レジ・券売機の新紙幣対応はどうする?費用や補助金まで徹底解説

更新日 2024.03.08
投稿者:豊田 裕史

2024年7月3日に、財務省と日銀は新しい紙幣の発行を始めると発表しました。新紙幣の導入により、レジや自動精算機を備えた店舗は「新紙幣に対応可能な」システムの導入が求められます。

既存のレジを新紙幣に対応させる方法から、補助金や費用相場まで解説しているので、ぜひ参考にしてください。

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【2024年度上半期】新紙幣の発行について

レジの新紙幣対応方法を知る前に、前提知識として2024年度に開始する新紙幣発行について知っておきましょう。

新紙幣発行のスケジュール

新紙幣の発行は2024年7月3日です。政府は2019年4月9日に1,000円札、5,000円札、1万札の紙幣を一新すると発表しました。

紙幣のデザインが一新するのは2004年以来、20年ぶりとなります。新紙幣が発行されるまでの期間が2019年から存在するのは、新紙幣に対応するための準備を整えるためです。

日銀でも、新札発行用の特設サイトを設けています。

出典:新しい日本銀行券特設サイト

新紙幣発行の目的

新紙幣発行には以下のような目的があります。

偽造防止

紙幣の偽造防止が新紙幣発行の目的の一つです。紙幣を偽造する犯罪は古くから行われており、年々偽札の製造技術が上がっています。世界トップクラスの偽造防止技術を持つ日本でさえ、このような被害が発生しているのです。

そこで、新紙幣には世界初となる3D技術などの最新技術が導入され、より偽造されにくい紙幣の改新が実施されます。3D技術は、お札を傾けるとホログラムの肖像の向きが変わって見える技術です。このように、偽造紙幣が世に出回らないようにする目的があります。

出典:日本銀行|新しい日本銀行券の特徴

ユニバーサルデザインの採用

ユニバーサルデザインに対応するのも、新紙幣発行の目的の一つです。ユニバーサルデザインとは、年齢や障がいの有無、国籍に関わらずすべての人が利用できるデザインにすることをいいます。

すべての人が暮らしやすい世界を目指す取り組みとして、日本だけでなく世界中で注目されているデザイン思考です。今回の新紙幣には、額面数字の大型化や指で触って券種を識別できるマークの採用といった工夫が施されています。

タンス預金のあぶり出し

政府から発表されている新紙幣発行の目的は上記の2つですが、別の狙いがあると推察されています。それがタンス預金のあぶり出しです。タンス預金とは、自宅に現金を保管することです。

日本は諸外国に比べ、資産を現金でもっている割合が多いとされており、合計30兆~80兆円以上が現金として保有されているとされています。日本の人口を1.2億人として、80兆円のタンス預金があるとすると、国民ひとりあたり約40万円のタンス預金を持っている計算になります。

タンス預金が増えることで、国は国民の預金を正確に把握することができず、ひいては課税もできません。つまり経済が活性化されず国の成長にもマイナスになると考えられます。新紙幣を発行することで、これまでの紙幣が使えなくなる恐れがあると国民に感じさせ、預貯金や金融資産への投資に振り向けてもらおうとする国の狙いがあると見る向きもあります。

新紙幣に描かれる人物・デザイン

新紙幣に描かれる人物は、1万円札が渋沢栄一、5千円札が津田梅子、千円札が北里柴三郎です。財務省によると、紙幣に描かれる人物を選定する基準は、下記の観点を踏まえて明治以降の人物から採用されています。

  • 偽造防止の観点から、なるべく精密な写真を入手できること
  • 肖像彫刻の観点からみて、品格のある紙幣にふさわしい肖像であること
  • 肖像の人物が国民各層に広く知られており、その業績が広く認められていること

出典:財務省|紙幣に描かれている肖像画には基準があるのですか

現行の紙幣と新紙幣に描かれている人物とデザインの特徴は以下のとおりです。

【現行の紙幣】

券種
1万円札 福沢諭吉 鳳凰像
5千円札 樋口一葉 燕子花図
千円札 野口英世 富士山と桜

【新紙幣】

券種
1万円札 渋沢栄一 東京駅(丸の内駅舎)
5千円札 津田梅子 フジ(藤)
千円札 北里柴三郎 富嶽三十六景

新紙幣発行後の旧紙幣の扱い

新紙幣が発行された後も旧紙幣の使用は可能です。ここでは、新紙幣が発行された後の旧紙幣の扱いについて解説します。

新紙幣発行後も旧紙幣は使える?

新紙幣が発行されても、旧紙幣はこれまで通り使用可能です。2023年現在発行されている紙幣は4種類ですが、聖徳太子が肖像のお札や夏目漱石が肖像の千円札などを含めた18種類を含めて、全22種類の紙幣が使用できます。

どの旧紙幣が使用できるか詳しく知りたい方は、日本銀行HP内に記載されている「その他有効な銀行券・貨幣」を参考にしてください。

出典:日本銀行|その他有効な銀行券・貨幣

旧紙幣の使用期限はない

旧紙幣に使用期限はありません。ただし、現在発行されていない紙幣に関しては、サイズが異なる点や、店員が旧札を知らない点などから店舗や券売機、精算機などで使用できない場合もあるため注意しましょう。

新紙幣に両替する方法と手数料

旧紙幣を新紙幣に交換したい場合は、

  • 銀行窓口
  • 両替機
  • ATM

などで対応可能です。銀行窓口の場合は「両替依頼書」に金額や必要枚数などを記入し、窓口に旧紙幣と一緒に提出します。両替機の場合は銀行によって仕様が異なりますが、キャッシュカードや両替機利用カードが必要です。

ATMは、旧紙幣を一度自分の口座に預けて再度引き出すことで、新紙幣に交換できるという方法です。しかしこの方法は、新紙幣が発行されて間もない期間は旧紙幣が出てくる可能性もあります。

それぞれの手数料については下表を参考にしてください。

銀行窓口 両替機(三井住友銀行の場合) ATM
1〜10枚:無料
11枚以上:有料
1〜10枚:400円
11〜500枚:400円
501〜1,000枚:800円

※両替機専用カードを使用した場合
銀行や取引時間によって異なります。

各システムの新紙幣対応は何をすればいい?

ここでは、システムを新紙幣対応にするための方法を3つ解説します。

既存のシステムを修理して対応する

既存システムの改修は、新しいシステムの導入に比べてコストを抑えられるため、新紙幣対応の費用を節約したい方におすすめです。

改修対応は機種によって異なりますが、一般的には以下のような手順で行われます。

  1. ハードウェアのアップデート:ビルバリの交換、ファームウェアのバージョンアップ、部品の交換など
  2. ソフトウェアのバージョンアップ

精算機や券売機の場合は、「ビルバリ(紙幣識別機)」を交換して新紙幣が使えるように対応しなければなりません。

新しいシステムを導入する

新紙幣発行を機に、新しいシステムを導入する方法もおすすめです。システムの技術向上により、使いやすいディスプレイやセキュリティの向上、カスタマイズ性のアップなどが期待できます。

メーカーによっては、保守点検サービスやメンテナンスなどのサポートサービスもあり、より長く利用できるようになります。ただし、高額の費用がかかる点はデメリットといえるでしょう。

完全キャッシュレス対応にする

現金取引をなくし、完全キャッシュレス対応にするのも一つの方法です。店舗の決済を完全キャッシュレス化にすれば、新紙幣が発行されても影響を受けません。

キャッシュレス決済の利用者は増え続けており、国もキャッシュレス化を進めているほどです。消費者にとってもスムーズな決済ができ、サービスによってポイント還元があるなどのメリットがあります。

ただし、現金支払いのみを選択する消費者もいるため、安易に完全キャッシュレス化に移行するのはリスクがあるでしょう。客層や需要をしっかりと分析したうえで、慎重に決めることが大切です。

【対象機器別】新紙幣対応にかかるコスト

ここでは、機器別で新紙幣対応にかかるコストを解説します。

自動釣銭機の新紙幣対応コスト

自動釣銭機の新紙幣対応コストは、以下のとおりです。

  • 既存のシステムを修理:約10万円~
  • 新システムを導入:約100万円~

例えば、既存システムを改修する場合、自動釣銭機1台につき10万〜の費用がかかります。改修工事には専門の担当者が店舗に訪問して対応するため、別途交通費などが発生する場合があります。

自動釣銭機の代表的メーカーであるグローリー社はお客様に対し、新紙幣に対応するために既存製品を改造(有償)してもらうよう求めています。「改造が施されず、新しい紙幣の取り扱いに伴う不具合が発生した場合、弊社では責任を負いかねます」との記載もあるため、自動釣銭機を使っている方は対応が必要です。

グローリー社の自動釣銭機を使ってセミセルフレジを提案しているスマレジは、スマレジユーザー限定価格として¥123,750(税込)で新紙幣対応の改造(改刷)を実施しています。自動釣銭機の新札対応にかかる費用は、各社ともこのあたりの価格帯で改造に対応すると考えられます。

出典:弊社製紙幣取り扱い製品をご使用中のお客様へ(2023年12月12日更新)

出典:新紙幣対応アップデート受付開始! 2024年の発行前の準備完了をおすすめします。

自動精算機の新紙幣対応コスト

自動精算機の新紙幣対応コストは以下のとおりです。

  • 改刷対応:約2.5万円〜
  • 新システムを導入:約200万円〜450万円

自動精算機における新紙幣対応は、ビルバリ(紙幣識別機)を交換して新紙幣が使えるように対応する必要があります。

ATMの新紙幣対応コスト

ATMの新紙幣対応コストは以下のとおりです。

  • アップデート:約15万円〜50万円
  • 単機能のATMを新たに導入:約200万円
  • 高機能のATMを新たに導入:約500万〜800万円

ATMの新紙幣対応にかかるコストは、全体で約3,709億円と推定されています。新たに導入する場合は、単機能なコンビニ向けで約200万円、高機能の銀行向けは500万〜800万円程度です。

自動発券機の新紙幣対応コスト

自動発券機の新紙幣対応コストは以下のとおりです。

  • アップデート:約2.5万円〜
  • 新しいシステムを導入:約50〜60万円

新紙幣対応のコストを抑えたい場合は、次に紹介するキャッシュレス決済の導入がおすすめです。

コストを抑えられる新紙幣対応は「キャッシュレス決済」

ここでは、新紙幣対応のコストを抑えられる「キャッシュレス決済」の費用感について解説します。

キャッシュレス決済で初期費用を抑えられる

前述した方法では、新紙幣対応に何十万、何百万円という費用が必要です。しかし、システムを完全キャッシュレス決済に移行することで、初期費用を大幅に抑えられます。

まずは下表にあるキャッシュレス決済の費用感を参考にしてください。

初期費用 決済端末費用
クレジットカード決済 0〜5万円 約0〜3万円
電子マネー・スマホ決済 0〜5万円 約0〜3万円
QRコード決済 無料 なし

クレジットカードや電子マネーの初期費用は0〜5万円ほどかかりますが、無料キャンペーンを実施しているメーカーも多いです。キャンペーン中に導入すれば、初期費用を0円に抑えられます。

また、今後紙幣が変更になってもその都度対応せずに済むため、長期的な視点で見てもメリットは大きいといえるでしょう。

幅広い年齢層に対応したい場合はシステムの修理・新規導入を!

客層などによっては、幅広い年齢層に対応しなければならない店舗もあるかと思います。幅広い年齢層に対応したい場合は、完全キャッシュレスではなく、システムの修理か新規システムの導入がおすすめです。

キャッシュレス決済の利用率は年々増えており、政府も後押ししているとはいえ、高齢者の方にはまだまだ普及していません。そのため、来店する客層に合わせて、システムの修理や新規導入をすることが大切です。

新紙幣に対応するメリット

新紙幣発行に伴い、その対応費用が店舗側で負担することに納得いかない方もいらっしゃるかもしれません。しかし、新紙幣に対応することで、以下のようなメリットがあります。

お客様の利便性や店舗イメージの向上

店舗が新紙幣に対応することで、お客様の利便性や店舗イメージの向上につながる点がメリットです。新紙幣が流通すれば当然、店舗で使用したいお客様も増えます。新紙幣が使えない店舗よりも、新紙幣も使える店舗を選ぶお客様も多いはずです。

つまり、新紙幣に対応しないことで生まれる機会損失を防げるのです。お客様に利用してもらいやすいお店づくりを実現し、イメージの向上、売上アップを図れるようになるでしょう。

キャッシュレス決済に対応のきっかけになる

新紙幣発行がきっかけで、キャッシュレス決済に移行する店舗も増えると予想されます。キャッシュレス決済の利用者が増える中、アナログ方式や現金取引を続けていると、機会損失が生まれます。

新紙幣発行のタイミングでキャッシュレス決済に対応すれば、お客様の利便性向上やインバウンド需要に応えることも可能です。システム変更するタイミングを逃していた方にとっては、キャッシュレス決済に対応する良いきっかけになるでしょう。

新紙幣対応のPOSレジ・自動精算機4選

ここでは、新紙幣対応のPOSレジと自動精算機を4製品ご紹介します。※記事作成時点 今後も製品情報は更新されるため、最新情報を確認することが大切です。

新札対応セミセルフレジセット|株式会社ビジコム

株式会社ビジコム

出典:株式会社ビジコム https://www.busicom.co.jp/lp/202311campaign/

ビジコムのセミセルフレジセットは、改刷対応したグローリー社製「N300シリーズ」とビジコムのPOSレジをセットで提供している製品です。スタッフがPOSレジを操作し、お客様自身で会計を行うセミセルフレジとしても利用できます。

また、利用できるキャッシュレス決済端末が豊富なので、新紙幣だけでなく、キャッシュレス決済の需要にも応えられます。

なお、すでにビジコムの自動釣銭機セットをお持ちの場合は、アップデートすることで新紙幣に対応可能です。※別途費用必要

株式会社ビジコムの比較ポイント

  • 利用できるキャッシュレス決済端末が豊富
  • コンパクト設計で狭いカウンターにも設置できる
  • POSレジとしてもセミセルフレジとしても利用可能

製品情報

初期費用 1,250,000円→キャンペーン価格1,100,000円(導入設置が2024年6月末まで)
月額費用 BCPOSフリー:0円
BCPOS(サブスク):5,000円
利用可能なキャッシュレス決済端末 stera terminal、JT-VT10、Square ターミナル、Verifoneなど
おすすめの業種 全ての業種におすすめ

スマレジ|スマレジ株式会社

スマレジ株式会社

出典:スマレジ株式会社 https://smaregi.jp/

スマレジは41,000店舗で導入されている高機能クラウドPOSレジです。スマレジアプリマーケットを利用すれば、必要な機能を自由に追加できます。外部システムも充実しているので、機能充実度は業界トップクラスです。

売上分析や在庫管理など必要な機能を無料で利用できるため、個人店や小規模事業者でも導入しやすい点が特徴といえます。

スマレジと連携して利用できるグローリー社製の自動釣銭機の新紙幣対応については、有償アップデートが必要です。グローリー株式会社から担当者が訪問し、アップデート対応します。

スマレジ株式会社の比較ポイント

  • 無料プランでも売上分析や在庫管理など必要な機能が使える
  • 豊富な外部システムとの連携が可能
  • 365日対応の手厚いサポート

製品情報

初期費用 112,780円〜

アップデート費用:123,750円
※別途交通費が発生する場合あり
月額費用 スタンダード:0円
プレミアム:5,500円
プレミアムプラス:8,800円
フードビジネス:12,100円
リテールビジネス:15,400円
利用可能なキャッシュレス決済端末 スマレジ・PAYGATE
おすすめの業種 全ての業種におすすめ

FIT-B for Clinic|株式会社アルメックス

株式会社アルメックス

出典:株式会社アルメックス https://www.almex.jp/products/detail/p-mc-fitb.html

FIT-B for Clinicは、バーコードをスキャンするだけで精算できるクリニック向けのセルフレジです。医療業界の精算機トップシェアを誇る株式会社アルメックスが提供しています。

患者様自身が全て操作するフルセルフモード、患者様が精算のみを行うセミセルフモードに切り替えることが可能です。また、操作に不慣れな患者様が安心して利用できるように、精算開始から精算終了までの操作手順を音声ガイダンスで案内する機能も搭載しています。

株式会社アルメックスの比較ポイント

  • クリニック向けセルフレジ
  • 音声ガイダンスに従って精算が可能
  • バーコードをスキャンするだけで精算できる

製品情報

初期費用 要お問い合わせ
月額費用 要お問い合わせ
利用可能なキャッシュレス決済端末 要お問い合わせ
おすすめの業種 医療機関

FIT-A|株式会社アルメックス

株式会社アルメックス

出典:株式会社アルメックス https://www.almex.jp/mc/products/clinic/fit-a.html

FIT-Aは、クリニックや調剤薬局向けに開発された自動精算機です。クレジットカードや各種電子マネー支払いなどマルチ決済に対応しており、スムーズな会計を実現しています。

磁気カードリーダー、一次元・二次元(QR)バーコードリーダー、サーマルプリンターなどクリニックに必要な機能がパッケージ化されています。磁気カードリーダーで診察券の読み取り、サーマルプリンターで領収書や診療明細書の発行が可能です。

また、奥行わずか350mmのコンパクトサイズなため、設置場所を確保できなかったクリニックにも導入しやすいサイズ感になっています。

株式会社アルメックスの比較ポイント

  • 奥行わずか350mmで省スペースでも設置できる
  • マルチ決済対応
  • クリニックに必要な機能をパッケージ化

製品情報

初期費用 約250万円
月額費用 要お問い合わせ
利用可能なキャッシュレス決済端末 要お問い合わせ
おすすめの業種 調剤薬局、クリニック

レジの新紙幣対応に使える補助金

レジを新紙幣対応にするためには高額な費用がかかりますが、IT導入補助金を活用することで一部費用を抑えることが可能です。IT導入補助金とは、中小企業や小規模事業者などの労働生産性を上げる目的があり、業務効率化やDX化に向けたITツールの導入費用を一部補助する制度を指します。

IT導入補助金の概要

IT導入補助金2024では、

  • 通常枠
  • インボイス枠(インボイス対応類型)
  • インボイス枠(電子取引類型)
  • セキュリティ対策推進枠
  • 複数社連携IT導入枠

といった5種類の枠があります。新紙幣対応レジを導入する際に活用できるのは、「通常枠」と「インボイス枠(電子取引類型)」だと考えられます。

IT導入補助金2024の概要
支援枠 概要 対象となるITツール
通常枠 自社の課題にあったITツールを導入し、業務効率化・売上アップをサポート 生産性向上ITツール(ソフトウェア・サービス等)
インボイス枠(インボイス対応類型) インボイス制度に対応した会計ソフト、受発注ソフト、決済ソフトに特化し労働生産性の向上をサポート
  • インボイス制度に対応した会計・受発注・決済ソフト
  • PC・ハードウェア等
インボイス枠(電子取引類型) インボイス制度に対応した受発注システムを商流単位で導入する企業を支援 インボイス制度に対応した受発注システム
セキュリティ対策推進枠 サイバー攻撃の増加に伴う潜在的なリスクに対処するため、サイバーインシデントに関する様々なリスク低減策を支援 セキュリティ対策ソフト・サービス
複数社連携IT導入枠 業務上つながりのある「サプライチェーン」や、特定の商圏で事業を営む「商業集積地」に属する複数の中小企業・小規模事業者等が連携してITツールを導入し、生産性の向上を図る取り組みを支援 生産性向上ITツール(ソフトウェア・サービス等)

IT導入補助金のスケジュール

IT導入補助金のスケジュールは以下のとおりです(2024年3月時点)。なお、次回以降のスケジュールは、IT導入補助金のホームページをご確認ください。

■通常枠
締め切り日 交付決定日 事業実施期間
1次締切分 2024年3月15日 (金) 2024年4月24日 (水) 交付決定~2024年10月31日 (木)
2次締切分 2024年4月15日 (月) 2024年5月27日 (月) (予定) 交付決定~2024年11月29日 (金)
3次締切分 2024年5月20日 (月) 2024年6月26日 (水) (予定) 交付決定~2024年11月29日 (金)
■インボイス枠(電子取引類型)
締め切り日 交付決定日 事業実施期間
1次締切分 2024年3月15日 (金) 2024年4月24日 (水) (予定) 交付決定~2024年10月31日 (木)
2次締切分 2024年4月15日 (月) 2024年5月27日 (月) (予定) 交付決定~2024年11月29日 (金)
3次締切分 2024年5月20日 (月) 2024年6月26日 (水) (予定) 交付決定~2024年11月29日 (金)

IT導入補助金の補助上限額・補助率

IT導入補助金の補助上限額・補助率は以下のとおりです。

IT導入補助金 通常枠 概要
項目 内容
補助金額
  • 5万円~150万円未満
  • 150万円~450万円以下(補助率1/2以内)
機能要件
  • 1プロセス以上
  • 4プロセス以上(150万円~450万円の場合)
賃上げ目標 必須
補助対象
  • ソフトウェア費
  • 最大2年分のクラウド利用料
  • 導入関連費
IT導入補助金 インボイス枠 概要
補助事業者 中小企業・小規模事業者等 大企業等
補助額 350万円以下 -
補助率 2/3以内 1/2以内
補助対象 クラウド利用料(最大2年分)

出典:IT導入補助金2024

新紙幣対応のレジに活用できる補助金については【2024】POSレジ導入時に活用できる補助金5選まとめでも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。

まとめ

2024年7月3日に新紙幣が発行されます。新紙幣発行に伴い、レジや自動精算機などを設置している店舗は、新紙幣対応のシステムへ変更する必要があります。

レジを新紙幣対応にする方法には、

  • 既存のシステムを修理して対応
  • 新しいシステムを導入
  • 完全キャッシュレス対応に移行

といった3つがあるので、客層や予算、目的に合わせて選ぶようにしましょう。また、システムの交換、導入にはIT導入補助金を活用できます。費用を抑えることができるため、積極的に活用しましょう。

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中小企業診断士
セカンドラボ株式会社 PR Solution Div.
URL:https://note.com/2ndlabo/n/n949eaa3e9d69

北海道大学を卒業後、医療機器の営業として6年間勤務。外科、整形外科、泌尿器科領域を中心に民間・国公立の病院を担当。2020年よりセカンドラボ株式会社に入社。医療福祉施設の課題解決プラットフォーム「2ndLabo」にて各種ITツール、医療機器の導入支援、クリニック開業支援に従事。

2ndLaboのサービスを通じて、これまで1,000件を超えるサービス導入支援・開業支援を担当。得意分野は、電子カルテ、介護ソフト、各種医療機器。

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