ポータブルエコーは、軽量で持ち運びがしやすく、スマホやタブレットで画像を確認できるといった利便性を持っています。導入には一般的に50万円から100万円程度の初期費用が必要となりますが、初期投資を抑えた導入方法としてレンタルの活用も選択肢のひとつです。
レンタルの料金体系は、選ぶ機種のスペックや契約期間によって異なりますが、月額料金は20,000円〜50,000円程度が目安となります。会社によっては長期レンタルを条件に月々の単価を抑えられるケースもあり、予算や利用計画に合わせた運用が可能です。ただし、長期間の利用では購入した方がトータルコストを抑えられる場合もあるため、メリットとデメリットを冷静に比較することが重要です。
この記事では、現在レンタルが可能なポータブルエコーを紹介し、費用の目安やレンタルのポイントについて解説します。あわせて、購入とレンタルのどちらが適しているかを判断するための視点も整理しました。自院の運用状況に合わせた導入形態を検討する際の参考にしてください。
>>>レンタル可能なポータブルエコー各社の特徴はこちらの見出しで紹介しています。
ポータブルエコー(携帯型超音波診断装置)は、持ち運びを前提とした軽量かつコンパクトな設計の診断機器です。スマートフォンやタブレットと接続して画像を確認できる機種もあり、据え置き型の設置が難しい場所でも使用できるのが特徴です。
一般的に、購入には50万円〜100万円程度の初期費用を要しますが、一部の製品ではレンタルサービスの提供も行われており、用途や予算に合わせた導入方法を選択することが可能です。
訪問診療や救急現場、スポーツ現場など、機動力の求められる医療シーンにおいて、ポータブルエコーの活用シーンが広がっています。
本記事ではレンタル可能なポータブルエコーに注目して取り上げていますが、その他メーカーの特長や選び方のポイント等も知りたい方は、あわせてこちらの記事をご覧ください。
以下は、レンタルが可能なポータブルエコーの情報をまとめた比較一覧表です。
主な製品の機種名やメーカーに加え、レンタルを提供している会社、期間、費用などを一覧にしています。各社のホームページを基に公開されている情報をまとめていますので、用途や予算に合った製品を探す際の参考にしてください。
| 製品名/企業名 | レンタル会社 | レンタル費用 |
|---|---|---|
| エコープロF1/エコープロF2 富士メディカルサービス |
富士メディカルサービス | ■エコープロF1(コンベックス) 月額25,000円 ■エコープロF2(コンベックス、リニア、フェーズドアレイ(セクタ走査) 3in1) 月額35,000円 |
| ポケットエコー Vscan Air GEヘルスケア・ジャパン |
リコーリース | ■Vscan Air CL(コンベックス/リニア) 長期レンタル月額¥19,800(税別) ■Vscan Air SL(リニア/セクター) 長期レンタル月額¥29,800(税別) |
| iViz air 富士フイルムメディカル |
オリックス・レンテック | ■iViz air(コンベックス) 1カ月契約:月額45,000円 12カ月契約:月額40,000円 ■iViz air(リニア) 1カ月契約:月額45,000円 12カ月契約:月額40,000円 |
| Aplio Air キヤノンメディカルシステムズ |
オリックス・レンテック | 1カ月契約:月額55,000円 12カ月契約:月額45,000円 24ヶ月契約:月額38,000円 36ヶ月契約:月額35,000円 |
| 小型超音波画像診断装置WiZ MIZOUE PROJECT JAPAN |
MIZOUE PROJECT JAPAN | 要お問合せ |
ポータブルエコーを導入する際、購入とレンタルのどちらを選ぶべきかは、利用目的や期間によって決まります。
まず購入が向いているのは、日常的に長期間使用することが決まっている場合です。50万円〜100万円程度の初期費用はかかりますが、月々のレンタル料が発生しないため、長く使うほどコスト面でのメリットは確実に出ます。
一方で、レンタルが有効な選択肢となるケースもあります。たとえば、数日間だけ、あるいは不定期に開催される勉強会や研修などで台数を揃えたい場合、購入するよりも費用を大幅に抑えることが可能です。また、まとまった予算を一度に確保するのが難しい状況でも、月々の支払いで導入を開始できるという利点があります。
このように、利用頻度や予算の状況に合わせて、最適な方法を選んでみてください。
ポータブルエコーをレンタルで導入する際は、製品自体の使い勝手はもちろん、それぞれのレンタルサービスが提供する利用条件を比較することが重要です。
ここでは、実際にレンタルが可能な5つの製品をピックアップして紹介します。特定のメーカーにこだわりがある方はもちろん、どの会社がサービスを運営しているのか、あるいはレンタル期間や月々の料金がどの程度なのかを知りたい方も、ぜひ参考にしてください。

富士メディカルサービスでは、2種類のポータブルエコーのレンタルをしています。「エコープロF1(コンベックス)」は、コンパクトで高性能なスキャン機能を備えたワイヤレス超音波プローブです。腹部のエコー(肝臓、胆嚢、膵臓、腎臓、脾臓など、腹部臓器の評価)や泌尿器科での腎臓や膀胱の評価、産科・婦人科においては胎児の観察など、様々な診療科での使用が可能です。
「エコープロF2(コンベックス、リニア、フェーズドアレイ/セクタ走査)」は、3種類のスキャンを1つのデバイスで実現した多機能超音波プローブです。1台で浅部から深部まで診療する事が出来ます。
エコープロF1/エコープロF2の比較ポイント
製品情報
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| 製品名 | エコープロF1 | エコープロF2 |
| レンタル価格 | 25,000円/月 | 35,000円/月 |
| 送料 | 要問合せ | 要問合せ |
| 契約期間 | 6か月ごとの更新(相談可能) | 6か月ごとの更新(相談可能) |
| ワイヤレス | 〇 | 〇 |
| 専用端末 | なし(iPhone/iPadなど) | なし(iPhone/iPadなど) |
| プローブ | コンベックスプローブ | コンベックス/リニア/フェーズドアレイ(セクタ走査)3in1 |
| 重量 | 200g | 250g |
| 連続使用時間 | 3時間 | 2時間 |
| サポート | 要問合せ | 要問合せ |
| メーカー名 | 株式会社富士メディカルサービス | 株式会社富士メディカルサービス |
| レンタル会社 | 株式会社富士メディカルサービス | 株式会社富士メディカルサービス |
| 詳細ページ |
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GEヘルスケアが製造元の「Vscan Air」は、「まるで聴診器のように」というコンセプトで、GE独自のテクノロジーを搭載しており、場所を問わず簡単に扱えるポータブルエコーです。
専用端末を持たない設計なので、モニタのサイズやモバイル端末は自由に選べます。専用アプリを用いて操作を行い、持っているスマートホンやタブレットでストレスなくエコー検査を行うことが可能です。
Vscan Airの比較ポイント
製品情報
| レンタル価格 |
|
|---|---|
| 送料 | 要問合せ |
| 契約期間 | 要問合せ |
| ワイヤレス | 〇 |
| 専用端末 | なし(iPhone/iPadなど) |
| プローブ | VscanAirCL:コンベックス/リニア VscanAirSL:リニア/セクタ |
| 重量 | 205g |
| 連続使用時間 | 50分 |
| サポート | メール/電話/故障時代替機発送 |
| メーカー名 | GEヘルスケア |
| レンタル会社 | リコーリース株式会社 |

富士フイルムメディカルが製造元の「iViz air」は、本体とプローブをWiFiで接続してワイヤレスで利用することが可能です。独自の画像処理技術「Clear Visualization」に加え、画像の歪みを抑えて強い鮮鋭化を可能にする新エッジ強調を加えた「Clear Visualization Plus」を搭載しています。
レンタルは1か月単位での契約となっており、不具合が発生した際は代替機を発送してもらうことが可能です。
※「Clear Visualization」:臓器の輪郭から微小な血管まで、さまざまな組織の境界の鮮明さを保ちつつ、スペックルノイズの低減を実現した画像処理技術のこと。
iViz airの比較ポイント
製品情報
| レンタル価格 |
|
|---|---|
| 送料 | 8,000円(往復) |
| 契約期間 | 1ヶ月契約/12ヶ月契約 |
| ワイヤレス | 〇 |
| 専用端末 | 専用タブレット(6.7インチもしくは10.1インチ) |
| プローブ | コンベックス/リニア |
| 重量 | 190g |
| 連続使用時間 | 3時間 |
| サポート | 要お問合せ |
| メーカー名 | 富士フイルムメディカル株式会社 |
| レンタル会社 | オリックス・レンテック |

キヤノンメディカルシステムズ製の「Aplio Air」は、約200gの軽量ボディにコンベックスとリニアの機能を凝縮したワイヤレスエコーです。スマホ等で手軽に検査が行える本製品を、オリックス・レンテックでは1ヶ月からのレンタルで提供しています。料金は期間に応じた変動制で、36ヶ月契約であれば月額35,000円(税別)から利用が可能です。不具合時の代替品送付も含まれており、初期費用を抑えた合理的な導入手段となっています。
Aplio Airの比較ポイント
製品情報
| レンタル価格 |
|
|---|---|
| 送料 | 別途 |
| 契約期間 | 1ヶ月契約/12ヶ月契約/24ヶ月契約/36ヶ月契約 |
| ワイヤレス | 〇 |
| 専用端末 | なし(iPhone/iPadなど) |
| プローブ | デュアルプローブ(コンベックス・リニア) |
| 重量 | 約200g |
| 連続使用時間 | 約70分 |
| サポート | 要お問合せ |
| メーカー名 | キヤノンメディカルシステムズ株式会社 |
| レンタル会社 | オリックス・レンテック |

有限会社 MIZOUE PROJECT JAPANがレンタルしている「小型超音波画像診断装置WiZ」は、外部電源不要で高速起動が可能です。スマートフォンへの全画面表示により携帯性と視認性を両立しており、コンパクトな表示器と利き手にあった画面レイアウトになっているため、片手で操作できます。
レンタルは最短1週間からでき、発注した翌日には発送してもらうことが可能です。表示器にはシャープのスマートフォンを利用します。
小型超音波画像診断装置WiZの比較ポイント
製品情報
| レンタル価格 |
|
|---|---|
| 送料 | 要問合せ |
| 契約期間 | 1週間/2週間/4週間 |
| ワイヤレス | × |
| 専用端末 | AQUOS SH-M04 |
| プローブ | コンベックス |
| 重量 | プローブ: 195g(ケーブル含む) 表示器:138g |
| 連続使用時間 | 要問合せ |
| サポート | メール、電話 |
| メーカー名 | 有限会社 MIZOUE PROJECT JAPAN |
| レンタル会社 | 有限会社 MIZOUE PROJECT JAPAN |
ポータブルエコーをレンタルする際は、購入時とは異なり機器のスペックだけでなく「契約条件」の確認も欠かせません。
具体的には、レンタル料金、契約期間、送料・手数料、サポート体制等に着目することが大切です。自院の利用目的や予算に合わせて最適なプランを見極めるために、以下の詳細をチェックしていきましょう。
機能や性能面で見るべきポイントは以下の通りです。
一括りにポータブルエコーと言っても製品によって画質は大きく異なります。導入を検討する際は、事前にメーカーやレンタル会社にデモ機の貸出や実画面を確認する方法がないか相談してみることをおすすめします。また、無料デモが難しい場合でも、まずは「1ヶ月だけお試しで短期レンタルする」という形で実際の画質や操作性を確認できるのもレンタルのメリットです。
診療科や観察部位によって必要なプローブの種類は異なります。レンタルプランに適切なプローブが含まれているか、あるいは複数の部位に対応できるタイプかを確認しましょう。また、手持ちのスマートフォンやタブレットをモニターとして使うモデルの場合は、自院の端末のOS(iOS/Android)に対応しているかどうかも事前にチェックすることが大切です。
訪問診療や訪問看護など、電源の確保が難しい環境で使用する場合、バッテリーの連続使用時間は極めて重要なポイントです。製品によって稼働時間は大きく異なるため、カタログ上の時間だけでなく、予備バッテリーの有無や充電にかかる時間も確認し、現場で急な充電切れに困らない機種を選びましょう。
ポータブルエコーには、通信が安定している「有線」と、取り回しが良い「ワイヤレス」があり、それぞれ特徴が異なります。自院の検査スタイルに合わせて最適な接続方法を選びましょう。また、訪問診療などへ頻繁に持ち運ぶ場合は、移動や検査の負担にならない本体の重量やサイズ、専用ケースの有無などを確認しておくことが大切です。
ポータブルエコーをレンタルする場合の価格相場は、月額20,000〜50,000円程度です。この月額料金は契約期間によって単価が変動するのが特徴で、一般的に長期契約ほど安くなり、1ヶ月単位などの短期利用では高めに設定される傾向があります。
また、コストを検討する際は月額料金だけでなく、精密機器の配送にかかる往復の送料や初期セットアップ費用などの有無も含め、諸経費を足した総額で見積もりを比較することが大切です。
ポータブルエコーを購入する場合の本体価格は数十万円から100万円前後が相場ですが、レンタルであれば初期費用を大幅に抑えて導入できます。ただし、数年単位の長期利用になると、レンタルの累計支払額が購入費用を上回る可能性があります。あらかじめ利用予定期間を想定したうえで、レンタルと購入のどちらがコストパフォーマンスが良いか検討しましょう。
レンタルプランには最短利用期間が設けられていることが多く、長期契約ほど月額料金が安くなる傾向があります。一方、短期利用のプランは柔軟に返却できますが、月額は割高になります。 また、予定より早く返却する際の中途解約金の有無についても、事前に必ず確認しておきましょう。
故障や不具合が起きた際、代替品を迅速に発送・交換してくれる体制があるかは、診療を止めないために非常に重要です。
また、訪問診療など屋外へ持ち出す機会が多い場合は、落下や水濡れによる破損をカバーする物損補償(動産総合保険)が料金に含まれているかも確認しておきましょう。
ポータブルエコーの初期費用を抑える手段はレンタルだけではありません。他にもリース契約や中古品の購入といった選択肢があり、それぞれコストの抑え方や契約の仕組みが異なります。自院の運用期間や予算に合わせて適切な方法を見極めるために、それぞれの特徴を確認しておきましょう。
リース契約は、年単位の長期利用を前提に機器を借りる仕組みです。レンタルに比べて月々の支払額を低く抑えられる傾向があり、コストを一定に管理しやすいメリットがあります。ただし、原則として中途解約ができないため、数年間にわたり同じ機器を確実に使い続ける場合に適しています。リース契約での導入が可能かどうかは、あらかじめメーカーや代理店に直接相談してみるとよいでしょう。
>>>本記事で紹介している「エコープロ」はリースでの導入も可能です!
中古品の購入は、型落ちモデルなどを安価に買い取ることで初期投資を抑える方法です。毎月の支払いが発生せず自院の資産になる良さがありますが、メーカー保証が切れており修理費が自己負担になるリスクがあります。また、希望する機種がいつでも手に入るとは限らず、市場の在庫状況に左右される点にも注意が必要です。
据置型エコーと比較して、ポータブルエコーは軽量で持ち運びがしやすいため、訪問診療や救急など様々な現場で検査を行える特徴があります。
また、導入費用が据置型に比べて抑えられている点や、限られたスペースでも省スペースで運用できるといった具体的な利点を見ていきましょう。
ポータブルエコーは軽量かつコンパクトなので、訪問診療など場所を問わず使用可能です。製品によっては専用端末ではなく自分のスマートフォンやタブレットで使用できるものもあります。そのため、手軽にエコー検査を行うことが可能です。
先述したように、レンタルの場合は購入に比べて初期導入費用を大幅に抑えることが可能です。そのため、短期での利用が目的であれば、レンタルで導入したほうがほうがいいでしょう。
ポータブルエコーは、小型で軽量なのが大きな魅力です。狭いスペースでの訪問診療や、救急・災害時などでも問題なくスムーズに使用できます。そのため、さまざまなシーンで使用可能です。
ポータブルエコーは、コードのないワイヤレスタイプは特に操作性が高いです。スマホやタブレットで手軽にエコー画像が見れることも大きなメリットでしょう。線があるとエコー検査の際に邪魔になることがあるので、ストレスなく検査ができるワイヤレスタイプがおすすめです。
ここでは、ポータブルエコーに関するよくある質問に回答していきます。
近年のポータブルエコーは技術の進歩もあり、小型でありながら高画質を実現した製品が多く登場してきています。メーカーによって画質や連続稼働時間などの性能が異なるため、導入の際は複数社比較してみることをおすすめします。
ポータブルエコーの画像は、スマホやタブレットで見ることが可能です。ただし、専用端末指定されている場合があるので、事前に確認しておくようにしましょう。
訪問診療時にポータブルエコーを使用して超音波検査を行った場合は、月に1回に限り400点の保険算定が可能です。往診時に算定出来る保険点数は、訪問診療時とは異なるので注意しましょう。
ここまで解説してきたように、ポータブルエコーはコンパクトかつ軽量で、訪問診療などに最適です。また、レンタルの場合は購入するよりも安価で導入できるので初期費用を抑えられます。ポータブルエコーの導入を検討されている方は、レンタルという選択肢もありますので、ぜひ今回の記事を参考にしてみてください。