病院や介護施設で利用されるリヒートウォーマーは、ニュークックチルシステムを導入する上で中心的な役割を担う機器です。リヒートウォーマーは、調理済みの食事を安全な温度帯(チルド状態)で保管し、喫食者のもとへ配膳する直前に自動で再加熱する機能を備えています。
でも、製品によって機能や価格帯は様々。「いったいどれくらいの価格がするのだろうか?」と気になる方も多いことでしょう。本記事ではリヒートウォーマーをコスト面から掘り下げて解説します。導入を検討されている方はぜひ参考にしてみてください。
リヒートウォーマーは、病院や介護施設で使われる、食事の再加熱専用機器です。調理後の食事をチルド状態で保管し、配膳直前に自動で温め直します。熱風や蒸気で均一に加熱するため、できたてのような温かさと美味しさを保てます。これにより、作業効率が向上し、人件費削減や衛生管理の強化にもつながります。ニュークックチルシステムの要となる機器です。
リヒートウォーマーについては、リヒートウォーマー(再加熱キャビネット)とは?メリットや使い方などで詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
リヒートウォーマーには「キャビネット型」「カート型」の大きく2つの種類があります。それぞれのタイプの価格相場を紹介します。
主に厨房に設置して食事をまとめて再加熱するタイプです。再加熱機能に特化しており、再加熱後の配膳には別のカートを使用します。価格相場は150万円~200万円程度です。
再加熱カートとは、病院や介護施設で使われる、ニュークックチルシステム専用の配膳車です。温かい料理と冷たい料理を一つのカートにセットでき、食事の提供時間に合わせて温かい料理だけを自動で再加熱します。価格はキャビネット型よりも高く、500~600万円程度が相場です。
再加熱カートについては、再加熱カート11選徹底比較|使い方や特徴、導入メリットまで解説で詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
種類によって価格差がある以外にも、リヒートウォーマーの価格に影響を与える要因があります。ここでは、リヒートウォーマーの価格を決める要因について紹介します。
一度に再加熱できる食器の枚数や、収納できるトレイの数が多いほど、価格は高くなります。大規模な施設や病院など、大量の食事を提供する場所では、大型のリヒートウォーマーが必要となるため、高価になります。
温度データの管理機能、細かいタイマー設定、複数の再加熱プログラムを登録できる機能、扉の数や種類(スライド式、観音開きなど)など、製品に搭載されている機能によっても価格は変動します。
メーカーや機種によって、採用している技術や機能、サイズ展開が異なるため、価格に幅があります。特定の用途に特化したモデルや、最新の技術を搭載したモデルは価格が高くなります。
新品か中古か、オプション機能の有無などによっても価格は大きく変わります。
最後にメーカーがHPで公表している価格情報を紹介します(2025年9月時点)。ここで紹介している価格は定価になるため、実際の納入価格はメーカーに見積もりを依頼しましょう。
型式 | シートパン | ホテルパン | 標準価格 |
---|---|---|---|
RHM-5 | フルサイズ×5枚 ハーフサイズ×10枚 |
1/1サイズ×3枚 (1段おきに専用棚) |
¥ 2,280,000 |
RHM-10 | フルサイズ×10枚 ハーフサイズ×20枚 |
1/1サイズ×5枚 (1段おきに専用棚) |
¥ 2,460,000 |
RHM-10W | フルサイズ×20枚 ハーフサイズ×40枚 |
1/1サイズ×10枚 (1段おきに専用棚) |
¥ 3,690,000 |
型式 | シートパン | ホテルパン | 標準価格 |
---|---|---|---|
HRH-6TA | ― | 1/1ホテルパン:6枚 | ¥ 1,757,000 |
NRH-13B-1 | シートパン:13枚 トレイ:26膳(2膳13段) |
― | ¥ 2,999,000 |
本記事ではリヒートウォーマーの価格について掘り下げて紹介しました。リヒートウォーマーはキャビネット型なのか、カート型なのかによって価格が大きく異なります。さらに、メーカー、サイズ、機能によっても価格は変わってきます。リヒートウォーマーの導入を検討している方は、複数メーカーから仕様が近い製品の見積もりを取って価格を比較するようにしましょう。
リヒートウォーマーの導入施設では、完調品(完全調理済み食品)を使用することも多いです。完調品については、【介護向け】完全調理品(完調品)メーカーおすすめ5選|メリットや選び方で詳しく解説しています。あわせてご一読ください。