名 | POWER5G(パワーファイブジー) | palette(パレット) | Sunny-NORIS | Opt.one®(オプトワン) |
初期費用 | 187,000円~(税込) | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ |
基本月額 | 25,300円(税込) | 13,200円~ (palette 標準サービス4,400円 / レセプト標準サービス8,800円) |
要問い合わせ | 要問い合わせ |
導入形態 | クラウド型 | オンプレミス型 | クラウド型・オンプレミス型 | オンプレミス型 |
お問い合わせ |
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それでは、おすすめの歯科用レセコンを12製品紹介します。
POWER5G(パワーファイブジー)はクラウド型の歯科レセコンです。月額制の「サブスクモデル」と IT導入補助金の対象になる「ライセンス購入パッケージ」2種類の料金プランが用意されており、自院に合ったプランを選択して導入することができます。
スマホやタブレットにも対応しており、OSもWindowsとMacに対応しているため、選択の幅が広いです。紙カルテをイメージした画面設計がシンプルかつ直感的で、初めての方でも簡単に操作できると好評です。高速レセプト請求を搭載しているほか、複雑な訪問診療の入力を3ステップで完了できるよう設計されています。処置の算定パターンを組み替えたい場合、自動学習ですぐに作成できるなど特徴的な機能が搭載されています。
土曜日も電話サポートに対応しており、同じ画面を見てリモートサポートを行ってくれる点もポイントです。
POWER5G(パワーファイブジー)の比較ポイント
製品情報
初期費用 | 187,000円~ |
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基本月額 | 月額25,300円~ |
導入形態 | クラウド |
その他機能 | 訪問診療入力 / 会計 / 患者管理 / 病名振り分け / 処置訂正機能 / 各種集計機能 / 提供文書作成・管理 / 電子カルテ 等 |
MICは1976年の創業以来、歯科向けソフトウェアの開発・販売をしてきた歯科業界では老舗のレセコン会社です。現在は月額のサブスクリプション契約で使える歯科用カルテ・レセプトシステム「MIC WEB SERVICE」を展開しています。
おなじみのカルテやレセプトの作成・発行などのサービスから、集患や経営などの現状分析ができる高度なサービスまで、歯科医院の運営を支える機能を備えています。
診療中は電子カルテの入力に集中できないことがほとんどだと思いますが、ミックのレセコンは、テンプレ―ト文字列を選ぶだけでカルテ記入が完了する機能もあるため、紙カルテと比べてカルテ記入にかかる時間を大幅に短縮できます。
また、ミックを「はじめて導入する方向け」の「エントリーモデル」も用意があります。こちらは費用を抑えつつも歯科医院に必要な基本的な機能をワンパッケージにして提供しています。さらにサブスクリプションのサービスをオプション追加できる特長を持ち合わせており、業界に向けた「新しいカタチの提案」ともいえるもうひとつの「旗艦モデル」です。
palette(パレット)の比較ポイント
製品情報
初期費用 | 要問い合わせ |
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基本月額 | 13,200円~(palette 標準サービス4,400円 / レセプト標準サービス8,800円) |
導入形態 | オンプレミス型 |
その他機能 | 予約管理 / 会計 / 新患登録 / 区分領収証・明細書発行 / 診療内容登録 / リアルタイム口腔情報・補綴状況管理 / カルテ・レセプトプレビュー / 訪問診療 / 介護保険請求 / 電子レセプト出力 / Ecoレセプトビューワ / 患者カード / リコール 等 |
サンシステムのレセコン「Sunny-NORIS(サニーノリス)」はクラウド・オンプレミスのどちらにも対応しているため、自院に最適な運用方法を選べます。サポートは電話やメール・リモートはもちろん、FAXや訪問までニーズに応じて手厚く対応可能です。保険証スキャナー機能を搭載しているため、入力ミスの防止や時間短縮にも役立ちます。電話着信管理機能も標準搭載されているため、不在時の着信も見落としません。
居宅療養情報提供書などの書類は、誘導入力方式によりわかりやすい入力を実現しています。システムの案内に従って入力すれば、漏れなく正しいレセプト・電子カルテを入力できます。
これまでのオンプレミス版「Sunny-NORIS」をベースに作られた「クラウド型歯科用レセコン」です。
Sunny-NORIS(サニーノリス)の比較ポイント
製品情報
初期費用 | 296,000円~ |
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基本月額 | 40,000円~ |
導入形態 | クラウド型・オンプレミス型 |
その他機能 | カルテコメント機能 / 訪問・介護入力 / 保険証スキャナー機能 / 電話着信管理 / デンタルブック連動 等 |
厚生労働省の『診療録等の電子保存についてのガイドライン』に則った電子カルテ三原則をもとに運用。セキュリティに配慮された運用サービスが提供されているため、安心して利用できるでしょう。
これまでの歯科用レセコンとは異なり、レセプト発行の為だけの記録としてではなくカルテ機能を軸にした仕様になりました。時系列表示カルテは、誰でも一目で把握できる画面設計となっています。文章作成支援ツールが搭載されており、患者様にとって分かりやすい文章で指導や説明文を作成・印刷が可能。患者様の満足度も高まります。
iPad用問診表入力アプリも備えており、タブレットやスマートフォンを使った業務効率化をお考えの医院にはピッタリです。
Opt.one®(オプトワン)の比較ポイント
製品情報
初期費用 | 1,500,000円~ |
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基本月額 | 23,900円~ |
導入形態 | オンプレミス |
その他機能 | 与薬管理 / 治療・カルテ入力 / 歯周病検査・歯科指導 / 会計 / 訪問診療 / 医院経営 等 |
診療入力中に算定ガイド確認画面が表示されることで、見落としの防止を強化。診療終了後にレセプトチェックを行い、本来加算されるべき点数が不足している場合は自動で追加してくれます。
ハードウェアは既存のパソコンを利用でき、コスト削減に繋げられる点が特徴。院内クラウド方式を採用しているため、インターネットに不具合が生じても安定した利用が可能です。
DOC-5プロキオンの比較ポイント
製品情報
初期費用 | 要問い合わせ |
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基本月額 | 要問い合わせ |
導入形態 | 院内クラウド方式 |
その他機能 | レセプトチェック自動変更機能 / 歯周治療モード / 処置部位変更操作 / 電子カルテ / 会計 等 |
医療面接ガイド機能が搭載されており、全身疾患や服用中の薬に関して歯科治療などにおいての注意点を表示。有病者が急増している現代において、医療ミスを未然に防止できるでしょう。
高セキュリティ通信基盤『@Mcom』を利用しており、スピーディーなバージョンアップデータの配信が可能。電話着信時には患者情報画面が自動で表示されるので、スムーズに対応できます。
With(ウィズ)の比較ポイント
製品情報
初期費用 | 要問い合わせ |
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基本月額 | 要問い合わせ |
導入形態 | クラウド型・オンプレミス型 |
その他機能 | 電話対応支援システム / 会計 / 薬剤チェック / 医療面接ガイド 等 |
画面構成は手書きの1号・2号カルテの方式を採用。紙カルテのイメージを損なわないよう、ボタンなどをできる限り排除しています。ディスプレイの鮮明さにも配慮しており、文字が読みやすい点も特徴です。
カルテ作成のプロセスは、部位や傷病名を選択してから処置内容を入力するよう設計されています。手順が分かりやすいため、素早く操作に慣れることができるでしょう。
iQalte(アイカルテ)の比較ポイント
製品情報
初期費用 | 非会員・会員共に0円~ |
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基本月額 | 非会員20,900円~、会員要問い合わせ |
導入形態 | オンプレミス型 |
その他機能 | 予約管理 / 画像管理 / 歯周検査 / 会計 等 |
台数に制限なく初期費用は0円、月額費用も一律となっています。メーカー専用端末の購入も一切不要で、既存のパソコンやタブレットでの運用が可能です。法改正などによるバージョンアップ費用の追加料金も、一切かかりません。
予約システムである「デンタマッププラス」を標準搭載しており、常に自動連携。患者様の情報を複数システムに都度登録する手間がなく、入力ミスの防止につながります。
ジュレアの比較ポイント
製品情報
初期費用 | 0円 |
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基本月額 | 19,800円 |
導入形態 | クラウド型 |
その他機能 | 患者管理 / 受付 / 会計 / 予約管理 / 日計表 等 |
手厚いサポートを届けるため、対応地域は関東地方と限定されています。厚生労働省が定める、正しい保険請求のルールに準拠できるシステムを搭載。制度が変化しても柔軟に対応してくれます。治療が同時進行している際の経過状況や、次回以降の処置も図解で即座に把握可能。多忙なスタッフの業務進行を円滑にサポートしてくれます。
Win Smile IVの比較ポイント
製品情報
初期費用 | 要問い合わせ |
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基本月額 | 要問い合わせ |
導入形態 | 要お問い合わせ |
その他機能 | プラン一覧画面 / カルテ記載 / 履歴機能 / エラーチェック / 情報提供文書 / 経営分析 / 予約管理 / 患者登録 / 会計 等 |
「アットレセ」は低価格で使用できるクラウド型の歯科レセコンです。なんといっても初期費用・サポート料無料、月額14,410円(税込)で使用できる低コストさが魅力です。利用するパソコン台数が増えても1アカウント分の月額料金で使用できます。3ヶ月の無料お試し期間も用意されているため安心です。
価格が安い分機能を絞っている部分はありますが、レセプト請求データの出力や入力エラーチェック、領収書や処方箋などの各種書類の発行機能、自費診療対応など豊富な機能が揃っています。クラウド型のため、自宅や訪問先からも簡単にデータを編集・閲覧可能です。サポートも充実しており、サポートデスク側で同じ操作画面を見ながら説明してくれて安心です。
アットレセの比較ポイント
製品情報
初期費用 | 無料 |
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基本月額 | 14,410円(税込) |
導入形態 | クラウド型 |
その他機能 | 患者詳細入力 / 処置 / 会計 / 来院予約管理 / レセプト請求データ出力 / カルテ様式の印刷 / 領収書発行 / 処方箋印刷 / 歯科疾患管理書面の印刷 / 実地指・訪衛指書面の印刷 / 補管・義歯管理の印刷 / 自費診療書面の印刷 / リコール機能 など |
歯科で運用しやすい機能が標準装備で搭載されています。問診表アプリは、タブレットに入力したデータが瞬時にサーバーに送られるため紙を取り扱う必要がありません。もともと使っていた請求用レセプトコンピューターのままで、別途PCを用意して電子カルテとして使うこともできます。
連携できる他社システムの種類も豊富です。予約管理システムやデジタルX線システムを利用することで、機能を充実させることもできます。
オプション機能として、介護保険請求用ソフト「+Care」、歯周検査値入力ソフト「+Perio」など業務効率化や患者満足度向上につながる機能をつけることができます。
WiseStaff(ワイズスタッフ)の比較ポイント
製品情報
初期費用 | 要問い合わせ |
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基本月額 | 要問い合わせ |
導入形態 | オンプレミス |
その他機能 | オンライン請求 / 他社連携 / Wiseビューア / ナビゲータウィンドウ / 問診票アプリ / 口腔所見 / 所見履歴 / 帳票まとめ発行 / カルテ作成 等 |
スケジュール画面ではスタッフ全体の状況を一覧できるよう構成されており、スピーディーに把握ができます。状況に応じた正確なスタッフ配置が可能となるので、業務の効率化が可能です。手書きメモ機能も搭載しており、シェーマなどの記録をカルテに添付することができます。月次のレセプトチェックでエラーになった場合は、カルテ画面に即座にアクセス・修正もスムーズです。
Dentis(デンティス)の比較ポイント
製品情報
初期費用 | 200,000円 |
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基本月額 | 10,000円~ |
導入形態 | クラウド型 |
その他機能 | 会計、スケジュール管理、かかりつけ支援、オンライン診療、デジタル問診、メッセージ配信、訪問歯科、サブカルテ 等 |
歯科では「レセコン」と「電子カルテ」がほとんど同じものとして語られている場合があります。そもそも、歯科レセコンと歯科電子カルテに違いはあるのか、を確認していきましょう。
わかりやすくまとめると、次のようになります。
レセコンとは、「レセプトコンピューター」の略で、診療所の収入となる診療報酬を得るために必要な「レセプト」を作成するための機器・システムを指します。治療を行ったことで、患者様に対する領収書を発行するものです。
一方、電子カルテは患者様の情報や治療内容をデータとして記録するためのシステムを指します。最近はレセコンと電子カルテが一つの端末で操作できるシステムも増えてきたため、「レセコン」と「電子カルテ」が混同されているのかもしれません。
歯科レセコンとは、レセプト(診療報酬明細書)を作成するシステムのことです。レセプトは、医療機関から健康保険組合などの支払機関へ診療報酬を請求するために必要です。「医療事務コンピュータ」や「医療コンピュータ」とも呼ばれ、レセプト業務を大幅に効率化します。
ここでは、以下のポイントに分けて歯科レセコンについて解説します。
レセコンにできることはメーカーにより異なりますが、共通している機能としてはレセプト・請求書作成です。診療結果をもとに、正確な金額を算出するためのソフトが内蔵されています。それ以外の主な機能は以下の通りです。
歯科医院でのレセコンの普及率を示した正確な統計データは公表されていません。ただ、97.8%の歯科医院が電子レセプト(オンライン請求、電子媒体請求)で請求を行っているというデータがあります。
詳細に見ていくと、オンライン請求32.6%、電子媒体(CD-R)請求65.2%となっています。請求方法の違いはありますが、ほぼすべての歯科医院でレセコンが導入されているという認識で間違いはないでしょう。
厚生労働省は、光ディスクなどで請求する医療機関に対して、2024年9月末までにオンライン請求への移行を実質義務化するロードマップを発表しました。
この記事で紹介しているほとんどのレセコンメーカーは、オンライン請求にも対応しています。
一方で前述のグラフを見ると、歯科では光ディスク請求(電子媒体請求)を行っている医院が6割を占めることがわかります。医院側でこれまでの請求方法と違う運用が必要になるため、現場では混乱が生まれると懸念の声も一部であがっています。
なお、医科と調剤のオンライン請求比率はそれぞれ78.3%、98.3%となっており、歯科ほどの混乱はないと想像されます。
レセプトのオンライン請求義務化については、レセプトのオンライン請求義務化せまる!歯科医院が今すべき準備でも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
ここからは、歯科用レセコンの選び方について解説していきます。歯科レセコンを選ぶ際に注意するべきポイントは以下の6つです。
それぞれについて詳しく見ていきましょう。なお、上記ポイントを参考に当社で選定したおすすめの歯科レセコンはこちらです。
歯科レセコン選びで大切なことは、現場で問題になっていることや解決したいことを明確にしておくことです。現状困っていることをリスト化し、その問題を解決できる歯科レセコンを選びましょう。
訪問診療を行うことが多い場合は介護保険請求に対応したレセコンがおすすめです。これは、介護認定を受けている高齢者への訪問診療が「居宅療養管理指導」という居宅介護サービスに該当するためです。また、訪問先でカルテを確認・入力できるよう、スマホやタブレットからの入力に対応できる製品を選ぶとよいでしょう。
歯科レセコンにかかる費用は製品によって幅があります。初期費用と月額料金のトータルで検討するようにしましょう。また、利用するパソコン台数やデータ移行の有無で金額が変わることがあるため、条件を揃えて比較するとよいでしょう。製品によっては補助金を活用できることがあるため、問い合わせ時に対応状況を確認するのがおすすめです。
低コストで導入したい方におすすめの歯科レセコンは「アットレセ」と「ジュレア」です。「アットレセ」は初期費用・サポート料無料、月額14,410円(税込)で使用できる低価格なクラウド型歯科レセコンです。「ジュレア」も同じく初期費用無料、月額19,800円(税込)で使用できます。初期費用はもちろん、月額料金も他社と比べて抑えめなので安く導入するのにはおすすめの製品です。
歯科レセコンの導入形態には「クラウド型」と「オンプレミス型」の2種類があります。院内にサーバーの設置が必要かどうか、導入コストや維持管理コストはどれくらいなのか、に影響するため、事前におさえておきましょう。
クラウド型の歯科レセコンは、ソフトを特定の端末にインストールするのではなく、インターネット環境を利用します。PCやスマホ・タブレットなどの複数端末から場所を問わず利用できるのが特徴です。
メリット |
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デメリット |
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オンプレミス型の歯科レセコンは、院内にサーバーを設置し、データの管理や保存を自院で行います。院内にサーバーがあるため、ネット環境の有無に関わらず利用できるのが特徴です。
メリット |
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デメリット |
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歯科レセコンは日々使用するものなので、使い勝手や操作性も重要です。ある程度まで候補の歯科レセコンを絞り込んだら、無料デモを依頼しましょう。「カルテの入力やレセプト作成がスムーズに行えるかどうか」「自院の求める機能にあっているかどうか」「エラーチェックの精度はどうか」など細かい点まで確認しましょう。
機能が豊富であればあるほど良い製品に感じますが、使わない機能が多いと操作が複雑になりやすくスムーズに扱えない場合もあります。「いいと思っていたけど実際導入してみたらいらない機能だった…」ということがないように、自院の課題を解決できる機能が過不足なく揃っているか、デモを通してチェックすることをおすすめします。
歯科レセコン導入の際には、サポート体制やサポート方法についてよく確認しておきましょう。特に、導入開始時やレセプト請求時期(毎月1日~10日)にサポートが受けられるかどうか確認しておくことをおすすめします。
サポート力重視で導入したい方におすすめの歯科レセコンは「POWER5G(パワーファイブジー)」と「iQalte(アイカルテ)」です。
POWER5Gの電話サポートは月曜~土曜 9:00~18:00までと土曜日も対応してくれます。トラブル時にも同じ画面を見ながらリモートサポートを受けられます。また、パソコン故障時でも運用が止まらないよう代替機を用意してくれます。
iQalte(アイカルテ)は困ったときにスピーディーに問題を解決できるよう、従来とは違うサポートを追求しています。例えば、トラブルシューティングについてのムービーやPDFを多数収録したサポートアプリ「さぽせん」が用意されており、困ったときは見るだけで問題を解決できるよう工夫されています。もちろん、それでも解決できなかったときのために電話やリモート、訪問でのサポートも用意されています。
レセプトのオンライン請求への移行期限が、原則2024年9月末までとなっています。各種届出やインターネット環境等の準備は出来ていますでしょうか?
レセプトのオンライン請求に移行する際に、頼りになるのが歯科レセコンメーカーです。歯科レセコンメーカーがオンライン請求への移行に関して、どこまでサポートができるのかはしっかりと確認しておく必要があります。
レセプトのオンライン請求義務化については、レセプトのオンライン請求義務化せまる!歯科医院が今すべき準備でも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
ここからは、歯科用レセコンを導入した際のメリットについて説明します。
歯科用レセコンはレセプト作成のほか、会計や予約管理などの便利な機能も搭載されています。それらの機能を活用することで、忙しい診療業務の負担が軽減されるのです。さらに、患者様の情報を把握・受電管理もできるので事務作業も効率化できます。メーカーによって外部システムとも連携できる製品があるので、購入前の確認がおすすめです。
レセコンは診療内容を入力するだけで、保険点数を自動で計算してくれます。入力サポートや誤入力チェック機能を搭載している製品であれば、ミスも最小限に減らせるでしょう。それにより、提出後の返戻リスクを抑えられます。事務作業の負担が軽減すれば患者様へ手厚いサポートを行えるので、運営力の向上も期待できるのです。
歯科レセコンの導入には「IT導入補助金」を使える場合があります。IT導入補助金とは中小企業や小規模事業者等に対し、ITツールを導入する経費の一部を補助する制度のことです。使用するためには登録申請を行い、審査で合格する必要があります。例えば、デンタルシステムズ株式会社の「POWER5G」や、株式会社ミックの「palette(パレット)」はIT導入補助金2023のIT導入支援事業者に認定されています。
続いて歯科レセコンのシェアについて見ていきましょう。WHITE CROSSの調査によると、歯科レセコン(電子カルテ)のシェアは分散する結果でしたがノーザ株式会社の「WiseStaffシリーズ」がシェア最多となっています。計測方法やアンケート対象は下記の通りです。
順位 | 製品名 | 会社名 | シェア率 |
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1位 | WiseStaffシリーズ | ノーザ株式会社 | 18% |
2位 | palette | 株式会社ミック | 13% |
3位 | DOC-5 PROCYON | 株式会社モリタ | 9% |
3位 | Opt.one3 | 株式会社オプテック | 9% |
3位 | POWER4G | デンタルシステムズ株式会社 | 9% |
6位 | Withシリーズ | メディア株式会社 | 7% |
7位 | iQalte | 株式会社プラネット | 5% |
レセコンはカルテ入力やレセプト作成だけでなく、医療における業務をサポートする機能が搭載されています。取り扱っているメーカーも多いので、導入までの道のりを困難と感じる方は非常に多いです。費用や操作性・付随する機能などを比較しながら、自院に最適なメーカーを選んでいきましょう。