web問診票の作り方ポイントを徹底解説!おすすめメーカーも紹介

更新日 2024.03.27
投稿者:豊田 裕史

近年クリニックのIT化が進んでおり、そのなかでもweb問診票はクリニック側だけではなく、患者側にも大きなメリットがあるITツールとして注目されています。

この記事では、web問診票の作り方のポイントやおすすめweb問診票を紹介していきますので、導入する際の参考にしてみてください。

WEB問診システムの専門知識・時間がない方

コンシェルジュがご案内します!

業界に精通したコンシェルジュが、希望条件をお伺いし、ピッタリなメーカーをご案内。時短&手間ナシで情報収集が可能です。相場観や補助金情報などのご質問にもお答えします。

web問診システムとは?

web問診システムは「オンライン問診システム」とも呼ばれています。これまで病院に行ってから紙に記入していた問診票を、web上で行えるツールです。 患者は来院時に、院内のタブレット端末などを使用して問診表を記入します。もしくは、来院前にパソコンやスマートフォンから問診票を記載することも可能です。紙の問診票の場合は記入後に電子カルテへの転記が必要でしたが、web問診システムはデジタル化されているので電子カルテへの転記作業が必要ありません。 これにより、事務作業の負担が大幅に軽減されます。

WEB問診システムについては【2023年最新】WEB問診システム12選比較|選び方のポイントも徹底解説!でも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。

web問診システムを導入するメリット

ここでは、web問診システムを導入するメリットを以下の5点に分けて解説していきます。

  • 業務効率の向上
  • 待ち時間の短縮
  • 感染リスクの軽減
  • より詳細な聞き取りが可能
  • 人的ミスの軽減

業務効率の向上

看護師や医療事務、医師の業務効率が向上します。紙の問診票の場合は患者が記入した後に、その内容を電子カルテに入力する必要がありました。また、不足している情報は追加でヒアリングしなければなりません。web問診システムの場合は、診察前に主な聴き取りが完了している状態なので、診察時間を短くすることが可能です。

待ち時間の短縮

web問診にすれば来院前に問診票を記入することができ、受付の業務効率が向上するので、患者の待ち時間を短縮可能です。 その結果、院内で待つ時間が減るため、感染予防対策になり患者の満足度向上も期待できます。

感染リスクの軽減

待ち時間が軽減されることで、待合室の混雑が緩和されます。それにより、感染リスクを軽減させることが可能です。 また、看護師が直接聞き取りをする必要がないので、患者との接触頻度が少なくなります。ペンや問診票に触れずに済むことも、感染リスクの軽減につながるでしょう。

より詳細な聞き取りが可能

紙の問診票の場合は質問内容が限られていましたが、web問診であれば選択肢によって質問の内容を変更することが可能です。患者さんに合わせた質問をすることで、症状を詳しくヒアリングできるようになります。看護師が追加で聞き取る必要もなく、医師も詳しい症状を事前に知ることが可能です。

人的ミスの軽減

紙カルテの場合、写し間違いなど人的ミスが起こりがちです。また、患者の筆跡によっては正確に読み取れず、間違った判断をしてしまうこともあります。 web問診であれば、そのような人的ミスが起こるリスクを軽減可能です。

web問診システムの作り方のポイント

ここでは、web問診を作る際のポイントを4つに分けて具体的に解説していきます。

分かりやすい言葉を使用

誰にでも理解できるような分かりやすい言葉を使用するようにしましょう。当たり前のように院内で使用している言葉でも、患者にとっては分かりにくいこともあります。 特に、横文字は高齢の方にとって理解しづらいので注意が必要です。誰にでも理解できる言葉を使用して記載すると、迷うことなく記入できます。

質問はカテゴライズする

質問はある程度、カテゴライズするようにしましょう。例えば「痛み」と言っても頭痛やのどの痛み、胃痛など部位はさまざまです。かゆみも同様で、かゆみを感じる部位は多くあります。 痛み・かゆみなどとカテゴライズし、その後に細かな症状を選択できるようにすると、問診票をコンパクトにまとめることが可能です。

選択肢の順番に注意する

選択肢の並び順にも注意が必要です。あまりない珍しい症状を問診票の上の方に記載するのではなく、よくある症状を先に記載するようにしましょう。 そうすることで、患者が適切な選択肢を素早く見つけられるようになります。

妊娠やアレルギーのチェック項目を設ける

妊娠の可能性や、薬や食べ物のアレルギーの有無も確認しておきましょう。「妊娠の有無」だけではなく、妊娠の「可能性」の有無を聞くことがポイントです。妊娠の可能性があるかどうかで、レントゲンの可否や処方する薬の種類も変わってきます。

また、アレルギーに関する質問は「お薬のアレルギーはありますか?」だけでは適切ではありません。「お薬・食べ物のアレルギーはありますか?」と質問しておけば、患者のアレルギー情報を詳細に知ることができます。

web問診システムの選び方のポイント

web問診システムはメーカーによって、カスタマイズ性やサポート体制が異なります。それぞれの特徴を比較しながら、自院に合ったweb問診システムを選ぶことが大切です。 ここでは、 Web 問診票の選び方のポイントを解説していきます。

カスタマイズ性

問診票の質問をカスタマイズできるかどうかは重要です。ある程度フォーマットが決まっていると楽ですが、後から問診票の項目を変更できないと不便なので、自由に質問事項を変更できるかどうかは確認しましょう。 患者の症状に合わせた質問をするためにも、カスタマイズ性は重要です。

サポート体制

web問診システムを導入する際は、分からないことが出てきたときにどのようなサポートをしてくれるか事前に確認しておきましょう。また、万が一不具合が起こった場合に、迅速に対応してくれるサポート体制も重要です。 サポートに対応してもらえる時間帯についても確認しておくといいでしょう。

画面の見やすさ

web問診システムは高齢者も使うので、字の大きさや画面の見やすさにも注意が必要です。直感的に使えるデザインでなければ、質問が多くなってしまい、かえって業務が増えてしまう可能性があります。 運用前は患者の立場に立って、見やすい画面であるかどうかのチェックが必要です。

価格

web問診システムは、基本料金に加えてオプション料金がかかるものがほとんどです。事前に見積もりをとり、具体的な費用を算出しておきましょう。 また、1社だけではなく複数の会社から相見積もりをとることで全体の相場を把握できます。

WEB問診システム選びに迷われている方へ

コンシェルジュが無料希望条件に合う製品・メーカーを代わりに探します

おすすめのweb問診システム5選

SymView|株式会社レイヤード

株式会社レイヤード

出典:株式会社レイヤード https://layered.inc/symview

SymViewは、 患者の症状や年齢・性別ごとに質問を出し分けられるため、詳細な問診が可能です。 全国1000件以上の医科診療所で採用されており、多くの導入実績があります。 電子カルテと連携できるため、転記作業を簡略化することが可能です。また、予約システムやオンライン診療と連携することでスムーズな導線設計ができます。アンケート機能やメール配信機能を活用すれば、 Web上の口コミ対策やLINE公式アカウントの友だち登録の促進など、マーケティングにも役立てることが可能です。

株式会社レイヤードの比較ポイント

  • 患者の症状や年齢・性別ごとに質問を出し分けられる
  • 1000件以上の医科診療所に採用されている
  • 予約システムやオンライン診療との連携でスムーズな導線設計ができる

サービス概要

初期費用 要問合せ
月額費用 要問合せ
機能 ラベル機能、HER-SYS連携、多言語対応、シェーマ、メール配信、アンケート機能、患者サイン、画像アップロード、OCR機能
オプション機能 予約システム、電子カルテ、オンライン診療
保守・サポート 導入時の運用レクチャー、チャットサポート、活用法の提案や事例共有

メルプWEB問診|株式会社HERO innovation

株式会社HERO innovation

出典:株式会社HERO innovation https://monshin.melp.life/

メルプWEB問診は全国1200件以上の医療機関へ導入実績があり、99.9%が継続利用しています。問診は、LINEのようなチャット形式のデザインになっており、患者満足度が高いです。 これまで自院で使用していた紙の問診票を、Web問診に無料で変換してもらうことができます。Bluetoothを用いた特許技術を構築しており、 すべての電子カルテメーカーと連携可能です。また、ISMS(ISO27001)を取得しているため、国際基準のセキュリティレベルが担保されています。

株式会社HERO innovationの比較ポイント

  • 全国1200件以上の医療機関へ導入実績がある
  • 問診はLINEのようなチャット形式のデザイン
  • すべての電子カルテメーカーと連携可能

サービス概要

初期費用 100,000円
月額費用 15,000円
機能 カンタンWeb問診作成、 Web問診のカスタマイズ、シェーマ機能、ワクチン問診機能(電子署名機能)、お知らせ配信機能、集計機能、緊急度表示
オプション機能 多言語対応、OCR、 音声取り込みなど
保守・サポート 個別説明会

ユビーAI問診|Ubie株式会社

Ubie株式会社

出典:Ubie株式会社 https://intro.dr-ubie.com/

ユビーAI問診は、AIが患者に最適な質問を自動生成・聴取してくれる、AI搭載のweb問診システムです。 来院前にスマートフォンから問診回答が可能で、来院後でもタブレットでweb問診ができます。 お薬手帳や紹介状をOCRでスキャンできるので、転記作業は必要はありません。クリニック向けと病院向けに分けて提供されているので、自院の形態に合わせて導入を検討してみるといいでしょう。

Ubie株式会社の比較ポイント

  • AIが患者に最適な質問を自動生成・聴取
  • お薬手帳や紹介状をOCRでスキャン可能
  • クリニック向けと病院向けに分けて提供されているの

サービス概要

初期費用 要問合せ
月額費用 要問合せ
機能 AI事前問診、OCRスキャン、問診を自由にカスタマイズ【クリニック限定】
オプション機能 要問合せ
保守・サポート 院内説明会あり、操作サポート

My clinic 問診票|エンパワーヘルスケア株式会社

エンパワーヘルスケア株式会社

出典:エンパワーヘルスケア株式会社 http://e-monshin.com/

My clinic 問診票は、問診内容をカスタマイズ可能で自院専用の問診内容を作成可能です。シェーマ図を手書きで簡単に入力できるので、より詳細な問診ができます。電子カルテとの連携もでき、テキスト形式・JPEG画像で転記されるので電子カルテ側で編集可能です。専用管理画面でデータを一元管理可能で、 一覧表に患者の来院予定日が近い順に自動的に並び変わります。

エンパワーヘルスケア株式会社の比較ポイント

  • 問診内容をカスタマイズ可能
  • シェーマ図を手書きで簡単に入力できる
  • 専用管理画面でデータを一元管理可能

サービス概要

初期費用 要問合せ
月額費用 要問合せ
機能 問診票カスタマイズ、シェーマ、自動印刷、電子カルテ連携、メール配信など
オプション機能 要問合せ
保守・サポート 要問合せ

CLIUS|株式会社DONUTS

株式会社DONUT

出典:株式会社DONUTS https://clius.jp/function/mquestionnaire/

CLIUSはクラウド型電子カルテシステムであり、オプション機能としてWeb問診機能が付いています。 web問診では、文章や画像のほか動画も添付できるので、より正確な情報を得ることが可能です。患者が問診票に記入する方法は3通りあり、ホームページのリンクから記入するか、院内の受付などに掲示した問診票のQRコードを読み取り記入できます。また、院内のタブレットで記入することも可能です。

株式会社DONUTの比較ポイント

  • 電子カルテのオプションとしてWeb問診機能が付いている
  • 文章や画像のほか動画も添付できる
  • 患者が問診票に記入する方法は3通りある

サービス概要

初期費用 要問合せ(電子カルテシステムCLIUSを導入済みであれば無料で追加可能)
月額費用 要問合せ
機能 質問事項カスタマイズ、 他要問合せ
オプション機能 要問合せ
保守・サポート 電話サポート、メールサポート、遠隔サポート

まとめ

web問診システムは、 受付業務の効率化や患者の待ち時間軽減に非常に有効です。 また、新型コロナウィルスの感染予防対策にもなるので、患者満足度向上も期待できます。今回の記事の内容を参考に、web問診システムの導入を検討してみてください。どのweb問診システムを選べばいいか迷った際は、紹介したおすすめのweb問診システム5選から選んでみると良いでしょう。

WEB問診システムの専門知識・時間がない方

コンシェルジュがご案内します!

業界に精通したコンシェルジュが、希望条件をお伺いし、ピッタリなメーカーをご案内。時短&手間ナシで情報収集が可能です。相場観や補助金情報などのご質問にもお答えします。

中小企業診断士
セカンドラボ株式会社 PR Solution Div.
URL:https://note.com/2ndlabo/n/n949eaa3e9d69

北海道大学を卒業後、医療機器の営業として6年間勤務。外科、整形外科、泌尿器科領域を中心に民間・国公立の病院を担当。2020年よりセカンドラボ株式会社に入社。医療福祉施設の課題解決プラットフォーム「2ndLabo」にて各種ITツール、医療機器の導入支援、クリニック開業支援に従事。

2ndLaboのサービスを通じて、これまで1,000件を超えるサービス導入支援・開業支援を担当。得意分野は、電子カルテ、介護ソフト、各種医療機器。

関連記事

PAGE TOP