病院や介護施設で働くスタッフの負担を和らげるために、日々多くの福祉用具が開発・販売されています。スタンディングリフトは介護者と被介護者の双方にメリットがあるため、導入を検討している担当者様も多いのではないでしょうか。しかし、スタンディングリフトの詳しい知識や使い方は、あまり知られていないのが現状です。
そこで今回は、注目度が高まっているスタンディングリフトの使い方や、使用時の注意点について解説していきます。新たにスタンディングリフトを導入される施設はもちろん、現在導入を検討中の担当者様もぜひ参考にしてください。
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スタンディングリフトは、トイレ介助や移乗介助などの場面で活用されている福祉用具のことです。筋力の低下や認知症などによって、自力での移動や立ち上がりが難しくなった方を支えることができます。
従来は、介護者が立たせたり抱えたりする介助方法でしたが、それでは介助者と被介護者の双方に負担がありました。スタンディングリフトは被介護者を支えてくれるため、移乗やトイレ介助が負担なくスムーズに行えます。
被介護者・介護者のどちらにも負担が少なく、安全に介助ができる福祉用具といえるでしょう。
スタンディングリフトについてはスタンディングリフト7選徹底比較|使い方や特徴、導入メリットまで解説でも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
スタンディングリフトを使用するメリットを下記の3つ説明します。
それでは一つずつ見ていきましょう。
スタンディングリフトの活用で、スタッフの業務効率化に貢献します。例えば、被介護者が立位を取ることができないトイレ介助では、体を支える人と衣服の上げ下ろしを行う人の2人が必要です。
スタンディングリフトを用いることで被介護者の体を支えてくれるので、介助者1人で衣服の着脱などが可能になります。2人で行っていた動作を1人で行えるようになるので、もう1人のスタッフは他の被介護者の対応にあたることができるでしょう。
移乗やトイレ介助などは、大きな負担がかかる業務です。移乗には立ち上がり介助だけでなく、立位保持をしながらトイレやベッド、車椅子などに移乗しなければなりません。
これを1日の中で何度も行うので、介護士の多くが腰痛に悩まされています。スタンディングリフトを活用すれば、身体に負担がかからないため、腰痛予防などに効果的といえるでしょう。
移乗介助や抱き上げ介護は、介助者だけでなく被介護者にも大きな負担がかかっています。例えば、技術のない方が力任せに介助を行えば、皮膚や骨の弱い高齢者は圧迫骨折や表皮剥離に繋がってしまうでしょう。
また、体重差のある利用者を介助しようとして、抱えきれず転倒させてしまう事例もあります。スタンディングリフトを導入すれば、被介護者は負担なく安全に身を任せることができ、事故リスクの軽減にも有効です。
スタンディングリフトの使い方は非常に簡単で、基本的には5ステップを覚えれば利用できます。電動か手動かによって使用方法は異なりますが、いずれも複雑な工程は必要ありません。
ここでは、電動・手動でそれぞれの使い方と使用時の注意点を解説していきます。
スタンディングリフトは大まかに分けて、下記の4種類があります。
それぞれ使い方が少し異なるため、それぞれ見ていきましょう。
使い方の例としてアビリティーズ・ケアネット株式会社の「ささえ手」の動画を紹介します。
一般的な非電動スタンディングリフト(前方サポートタイプ)使用の流れは以下のようになります。
ひざ当てや体幹パットによって身体を支えるため、前傾姿勢が取りやすい設計になっています。前傾姿勢になると下衣更衣がしやすくなり、トイレ介助などもスムーズになるでしょう。使用の際には、肩や肘の可動域、体がしっかりと安定しているかを確認するのが大事です。
使い方の例としてパシフィックサプライ株式会社が販売しているモーリフトのモーリフトレイザープロの動画を紹介します。
一般的な非電動スタンディングリフト(後方サポートタイプ)使用の流れは以下のようになります。
自分でお尻を浮かせて、手すりに掴まることができる利用者が対象です。比較的軽量でコンパクトな製品が多く、居室内の移動もスムーズに行えます。足元にキャスターがついているため、利用する床の材質を調べてキャスター走行が可能かどうか確認しておきましょう。
非電動(手動)スタンディングリフトについては手動スタンディングリフト3選|選び方やおすすめ製品まででも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
使い方の例として株式会社FUJIの「移乗サポートロボット Hug T1」の動画を紹介します。
一般的な電動スタンディングリフト(前方サポートタイプ)使用の流れは以下のようになります。
こちらのタイプは、介助であれば座位姿勢が取ることができ、下肢で踏ん張れる方が対象です。胸の位置をパットで支えるため、胸郭部位に問題がないかを必ず確認しておきましょう。
使い方の例としてアビリティーズ・ケアネット株式会社の「パワーアクティブ」の動画を紹介します。
一般的な電動スタンディングリフト(後方サポートタイプ)使用の流れは以下のようになります。
体重が重く介助負担が大きい方、立位の機会を増やしたい方に向いています。大型の膝パットと後方を大型のベルトで支えるため、非常に安定した立位が可能です。
スタンディングリフトは介助者と被介護者の双方にメリットがある機器ですが、使い方を誤ると事故が発生します。重大な事故につながる事例の報告もあるので、注意点をよく読んでから使うようにしましょう。
特に注意するべき項目は下記の4つです。
例えば、リフトのハンガー部分にフックをかけたはずが、突然外れてしまい転落事故になってしまった事例もあります。また、施設内での操作教育や注意喚起が不足し、間違った使い方で事故に繋がる恐れもあるでしょう。
スタンディングリフトを導入して安全に利用するためには、上記に挙げた4つの注意事項を守って使うことが大切です。
スタンディングリフトと一口に言っても、多くの企業から様々なタイプの製品が販売されています。どの製品を選べば失敗しないのか、悩むところです。
そこで、スタンディングリフトの導入を検討している方は、下記の4つを見ながら製品選びをするとよいでしょう。
スタンディングリフトを最大限活用するためには、失敗しない製品選びが大切です。下記の記事では、スタンディングリフトの選び方やおすすめの製品紹介をしているので、ぜひ参考にしてください。
スタンディングリフトについてはスタンディングリフト7選徹底比較|使い方や特徴、導入メリットまで解説でも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
ここまでスタンディングリフトの使い方や、使用時の注意点などを解説してきました。スタンディングリフトを導入することで、業務効率化・スタッフの業務負担の軽減・被介護者の事故リスク軽減など、様々なメリットがあります。操作に関しても非常にシンプルで、誰でも操作が可能です。
注意点として、スタンディングリフトを使用する前には、利用者の身体に合った製品かどうか、使用する環境が適切かなどを確認しましょう。
今回解説した使い方や活用法を参考に、施設に合った製品の導入を検討してみてください。
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