細長い筒を吹いて、12cm程度の矢を32cm四方の的に向け飛ばす競技が「吹き矢」。
基本ルールは同じで、誰にでも楽しめるよう考案されたのが「レクリエーション吹き矢」です。
多量の運動量を必要とせず、また競技種目のように高度なテクニックや過度の緊張感を強いることもありません。高齢者、健常者から障害者の方まで幅広くどなた方にでも気軽に楽しんでいただけます。腹式呼吸は内臓の諸器官に良い影響を与え、肺活量の向上や内臓脂肪の減少にも効果があるとされています。
〈基本動作〉
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①的に向かい立ちます。右足を半歩下げます。(左利きは逆) | ②筒を水平に構え、マウスから矢が見える位置に矢をいれます。 | ③一旦、両手を下ろして呼吸を整えます。 |
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④大きく息を吸い、両手を上にあげ、背筋を伸ばして姿勢を正します。 | ⑤ゆっくり息を吐きながら、筒を下まで下ろします。 | ⑥息を吸いながら… |
⑦筒を口元に持っていきしっかり筒をくわえます。 | ⑧的に狙いを定め、溜めた息を吐きだして矢を飛ばします。 |
①過度の緊張がなく、性別や年齢に関係なく誰でも楽しめる | ②腹式呼吸法による心肺機能の向上、脳の活性化 | ③コミュニティ内の交流を促進 |
ゲームとしての「単純明快なおもしろさ」と、スポーツとしての「挑戦する醍醐味」、そして的に当たる「喜び」や「爽快感」を兼ね備えています。吹き矢を個人で楽しむ場合には、その日の気分や好みによってゲームとしての「おもしろさ」に重点を置いたり、健康スポーツとしての「達成感」に重点を置いたりと、それぞれに合った楽しみ方で吹き矢を行えます。
介護予防では、口腔内の清掃と噛んだり飲んだりする力と腹式呼吸による呼吸器の訓練が必要です。
吹き矢は口輪筋の強化と腹式呼吸の運動訓練が楽しみながら同時にでき、口腔ケアと吹き矢のとの相乗効果が期待されています。
【口腔ケアとしての適性】
吹き矢の吹き方は、腹式呼吸を用いるため楽しみながら自然に呼吸器の訓練になります。また、吹き矢の筒をしっかりと口に咥えるため、その繰り返しにより自然に口(周辺筋肉)のストレッチが行えます。これにより自然な唾液の分泌が促され、結果的に口内の清潔さが保たれやすくなります。
【総合的な介護予防として適正】
腹式呼吸の実施は、横隔膜を運動させ腹筋が鍛えられると共に心配機能を向上しますので、血液循環促進と脳活性が期待出来ます。的(マト)を狙うことによる集中力の強化や筒を持ち一定の高さに維持することによる筋力・調整力のアップ、団体で競技することによるコミュニケーション力のアップも期待出来ます。