オートクレーブで滅菌できるのは知っているが、どのくらいの時間で滅菌処理ができるのか疑問に思っている方もいるでしょう。今回の記事では、オートクレーブの滅菌時間を器具の種類・分量別に解説していきますので参考にしてください。
オートクレーブは、内部を飽和蒸気によって高温・高圧にして滅菌を行う機器です。
別名「高圧蒸気滅菌器」とも言い、医療器具などの滅菌・微生物の殺滅・コンクリートの製造など、必要に応じて、その対象を適切に滅菌処理します。
原理としては圧力鍋と同じで、圧力を加えて内部を高温することで対象物を滅菌が可能です。
しかし、プラスチック器具やゴム製品は高温に弱いため、溶けたり変形したりする可能性があるため、オートクレーブは使用できません。オートクレーブで滅菌できないものは、ガス滅菌で対応可能です。
ここでは、オートクレーブの滅菌に要する時間がどのくらいなのかを解説していきます。
オートクレーブで滅菌する物質・器具の種類や量によりますが、平均すると以下が滅菌時間の目安となります。
滅菌は、物質中のすべての微生物を殺滅・除去することができ、除菌や殺菌よりも確実に菌を無くすことが可能です。一方、殺菌は菌の一部を殺しただけでも殺菌したことになります。また、除菌は菌を取り除くことを意味しますが、その対象や程度は明確に定められていません。そのため、殺菌や除菌は、滅菌のようにすべての微生物を殺滅できるわけではないのです。
ここでは、オートクレーブの使い方を解説していきます。
オートクレーブの利用シーンには、以下のようなものがあります。
また、炊飯器や圧力釜もオートクレーブに近しいもので、高温・高圧を活用している例です。
オートクレーブは以下のような手順で使用します。
滅菌物のパッケージが破損する等しなければ、基本的に無期限に有効です。
しかし、パッケージや対象物の経年劣化はおこりうるので、使用する施設で使用期限を決めて運用したほうがいいでしょう。
今回の記事ではオートクレーブの基礎知識について解説しました。オートクレーブの滅菌時間は、滅菌する物質・器具の種類や量によって異なりますが、115℃で30分間、134℃だと10分間です。オートクレーブの導入をされている方は、ぜひ参考にしてみてください。