内装工事の坪単価相場は?業者によって価格が違う理由も解説

更新日 2024.02.01
投稿者:横山 洋介

内装工事の際に気になることの一つが坪単価ですが、これは内装業者によって異なります。今回の記事では、内装工事の坪単価について詳しく解説した上で、業者によって価格が違う理由も説明していくので、内装工事を依頼する前の参考にしてください。

「坪単価」とは?内装業者によって坪単価が違う理由

ここでは、坪単価とは何か?について解説し、内装業者によって坪単価が違う理由を解説していきます。

坪単価とは

坪単価とは、一坪あたりにかかる建築費用のことです。たとえば、建物工事の総額が4,000万円で、延床面積が50坪の建物の場合、坪単価は下記のようになります。

4,000万円(建物工事の総額)÷50坪(延床面積)=80万円(坪単価)

坪単価は、一律で決められているわけではありません。建物工事の総額や延床面積によって変動します。

業者によって坪単価が違う理由

坪単価が決まる要因はさまざまであり、業者によって異なります。同じ延床面積の住宅でも、シンプルな箱型の総2階の住宅と、複雑な形状をした住宅とでは、後者のほうが建築本体工事費が高いです。使用する内装材や設備機器によって、建築本体工事費は上がり、それに伴って坪単価があがります。坪単価の、主な決定要因は下記の通りです。

  • 間取り:形状、建具の数など
  • 外観のデザイン:外壁面積、外壁材のグレード、アルミサッシの数量など
  • 設備機器・部材のグレード:キッチン、浴室、洗面台、内装材など
  • 構造・工法:構造躯体の種類、断熱・気密の工法等など

【状況別】内装工事の坪単価相場

内装工事の坪単価相場は、一般的に30~50万円と言われています。ただし、状況によって見積もりに差が出るので注意しましょう。

物件の状態

以下では、物件の状態別に坪単価の相場を解説します。

居抜き物件

居抜き物件の内装工事費用は、坪単価25万~45万円程度です。居抜き物件とは、以前までその物件を利用していた会社や店舗の、内装や設備などがそのままの状態になっている物件のことを言います。基本的には残されている設備などをそのまま利用できるので、内装工事費用を抑えることが可能です。手間がかからない工事であれば、一週間以内で終わらせることもできます。ただし、内装デザインやレイアウトの自由度は低いです。

スケルトン

スケルトン物件の内装工事費用は、坪単価40万~60万円程度です。スケルトン物件とは、内装が建物の骨組みだけの状態のことを言い、内装を一から作り上げなければならず、 居抜き物件よりも費用と時間がかかります。ただし、内装デザインやレイアウトの自由度は高いので、内装にこだわりたい方にはおすすめです。

業種・業態

以下では、業種業態別の内装工事の坪単価を紹介していきます。

病院・クリニックの場合

病院やクリニックの場合、業態によって坪単価が大きく異なります。特に、歯科医院は電気や水道などの設備工事に多額の費用がかかるので、坪単価が50万円以上になるケースも少なくありません。一方、内科や眼科であれば、坪単価を20万~30万円程度に収めることが可能です。

工事内容 病院・クリニックの坪単価 (例)20坪の場合
スケルトン 20~30万円/1坪 400万~600万円
居抜き 10~15万円/1坪 200万~300万円

美容室・サロンの場合

美容室やサロンの場合、内装デザインにこだわるので坪単価は高くなります。坪単価が100万円を超えるケースも少なくありません。 あらかじめ予算を決めた上で、内装デザインを考えるのが大切です。

工事内容 美容室・サロンの坪単価 (例)20坪の場合
スケルトン 30~40万円/1坪 600万~800万円
居抜き 15~30万円/1坪 300万~600万円

オフィス・事務所の場合

オフィスや事務所だけではなく、一般的なスポーツジムや学習塾、アパレルなどの小売店も、下記の表と同程度の坪単価が目安となります。

工事内容 オフィス・事務所の坪単価 (例)20坪の場合
スケルトン 10~20万円/1坪 200万~400万円
居抜き 5~10万円/1坪 100万~200万円

飲食店の場合

飲食店の場合、厨房周辺の設備にもっとも費用がかかります。 坪単価が50万円を超えるケースも少なくありません。ただし、カフェやバーのように大型の厨房機器が必要ない場合は、30万円前後で収まります。

工事内容 飲食店の坪単価 (例)20坪の場合
スケルトン 30~50万円/1坪 600万~1000万円
居抜き 15~30万円/1坪 300万~600万円

内装工事を予算内で済ませる方法

ここでは、内装工事を予算内で済ませる方法を解説していきます。以下の3点に気をつけて、内装工事を依頼するようにしましょう。

  • 事前に予算設定を済ませておく
  • 相見積もりをとる
  • 一括発注を検討する

事前に予算設定を済ませておく

内装工事の予算は、あらかじめ設定しておきましょう。予算を設定した上で、予算内に収まるように内装業者と相談していくことが大切です。また、できれば予算の80%くらいの金額に収まるようにし、残りの20%は予備費用として残しておくといいでしょう。

相見積もりをとる

内装工事費用を抑えるには、相見積もりをとることが重要です。内装業者一社のみに見積もりをとるだけだと、その価格が適正かどうかが分かりません。掲示された価格が適正なのかを判断するためにも、複数社から相見積もりをとるようにしましょう。相見積もりをとった上で、それぞれを比較して業者を決めるといいです。相見積もりを取りすぎても比較するのが大変なので、3~4社程度で十分でしょう。

一括発注を検討する

内装工事を依頼する際は、一括発注をすることで費用を抑えやすくなります。一括発注とは、設計・デザインから施工までを、同じ業者に依頼することです。しかし、中には一括発注に対応できない業者もあり、その場合は分離発注しなければなりません。分離発注は、設計・デザインと、施工を別の業者に発注することです。分離発注は一括発注と比べて割高なので、内装工事の場合は一括発注をおすすめします。

まとめ

内装工事の坪単価はケースバイケースです。 スケルトンか居抜きかで大きく価格は異なり、業種・業態でも差があります。内装工事を依頼する際は事前に予算を設定した上で、検討に入りましょう。 内装工事を予算内に収めるためには、今回の記事の内容を参考にしてみてください。


セカンドラボ株式会社 PR Solution Div.
URL:https://note.com/2ndlabo/n/n33882f74cd71

国立大学を卒業後、新聞記者として4年間勤務。2020年よりセカンドラボ株式会社に入社。医療福祉施設の課題解決プラットフォーム「2ndLabo」にて各種ITツール、レジの導入支援、クリニック開業支援に従事。

2ndLaboのサービスを通じて、これまで1,000件を超えるサービス導入支援・開業支援を担当。得意分野はレジ関連(POSレジ、自動精算機)、ナースコール、レセプト代行。

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