アシストスーツの価格相場は？｜主要9メーカーの具体的な価格まで

アシストスーツの種類とそれぞれの価格相場

上記のように導入するメリットの大きいアシストスーツですが、価格相場はどのようになっているのでしょうか。ここでは、具体的な価格相場についてご紹介します。

アシストスーツの購入価格相場は5万～100万円と幅広い

アシストスーツの価格相場は、だいたい5万円〜100万円ほどです。大きく差があるのは、以下の表の通り機能によって差があるためです。また、腰を支えるアシストスーツに腕の補助パーツも付けるなど、オプションによっても料金は変化します。購入するのか、レンタル・リースするのかによっても価格は異なってきますので、自施設の事業継続と従業員の負担軽減のバランスを考えて選定していきましょう。

アシストスーツのタイプ別価格相場早見表

アシストスーツをタイプ別でカテゴライズし、それぞれの価格相場を調べたところ下記の通りになりました。各製品の具体的な価格については表の後に紹介していますのでチェックしてみてください！

アシストスーツ主要メーカー9選の製品価格

主要メーカー製品の価格についてご紹介していきます。販売代理店などが取り扱う場合、業者によって価格が異なる場合がありますので、その点は注意して確認してください。

株式会社ジェイテクト｜J-PAS fleairy（フレアリー）

J-PAS fleairyは、モーターによりアシストするアクティブタイプのアシストスーツです。ベルト巻き上げ式で軽量化を実現しています。

センサーで検知しモーターが動作することにより、軽量にもかかわらず、しっかりとしたアシスト感を実感できます。装着する人の前面にかたい部品を使用していないため、安心して利用可能。

立った姿勢での介護では54％、中腰の姿勢では94％にも及ぶ負担軽減率を誇っています。

本体セット　￥298,000(税込￥327,800)（本体、バッテリー、ベスト、膝パッド、脚部ベルト）

※レンタル、個別購入可能です。

株式会社イノフィス｜マッスルスーツEvery

最大で25.5kgという強い補助力を発揮し動作をアシストしてくれるのが、マッスルスーツEveryです。

「一家に一台」が実現できるほど低価格で提供していることが最大の魅力となります。家庭でも利用ができるため、重量物の持ち上げや、介護現場だけではなく、自宅での家庭菜園や雪かきなどでも活用が可能です。

店頭での販売を拡大していくとのことで、実際の店舗で体感してみて購入を検討できます。

メーカー発表価格：149,600円（税込）

個人でも購入可能です。（オンライン販売あり）既存製品のマッスルスーツEdge、Powerは販売終了しています。

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ユーピーアール株式会社｜サポートジャケットBb+PROⅢ

従来の機能がさらにパワーアップしたのがサポートジャケットBb+PROⅢです。

1. フォームナビ機能：第2の背骨となって背中や腰の負担を軽減
2. ランバーサポート機能：ベルトが腰全体を包み込み腰痛を予防
3. マッスル機能：足の筋肉を補助

上記の機能に加え、チェストベルト、脇強化ベルト、マッスルベルトの折り返し、膝を上下で包み込むベルトなどで、さらにサポート力がアップしています。

メーカー発表価格：S～M・L～3L(155cm～194cm):49,500円(税込)

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株式会社加地｜レイボ エクソスケルトン

装着者の運動エネルギーを利用してアシストするのが、エクソスケルトンです。かがむ時にスーツに蓄積した装着者の動力を、身体を起こす時に再利用する「エネルギー回生システム」を採用しています。

胸パッドと腰ベルトを締めるだけで簡単に着脱でき、フィット感も調節が可能です。通常は背骨が支えている体幹部を、ベルト装着で左右からもアシストしてくれます。背骨にかかる負担が軽減し、安定して動作が可能です。

メーカー発表価格：要問合せサイト価格：一着（L,S）　641,970円（税抜）

株式会社ラクエモン｜二代目　楽衛門（らくえもん）

「安い、軽い、簡単」をテーマに開発されたアシストスーツが「楽衛門（らくえもん）」です。

ズボンをはくように装着しベルトを締めて10秒で装着ができます。800gと軽量ながら、高い耐久性と強いアシストパワーを持ち合わせています。生地に抗菌・防臭加工を施しており、汚れても自宅で洗濯できます。

試しに使ってみたい場合は1週間レンタルで体験できるところも、従来のアシストスーツにはなかったサービスです。

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パワーアシストインターナショナル株式会社｜PAIS-B100

4.4kgと軽量コンパクトで、電磁ブレーキにより中腰での作業アシストができるのが、パワーアシストスーツPAIS-B100です。現在は改良中のため販売は行っていません。

中腰姿勢の場合は姿勢保持をアシストし、歩行時も遅れることなく動作をアシストしてくれます。

メーカー発表価格：直販、代理店経由での販売価格：72万円（税抜）

1ヶ月レンタル：5万円(税抜)/月程度5年リース：保守費含めて1.5万円(税抜)/月程度

ダイヤ工業株式会社｜DARWING Hakobelude（ダーウィン ハコベルデ）

まるで衣服のようなアシストスーツとして注目を集めているのが、「DARWING Hakobelude（ダーウィンハコベルデ）」です。

空気圧人工筋肉の技術を使い、高反発ゴムが重量物の持ち上げや姿勢保持をアシストしてくれます。軽くて装着が簡単ながら、総重量は800gで衣服のような感覚で柔軟なアシストスーツを着用できます。

空気の力を利用するので充電が不要なため、作業する場所を選ばない点もポイントです。

メーカー発表価格：本体（L,M）￥85,800円　腕パーツ　￥16,500円

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CYBERDYNE株式会社｜HAL

「HAL」は装着した人の脳からの指令を読み取って動作する、世界初のサイボーグ型のアシストスーツです。

人が身体を動かそうと考えると、脳から信号が発せられ、それを受けて筋肉が動きます。この時同時に発生する微弱な「生体電位信号」をキャッチし、HALが思い通りに動くのです。

思い通りに動けた場合は脳に対してもフィードバックを行います。脳に対して動作の正解を教えてあげることができるのが、世界でHALだけの技術です。

介護支援用初期導入費用　100,000円1年契約　108,000円／月3年契約 　78,000円／月

HALについては世界初の装着型サイボーグ「HAL」！実際の評判・導入事例についてもご紹介！でも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。

補助金を利用してお得に導入しよう

ここまで見てきた通り、アシストスーツの相場は5万円～70万円と機能によって様々です。もし、自社での購入・レンタルが難しい場合は補助金を利用するというのも1つの方法です。

各自治体により要件や補助率は異なりますが、導入経費の2分の1から最大で5分の4が補助される場合もあるようです。令和4年度の募集は今後随時発表され下記のサイトに掲載されていきます。

補助金情報 | アシストスーツなら株式会社ジェイテクト

自施設でのアシストスーツ導入を考える際は、自地域の補助金についても問い合わせてみてくださいね。

アシストスーツの基礎知識

アシストスーツとは、身体に装着して利用し、重量物の持ち上げの際に生じる腕や腰への負担を軽減するロボットを意味します。モーターを利用し補助してくれる「アクティブタイプ」と、人工筋肉を使ってアシストし動力を使わない「パッシブタイプ」の2種類があります。

アシストスーツは、重量物を扱う物流業界や腰や腕への負荷が大きい介護業界、製造現場などでよく利用されます。特に介護業界では注目が集まっており、普及が進んでいる背景には人手不足があるのです。

ただし、普及率はそこまで高くないというのが現状です。株式会社ウェルクス（現：株式会社トライトキャリア）が行った調査では、介護現場の7割以上がアシストスーツなどの介護ロボットを導入していないという結果も出ています。

出典：約7割が「導入していない」――約7割が「導入していない」――介護ロボット導入を阻む原因第1位は「価格」｜ウェルクスが「介護ロボット」に関する調査を実施

アシストスーツを利用することで、業務中の腰への負担が軽減し、慢性的な腰痛が改善したという声もあるほどです。このように効果が見込める一方で、購入価格が高くて導入に踏み切れないというのが現場の状況でもあります。

事業を行う上でコストを意識することは大切ですが、従業員の健康維持や負担軽減のため何が必要かという視点で、自施設にあったアシストスーツを選ぶことが重要です。

アシストスーツの基礎知識については、介護向けアシストスーツの基礎知識｜選び方や導入メリットを徹底解説でも説明しています。参考にしてください。

まとめ

本記事では、アシストスーツの価格・相場について主要メーカーの商品をもとにご紹介しました。 アシストスーツを利用することで、人手不足や高齢化により、負担がかかっている現場の職員の腰痛予防・改善につながります。

アシストスーツは、機能によって価格も様々です。 購入だけではなく、レンタル・リースなどを選択できる商品もありますので、自施設に合ったアシストスーツを選んでみてくださいね。

介護ロボットについては介護ロボット徹底解説｜種類やメリット、具体的な製品紹介まででも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。