近年、あらゆる職種においてPOSレジの導入が急速に進んでいます。医療現場も同じように、POSレジを導入する施設は増加傾向にあります。しかし、POSレジを購入するとなると、多額なコストがかかるのが現実です。
コストを抑えたい場合、購入ではなくレンタルで導入するという方法もあります。今回はPOSレジのレンタルをするメリットや業者を選ぶ際のポイントを解説していきます。おすすめのPOSレジレンタル業者も紹介しますので、検討中の方はぜひ参考にしてください。
POSレジを自施設に導入しようとすると、まずは購入を検討する方が一般的です。しかし周辺機器など一通りそろえるとなると数十万円程度とそこそこの初期費用が発生します。イベントなどで一時的にPOSレジを利用したい方からすると割高なので、そういった方向けにPOSレジのレンタルサービスがさまざまな業者で行われています。レンタルでは購入のように多額のコストをかけなくても、低コストで導入が可能です。
本体のみではなく、POSレジ周辺機器のレンタルも行っているので運用に必要なものをすべて揃えることができるでしょう。さらに、レンタルだけでなく初期設定や使い方の研修まで行ってくれるメーカーもあるので、初めてPOSレジを導入する人でも安心です。
POSレジの購入以外の導入方法として、「レンタル」の他に「リース」と「サブスク」があります。それぞれの特徴や違いを以下の表にまとめました。
レンタル | リース | サブスク | |
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期間 | 短期間(数時間~1ヶ月程度) | 基本的に中長期 | 基本的に中長期 |
対象製品 | レンタル会社が所有する製品から選ぶ(新品ではない場合が多い) | 希望する製品をリース会社が購入して借す | サブスク会社が所有する製品から選ぶ(基本的に新品) |
製品の所有権 | 事業者 | 事業者 | 事業者 |
途中での解約 | 可能 | 原則不可 | 可能 |
料金体系 | 期間毎の固定料金 | 月額利用料 | 月額利用料 |
料金 | 短期で利用可能な代わりにリース・サブスクより割高 | 総額は購入より割高 | 総額は購入より割高 |
保守・サポート義務 | 事業者 | 事業者 | 事業者 |
POSレジを購入ではなく、レンタルすることで下記のようなメリットを得ることができます。それぞれ詳しくみていきましょう。
最初のメリットとして「初期導入費用を抑えられる」 という点が挙げられます。購入となると1台あたり数十万円と高額な費用がかかり、レジ本体以外にも周辺機器の購入にまとまったお金が必要です。しかし、レンタルの場合は購入ほどの費用がかかりません。
本体と周辺機器をセットでレンタルできるため、低コストで手軽に導入することができるのです。特に新規開業をする場合は、できるだけ機器のコストを抑えたいと思う方も多いでしょう。そういった方にも、低価格で導入できるPOSレジのレンタルはおすすめです。
次に「短期利用ができる」というメリットも挙げられます。レンタルは1ヶ月単位が基本ですが、なかには1週間や10日単位という短期間で貸し出してくれる業者もあります。そのため、短期間のイベントや催事の利用にも適しているといえるでしょう。
レンタルに似たサービスで「リース」がありますが、リースは5年や7年といった長期契約が基本です。さらに、契約前には審査が必要で、ほとんどのメーカーでは途中解約ができません。その点、レンタルなら審査不要で短期間借りられるため、開業後で予算が足りない場合でも導入しやすいでしょう。
「故障してもすぐに対応してもらえる」というのも、レンタルのメリットのひとつです。万が一、POSレジが故障した場合は、業者側が修理するか交換対応をしてくれます。購入の場合、メーカーに修理を依頼すると時間もコストもかかりがちです。
修理期間中はPOSレジを使用することができず、施設の運営にも大きな影響が出てしまいかねません。しかし、レンタルであれば故障時の対応が迅速なので、施設の運営への影響を最小限に抑えることができるでしょう。
最後は「全額経費に計上できる」というメリットが挙げられます。購入の場合、POSレジは施設の資産となるため「減価償却」が必要になります。「減価償却」とは年々資産の価値が減少していくという考えのもと、一定の期間で少しずつ経費として処理する方法です。
POSレジを購入する場合は耐用年数が5年なので、5年間で少しずつ経費を計上しなければなりません。その点、レンタルであれば、毎月のレンタル料金をそのまま経費に計上することができます。
それではPOSレジをレンタルする場合のデメリットも見ていきましょう。デメリットは主に下記の2点になります。それぞれ詳しく解説していきます。
レンタルは短期での利用がメインになるので、総額は購入より安いかもしれませんが、期間に区切って考えると割高となります。(1週間のレンタルで3万円~10万円程度)
そのためイベントなどで1日~1ヶ月程度の利用の場合以外は、購入やリースを使った方がコスト的なメリットはあります。
レンタルの場合、レンタル事業者が持っている製品からレンタルするものを選ぶ形になるので自由度高く周辺機器や端末を選ぶことができません。機能に関しても、すでにカスタマイズされたものを利用する形になるので自由な組み合わせがでません。
その点、購入やリースであれば周辺機器の組み合わせだけでなく、店舗の運用に合わせて「在庫管理は必要、ポイント機能は不要、、」などといったように機能を選ぶことができます。
POSレジのレンタルを行っている業者はたくさんあります。その中から業者を選ぶ際に着眼したいポイントを解説します。
最初のポイントは「レンタル料金・期間」です。POSレジのレンタル費用は、メーカーによってさまざまです。格安で提供しているところもあれば、たくさんの機能が付いている分比較的高額なものもあります。
各メーカーのレンタル料金とレンタル期間を見て、予算や想定している利用期間に適しているかどうかをチェックするようにしましょう。初期導入費用だけでなく、サポート料金や設置費用なども考慮したうえで予算内のものを選ぶようにしてください。
次は「レンタル機種」です。POSレジにはさまざまな種類があり、すべての機種がすべての業種に適しているとは限りません。メーカーがレンタルとして提供している機種に、施設を運営するうえで必要な機能が付いているかどうかを事前に確認する必要があります。
必要な機能が付いていないと業務効率が向上するどころか、これまでよりも手間が発生する可能性もあるからです。メーカーによってはタブレットタイプのPOSレジを提供しているところもあるので、省スペースタイプのPOSレジを導入したい方にはぴったりでしょう。また、キャッシュレス決済に対応しているかどうかの確認も必要です。
最後のポイントは「サポート体制」です。レンタルでPOSレジを借りた後に、どこまでサポートしてくれるのかも重要なポイントになります。サポートが充実していないと、万が一の時に顧客に迷惑がかかってしまう可能性があるからです。
サポート体制は年中無休なのか、故障時は交換対応してくれるのかどうかを確認しておきましょう。サポートの方法にも、電話やメール、リモートなど複数の種類があります。たとえばEasyPOS(株式会社メガ)は24時間365日受付のPOSレジ安心サポートが利用可能できます。
ここからは、POSレジのおすすめレンタル業者を紹介していきます。
株式会社ユニエイムでは、全国各地にPOSシステムやクレジットカード決済端末のレンタルを行っています。タブレット型POSシステムや高機能レジスターなど、レンタルできる機種も豊富なので希望に沿ったPOSレジが導入できるでしょう。なお、レンタル期間は1日から可能なので、必要な期間だけ借りることができます。
さらに、リモートサポートで操作の説明やデータの修正といった細かなフォローも丁寧に行ってくれます。パソコン操作が不安な方でも、安心して運用できるでしょう。
株式会社ユニエイムの比較ポイント
製品情報
レンタル料金 | 端末・5,000~60,000円/週 PC ソフトレンタル・30,000円~ e-Mobileレンタル・10,000円~ |
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機能 | 商品の一括追加・変更、売上データの吸上げ、売上管理、商品管理など |
サポート体制 | リモートサポート |
利用可能エリア | 全国対応 |
株式会社バルテックのFreePOSは、飲食店やサロンなどそれぞれの業種に特化した専用のソフトが付いているPOSレジです。全国で3,000社以上の導入実績をもつPOSレジなので、短期間でも使いやすく良さを実感できるでしょう。
基本的なサポートはレンタル料金に含まれており、ハード故障が起きた場合には翌営業日に代替機を送ってもらうことが可能です。現地にスタッフが来て、直接交換を行ってもらいたい場合は月額10,000円で追加のサポート契約も行えます。
Free POSの比較ポイント
製品情報
レンタル料金 | 8,000円/月~ |
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機能 | レジ会計、顧客管理、売上管理、予約管理、スタッフ勤怠管理、メール配信など |
サポート体制 | 無償バージョンアップ、リモートサポート |
利用可能エリア | 全国対応 |
株式会社スマレジでは、無線LANや電源不要な本格的POSレジのレンタルサービスも行っています。10日以内、20日以内、30日以内と期間に応じて料金が決まっているため、必要な期間に合わせて最短期間でレンタルが可能です。バーコードリーダーやレシートプリンターだけでなく、クレジットカードや電子マネー、QRコード決済に一括対応しているマルチなキャッシュレス決算端末も借りることができます。屋外・屋内問わず、どこでもレジ業務を行うことができるようになるでしょう。ショールームへの訪問やオンラインでの導入相談を受け付けていますので、気になる方はご検討ください。
株式会社スマレジの比較ポイント
製品情報
レンタル料金 | 11,000円~(レンタル期間10日~、iPad+スマレジアカウント) バーコードリーダー4,400円~ レシートプリンター8,580円~ キャッシュドロワー2,640円~ |
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機能 | 在庫変動履歴、棚卸、在庫分析など |
サポート体制 | 365日対応のコールセンター、メールサポート、オンサイト保守 |
利用可能エリア | 全国対応 |
株式会社メガの「EasyPOS」レンタルは、本体だけでなくレシートプリンターやキャッシュドロアがセットになって月額15,000円というお得なプランです。5年間という期間が決まっていますが、保守料金も含まれているので万が一の時にも安心です。
業種別に必要な機能が揃っているので、どの業種でも便利に使うことができるでしょう。EasyPOS本体にカードリーダーが付いているため、別途でカード決済端末を揃える必要がありません。クレジットカード決済代行サービス「CREPASS」に申し込むだけで、カード決済が利用できるようになります。
EasyPOSの比較ポイント
製品情報
レンタル料金 | 初期費用0円 15,000円/月~ |
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機能 | 在庫管理、予約管理、売上データ解析、顧客管理など |
サポート体制 | 24時間365日電話サポート、リモート、出張修理 |
利用可能エリア | 全国対応 |
株式会社オー・ビー・エスではさまざまな種類のレジスターや周辺機器のレンタルを行っています。シンプルなレジスターなら7日間で3,080円から、POS対応レジスタでも10日間で16,500円とお得な金額でレンタルできるので、短期で使用したい方におすすめです。
自動釣銭機やコインカウンター、クレジットカード決済端末などの周辺機器のレンタルも可能なので、必要に合わせて機器をレンタルするようにしましょう。万が一、レンタル中のレジスターが故障した場合は、すぐに代替機を発送してくれるのでサポート面でも安心です。
株式会社オー・ビー・エスの比較ポイント
製品情報
レンタル料金 | 16,500円(10日間) |
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機能 | 単品管理、在庫管理、売上データ出力など |
サポート体制 | 代替機発送 |
利用可能エリア | 全国対応 |
株式会社ユビレジのレンタルプランは、POSレジ本体とドロワー一体型レシートプリンタがセットになった料金プランです。訪問設置サポートやメニュー内容・価格といった基本情報の入力代行もレンタル料金に含まれているので、導入後すぐに運用を開始することができます。
メールサポートは無料ですが、電話サポートには月額2,000円が必要です。ユビレジではお試しプランも用意しており、1ヶ月間であれば無料でお試しできます。まずは無料でレンタルしてみて、使用感を体験してみるというのもひとつの方法です。
株式会社ユビレジの比較ポイント
製品情報
レンタル料金 | 要お問い合わせ |
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機能 | 売上管理、自動集計など |
サポート体制 | メール・電話サポート、訪問設置サポート、基本情報入力代行 |
利用可能エリア | 要問合せ |
株式会社シーアールピーでは東芝テック製のPOSレジのレンタルサービスを行っています。初期設定・設置費に55,000円(※要問合せ)が必要ですが、商品マスター設定や機器設定、設置、仕様説明などをすべて行ってくれるので初めての方でも安心です。
最低利用期間は6ヶ月ですが、6年以上継続してレンタルすると月額レンタル料金が半額になります。長期レンタルになっても損をしない料金設定になっているのが、大きな特徴と言えるでしょう。
レンタルPOS・レンタルオーダーエントリーの比較ポイント
製品情報
レンタル料金 | 6,600円~ |
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機能 | 要問合せ |
サポート体制 | 操作・運用説明、電話対応、即日出張サポート ※有償 |
利用可能エリア | 全国対応(出張打ち合わせは首都圏・山梨県のみ) |
中部計機株式会社では、いろいろな種類のレジスターを最短1週間という短期間からレンタル可能です。レジの機種によってレンタル費用が異なるので、予算や必要な機能に合わせて選ぶようにしましょう。
また、利用回数によって割引制度も設けられています。複数回利用することで、お得にレンタルできるのでイベントごとにレンタルしたいという方にもおすすめです。さらに、ラベルはかりやラベルプリンターなどの周辺機器もレンタルできます。
中部計機株式会社の比較ポイント
製品情報
レンタル料金 | 28,000円/週~ |
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機能 | 売上集計、パソコンへのデータ取り込みなど |
サポート体制 | 要問合せ |
利用可能エリア | 全国対応 |
株式会社ITSでは、さまざまな種類のレジスターや周辺機器、オフィス機器など幅広いアイテムのレンタルを行っている会社です。POSレジのレンタルでは、キャンペーンも行っており期間ごとに格安で特定の種類のPOSレジをレンタルすることができます。
特に機種にこだわりがない方は、格安でレンタルできるのでおすすめです。通常のレジスターであれば、2泊3日という短期間でのレンタルも行っているので短期間でのイベントなどで利用できるでしょう。
株式会社ITSの比較ポイント
製品情報
レンタル料金 | 5,500円/週~ |
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機能 | 要問合せ |
サポート体制 | 要問合せ |
利用可能エリア | 全国対応 |
株式会社クリエートでは、農産物直売所専用POSレジシステムを開発しています。レンタルは1日単位で行えるので、短期で借りたい方にもおすすめです。
また、サポート体制も充実しており、初めてシステムを導入する場合は現地で実機にて丁寧に操作方法をレクチャーしてくれます。操作しやすいようシステム機器の設置場所などの調整も行ってくれるので、スムーズにPOSレジを導入できるでしょう。別途保守サポート費用がかかりますので、事前に見積を依頼しておくようにしてください。
株式会社クリエートの比較ポイント
製品情報
レンタル料金 | 基本費用8,000円 1週間以内3,000円×日数 1週間20,000円 2週間30,000円 1ヶ月40,000円 |
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機能 | 顧客管理、棚卸、帳票作成など |
サポート体制 | 電話・FAX・メールサポート、オンサイト保守、リモートサポート、導入トレーニング |
利用可能エリア | 要問合せ |
東邦流通システム株式会社は、POS導入サポートや販売・レンタル、さらには自社アプリの開発などを手掛ける会社です。POSレジは1日からの短期貸出も行っているので、要望に合わせてレンタル期間を設定できます。設置時はサポートスタッフが現地に赴いて、設置サポートをしてくれるので初めての方でも安心です。
レンタル可能なPOSレジスターでは、売上データや設定データなど多種多様なデータをスマートメディアに保存することができます。
東邦流通システム株式会社の比較ポイント
製品情報
レンタル料金 | 要問合せ |
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機能 | 売上分析など |
サポート体制 | 要問合せ |
利用可能エリア | 要問合せ |
ファンテック株式会社では国内製の富士通TeamPOS3000、またはTeamPOS7000のレンタルを行っています。安定性、操作性、汎用性を合わせ持ったPOSシステムなので、安心して導入できるでしょう。
初期費用は0円で、2週間ごと・1ヶ月ごとの料金のみで使用できます。送料や設置費用は別途かかりますが、初期費用や工事費は不要です。24時間365日対応の専門サポートセンターもあるため、急なトラブルや使い方が分からない場合でも問い合わせることができます。
ファンテック株式会社の比較ポイント
製品情報
レンタル料金 | POSレジ本体+アプリケーション2週間30,000円 1ヶ月50,000円 |
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機能 | リアルタイム売上分析、部門別・時間帯別・単品別売上速報など |
サポート体制 | 24時間365日の電話サポート |
利用可能エリア | 要問合せ |
まいどソリューションズ株式会社では月々7,980円という格安料金で、POSレジをレンタルできます。POSレジ端末はもちろん、レシートプリンターやキャッシュドロア、専用リーターがセットになっています。
必要に合わせてサブディスプレイ端末やハンディ端末など、有料オプションも追加購入が可能です。また、キャッシュレス決済端末「MAIDO PAY」を契約すれば、クレジットカードや電子マネー、コード決済などさまざまな決済にも対応できるようになります。
MAIDO POSの比較ポイント
製品情報
レンタル料金 | 7,980円/月~ |
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機能 | 売上管理、ハンディオーダー、シフトタイムカード、レシピ原価管理など |
サポート体制 | 電話サポート、故障時無料交換 |
利用可能エリア | 要問合せ |
POSレジは高額なので、購入ではなくレンタルという方法もおすすめです。レンタルであれば初期費用を抑えられるだけでなく、万が一故障した時にも迅速に対応してくれます。月額に保守費用が含まれているところが多いので、故障した時の急な出費も抑えられるでしょう。
POSレジのレンタルを行っている会社は多いので、価格やサービス、サポート体制を比較検討しながら選んでみてください。自施設に合ったPOSレジをレンタルして、業務効率を向上させましょう。
購入でのPOSレジ導入をお考えの方はPOSレジおすすめ15選|導入時の注意事項や機能まで徹底比較でも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。