「UTMの処理速度が遅い」「処理速度が遅いのは何が原因なのだろう?」
UTMを使用している方の中には、このような疑問を抱いている方もいるでしょう。
UTMを導入する際は、施設の規模に適したものを選ぶ必要があり、データ処理能力を示すスループットを見ることが重要です。
今回の記事では、UTMの処理速度が低下する要因や、処理速度に影響するスループットについて解説していきますので参考にしてください。
UTMは施設規模にあったスペックのUTMを選択する必要があり、データ処理能力を表すスループットを見ることが大事です。また、対応ユーザー数も確認しておきましょう。対応ユーザー数を上回るユーザーが利用すると、処理速度が遅くなる可能性があります。
スループットとはネットワーク機器が単位時間あたりに処理出来るデータ量のことです。スループットの処理能力が高ければ処理能力が早くなります。
スループットには以下の4種類があり、以下でそれぞれについて解説しますので参考にしてください。
ファイアウォールスループットとは、ファイアウォールが作動するときの動作速度のことです。SS3000Stdがもっとも高い数値で、ファイアウォール処理速度が速くなっています。bpsなどのスペック値だけではなく、実際のトラフィックも考慮しましょう。
IPSスループットは、不正侵入防止システムが作動するときの処理速度・動作速度のことです。もっとも高い数値はSS3000Stdで、IPS処理速度が早くなっています。数値が高いほど処理能力が高いです。
UTMにはアンチウイルス機能が備わっており、この機能を利用するとシステム全体をカバーできるマルウェア・ウイルス対策をしなければなりません。AVスループットは、アンチウイルス機能が動作するときの処理速度を示します。もっとも高い数値はSS3000Stdで、数値が高いほどアンチウイルス処理速度が速いです。
VPNは高度な暗号化技術を利用することでセキュリティレベルが高く、通信速度が速いネットワークを構築することができる技術です。VPNスループットの場合は他のスループットと異なり、もっとも高い数値はCheckPoint620で、スムーズなVPN接続を実現できます。
以下の表では主要なUTMのファイアウォールスループットを比較していますので、それぞれを比較してみてください。
企業名 | 製品名 | ファイアウォールスループット |
---|---|---|
フォーティネット | FortiGate | 5Gbps~ |
パロアルトネットワークス | PA-5000 Series | 5Gbps~ |
シスコシステムズ | Cisco Meraki | 200Mbps~ |
SOPHOS | Sophos UTM[SGデスクトップモデル] | 2500Mbps~ |
おすすめのUTMについては【2023】おすすめUTM10選を徹底比較|正しい選び方まででも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
UTMは、企業の規模に適したものを選ぶ必要があり、スループットの数値によって処理速度が変わります。そのため、UTMを導入する際は、ファイアウォールスループットやAVスループットなど、それぞれの数値を確認した上で導入するようにしましょう。
今回の記事の内容を参考に、処理速度が速いUTMの導入を検討してみてください。