近年、時代の流れとともにIT技術も目まぐるしく進化しています。ITは人間と密接につながっているため、人と関わることが多いサービス業では特にスピードを感じるでしょう。会計時に使用するPOSレジは、進化の代表格といえます。
POSレジではバーコードを活用することで、業務効率や人件費削減に大いに貢献しているのです。今回は、POSレジとバーコードを利用することのメリットについて詳しく解説していきます。
POSレジとは、会計処理をした時点での販売情報を蓄積・管理するシステムが搭載されたレジのことです。レジ本体からインターネット回線を通じて販売情報が集約され、運営状況などを分析してくれます。
管理者は蓄積されたデータにより、売上アップに繋がる戦略が立てやすくなります。商品のバーコードをスキャンするだけなので、会計時に起こりがちな請求金額の間違いがありません。スムーズに会計を済ませられるので、業務効率もあがります。
POSレジについてはPOSレジとは|仕組みや種類、おすすめメーカーまでわかりやすく解説でも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
POSレジの特徴は、バーコードをスキャンすることで会計をスピーディーに進められる点といえます。そのため、バーコードレジスターとも呼ばれているのです。ここでは、POSレジでバーコードを使うメリットについて説明します。
POSレジで一般的に使用されるのはJANコードといい、8〜13桁の数字で構成されています。この長い数字で商品を区別することで、一見見分けがつかない類似品でも簡単に判別することが可能です。無数にあるJANコードを覚えることは、非常に困難で効率も良くありません。POSレジはJANコードをスキャンすると、一瞬で数字を読み取り登録された商品と照合してくれます。会計がスピーディに進むため、業務の効率化に役立つでしょう。
POSレジは「どこで・いつ・なにが・どのくらい」売れたのかといったデータを取得できる点が特徴です。バーコードをスキャンしなくても、金額を手入力するだけで会計処理を進めることはできます。しかしそれでは、先ほど明記したデータを得ることは困難といえるでしょう。POSレジ本来のメリットも発揮できません。事前の商品登録は必要になりますが、店舗状況を正しく把握するためには大切な作業となります。
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一言でバーコードといっても、いくつか種類があります。ここでは、主要である4つのバーコードについて確認していきましょう。
JANコードとは「Japan Article Number」の略で、日本で流通している商品コードとしてJIS化されています。8〜13桁の数字で構成されており、日本で販売されているほとんどの商品にあてがわれているのです。数字の内容は、国やメーカー・商品ごとに割り当てられた番号やチェックデジットなどが組み合わさっています。書籍の場合は、組みこまなければならない情報が多いためJANコードは二段構成です。
UPCコードとは「Universal Product Code」の略で、アメリカとカナダでのみ使用されている商品コードです。1973年に、米国フードチェーン協会などにより作られたのが始まりとなっています。UPCコードをもとに、ヨーロッパで使われているEANコードや日本のJANコードが誕生しました。まさに商品コードの元祖といえるでしょう。UPC・EANともに日本のPOSレジで読み取ることができます。
ITFコードは「Interleaved Two of Five」の略で、主に物流商品の段ボールに印刷されているものです。「交互に5本の2つを差し込む」という意味のとおり、バーやスペースを5本組み合わせて2桁の数字を表しています。ITFコードには商品名や個数が記載されており、スキャンすることで箱を開けなくても中身を確認できるのです。ITFコードは、標準バージョンの「ITF-14」とアドオンバージョンの「ITF-6」があります。
QRコードは、1994年に現在の株式会社デンソーウェーブが開発した正方形の2次元コードです。「Quick Response」の略で、素早く読み込めて利便性が高い点から世界中で普及しています。専用リーダーのほか、スマートフォンやタブレット端末で手軽に読み取ることが可能です。あらゆる場面に浸透しており見かける機会が多いコードですが、特にキャッシュレス決済で利用されています。
ここからは、POSレジでバーコードを導入するまでの流れを解説します。
POSレジで読み取りたいバーコードを準備します。市販されている商品を販売する場合は、すでにバーコード記載されているものが多いです。その場合、バーコードを準備する必要はありません。 オリジナル商品など、バーコードがない物については用意する必要があります。自社店舗内での商品管理のために用いる、独自採番のバーコードであるインストアコードが手軽です。インストアコードは他の店舗では使用できないので、注意しましょう。
販売したい商品情報の入力と、商品に印字されているバーコードの読み取りを行い紐づけ作業をしていきます。事前に登録しておくことで、会計時にバーコードをスキャンするだけで商品情報が表示されるようになるのです。レジの種類によっては、バーコードリーダーを読み取ることによる登録に対応していない製品があります。その場合には、記載されている数字を手打ちで登録していく方法が主流になるでしょう。
商品のコードを取得・商品情報をPOSレジに登録したら、あとはスキャナーでバーコードを読み取るだけです。商品ごとにスキャンすれば、取りこぼすことなく会計業務が進められるでしょう。同じ商品を複数会計処理する場合は、個数を入力することでスピーディーに登録ができます。同一商品の個数だけを正確に確認することが必要ですが、会計作業を早く進められるのでおすすめです。
バーコード対応POSレジを選ぶ際には、いくつかポイントがあります。以下で詳しく解説します。
店舗で会計時に使用する主なバーコードは、一次元コードか二次元コードになります。一次元コードはJANコードのように縦線と数字が並んでいるタイプで、二次元コードはQRコードの事です。 スキャナーによって読み取れるコードは違っており、二次元コードリーダーでは一次元コードの読み取りができます。しかし、一次元コードリーダーだと二次元コードは読み取れないため、導入前の確認は必須でしょう。
POSを使用する場所や端末によっては、インターネットの接続方法が適切か確認する必要があります。インターネットの接続方法は、有線と無線の2タイプです。パソコンやPOSレジにバーコードリーダーを直接接続する場合は、有線タイプが良いでしょう。バーコードリーダーをBluetooth経由でレジに転送する場合は、無線タイプが互換性が良いです。判断基準としてはレジ本体がパソコンや専用機器であれば有線を、タブレット端末であれば有線となります。
POSレジ選びに迷われている方へ
コンシェルジュが無料で希望条件に合う製品・メーカーを代わりに探します
ここからは、POSレジのおすすめメーカー10社を紹介していきます。
Square POSレジは、アメリカのSquare社が提供する無料のPOSレジアプリです。全世界で200万以上の事業所に利用され、圧倒的な導入数を誇ります。
前述の通り、Square POSレジ最大の特徴は、POSレジ利用料が無料で必要な費用はキャッシュレス決済手数料のみである点です。モバイル端末さえあれば、導入可能なので最も低コストなPOSレジとも言えます。
無料ではあるものの、POSレジとしての機能や使いやすさはトップクラスで、周辺端末のデザインや操作性も優れている、非常におすすめのPOSレジです。
Square POSレジの比較ポイント
製品情報
初期費用 | 0円~ |
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月額費用 | 0円~ |
特徴 | 無料で使えるPOSレジ。費用はキャッシュレス決済手数料のみ。 |
ソフト使用料は月額制となっており、5つのプランから選べます。プランによって利用できる機能が違うので、あらかじめ導入したいシステムを検討しておきましょう。周辺機器はサブスクも利用できるので、初期費用を安く抑えられます。画面配置はシンプルで使いやすいよう設計されており、初めてでも直感的な操作が可能です。2013年度にグッドデザイン賞を受賞しており、実用性だけでなくデザイン面でも評価されています。
株式会社スマレジの比較ポイント
製品概要
初期費用 | 要お問い合わせ |
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月額料金 | 0円~ |
特長 | アカウント作成から30日間は、すべての機能と電話による導入サポートを無料で利用可能 |
STORESレジは、ネットショップ開設システムやネット予約システムを提供するSTORES株式会社がリリースした無料で始められるPOSレジです。
特徴として、ecサイトやネット予約機能、キャッシュレス決済機能との連携機能が充実しており、小売店、サロン、医療機関での利用に向いているPOSレジです。
STORESのキャッシュレス決済端末「STORES決済」は、医療機関の場合、キャッシュレス決済手数料1.5%の破格で使えるので病院・クリニックでのキャッシュレス導入にもおすすめです。
STORESレジの比較ポイント
製品情報
初期費用 | 0~ |
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月額費用 | 0円~ |
特徴 | 小売店、理美容室、サロン、医療機関には特におすすめのPOSレジ |
「ポスタス」は毎月1,000店舗以上に導入されている、今注目のPOSレジです。飲食店や小売店、美容・サロンなど、それぞれの業種に必要な機能を必要なだけ提供してくれるので使いやすいPOSシステムといえるでしょう。
複数店舗の管理や多言語対応といった、高機能も充実しています。必要な機能はその都度、低コストで追加できるので将来的にも安心です。また、導入時だけでなく、運用のサポートも整っています。全国無制限で駆けつけてくれるので、万が一の時にも迅速に対応してくれるでしょう。
POS+の比較ポイント
製品情報
初期費用 | 要問合せ |
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月額費用 | 6,000円~ |
特徴 | さまざまな業種それぞれに特化した機能を搭載しているPOSレジ |
Airレジと専用のカードリーダーであるAirペイを一緒に使えば、幅広いキャッシュレス決済に対応できます。機器同士の連携がスムーズなので、金額の再入力が不要。金額の請求ミス防止に繋がります。全国のビックカメラにサービスカウンターが設置されており、気軽に実際の機器を試すことが可能。専門スタッフから直接話しを聞けるので、不安もすぐに解消できるでしょう。サービスカウンターで購入した製品については、その日に持ち帰りもできます。
株式会社リクルートの比較ポイント
製品概要
初期費用 | 0円~ |
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月額料金 | 0円~ |
特長 | 初期費用・月額費用が無料から始められる |
利用料金が3タイプあり、月額0円からサブスク・買取から選ぶことが可能です。サブスクでは月額か年額を選択でき、同じ期間使用した場合は年額の方が安く利用できます。また、サブスクではソフトのバージョンアップも無償です。買取は長く利用すればするほど、サブスクに比べてトータルコストを安く抑えられます。しかし、ソフトのバージョンアップは有償となるので、比較したうえでの導入がおすすめです。POSレジの種類も幅広いので用途に合わせて選ぶことができます。
株式会社ビジコムの比較ポイント
製品概要
初期費用 | 280,000円~ |
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月額料金 | 0円~ |
特長 | 選べる3つの料金タイプ |
iPadをPOSレジとして利用するため、初期費用を比較的安く済ませることができます。スムーズに情報共有ができる点から、個人経営はもちろんチェーン店など多展開店舗でも導入可能。各店舗の状況を一括管理できるので、営業後の売上報告なども必要ありません。リアルタイムでの確認が可能で、時間ごとの状況把握も容易です。従来の有線放送のような店舗向けBGMサービスも安く利用できます。
株式会社ユビレジの比較ポイント
製品概要
初期費用 | 0円~(レンタルプランの場合) |
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月額料金 | 0円~ |
特長 | 複数展開・チェーン店・個人経営などあらゆる店舗で使える |
すっきりとした製品デザインとシンプルな機器構成で、操作しやすくスピーディな会計処理を行えます。店舗導入数は2,000台で、イベントなどの突発的な利用においても年間累計10,000台の稼働実績。システムの安定した操作性と素早い画面動作により、営業中のトラブルも最小限に抑えられます。万が一ハードウェアが故障しても、同様の製品を即日発行し無料で交換してくれる点も特徴です。
株式会社ユニエイムの比較ポイント
製品概要
初期費用 | 79,800円~ |
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月額料金 | 0円~ |
特長 | ハードウェアの故障時は製品を即日発送・無料交換 |
本体機器は、店舗の状況にあわせてタブレット・モバイル・セルフの3タイプから選べます。モバイル型は飲食店に特化したレジ機能はもちろん、キャッシュレス決済やレシート発行まで一台で可能。セルフレジはタッチ式で、メニューを選択し会計まで済ませられるので人件費削減に役立ちます。レジ本体でテーブルごとの注文状況を一目で確認でき、商品の出し忘れも防止できるでしょう。
ブレイン株式会社の比較ポイント
製品概要
初期費用 | 29,800円~ |
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月額料金 | 0円~ |
特長 | 飲食店に特化したPOSレジ |
注文伝票を電子化しクラウドで共有することで、スタッフ間の素早い伝達が可能。注文漏れの心配がなく素早く作業を進められ、資源の削減にも貢献できます。時系列での注文状況も把握でき、お客様を待たせる心配もありません。その場にいなくても店舗の状況が確認できるため、経営計画も立てやすくなります。不正も見抜きやすくなるでしょう。会計処理がスピーディーなので、お客様とのトラブルも発生しにくいです。
アロハス株式会社の比較ポイント
製品概要
初期費用 | 11,000円~ |
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月額料金 | 1,100円~ |
特長 | 伝票×電子化/クラウド=安心のWEBレジ サービス |
ITは人間と密接につながっており、便利さの追及に答えるため日々進化しています。その代表格であるPOSレジは、業務効率化に役立っているのです。バーコードをスキャンするだけでスピーディーに会計業務を進められるので、幅広い業種で導入されています。 事前に商品を登録するため、金額の請求間違いもほとんど起こりません。一言でバーコードといってもさまざまな種類があり、POSレジでは一次元コードと二次元コードを用います。導入前に読み取りたいバーコードが対応しているかを、きちんと確認しましょう。