従来はレセプトの2次点検業務は、専門の点検者により目視で行われていました。実績や経験が豊富な場合でも、点検項目の多さから業務に負担を感じているのが実情です。近年レセプトは、オンライン上での保管が増加傾向にあります。
そのため、システムを利用しながらの2次管理が容易となっているのです。今回は、レセプトの2次管理点検システムについて解説していきます。おすすめシステムも紹介しますので、導入のお手伝いとなれれば幸いです。
採用サイトで自院のブランディング、中長期での採用コスト削減を実現。採用ミスマッチを抑えつつ、求職者の直接応募数を増やすご支援が可能です。
2次点検とは、レセプトにある病名や診療内容などに不備がないかをチェックすることを指します。ここでは、レセプトの2次点検について解説していきます。
2次点検の業務内容は、3つの項目に分けられます。それぞれを見ていきましょう。
単月点検では、診療報酬の算定方法や使用薬剤の購入価格などに重複や誤りがないかチェックします。単月点検で行う内容は、病名と医薬品等との突合、算定要件等請求内容に疑義のあるものや固定点数等誤りのチェックです。
過去数ヶ月分のレセプトデータを非保険者の記号・番号順に並べ、単月点検や横覧点検でチェックできない箇所を点検します。
法令や通知などを参照し、同一被保険者の同一月の給付について重複や結果誤りがないか点検を行います。
レセプトの1次点検と2次点検には違いがあります。それぞれの違いを確認していきましょう。
1次点検 | 2次点検 | |
---|---|---|
点検内容 | 診療報酬の算定基準などと照らし合わせ、請求内容の確認を行う。 | 受給資格や過去の請求分の適否などについて確認を行う。 |
点検者 | 保険者から委託を受けた国保連合会が実施する。 | 全市町が実施(国保加入者かどうかの点検のみ) |
2次点検を行っているのは、医師ではなく医療事務員による目視である場合がほとんどです。2次点検期間はレセプト到着から2〜6ヶ月ほどになります。点検を終えてから、再度支払基金での審査結果が出るまでは2ヶ月ほどです。
ここからは、レセプト2次点検システムを導入することで得られるメリットについて解説します。
単月・縦覧・横覧などの2次点検業務を、システム上で行えます。従来と比べてチェック時間を短縮できるため、他の業務に時間を割くことが可能です。
システム上でレセプトを突合できるため、縦覧・横覧点検を効率的に行えるようになります。2次点検を効率よく行えるようシステムが構成されているため、目視点検の時間が短縮できるでしょう。
以下では、レセプト2次点検システムを選ぶ際のポイントを解説していきます。
2次点検において、単月・縦覧・横覧・突合がチェックできる機能は必須です。また、点検ができても操作がしにくいシステムだと作業効率は向上できません。効率よく点検ができる操作性や、誰でも見やすい画面設計を備えているのかを確認すると良いでしょう。
システムを検討する際には、チェック度合いも重要なポイントになります。点検内容が国保連合会の審査基準と同等であれば、レセプトの精度も向上できるでしょう。ニーズに応じた点検内容の登録設定ができれば、さまざまな角度からのチェックも可能です。
点検結果や再審査結果などの集計帳票を、CSVデータで入出力できる機能も非常に便利です。CSVデータをエクセルに取り込むことで、目視での分析もしやすくなります。点検項目に沿った再確認も容易です。
以下では、レセプト2次点検システムのおすすめメーカーを紹介します。
患者ごとに突合できるため、一度の検索で当月分のレセプトを全て閲覧可能です。分かりやすい画面設計で、点検者の業務負担にも役立ちます。独自の点検ルールに沿った抽出もできるため、効率の良い作業が期待できるでしょう。
マスタは随時更新し進化させることができます。希望に沿った点検精度の向上が期待できるので、長期的に見た効果額が増大できるのです。
株式会社データホライゾンの比較ポイント
製品情報
システム名 | レセプト2次点検システム |
---|---|
特徴 | 抽出機能で独自の点検ルールをシステムに登録できる |
レセプト画像とデータを取り込むだけで、スピーディーに点検業務を開始できます。医科ごとや点検内容・点数・個人別でのデータ抽出が容易で、従来の仕分けにとらわれないチェックが可能。
保守サービスも充実しており、専門インストラクターが電話やFAX・メールで対応してくれます。全国80ヶ所にサービス拠点を持っているため、万が一の時も安心です。
シー・ディー・エス・テクノロジー株式会社の比較ポイント
製品情報
システム名 | I-RISS(アイリス) |
---|---|
特徴 | 万全なサポート体制を提供 |
レセプト点検の内容を、国保連合会の審査基準に応じて設定することができます。分かりやすい操作画面で、点検内容の登録も容易です。最大12ヶ月(歯科は60ヶ月)の電子レセプトを対象としたさまざまな角度からのチェックが行える点も特徴。
点検結果や再審査結果の集計帳票は、出力し分析することができます。また、検索したレセプトは、イメージ画面による内容の確認も可能です。
みずほリサーチ&テクノロジーズ株式会社の比較ポイント
製品情報
システム名 | レセプトOne® |
---|---|
特徴 | 最大12ヶ月の電子レセプトを対象とした点検が可能 |
レセプトや健診データなどを預け、医療費の発生傾向やリスク状況の分析を依頼できるサービスです。過去2年分のレセプトデータから、さまざまな組み合わせの検査内容を自動抽出し点検を実施。
アウトソーシングなので、分析システムの購入は一切必要ありません。分析内容や結果データのレイアウトは、保険者の要望に合わせた設定が可能です。文書通知は、用途に合わせて封書タイプやハガキタイプも選べます。
株式会社LSIメディエンスの比較ポイント
製品情報
システム名 | 健康診断サポート「レセプト内容点検」 |
---|---|
特徴 | 過去2年分のデータから全ての組み合わせを自動抽出 |
近年は医療業界でシステム化が進み、レセプトはインターネットを活用して管理されるようになりました。それを利用し、レセプトの2次点検がスピーディーかつ正確に行えるシステムが登場しています。
2次管理システムを導入することでさまざまな角度からの点検が容易で、業務の軽減も可能です。点検システムを選ぶポイントはいくつかありますので、メーカー比較の参考にしましょう。
採用サイトで自院のブランディング、中長期での採用コスト削減を実現。採用ミスマッチを抑えつつ、求職者の直接応募数を増やすご支援が可能です。