新型コロナウイルスの感染拡大で注目されている「WEB問診システム」。紙の問診票に比べて手間が減り、時間が短縮されることもあり、WEB問診の導入をお考えではないでしょうか。
しかし、WEB問診を導入する際に、どの程度の費用がかかるのか気になる方も多いです。
そこで今回は、無料で利用できるWEB問診システムがあるのか、費用を抑える方法などについて解説していきます。また、おすすめのWEB問診システム6選もご紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
本記事を読むことで、WEB問診を導入する際の費用を抑える方法がわかり、製品選びに失敗しなくなるでしょう。
結論からお伝えすると、WEB問診システムを完全無料で利用できるサービスは現在ありません。
ただし、アポクル問診やkintoneのような無料お試し期間があるものや、電子カルテを導入すれば無料で利用できるCLIUSがあります。
そのため、次章でご紹介する方法で、WEB問診システムの導入費用を抑えることが大切です。
Google Formsを利用して、WEB問診票を作成する方法もあります。
Google Formsとは、Google社が提供するサービスのことで、アンケートフォームやお問い合わせフォームなどを作成できます。しかし、入力内容の自由度の低さや、再打ち込みの手間を考えるとおすすめしません。
WEB問診に特化したサービスを利用することで、事務作業の負担が軽減でき、患者様の待ち時間も短縮可能です。
費用はかかりますが、WEB問診システムに特化したサービスを利用しましょう。
ここでは、WEB問診システムの導入費用を抑える方法について解説します。費用面で導入を悩まれている方は、ぜひ参考にしてください。
WEB問診システムの導入費用を抑える方法として、「IT導入補助金」が活用できます。
IT導入補助金とは従業員300人未満の医療機関を対象に、初年度60万円以上のクラウド導入経費の1/2が補助される制度です
例えば、IT導入補助金の対象になっているWEB問診システムには、
などがあります。
WEB問診システムの導入費用を抑えたい場合は、費用が安いサービスを選ぶ必要があります。
しかし、表面上の価格だけでなく、オプションも含めた価格で比較するのが大切です。
表面上の安さだけで選んでしまうと、オプションで高額な費用がかかってしまう可能性もあります。
そのため、自院が必要としている機能やサポート内容、カスタマイズ性などの要望を伝えて、見積もりを出してもらいましょう。
全ての費用を把握した上で、比較・検討することが大切です。
前章では、WEB問診システムの導入費用を抑える方法を解説しました。
しかし、費用面以外を見て選ぶことも、製品選びに失敗しないポイントです。
ここでは、WEB問診システムを導入する際に見るべきポイントを下記の3つ解説します。
それでは見ていきましょう。
WEB問診システムのような新しいサービスを導入する場合、操作に慣れるまで時間がかかります。
そのため、誰でも操作がしやすいWEB問診システムを選ぶのが大切です。
医療機関には高齢者の患者さんも多く、機械操作に慣れていない方も多いので、画面の見やすさも重要です。
誰でも操作ができるかどうか、表示される内容が見やすいかなど診察時間を想定して、確認しておきましょう。
患者さんの個人情報を扱う上で、セキュリティ面は非常に大事なポイントです。
個人の医療情報を管理する場合、厚生労働省、経済産業省、総務省が発行する「3省2ガイドライン」で厳しく定められています。
この3省2ガイドラインに準拠し、WEB問診システムを提供している企業を選ぶのも大切です。
他にも、定期的なバックアップを取っているか、セキュリティレベルが高いことを証明できる資格を取得しているかなどを確認しましょう。
初めてWEB問診システムを利用する医療機関にとって、導入後のサポートが充実しているかは非常に大切です。
導入時に行うセットアップや最適な問診内容の作成など、全てに対応するのは難しいでしょう。
サポート方法には、訪問での説明や遠隔でのサポート、チャット機能を利用したサポートなど様々です。
どのようなサポート体制があり、迅速に対応してくれるかチェックすることをおすすめします。
無料で提供されているWEB問診システムはありませんが、低価格でサービス提供している企業は多いです。
ここでは、その中でも低価格で信頼できるWEB問診システム6選をご紹介していきます。
ユビーAI問診はAI機能を搭載したWEB問診で、AIが主訴や症状に応じて最適な質問を自動で生成してくれます。
従来の紙問診やWEB問診よりも、一人ひとりの患者さんに合った問診が可能です。
患者さんのカルテ記載業務の効率化や伝え漏れ防止・聴取漏れ防止に役立つでしょう。
また、操作は2〜3ステップのみなので、マニュアルがなくても使える操作性も魅力です。
導入前には担当者が訪問説明会を行い、導入当日には操作サポートも実施してくれるのでサポート面でも安心できます。
Ubie(ユビー)株式会社の比較ポイント
製品情報
無料トライアルの有無 | 有 |
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初期費用 | 要お問い合わせ |
月額費用 | 要お問い合わせ |
他システムとの連携の有無 | 富士通(HOPE EGMAIN-GX、LX)、ソフトウェア・サービス(新版e-カルテ)、シーエスアイ(MI・RA・Is)、NEC(MegaOakHR)、日本IBM(CIS+) |
「メルプWEB問診」は、導入実績1,200件を超えるWEB問診です。
現役の内科医が開発しているので、クリニック運営に必要な機能が詰まっています。
WEB問診にはチャット形式を採用しており、操作が苦手な患者さんでもスムーズに利用することが可能です。
実際に導入したクリニックでは、導入後3ヶ月で高齢者の患者を含む9割の患者さんがWEB問診で事前入力しています。
操作がしやすいWEB問診を選びたい方にはおすすめといえるでしょう。
株式会社flixyの比較ポイント
製品情報
社名 | 株式会社flixy |
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サービス名 | メルプWEB問診 |
初期費用 | 要お問い合せ |
月額費用 | 要お問い合せ |
他システムとの連携の有無 | CLINICSカルテ(メドレー)、CLIPLA(クリプラ)、MRN(EMシステムズ)、きりんカルテ(きりんカルテシステム)、モバカルネット (NTTエレクトロニクステクノ)、Brain Box(ユヤマ)、デジカル(エムスリーデジカル) |
CLIUSのWEB問診は、クラウド型電子カルテ「CLIUS」を利用している方であれば、どなたでも追加料金無料で利用できます。
CLIUSのWEB問診の特徴はカスタマイズ性に優れており、あらゆるパターンに対応可能な点です。
例えば、名前や生年月日、連絡先などの基本情報や自由項目も設定ができます。また、自由項目の回答方法は、テキストや単一選択・複数選択など柔軟に対応可能です。
サポート方法は電話・メール・遠隔サポートがあり、万が一のトラブル時でも迅速に対応してくれるでしょう。
株式会社DONUTSの比較ポイント
製品情報
社名 | 株式会社DOUNUTS |
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サービス名 | CLIUS |
無料トライアルの有無 | 有 |
初期費用 | 無料 ※電子カルテ「CLIUS」を利用している場合 |
月額費用 | 無料 ※電子カルテ「CLIUS」を利用している場合 |
他システムとの連携の有無 | 60社との連携が可能 |
SymViewは全国1,000件以上の医療診療所に採用され、多くの診療所で業務効率化を実現しているWEB問診システムです。
患者さんの症状や年齢・性別ごとに質問ができるため、熟練した医療者のような問診を実現できます。
また、マーケティングに活用できるので、口コミ対策や患者ニーズの掘り起こしも可能です。
導入後のサポートではチャットで気軽に質問ができたり、直接運用レクチャーを受けたりすることができます。
株式会社レイヤードの比較ポイント
製品情報
社名 | 株式会社レイヤード |
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サービス名 | SymView |
無料トライアルの有無 | 要お問い合わせ |
初期費用 | 要お問い合せ |
月額費用 | 要お問い合せ |
他システムとの連携の有無 | 各種予約システム、電子カルテ、オンライン診療 |
i monのWEB問診は患者さんの待ち時間短縮を目的とした、クラウド対応の問診票システムです。
高齢の患者さんでも簡単に操作ができる画面構成とデザインで、直感的な操作を実現しています。
クラウド対応なので、「場所」や「時間」を気にすることなく問診への入力が可能です。
事前に問診入力することで患者さんの院内滞在時間を短縮し、感染対策にもつながるでしょう。
アイ・ティ・エス株式会社の比較ポイント
製品情報
社名 | アイ・ティ・エス株式会社 |
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サービス名 | i mon |
無料トライアルの有無 | 要お問い合わせ |
初期費用 | 要お問い合わせ |
月額費用 | 要お問い合わせ |
他システムとの連携の有無 | 医事会計システム、電子カルテシステム |
アポクル問診は、月額1万円から利用できるWEB問診システムです。
問診は決められた項目ではなく、患者さんの回答によって次の質問内容が変わっていく「ドリルダウン型」を採用。
紙の問診では実現できなかった、深掘り問診をアポクルでは実現しています。
サポートは電話・メール・LINE・Zoomなど、普段利用している方法でサポートしてくれるので安心です。
カルー株式会社の比較ポイント
製品情報
社名 | カルー株式会社 |
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サービス名 | アポクル問診 |
無料トライアルの有無 | 有 |
初期費用 | 要お問い合わせ |
月額費用 | 10,000円〜 |
他システムとの連携の有無 | 要お問い合わせ |
ここまでWEB問診システムの導入費用や選び方について解説してきました。
残念ながら、無料で利用できるWEB問診システムはありませんでした。しかし、補助金や料金が安いWEB問診を選ぶことで、費用を抑えられます。
ただ費用が安いものを選ぶのではなく、オプションを含めた料金も見ておくのが大切です。
WEB問診システムの導入を検討中の方は、今回解説した内容を参考に製品選びをしてみてはいかがでしょうか。