ポータブルエコーの保険点数は?価格相場やおすすめ製品も

更新日 2024.04.09
投稿者:豊田 裕史

ポータブルエコーの導入を検討されている人にとって、保険点数は気になるところでしょう。2020年の診療報酬改定で、訪問診療時にポータブルエコーによる検査を行った場合の保険点数が明記されました。

今回の記事では、ポータブルエコーの保険点数についてや価格相場を詳しく解説していくので参考にしてください。

ポータブルエコーの保険点数は?

訪問診療時の超音波検査の保険点数は400点で、月1回に限り算定可能です。以下では、超音波検査が保険適用になった背景について解説していきます。

2020年の診療報酬改定で訪問診療時の超音波検査が保険適用に!

2020年4月に「令和2年度診療報酬改定」が施行され、そのなかの「個別改定項目」に「訪問診療時の超音波検査の新設」という項目があります。以前までは訪問診療時の超音波検査における診療報酬部門は設けられていませんでした。これは、もともと超音波診断装置が訪問診療を想定して作られていなかったためです。

しかし、近年では技術の進歩によって小型の超音波診断装置が普及したことで、手軽に超音波診断装置を持ち運べるようになり、訪問診療時でも負担なく使用出来るようになりました。そのため、2020年4月に「訪問診療時の超音波検査の新設」という項目が追加されたのです。

定期診療時と往診時の保険点数の違い

超音波検査の保険点数は定期診療時は400点ですが、往診時は部位によって保険点数は異なることを覚えておきましょう。たとえば、胸腹部の場合だと530点になりますが、下肢血管の場合は450点です。以下にそれぞれの保険点数を記載していますので参考にしてください。

D215 超音波検査(記録に要する費用を含む。)

2 断層撮影法(心臓超音波検査を除く。)
イ 訪問診療時に行った場合400点
注:訪問診療時に行った場合は、月1回に限り算定する。
ロ その他の場合
(1) 胸腹部530点
(2) 下肢血管450点
(3) その他(頭頸部、四肢、体表、末梢血管等)350点

出典:しろぼんねっと|D215 超音波検査(記録に要する費用を含む。)

胸腹部の超音波検査する場合は、摘要欄に部位の明記が必要

在宅医療に限ったことではありませんが、2020年の診療報酬改定で胸腹部の超音波検査を行った際のレセプト記載の方法も変更点がありました。

診療報酬明細書の摘要欄に、以下の該当項目を記載する必要があります。複数の部位の検査を行った場合は、検査した部位すべてを記載しなければなりません。また、(カ)に該当する場合は具体的な臓器または部位を診療報酬明細書の摘要欄に記載する必要があります。

ア 消化器領域
イ 腎・泌尿器領域
ウ 女性生殖器領域
エ 血管領域(大動脈・大静脈等)
オ 腹腔内・胸腔内の貯留物等
カ その他

出典:社会保険診療報酬審議会|保険請求の基礎

ポータブルエコーの価格相場は?

ポータブルエコーの価格相場は20万円~100万円弱です。
以下の表では、主要製品の価格を記載しています。

企業名 製品名 価格
日本シグマックス ポケットエコーmiruco(ミルコ) ・3.5MHzコンベックスタイププローブセット228,000円~(税別)
・10MHzリニアプローブセット298,000円(税別)~
GEヘルスケア Vscan Air 798,000円(税別)
富士フイルム iViz air コンベックス 977,200円(税別)
3年のサポートプラン付き
GEヘルスケア Vscan Extend R2 980,000円(税別)
テルモ ポータサウンド 1,100,000円(税別)
アイソン SONON ・リニアタイプ
1,480,000円
・コンベックスタイプ
1,180,000円
キャノンメディカルシステムズ Viamo sv7 要問合せ
フィリップス Lumify 要問合せ
メディキット Ecorne® 要問合せ

おすすめのポータブルエコー

ポータブルエコーはさまざまなメーカーから開発・提供されており、それぞれ価格や特徴が異なります。そのなかでも当サイトが厳選したおすすめのポータブルエコーを以下の記事で紹介していますので、導入する際の参考にしてください。

おすすめのポータブルエコーについては【2023最新】おすすめポータブルエコー11選を徹底比較でも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。

まとめ

訪問診療時の超音波検査の保険点数は400点です。往診でポータブルエコーを使用した際は検査部位によって保険点数が異なるので注意が必要です。また、ポータブルエコーの価格相場は20万円~100万円弱と幅があるので、予算や使いやすさなどを考慮した上で導入するといいでしょう。今回の記事の内容を参考に、ポータブルエコーの保険点数について理解し、導入を検討してみてください。

中小企業診断士
セカンドラボ株式会社 PR Solution Div.
URL:https://note.com/2ndlabo/n/n949eaa3e9d69

北海道大学を卒業後、医療機器の営業として6年間勤務。外科、整形外科、泌尿器科領域を中心に民間・国公立の病院を担当。2020年よりセカンドラボ株式会社に入社。医療福祉施設の課題解決プラットフォーム「2ndLabo」にて各種ITツール、医療機器の導入支援、クリニック開業支援に従事。

2ndLaboのサービスを通じて、これまで1,000件を超えるサービス導入支援・開業支援を担当。得意分野は、電子カルテ、介護ソフト、各種医療機器。

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