入浴介助は福祉施設において、重要な介護業務のひとつです。とはいえ、介護者にとっても要介護者にとっても肉体的負担やリスクが大きい作業であるため、介護浴槽の導入を考える施設も少なくありません。
しかしながら、介護浴槽の購入にはまとまったお金が必要になります。高額な介護浴槽の購入には、助成金などを賢く利用しながら導入するようにしましょう。当記事では介護浴槽に使える助成金の金額や条件を解説していきます。それぞれの助成金には対象条件や申請期限があるので、当記事を参考にしながら申請してください。
介護浴槽選びの専門知識・時間がない方
コンシェルジュが代わりに探してご案内します!
業界に精通したコンシェルジュが、希望条件をお伺いし、ピッタリなメーカー・製品をご案内。時短&手間ナシで情報収集が可能です。相場観や補助金情報などのご質問にもお答えします。
介護浴槽を導入する際にかかる費用としては、主に設置工事費用と本体費用の2種類があります。本体価格の価格相場は、下記を参考にしてください。
種類 | 本体価格相場 | 要介護度 | 主要メーカー |
---|---|---|---|
個別浴槽 | 100万円~500万円 | 1~2 | アマノ、酒井医療、オージー技研、メトス |
ユニットバス | 100万円~500万円 | 1~2 | パナソニック、メトス |
シャワー浴槽 | 500万円~800万円 | 2~3 | アマノ、酒井医療、オージー技研 |
チェアー浴槽 | 500万円~1,000万円超 | 3~4 | アマノ、酒井医療、オージー技研 |
リフト浴槽 | 100万円~500万円 | 3~4 | アマノ、酒井医療、オージー技研、ヤエス |
ストレッチャー浴槽 | 500万円~1,000万円超 | 4~5 | アマノ、酒井医療、オージー技研、メトス |
リフト浴槽やストレッチャー浴槽の場合、浴槽本体の費用に加えてストレッチャーや担架、電動昇降シャワーチェアーなどを購入しなければなりません。浴槽本体がリーズナブルだったとしても、すべて揃えるとなると高額になってしまうケースもあるでしょう。
要介護度や付属品の購入費用、さらには設置工事費用などもすべて含めた価格で比較・検討することをおすすめします。
介護浴槽の値段については介護浴槽の値段はどのくらい?|タイプ別に参考価格を紹介でも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
介護浴槽の導入には、補助金を活用することが可能です。都道府県や市町村それぞれがさまざまな補助金制度を用意しており、離職率低下・業務効率化・売上向上などを目的として機器や設備を導入する際に使える可能性があります。
補助金制度の中には、介護浴槽の導入に使える補助金もあるので各自治体の補助金制度を調べてみましょう。補助金制度をうまく活用することで、十数万円~数百万円の助成が受けられる可能性もあります。介護浴槽導入時の経済的負担を軽減することができるので、積極的に活用していきましょう。
ここからは、介護浴槽の導入時に使える補助金や助成金をまとめていきます。
今回紹介する厚生労働省などの取り組み以外にも、各団体や会社によっては助成金制度を設けているところもありますので調べてみることをおすすめします。
中小企業・小規模事業者が生産性向上のための機器設備を導入し、それにより事業場内最低賃金を一定額以上引き上げた場合に助成される制度です。
引き上げリフト付き福祉車両、チェアユニット、電動式ベッド、ウォーターベッド型マッサージ器など
それ以外にも、介護や賃金引下げ等が行われていないことなどが条件に含まれます。
コースにより異なるため、厚生労働省のサイトに掲載されている表をご確認ください。
障がい児者の福祉向上を目的とした助成金制度です。障がい児者の福祉向上に役立つ開拓的な事業や研究に対する助成事業、電動車いすや福祉車両の提供を行っています。
障がい児者の福祉向上を目的とした機器の購入費用、設備工事費など
一部対象外となるものもあるため、詳しくは公式サイトを確認してください。
20万円~100万円かつ事業総額の90%以内
全国の福祉施設に必要な設備、機器、車両、建屋の他、各種団体が行う調査や研究活動の資金援助を行う制度です。詳しくは公式サイトを確認してください。
車両、施設改修、業務用洗濯機、調理機器、シャワーストレッチャー、特殊浴槽など
助成金総額1億円目途(1件あたりの助成金額の上限は200万円)
障がい者の自立および社会参加に関するさまざまな活動を実施している団体に対しての助成金制度です。詳しくは公式サイトを確認してください。
障がい者の自立および社会参加に関する活動(領域Ⅰ)、障がい福祉サービス事業所などの設備整備や環境改善(領域Ⅱ)、障がい者の文化・芸術・スポーツ振興のための活動(領域Ⅲ)
「寄付金付お年玉付郵便はがき」で集まった寄付金を10の分野の事業を行う団体に配分する制度です。10の分野の事業を行う団体の中には「社会福祉の増進を目的とする事業」も含まれています。
活動、施設改修、機器購入、車両購入など
年によって総額が異なるため、日本郵便の公式サイトをご確認ください。
自動車事故により重度の後遺症を負った方も介護をサポートする制度です。障がい者支援施設やグループホームが補助対象施設になります。
医療機器等購入費、人材費用費、研修費用費
上記以外にも細かな規定があるため、詳しくは応募要項を確認しましょう。
1障がい者施設等につき上限400万円
補助率の詳細は国土交通省の応募要項をご確認ください。
中小企業事業者が職場環境の安全衛生対策を実施することに対して、補助を行う制度です。詳しくは公式サイトを確認してください。
高齢労働者が働きやすくなる労働環境を作ることを目的とし、物品の購入や工事の施工を行った場合の費用
物品購入費用・施工費用の1/2(上限は100万円)
中小企業における生産性の向上、時間外労働の削減、年次有給休暇や特別休暇の促進のための環境整備をサポートする制度です。
労働能率の増進に資する設備・機器
規定の成果目標の実施・達成
対象経費の合計額×3/4 ※上限あり
受給額の詳細については、厚生労働省のホームページをご確認ください。
※事業概要は自治体によって異なります。下記の内容は令和4年度の静岡県で実施された事業概要です。
介護職員の負担軽減を目的とし、介護分野におけるICT化等事業を推進する制度です。
移乗介助および入浴支援機器、介護ロボット、介護ソフトなど
入浴支援機器の場合は経費の1/2、または1機器あたり1,000,000円のどちらか少ない方の額
障がい者の施設を運営する社会福祉法人に対して行われる助成で、障がい者福祉の増進寄与を目的とする制度です。詳しくは公式サイトを確認してください。
障がい者の福祉増進のための機器で、原則1機器あたりの総費用が税込80万円~5,500万円の案件
1法人あたり50万円~1,000万円
介護浴槽の導入にあたり、補助金を使えるかどうかは自治体や事業所の業務内容によっても異なってきます。補助金の目的や対象の人物を、しっかり見極めることがポイントです。たとえば、エイジフレンドリー補助金を活用する場合は、60歳以上のスタッフが働きやすくなるかどうかが論点になってきます。
一方、国土交通省の補助金制度は、重度後遺障がい者が対象になります。施設に重度後遺障がい者が入所している場合には、申請対象になるでしょう。このように場合によっては、対象外となる助成金制度もあるため事前に確認しておくことをおすすめします。
メーカーによっては、助成金に関してのアドバイスを行っているところもあります。お得に介護浴槽を導入するためにも、申請できる助成金はすべて活用していきたいところです。
介護浴槽の助成金に詳しい専門のスタッフが在籍していれば、活用できる助成金について詳しく教えてくれることでしょう。
介護浴槽選びに迷われている方へ
コンシェルジュが無料で希望条件に合う業者を代わりに探します
介護浴槽の助成金としては、厚生労働省や国土交通省の助成金制度を利用できる可能性があります。また、それ以外にも各自治体や団体によって、助成金の取り組みを行っているところもあるので詳しく調べてから導入するようにしましょう。
助成金を活用することで、コストを抑えながら介護浴槽の導入が可能になります。介護浴槽は高額なものも多いので、使える助成金はできるだけ使用するようにしましょう。助成金については、各メーカーや所轄の税務署などでも相談できますので事前に確認しておくことをおすすめします。
介護浴槽選びの専門知識・時間がない方
コンシェルジュが代わりに探してご案内します!
業界に精通したコンシェルジュが、希望条件をお伺いし、ピッタリなメーカー・製品をご案内。時短&手間ナシで情報収集が可能です。相場観や補助金情報などのご質問にもお答えします。