POSレジの使い方・操作方法を解説|運用の種類もご紹介

更新日 2023.09.14
投稿者:豊田 裕史

近年IT化が進む中で会計時のツールも大きく変わってきており、ツールの1つとしてPOSレジが挙げられます。
POSレジは会計以外の機能も備えており、システム導入すれば業務効率化ができるでしょう。

この記事では、POSレジの使い方や操作方法について説明していきますので、従来のレジからPOSレジへの切り替えをご検討中の方は参考にしてみてください。

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POSレジとは

POSレジとは、「何が」「いつ」「どこで」売れたのかを記録・計算してくれるPOSシステムが搭載されたレジのことです。商品のバーコードスキャンをしたと同時に売上処理をしてくれるので、手打ちミスによる売上金の誤差が発生しません。また、スキャンされた商品のデータが蓄積され、収集した商品データをもとに様々な分析ができます。従来のレジではできなかったセルフレジの導入も可能です。

POSレジについてはPOSレジとは|仕組みや種類、おすすめメーカーまでわかりやすく解説でも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。

POSレジの4つの使い方

POSレジのおもな使い方は4つあります。

  • レジとして使う
  • 売上分析システムとして使う
  • 在庫管理機能として使う
  • 顧客管理機能として使う

レジと分析や在庫を別々に管理し、作業していた業務がPOSレジのみで可能になります。今までの業務を効率化できるため、POSレジの具体的な使い方を参考にしてみてください。

レジとして使う

決済方法や税率計算が複数ある中で、様々な決済条件に対応したレジが必要になっています。代表的な決済方法はキャッシュレス決済です。クレジットカードや電子マネーなどの種類があり、購入者に求められた決済方法でレジの設定をしなければなりません。それぞれの場面でのPOSレジの使い方を簡単に紹介します。

  • 同一商品が複数あるとき
  • バーコードのない商品があるとき
  • 割引やポイントの利用があるとき
  • 返品や交換をするとき
  • 予約や取り置き商品があるとき
  • セール品を販売するとき

それでは順に解説していきます。

同一商品が複数あるとき

スキャナで商品を読み込む前に画面で数量を入力します。次にバーコードを1回スキャンすれば、数量分をレジに通せるので作業時間の短縮になります。

バーコードのない商品があるとき

バーコードのない商品をレジで通すときは画面操作をします。あらかじめ商品と価格が登録されていれば商品ボタンを押してレジを通せます。 しかし、商品登録がされていなければ、商品カテゴリを選択して価格を入力しなければなりません。

割引やポイントの利用があるとき

割引バーコードシールが張られた商品はスキャンのみで完了します。 しかし、割引シールのみでバーコードシールが貼られていない場合は、画面操作が必要です。あらかじめ登録された割引ボタンや割引率を入力することで割引されます。 また、クーポンレシートの処理をする場合は、クーポンレシートについたバーコードをスキャンすれば割引されます。

そして、ポイントを使用して割引するときは、ポイントカードをスキャンで読み込んだり端末に挿したりして情報を読み込みます。使用するポイント数を入力すれば割引の処理が完了です。

返品や交換をするとき

返品の場合は、取り消したい商品の数量を「−1」にすればマイナス売上を立てられます。 商品交換はマイナス売上を立てた後に交換する商品をスキャンすると差額分の会計ができます。

予約や取り置き商品があるとき

予約や取り置きを希望されたお客様には、POSレジで予約レシートや取り置きレシートを発行します。お客様が引き取りに来られたときに、発行済みの予約・取り置きレシートのバーコードを読み込みます。取り置き在庫から販売されたことになり、通常通り会計を行えます。

セール品を販売するとき

あらかじめ指定した期間に商品をひもつけておき、その期間になるとPOSレジがセール価格で設定してくれます。

売上分析システムとして使う

POSレジには「いつ・どこで・何が・いくらで・何個」売れたか情報を持っているため、様々な分析が可能です。分析により得られる効果3つを説明していきます。

商品間発に活用

売れ筋商品のパッケージや価格、購入者層等あらゆる角度から分析を行うことできるようになるので、現状から次の売れる商品開発に活かすことが可能です。

施策の効果検証

月別・日別・曜日別・時間帯別・プロモーション期間中というように期間を指定して売上結果を知れるので、PDCAサイクルを回して検証が可能になります。

POSレジで取得したデータでは、様々な分析手法に対応可能です。在庫管理をする上でのABC分析、売れ筋商品を把握するトレンド分析、優良顧客を探し狙ったプロモーション発信するためのRFM分析などが挙げられます。

人材の適正配置に活用

売上データから曜日別・時間別のデータを取ります。過去の売上データを参考にし、忙しい曜日・時間帯にシフトを組めるので適切な人員配置ができるのです。

在庫管理機能として使う

POSレジは販売だけでなく、仕入や在庫のデータが登録できるため在庫管理が可能になります。「長期在庫はどの商品で、在庫は何個あるか」調べられるので、販売促進にも活用できます。

また、複数店舗の情報を一括管理できるので「どの店舗に何個在庫があるか」把握でき、店舗間の移動による入出庫管理も可能です。さらに商品の発注や発注履歴、入荷予定や一覧、出荷する商品の登録や出荷履歴を把握できるので、在庫管理が属人的な業務になりません。

POSレジの在庫管理機能についてはPOSレジ在庫管理とは|在庫管理機能つきPOSレジおすすめ9選でも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。

顧客管理システムとして使う

POSレジを用いて顧客情報を管理することで下記のようなメリットを得られます。

  • 顧客対応やマーケティング活動の効率化
  • 顧客のニーズを把握し、商品やサービスの販売戦略立案
  • 誕生日や記念日を記録することで、顧客に特別なサービスを提供可能
  • 顧客の要望を管理することで、顧客満足度を向上が可能
  • POSレジの顧客管理機能についてはPOSレジの顧客管理機能とは?活用方法やメリットを解説でも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。

    POSレジの打ち方の流れ

    ここでは、POSレジの具体的な打ち方を説明します。商品データをPOSレジに登録する作業から、最後の会計まで解説しています。

    商品データを登録

    商品のバーコードをバーコードリーダーでスキャンします。ピッと音が鳴り、画面に商品情報が表示されたら登録完了です。POSレジでは、バーコードスキャンをしなければ会計されません。バーコードがある商品は必ずスキャンをしましょう。

    次に、バーコードがない場合のレジの打ち方を説明します。

    商品を選択

    もし、商品にバーコードが付いていなければスキャンの代わりにあらかじめ登録された商品ボタンを押したり、商品番号を手入力したりしてレジ打ちします。 商品番号を手入力する際は、番号を間違えないようにしましょう。

    預かり金を登録

    すべての商品をスキャンして、小計ボタンを押すと合計金額が表示されます。お客様に合計金額を伝え、お金を受け取ったらPOSレジに預かり金額を入力します。 このとき、預かり金額を間違えるとお釣りの金額が変わりますので、入力金額が間違っていないか確かめましょう。

    また、お客様によっては現金ではなくクレジットカードや電子マネー決済を選ばれる場合があります。クレジットカードは読み取り端末にカードを挿し込み、お客様に暗証番号の入力またはサインをお願いします。

    一方、電子マネーには3種類の決済方法があります。1つ目は読み取り端末にスマートフォンをかざしてもらう方法です。2つ目は店舗で用意したQRコードを読み取ってもらいます。3つ目はスマートフォンに表示されたバーコードをスキャンする方法です。お客様の決済方法に合わせてレジ操作しましょう。

    会計完了

    現金であればお釣りとレシートを渡して会計完了です。クレジットカードは、レシートとご利用明細を渡すと会計完了します。 なお、スマートフォンによる電子マネー決済はレシートのみで、ご利用明細は出てきません。

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    POSレジ導入の流れ

    POSレジを実際に導入して運用を開始するまでどのような流れになるのか詳しく解説していきます。

    機器選定

    POSレジを導入する際、まず最初に機器を選定する必要があります。POSレジには、様々な種類があり、それぞれの機能や価格帯が異なります。そのため、自社の規模や業種、予算などを考慮して、最適なPOSレジを選ぶことが重要です。

    POSレジを選定する際には、以下のポイントを押さえておきましょう。

  • 機能:自社の業務に必要な機能が搭載されているか?
  • 価格:予算に合っているか?
  • サポート体制:万が一トラブルが発生した場合、迅速に対応してくれるか?
  • 操作性:店員が使いやすいか?
  • デザイン:店舗の雰囲気に合っているか?
  • 機器設置・初期設定

    POSレジを選定した後は、機器を設置し、初期設定を行います。機器の設置は、POSレジ会社や電気工事会社に依頼することができます。初期設定は、POSレジ会社やPOSレジ販売代理店のサポートを受けながら行うことができます。

    運用開始

    POSレジを導入したら、実際に運用してみましょう。運用する際には、以下の点に注意してください。

  • 商品情報を正しく登録する
  • 在庫状況を常に把握しておく
  • 売上データを分析する
  • 顧客情報を管理する
  • POSレジを正しく運用することで、売上アップや業務効率化を図ることができます。

    POSレジの種類ごとの特長と使用方法

    POSレジには以下3種類があります。

    • タブレットPOSレジ
    • ターミナル型POSレジ
    • パソコン型POSレジ

    それぞれ、導入コストや搭載された機能が異なるため詳しく解説していきます。物販を基本とするアパレルやコンビニなどは会計と在庫管理機能がおもに使われますが、クリニックや飲食店などはスタッフのシフト管理や顧客の予約管理が求められます。業種によってPOSレジの使い方が変わるので、自店舗に合ったPOSレジを選びましょう

    タブレットPOSレジ

    タブレットPOSレジの特徴は、省スペース・低コストな点です。 スマホやタブレットのデバイスにPOSシステムをインストールし、デバイスをレジとして利用します。必要な周辺機器はキャッシュドロアやカードリーダー、レシートプリンタなどで、サイズはコンパクトです。初期費用は0円〜50万円未満で、必要な機能を追加できるためカスタマイズしやすいPOSレジとなっています。 しかし、メーカーによってサービス内容が異なるため、必要な機能がついているか吟味する必要があるでしょう。

    なお、タブレットPOSレジを利用する注意点は「店舗内にインターネット環境があること」「デバイスとアプリの相性」の2点が挙げられます。あまりにも古いデバイスではアプリ対応していない場合がありますので、ご注意ください。

    ターミナル型POSレジ

    ターミナル型POSレジの特徴は従来の使い方と似ており、高額という点です。 コンビニやスーパーなどの小売店に見られる据え置き型のレジで、外観は従来のレジのようになっています。内部にはPOSシステムが搭載されていますが、使い方は従来のレジと似ているため、パートの方でも慣れるのに時間がかかりません。初期費用は50万円〜150万円と高額ですが、店舗に合わせた機能をカスタマイズできるため、業務効率化や生産性向上が見込めるでしょう。

    なお、ターミナル型POSレジには、キャッシュドロアやレシートプリンタもついてくるので用意する必要がありません。 しかし、従来のレジと見た目が変わらないので、レジの位置は固定化されてしまいます。

    パソコン型POSレジ

    パソコン型POSレジの特徴は、パソコンをレジ化できる・レジを使わないときはパソコンとして使える点です。 タブレットPOSレジと同様に、パソコン型POSレジはパソコンにPOSシステムをインストールして利用します。キャッシュドロアやカードリーダー、レシートプリンタは別途用意しなければなりません。

    また、初期費用はタブレットPOSレジと同様に0円〜50万円程で、既存のパソコンを利用する場合は導入コストを抑えられます。操作方法は、従来のレジとは別物のためパソコン操作ができなければ使いこなすのに時間がかかるでしょう。

    まとめ

    POSレジでできることや操作方法について紹介しました。 在庫管理やマーケティングの精度を上げたければ、POSレジの導入は必須でしょう。 POSレジ1つで「会計」の他に「在庫」や「顧客情報」を管理し、分析できるようになります。1つのデバイスで仕事ができるようになれば、スタッフの業務効率化につながるのです。また、属人化した業務を生み出さない仕組みができるため、企業にとっても大きなメリットになるでしょう。

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    中小企業診断士
    セカンドラボ株式会社 PR Solution Div.
    URL:https://note.com/2ndlabo/n/n949eaa3e9d69

    北海道大学を卒業後、医療機器の営業として6年間勤務。外科、整形外科、泌尿器科領域を中心に民間・国公立の病院を担当。2020年よりセカンドラボ株式会社に入社。医療福祉施設の課題解決プラットフォーム「2ndLabo」にて各種ITツール、医療機器の導入支援、クリニック開業支援に従事。

    2ndLaboのサービスを通じて、これまで1,000件を超えるサービス導入支援・開業支援を担当。得意分野は、電子カルテ、介護ソフト、各種医療機器。


    フリーランスWEBライター
    URL:https://twitter.com/kakeru5152

    元高校国語教師。3年ほど教育現場で働き、フリーランスWEBライターとして独立。様々なメディアで記事を制作。ディレクターとしても活動。個人でブログも運営しており、情報発信も行なっています。

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