UTMの処理速度に影響?ファイアウォール等のスループットを解説

更新日 2024.02.01
投稿者:横山 洋介

「UTMの処理速度が遅い」「処理速度が遅いのは何が原因なのだろう?」

UTMを使用している方の中には、このような疑問を抱いている方もいるでしょう。
UTMを導入する際は、施設の規模に適したものを選ぶ必要があり、データ処理能力を示すスループットを見ることが重要です。

今回の記事では、UTMの処理速度が低下する要因や、処理速度に影響するスループットについて解説していきますので参考にしてください。

UTMの処理速度が低下する要因は?

UTMは施設規模にあったスペックのUTMを選択する必要があり、データ処理能力を表すスループットを見ることが大事です。また、対応ユーザー数も確認しておきましょう。対応ユーザー数を上回るユーザーが利用すると、処理速度が遅くなる可能性があります。

UTMの処理速度に関係するスループットとは?

スループットとはネットワーク機器が単位時間あたりに処理出来るデータ量のことです。スループットの処理能力が高ければ処理能力が早くなります。

スループットには以下の4種類があり、以下でそれぞれについて解説しますので参考にしてください。

  • ファイアウォールスループット
  • IPSスループット
  • AV(アンチウイルス)スループット
  • VPNスループット

ファイアウォールスループット

ファイアウォールスループットとは、ファイアウォールが作動するときの動作速度のことです。SS3000Stdがもっとも高い数値で、ファイアウォール処理速度が速くなっています。bpsなどのスペック値だけではなく、実際のトラフィックも考慮しましょう。

IPSスループット

IPSスループットは、不正侵入防止システムが作動するときの処理速度・動作速度のことです。もっとも高い数値はSS3000Stdで、IPS処理速度が早くなっています。数値が高いほど処理能力が高いです。

AV(アンチウイルス)スループット

UTMにはアンチウイルス機能が備わっており、この機能を利用するとシステム全体をカバーできるマルウェア・ウイルス対策をしなければなりません。AVスループットは、アンチウイルス機能が動作するときの処理速度を示します。もっとも高い数値はSS3000Stdで、数値が高いほどアンチウイルス処理速度が速いです。

VPNスループット

VPNは高度な暗号化技術を利用することでセキュリティレベルが高く、通信速度が速いネットワークを構築することができる技術です。VPNスループットの場合は他のスループットと異なり、もっとも高い数値はCheckPoint620で、スムーズなVPN接続を実現できます。

主要なUTMのファイアウォールスループットを比較

以下の表では主要なUTMのファイアウォールスループットを比較していますので、それぞれを比較してみてください。

企業名 製品名 ファイアウォールスループット
フォーティネット FortiGate 5Gbps~
パロアルトネットワークス PA-5000 Series 5Gbps~
シスコシステムズ Cisco Meraki 200Mbps~
SOPHOS Sophos UTM[SGデスクトップモデル] 2500Mbps~

おすすめのUTMはこちらの記事をチェック

おすすめのUTMについては【2023】おすすめUTM10選を徹底比較|正しい選び方まででも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。

まとめ

UTMは、企業の規模に適したものを選ぶ必要があり、スループットの数値によって処理速度が変わります。そのため、UTMを導入する際は、ファイアウォールスループットやAVスループットなど、それぞれの数値を確認した上で導入するようにしましょう。

今回の記事の内容を参考に、処理速度が速いUTMの導入を検討してみてください。


セカンドラボ株式会社 PR Solution Div.
URL:https://note.com/2ndlabo/n/n33882f74cd71

国立大学を卒業後、新聞記者として4年間勤務。2020年よりセカンドラボ株式会社に入社。医療福祉施設の課題解決プラットフォーム「2ndLabo」にて各種ITツール、レジの導入支援、クリニック開業支援に従事。

2ndLaboのサービスを通じて、これまで1,000件を超えるサービス導入支援・開業支援を担当。得意分野はレジ関連(POSレジ、自動精算機)、ナースコール、レセプト代行。

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