ポータブルエコーの普及に伴い、訪問診療や外来での活用が進んでいます。これに合わせ、2020年の診療報酬改定では「訪問診療時の超音波検査」が新設されるなど、算定ルールにも大きな変化がありました。
本記事では、ポータブルエコーを用いた際の保険点数について、定期診療と往診時の違いや、算定にあたっての留意点を詳しく解説します。適切な診療報酬算定に向けた情報整理にお役立てください。
ポータブルエコーを用いた検査においても、従来の装置と同様に実施した検査項目に応じた保険点数を算定できます。特に訪問診療や往診における活用は、迅速な診断(POCUS)を可能にし、利便性を大きく向上させています。
こうしたポータブルエコーの基礎知識や、最新機種の比較・選び方については、以下の記事で詳しく解説しています。導入を検討されている方は、あわせてご覧ください。
以下では、訪問診療における点数や、超音波検査が保険適用になった背景について詳しく解説していきます。
訪問診療時の超音波検査の保険点数は400点で、月1回に限り算定可能です。
2020年4月に施行された令和2年度診療報酬改定の個別改定項目に「訪問診療時の超音波検査の新設」が盛り込まれました。以前は訪問診療を想定した装置が少なかったため部門が設けられていませんでしたが、近年の技術進歩により小型の超音波診断装置が普及し、持ち運びが容易になったことで項目が追加されました。
超音波検査の保険点数は定期診療時は400点ですが、往診時は部位によって保険点数は異なることを覚えておきましょう。たとえば、胸腹部の場合だと530点になりますが、下肢血管の場合は450点です。以下にそれぞれの保険点数を記載していますので参考にしてください。
D215 超音波検査(記録に要する費用を含む。)
| 2 断層撮影法(心臓超音波検査を除く。) イ 訪問診療時に行った場合400点 注:訪問診療時に行った場合は、月1回に限り算定する。 ロ その他の場合 (1) 胸腹部530点 (2) 下肢血管450点 (3) その他(頭頸部、四肢、体表、末梢血管等)350点 |
出典:今日の臨床サポート|D215 超音波検査(記録に要する費用を含む。)
在宅医療に限ったことではありませんが、2020年の診療報酬改定で胸腹部の超音波検査を行った際のレセプト記載の方法も変更点がありました。
診療報酬明細書の摘要欄に、以下の該当項目を記載する必要があります。複数の部位の検査を行った場合は、検査した部位すべてを記載しなければなりません。また、(カ)に該当する場合は具体的な臓器または部位を診療報酬明細書の摘要欄に記載する必要があります。
| ア 消化器領域 イ 腎・泌尿器領域 ウ 女性生殖器領域 エ 血管領域(大動脈・大静脈等) オ 腹腔内・胸腔内の貯留物等 カ その他 |
ポータブルエコーの価格相場は50万円~100万円弱です。以下の表では、主要製品の価格を記載しています。
| 企業名 | 製品名 | 価格 |
|---|---|---|
| GEヘルスケア・ジャパン | aVscan Airシリーズ | 798,000円~ |
| 富士メディカルサービス | エコープロF1・F2 |
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| 日本シグマックス | ポケットエコー miruco CL5 | 495,000円(税込)~ |
| 富士フイルムメディカル | iViz air コンベックス | 977,200円(税別) 3年のサポートプラン付き |
| テルモ | ポータサウンド | 1,100,000円(税別) |
| アイソン | SONON |
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| キャノンメディカルシステムズ | Aplio Air | ¥1,133,000(税込)[本体・5年保証] |
| フィリップス・ジャパン | Lumify | 要問合せ |
ポータブルエコーの価格については、こちらの記事でも紹介しています。あわせてご覧ください。
ポータブルエコーはさまざまなメーカーから開発・提供されており、それぞれ価格や特徴が異なります。各メーカーの特徴を下記記事にまとめていますので、ぜひあわせてご覧ください。
訪問診療時の超音波検査の保険点数は400点です。往診でポータブルエコーを使用した際は検査部位によって保険点数が異なるので注意が必要です。また、ポータブルエコーの価格相場は50万円~100万円弱と幅があるので、予算や使いやすさなどを考慮した上で導入するといいでしょう。今回の記事の内容を参考に、ポータブルエコーの保険点数について理解し、導入を検討してみてください。