iBowは、多くの訪問看護ステーションで導入されている電子カルテシステムです。全国約2,200箇所に在籍する1万5千人の方が利用しており、多くの支持を得ています。サポート力の高さも好評で、リピート率は97.7%という点からも人気があるシステムといえるでしょう。
今回はiBowについて解説していきます。商品の概要はもちろんユーザーからの口コミや料金など、なかなか見つからない情報も深掘りした記事です。これから訪問看護専用電子カルテの導入を検討している方は、ぜひ最後までご覧ください。
目次
会社名 | 株式会社eWeLL(イーウェル) |
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初期費用 | ー |
月額利用料 | 【2年契約時】基本料金+利用料金 基本料金:18,000円 利用料金:訪問件数×100円 ※利用料金はサーバ費用が中心となっており、サーバ維持費やアップデート開発費用、報酬改定対応費用が含まれます。導入後にご利用いただける「カスタマーサポート」のご利用費用も含まれております。 |
おすすめの診療科 | 訪問看護 |
施設規模 | 訪問看護ステーション |
提供形態 | クラウド型 |
レセコン | 連携可能 |
連携可能な機器・システム | 要お問い合わせ |
推奨環境 | パソコンやiPhone、Androidで使用可能 Google Chrome(PC、Mac)、Safari(MacOS、iOS、iPadOS)、Firefox(PC、Mac) ※Webブラウザは最新版を推奨 |
サポート体制 | 連絡ボタンから問い合わせ 電話、メール |
iBowは訪問看護で使う機能に特化しており、電子カルテシステムを中心に日々の業務をトータルサポートしてくれます。優れた機能性だけでなく、業務を進めていく中で生じる疑問や不安を解消できるサポートを利用できる点も特徴です。現場の負担を軽減できる「iBow事務管理代行サービス」も利用でき、訪問看護ステーションの負担を軽減します。以下は、iBowの概要を表にまとめたものです。
・スタートアップ応援キャンペーン
電子カルテiBowを新規契約した方が対象のキャンペーンです。専用ページから申し込むだけで、開業に関するサポートを無料で受けられます。
新規開業パーフェクトコースの内容は、以下の通りです。
ここでは、iBowのメリットについて解説します。
iBowは全ての情報をタブレットでスムーズに確認できます。日々の記録も画面をタップするだけなので、紙媒体に比べて素早い入力が可能です。各種帳票とも自動連携されており、転記作業も必要ありません。
業務効率を飛躍的に向上でき、従来では平均112分かかっていた訪問看護が81分程まで削減できるとのデータもあります。これは、トータルで約30分の短縮となり準備時間だけで見ても約60%の削減になっているのです。
時間を削減することで、1日の訪問件数を増やしたり時間外労働の解消にも繋げることができます。訪問件数の増加による収益アップやコスト削減などの面から、iBow導入によるメリットは大きいといえるでしょう。
iBowのメインメニューは、ユーザーの役割に合わせて追加料金なしでカスタマイズが可能です。同じ施設内でも、管理者・看護師・事務員・経営層など役割ごとに行う業務や必要な機能は異なります。
多くのスタッフが使っていたとしても、役職によっては必要ない機能もシステムの中にはあるでしょう。反対に使いたい機能を簡単に呼び出せないようでは、その人にとって使いづらいシステムとなってしまうのです。
iBowは「現場で全員が確実に使える」をモットーとしており、一人ひとりの使いやすさを追及しています。使用頻度の高い機能をメインメニューに表示しておくことで、さらなる業務効率化を実現できるでしょう。
iBowは、問い合わせのしやすさも特徴のひとつです。システムから必要項目を選択して「連絡ボタン」を押すだけで簡単に問い合わせができます。その後はカスタマーサポートが内容を確認後、連絡をくれるのでスムーズなやり取りが可能です。
訪問看護に精通したスタッフが対応するため、システムはもちろん保険制度などについても的確な回答を得られます。サポートと同じフロアにはカスタマーサクセスが常駐しており、トラブルにも素早く対応できるのです。
数万件の豊富な相談実績を持ち、多くのトラブルを解決しているため平均満足度は93%と高評価を得ています。
続いて、iBowのデメリットを解説します。
iBowを利用したことのある方からは「価格が高い」といった声もあります。その分機能性に優れており、訪問看護ステーションに関わる全ての業務効率化が可能です。アナログでの運用と比べて1件あたり約30分(約60%)の時間削減を見込めます。
施設内の役割ごとにメインメニューのカスタマイズもでき「現場で全員が確実に使える」コスパの良いシステムです。
iBowは、訪問看護の運営に特化した電子カルテシステムです。そのため、他サービスには対応できない部分も多く使いづらいシステムとなっています。訪問看護だけでなく他サービスも運営している場合は、別のソフト導入を検討しなければならないでしょう。
iBowの月額料金は「基本料金」と「利用料金」を合算させた料金体系となっています。2年契約時の月額料金は次の通りです。
月額料金 | 基本料金 | 18,000円 |
月額料金 | 利用料金 | 訪問件数×100円 |
基本料金の内訳はサーバー費用が中心で、その他にアップデート開発費用・報酬改定対応費用が含まれています。導入後に利用できる「カスタマーサポート」の利用料も含まれており、追加費用はほとんどかかりません。
利用料金については、その月に「訪問看護記録書Ⅱ」を提出した件数がカウントされます。翌月5日時点での請求確定分×100円が利用料金です。正確な金額はステーションの規模や契約期間により異なるため、詳細についてはメーカーに問い合わせましょう。
iBowのメリットや評判として「機能の豊富さ」が多くあげられました。では、実際にどのような機能が搭載されているのでしょうか。以下で詳しく解説します。
介護記録は選択項目から選ぶだけで作成できるため、操作が簡単です。記録画面ではボタンをタッチするだけで、過去の記録や計画書などをスピーディーに確認できます。訪問看護で使われる文面で構成されており、誰でも直感的に操作できる点も特徴です。
計画書作成では、AIが利用者にマッチした方法を提案する「おすすめ検索機能」を搭載しています。蓄積された在宅看護におけるデータベースから抽出されるので、誤差が少なく計画書作成がスムーズです。記録内容は、各帳票へ自動入力されるため手動での転記は不要です。
報告書・計画書は利用者全員分の一括印刷もでき、提出先への送付状も自動で作成してくれます。内容の確認はもちろん、差し戻しもシステム上で完結し事務処理がスムーズです。
利用者の基本情報はもちろん保険・公費の情報など、必要な情報を全てシステム上で管理することができます。タブレットでの閲覧もでき、セキュリティや場所を選ばず欲しい情報をすぐに確認可能です。
また、利用者データには撮影した写真やファイルも合わせて保存できます。お薬手帳や保険証・ケアプラン・住宅情報など、スタッフ間で情報共有が難しい内容も簡単にシェアができるのです。
iBowレセプトは訪問看護記録と自動連携されています。記録〜請求業務までをタブレットで行えるため、場所を選ばない業務が可能です。ステーションごとに異なる自費の項目も自由に作成でき、日々の業務の中で正確なレセプトが作れます。
カンファレンスの会議録や各種報告書など、さまざまな帳票のテンプレートを利用できます。PCだけでなく、iPadからも帳票の作成や出力が可能です。看護体制強化加算の算定要件についても自動で集計・作成することができます。
さらに年に1回アンケート調査に必要なデータも自動で集計しフォーマットに転記される点も特徴です。イレギュラーな業務も負担を軽減でき、スタッフの手間を煩わせません。
日々の看護記録や実績・利用者情報などから統計データを出力することができます。必要な項目だけを選択すれば、経営に役立つ情報を取得できるでしょう。保険の有効期限や加算状況などでも抽出でき、利用者の管理も簡単です。
iBowで出力できる帳票や統計データは、以下の通りです。
出力帳票一覧 | 訪問看護記録書I |
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訪問看護記録書II | |
訪問看護計画書 | |
サービス内容確認書(利用者向け計画書) | |
訪問看護報告書 | |
情報提供書Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ(市町村等宛、保険所長等宛、学校等宛、医療機関宛) | |
褥瘡対策に関する計画書 | |
事故/ヒヤリハット報告書 | |
フェイスシート | |
看護サマリー | |
訪問看護指示書ひな形 | |
送付状(報告書・計画書/指示書交付依頼) | |
服薬管理表 | |
業務日報 | |
会議録 | |
サービス提供票(別表、給付費、医療) | |
出力統計データ一覧 | 実施報告書 〔CSV出力可〕 |
月間訪問実績集計表 〔CSV出力可〕 | |
実施内容集計表※訪問先で実施した処置内容の実施回数を集計 | |
利用開始一覧表 〔CSV出力可〕 | |
利用終了一覧表 〔CSV出力可〕 | |
看護体制強化届出資料 | |
サービス提供状況※年1回のアンケート調査に必要な情報を自動集計 | |
温度板 〔画面表示のみ〕 | |
主治医と疾病名※主治医に対する利用者数/主傷病名に対する利用者数を集計 | |
訪問内容詳細 〔Excel出力可〕※要介護度や保険別の訪問回数等を集計 | |
利用者実績一覧表 〔CSV出力可〕 | |
利用者実績一覧表(保険版) 〔CSV出力可〕 | |
訪問件数詳細表(職員)※職員別に訪問回数・訪問内容を集計 | |
訪問件数詳細表(ST)※事業所全体の訪問回数・訪問内容を集計 | |
加算項目一覧表 〔CSV出力可〕 | |
月間訪問回数集計表 〔Excel出力可〕 | |
月次レセプト実績(売上) 〔CSV出力可〕 | |
出力リスト(抜粋して掲載) | 指示書・保険の有効期限リスト |
24時間連絡記録(利用者対応記録一覧) | |
記録書Ⅱ等の書類未提出リストなど |
以下では、iBowに関するよくある質問をまとめています。
iBowのメリットとデメリットは次の通りです。
iBowのメリット
iBowのデメリット
iBowは、医療情報を管理するために電子カルテが守らなければならない「3省2ガイドライン」に沿ったシステム構築です。これは政府が定めたガイドラインで、その内の「電子保存の三原則」にも順守しているので安全に利用できます。
また、端末で閲覧・記録したデータは一切残らないため、紛失などによる漏洩の心配もありません。システムを利用するスタッフごとに異なるIDとパスワードを発行するので、万が一の際も履歴をたどれます。
万全のセキュリティ体制により、大手医療法人や社会福祉法人・医師会系列など幅広く利用されているシステムです。
iBowは、パソコン以外にもインターネットを使える環境であればiPadやiPhone・Androidでも利用できます。詳細な推奨環境は、次の通りです。
OS
※PC、Macは8GB以上の搭載メモリを推奨
※OSは最新版を推奨
※Androidについては、機種固有の環境により動作や表示が異なる場合があります
Webブラウザ
インターネット回線
モニタ解像度
その他
上記の推奨環境はiBow単体の場合のみです。連携する他社システムについては、提供会社に確認しましょう。
訪問看護専用勤怠管理サービス「iBow KINTAI」と連携することで、iBowからの直接打刻が可能です。
みなし訪問看護でも使用実績があります。実際の使用事例や活用方法については、メーカーに問い合わせましょう。
iBowは、看護師をはじめとした全てのスタッフがスムーズに情報共有を行えるよう設計されています。そのため、ID登録数や同時接続による制限や追加料金は一切ありません。スタッフ数が増加しても、通常料金のみで利用が可能です。
iBowと同じ訪問看護向けの電子カルテとしては、次のシステムがおすすめです。
他にも訪問看護向けの電子カルテが知りたい方は【徹底比較】訪問看護ソフト・電子カルテ13選|料金や選び方も解説でも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
より多くの電子カルテが知りたい方は【2023最新】電子カルテ徹底比較|選び方やおすすめメーカーまででも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
訪問看護専用電子カルテ「iBow」は、「現場で全員が確実に使える」システムをモットーとしています。2014年のサービス提供時より現場の声を聞きながら改善を続けており、全国で利用されているシステムです。
サポートも手厚く、大手医療法人をはじめとした多くのステーションでのリピート率は97.7%を誇ります。今回ご紹介した内容を参考に、自身のステーションに最適な電子カルテを検討してみてはいかがでしょうか。