「病院やクリニックは地域に根付いた医療機関なので、ウェブサイトでの集客・宣伝は最低限で良い」という考え方は、今後見直す必要があるかもしれません。
スマートフォン所有率が60歳台で9割、70歳代でも8割を超えた事実がある中、今後の患者獲得を考えると、ウェブ経由の集客は遅かれ早かれ対応すべきものになっていくでしょう。一方で、
といった理由でホームぺージ施策に踏み出せない医院様の声を、当社は聞いてきました。
本記事では、医療機関向け採用サイト制作事業を営むセカンドラボが、クリニック・病院様のSEO対策、ホームぺージ作成のお悩みを解消していきます。
SEO対策は、「正しい施策を愚直に実行し続ける」ことができれば、高い確率で効果を出すことができます。
長い記事を読む時間のない先生方も多いと思います。ホームページ制作のディレクションも担当する専任コンシェルジュにご相談いただければ、貴院のホームページを無料調査いたします。ぜひご検討ください。
目次
採用サイトで自院のブランディング、中長期での採用コスト削減を実現。採用ミスマッチを抑えつつ、求職者の直接応募数を増やすご支援が可能です。
SEOとは「検索エンジン最適化」のことです。キーワード検索をしたときに、自身のサイトやコンテンツが上位表示されるように対策を行います。
SEO対策といっても、方法はさまざまです。主に、
の4つに分類でき、それぞれ対策を行います。
SEO業者は数え切れないほど存在しますが、「すべてを業者に任せればOK」という考え方ではなく、医師である自分(もしくは医院スタッフ)で運用できないか、を最初に考えるようにしましょう。
また、SEO施策は実行してから結果が出るまでに最短でも3か月程度はかかります。地道な作業に思えるかもしれませんが、長期的に取り組むべき施策であることを前提に、本記事では解説していきます。
MEOについてはクリニックのMEO対策とは?|メリットやツールを徹底解説!でも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
SEOとは、Search Engine Optimizationの略で、検索エンジン最適化のことです。検索結果の上位に表示させることで、多くのユーザーにサイトやコンテンツを訪れてもらうための施策です。SEO対策をしっかりと行なえば、クリニックの集患に多大な貢献をしてくれます。
SEO対策をする目的は、「患者さまに自院を見つけてもらうため」です。駅近の物件であれば市民の目に止まる機会が多いかもしれませんが、多くの新規患者は、インターネットで受診するクリニックを検索します。いくら良質な医療を提供できるクリニックだとしても、最初の段階で患者さまに来院してもらえなければ、意味がありません。
また、SEO対策には時間がかかることも理解しておきましょう。最短でも3か月、長い場合は1年ほどかかってようやく上位表示を実現できるケースも少なくありません。クリニックの口コミが患者の間で広がるためには、日々患者様に向き合って丁寧に診療していく必要があるのと同じように、インターネット経由の集客も地道にコンテンツ数を更新していくことが求められます。
SEO対策の重要性は理解できても、予算の関係で、優先的に対策すべきかどうか迷う場合もあるかもしれません。そういった医院を想定し、特にSEO対策に力を入れるべきクリニックの特徴を紹介します。結論として、通りがかりで自院を知ってもらう機会が少ないクリニックこそ、SEO対策に力を入れるべきです。
そもそも、患者様がクリニックを認知し、来院する経路は大きく次の3種類です。
このうち、立地的に通行客に目に触れにくいクリニックは、ネット経由の来院患者数を増やしていくことが集患の方向性となります。通りがかりで患者様の目に触れる機会が少ないと、地元住民の口コミで話題になる機会も多くないと考えるのが普通です。
ここまで、SEOの基礎について解説しました。次は、具体的なSEO施策について説明していきます。大きく、次の4つの施策が挙げられます。
SEOにおけるコミュニケーション施策は、ユーザーのためになる情報を正確に伝え、その結果として検索で上位表示を目指すことを指します。外部対策とも呼ばれます。
SEOとは、Googleをはじめとする検索エンジン上での上位表示実現を目指す施策です。「Googleが掲げる10の事実」の中で、「ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる。」と明言しています。SEOの細かいテクニックは無数に存在し、本記事でも紹介していきますが、です。その他、コミニュケーション施策としては以下があります。
被リンクも、Googleが公式に明言している指標です。「自社サイトのリンクが外部サイトにも設置されているかどうか」が判断基準となります。
システムは、関連性のあるコンテンツを特定した後、最も役立ちそうなコンテンツを優先しようとします。そのために、どのコンテンツが専門性、権威性、信頼性を示しているか判定するために役立つシグナルを特定します。
たとえば、その判定を支援するために使用している要因の1つに、そのコンテンツへのリンクまたは言及が他の著名なウェブサイトに含まれているか把握するということがあります。含まれていれば、多くの場合、その情報の信頼性が高いことを示す十分なしるしとなります。さらに Google では、検索品質評価プロセスからのフィードバックを集計し、より正確に情報の質を判定できるようシステムを改善しています。
クリニックであれば、地域の医療機関や介護施設、取引先の業者のリンクを設置するなどが考えられるでしょう。
「E-E-A-T」と呼ばれる4つの観点を意識してコンテンツ制作をすることが求められます。具体的な行動としては、院長や看護師など専門的な知見のある人が記事を監修する(専門性・権威性)、実際の経験をベースに患者様に有益な情報を提供する(経験)などが考えられます。
テクニカル施策とは、サイトやコンテンツの内部構造を改善するための施策です。検索エンジン(Google)に対し、自院のページ内容を正しく伝えるための施策で、内部対策とも呼ばれます。
検索エンジンに評価してもらうためには、具体的に以下のような施策が挙げられます。ただ、専門的な内容も多く、日ごろからインターネットに触れていない方にとっては難易度が高く感じることもあります。
繰り返すようですが、コミニュケーション施策を第一にして、その次にテクニカル施策も実施するという順番を間違えないようにしましょう。
参考までに、テクニカル施策の例を挙げます。
MEO対策とは、Map Engine Optimizationの略で、Googleマップなどの地図検索で上位表示させるための施策です。具体的には、以下のようなものが挙げられます。
MEO対策を実施することで、検索時に表示される順位を上昇させることができます。そのため、ネット検索をする人の目に留まりやすくなり、集患に繋がります。
コンテンツSEOは、特に重要な対策です。コンテンツSEOを実施する流れは大まかに以下の通りです。
検索ユーザーが知りたい知識や興味のある内容に対して、正確に分かりやすく応えるコンテンツで検索上位を狙います。
また、医療分野は検索結果の質を重視する「YMYLコンテンツ」に該当します。「YMYL」とは、Your Money or Your Lifeの略称です。人々の生活に大きく影響を与える情報のため、次のような情報であるかどうか、Googleが判定するアルゴリズムが存在すると言われています。
ここでは、SEO対策を講じると、具体的にどのようなメリットがあるのかを説明していきます。
検索時に上位表示されると、必然的にユーザーから見られる確率が高まります。それに伴い、クリック率も高くなるので結果的に集患へと繋がるのです。特に、競合が多いエリアのクリニックにおいて、上位表示されるのは非常に大きな意味をもちます。
また、MEO対策というGoogleマップに登録されている店舗の検索順位を上昇させる施策も有効です。対策が上手くいけば、GoogleマップだけではなくGoogle検索の検索結果でも自院のホームページが上位表示されるようになります。
たとえば、定期的なブログ記事の更新はSEO対策だけではなく、患者の信頼を得る上でも非常に有効です。自分の文章で発信すれば、人柄や自院の雰囲気を伝えられます。
即効性は高くないものの、広告費がかかるわけではありませんので試す価値はあるでしょう。
クリニックや病院のSEO/MEO対策は、検索エンジンで上位表示することで、集患を促進する施策です。ここでは、そのポイントを解説します。
競合サイトの分析は、SEO/MEO対策の第一歩です。競合サイトのコンテンツやSEO対策を分析することで、自サイトの強みや弱みが見えてきます。競合サイトの分析には、以下の項目をチェックするとよいでしょう。
また、「他のクリニックがどんなSEO対策をしているか」をチェックすることも効果的です。特に、新宿や渋谷、大都市圏の名称を含むキーワードで上位を獲得しているクリニックのWEBページを見ると、自院との様々な違いに気づくことができます。「クリニックSEOの成功事例はネット集患激戦区のサイトを参考にすると良い」と言えます。ネット集患激戦区の成功事例を調べるには、以下の方法があります。
クリニックや病院のSEO/MEO対策においては、指名検索で1位表示を実現することが重要です。指名検索とは、クリニックや病院の名前で検索するものです。「セカンドラボ病院」と検索して、自院のHPよりも上位に表示されているサイトがあったとしたら、自院にとっては大きな機会損失になります。指名検索で1位表示できれば、多くの患者に自院を知ってもらうことができます。
指名検索で1位表示を実現するためには、まずは以下の施策を実行することから始めましょう。
次に、獲得したいキーワードを見極めましょう。獲得したいキーワードは、自院の診療科目やサービス内容を踏まえて決めます。また、競合サイトのキーワードも参考にしましょう。
多くのクリニックで対策するべきキーワードとして、「地域名」×「診療科」のキーワードが挙げられます。具体的には、「新宿 皮膚科」「大阪市 整形外科」などです。
こうしたキーワードを検索する人は、今すぐ・もしくは近いうちにクリニックを受診したいと考えていると思われるため、来院につながるケースが多いのです。
競合サイトの分析やキーワード調査を行った結果、上位表示しているキーワードがあれば、自サイトにも積極的に使用しましょう。上位表示しているキーワードを自サイトでも使用することで、検索結果で上位表示されやすくなります。
Googleマイビジネスは、Google検索やGoogleマップ上で自院の情報を掲載できるサービスです。Googleマイビジネスを活用することで、検索結果で上位表示しやすくなります。
Googleマイビジネスを活用する際には、以下の点に注意しましょう。
当たり前の内容に思えるかもしれませんが、クリニックでウェブ対策をしっかり行っているところはまだまだ少ないので、こうした行動を徹底するだけでもウェブ上での検索順位向上につながる可能性があります。
地域や診療内容に言及したコンテンツを作成しましょう。地域や診療内容に関連するコンテンツを充実させることで、ユーザーのニーズを満たすことができ、集患につながります。
ユーザーのニーズを満たすコンテンツを作成するためには、「専門的な内容を、分かりやすい言葉で説明する」ことを心掛けましょう。
スマートフォン対応(レスポンシブ対応)は、近年のSEO対策において必須です。スマートフォン対応(レスポンシブ対応)を実施することで、スマートフォンユーザーからのアクセスを増やすことができます。
パソコン版のサイトをそのまま縮小するのではなく、スマートフォン向けに最適化されたサイトが表示されるように設定することで、Googleからの評価も上がります。インターネットを見て来院する患者さまの多くは、おパソコンではなくスマートフォンで情報を探していることを考えれば、レスポンシブ対応の重要性が分かるでしょう。
ここまで、SEO対策のメリットや具体策を紹介してきました。「いろいろ新しい取り組みをしなくてはいけないのか」と感じてしまったかもしれませんが、既存のホームページを見直すこともSEOで非常に大きな効果を期待できます。
Googleの公式文書を基に、SEO対策が効きやすくなるホームぺージの構成や作り方について解説します。具体的には、以下の3点を紹介します。
サイト構造を考えるにあたり、閲覧ユーザーの読みやすさと、検索エンジンに対しての読みやすさを最適化する必要があります。以下のようなイメージです。
医療機関様のサイトを見ていると、「休診のお知らせ」と「院長ブログ」が同じ「ブログ」内で更新されているケースがあります。明らかに情報のまとまりが異なる場合は、新たなディレクトリ(フォルダ)を設けて管理すると良いでしょう。
ただ、現状でサイト構造が整理されていなかったとしても、たいていの場合Googleがサイト構造を把握してくれます。サイトリニューアル時にサイトが整理できれば良いので、長期的に取り組むべきこととして認識しておきましょう。
他社サイトのマネではなく、医院独自の情報を発信することを心掛けましょう。「検索ユーザー(≒患者さま)」のためになる独自情報を発信し続けることで、検索エンジンの評価も向上します。
院長が手術解説記事を執筆する場合は、過去の手術エピソードを匿名で紹介するなど、執筆者でなければ書くことができない情報があると、尚よいです。
自分のサイトと関係のある(親和性の高い)ホームぺージのリンクを積極的に設置しましょう。
地域のクリニックや連携病院などのリンクを自院HPに設置することで、 自院がしっかり地域に根ざして運営された医療機関だと対外的に示すことができます。
「リンク=論文における引用」と考えると分かりやすいです。学術論文の世界では、他の人の論文に引用されるほど、権威性が高いとみなされます。先生が論文を執筆する際も、権威性が高い論文を引用することで、自身の論文の正当性をアピールした経験があると思いますが、検索エンジンも同じような仕組みです。
SEO対策はやみくもにやっても期待する効果は得られません。ここでは、クリニックがSEO対策を講じる上で、注意しなければならないポイントを説明します。
Googleの検索品質評価ガイドラインにはYMYL(Your Money Your Life)という項目があります。医療に関する情報は、人の将来的な幸福や人生に大きな影響を与えるジャンルです。
たとえば、急な腹痛に関して調べている人がいたとします。そこで表示されたページの情報に誤りがあった場合、取り返しのつかない問題が起きないとも限りません。
過去にWELQ問題と呼ばれるWeb業界を騒然とさせた事件があったので、情報の信頼性は以前にも増して重要になっているのです。主に、以下の内容に気を付けるといいでしょう。
SEO対策を講じるにあたり、厚生労働省の医療広告ガイドラインに準拠している必要があります。医療広告で掲載が許可されている内容は以下の通りです。
医療広告で禁止されている表現にも気を付けなければなりません。
など、医学上あり得ない内容の表現は禁止されています。
医療広告ガイドラインについては【最新版】医療広告ガイドラインをわかりやすく解説!NG・OK表現もでも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
クリニックのSEO対策において、記事執筆者や監修者の情報を明示することは、専門性と信頼性を担保するために効果的です。
記事執筆者や監修者の情報が明示されていると、ユーザーはコンテンツの信頼性を判断しやすくなります。また、記事執筆者や監修者が専門家であれば、その情報に基づいたコンテンツである可能性が高くなります。理想は、クリニックの院長・医師が記事内容を監修した旨を明示できると良いでしょう。監修者を明らかにすることは、EEAT評価を向上させることにもつながります。
ポータルサイトは、多くのユーザーが利用しているため、集患に効果的な手段となります。クリニックのSEO対策においては、ポータルサイトへの登録や掲載を検討するのも良いでしょう。
ポータルサイトへ掲載をすることで、自院の情報をより多くのユーザーに届けることができます。また、ポータルサイトによっては、検索結果の上位表示を狙える場合もあります。ポータルサイトの具体的な例として、以下のようなサイトが有名です。
ここまで、医療機関(病院・クリニック)向けSEO(検索エンジン最適化)について解説してきました。記事内容を振り返り、医療機関でSEO対策をする際に必要な考え方を3点にまとめます。
医療福祉向け事業を行っている当社は、毎日クリニックや病院のホームページを見ています。強く感じるのが医療機関は「素晴らしい理念・思いで日々地域医療を支えている」ことです。
提供している医療サービスは、わたしたちにとってかけがえのない存在だからこそ、その魅力をインターネット上でも見つけてもらいたいと願っています。
セカンドラボでは、医療機関向けのSEO、マーケティング支援も請け負っています。業界の特性を理解したご支援をさせていただきます。ご関心のある方は、ぜひ専任コンシェルジュにご相談ください。
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