健診機関では年々IT導入の幅が広がっており、web問診票を利用する施設が増えてきています。しかし、施設運営者の中にはweb問診票の必要性が理解できず、導入を決めあぐねている方もいるのです。
今回は、web問診票を健診機関で導入する際のメリットについて解説していきます。おすすめのweb問診システムについても触れていますので、検討時の参考にしていただければ幸いです。
web問診票を導入する施設は増えているものの、健診機関での運用方法が分からないという方もいます。そこでまずは、健診機関でweb問診票を導入することで得られるメリットについて確認していきましょう。
web問診票には、入力漏れや整合性のチェックを自動で行ってくれる機能が搭載されています。チェックの精度も非常に高いので、スタッフの目で確認する手間を減らすことが可能です。
また、患者様が直接web上で問診票を入力してくれるので、紙に記載したデータを入力する必要がありません。受付スタッフの業務効率化に大きく期待できます。
従来使われている紙タイプの問診票は、いつでも記入できるよう事前にプリンターで印刷しておく必要があります。さらに、記入後の問診票を保存する場所の確保も必要です。web問診票では、そのような事前準備や保存場所は必要ありません。
今までは外出先で行う健診において、問診票の紛失や情報漏洩に気を配らなければなりませんでした。web問診票では必要な情報は全てサーバー上に保存されるので、紛失や情報漏洩などのリスクも防止できます。
当然ながら、日本に住んでいる外国の方が健診を受けるパターンもあります。日本語の読み書きに慣れていない場合、紙での問診は理解しずらく正確に回答できないという問題がありました。
多言語対応しているweb問診票を導入すれば、外国の方も慣れ親しんだ言葉で入力ができます。日本語への変換もできるので、スタッフとの意思疎通もスムーズです。
多くの質問に回答する作業は、誰でも負担に感じます。特に複数の健診を受診する場合、種別ごとに重複した内容の質問に答えなければなりません。事前に問診票を受け取っていても、忘れてしまったときには改めて記入する必要がありました。
問診票がデータ保存できれば、再度記入する必要がなくなります。前回入力した問診内容が反映されるシステムを搭載していれば、患者様の負担軽減にも繋げられるでしょう。自宅で問診票を入力してもらえれば、当日は効率よく健診を開始できます。
施設によっては、健診日当日は同時に複数人数対応しています。そのため、時間帯によっては記入する人で受付スペースが密になることもあるのです。web問診票は患者様が事前に入力しておくことができるので、密を防止できます。
紙への記入と違い、ペンを使いまわす必要がないので感染リスクを減らすことも可能です。受付スタッフの負担を軽減し、他の業務をサポートできるようになります。
ここからは、健診機関向けweb問診票の選び方について解説します。
健診の種別によって問診時に必要な設問は異なります。特殊健診であれば、設問も通常とは違った内容となってくるでしょう。そのため、種別ごとに設問をカスタマイズする機能があると便利です。
カスタマイズ機能があれば、問診票を使ってアンケートをとることもできます。患者様が不安なことや心配な点はあるかを明確にすることで、より良いサービス提供のヒントになるでしょう。
搭載されている機能は、メーカーやシステムにより異なります。そのため、自院にとって欲しい機能が搭載されているかの確認は必須項目です。まずは、必要な機能をしっかり洗い出しておく必要があります。
具体的な機能としては、整合性アラートや回答状況の確認機能・前回問診内容の表示機能などです。また、対象者を抽出できる検索機能があれば、患者様のデータを素早く探し出すことができるようになります。
web問診票を導入・運用する際に必要なコストも検討条件の中に入ってきます。初期費用以外にもメーカーや状況によって、機能を追加するためにオプション料金を支払う場合もあるでしょう。
月額料金やサポート費などもランニングコストとして加算されるので、月・年単位での料金を確認しましょう。自院での相場観を知るためにも、できる限り複数メーカーから相見積もりを取ることをおすすめします。
初めてweb問診票を導入する際には、操作方法に迷うことが多いでしょう。使い続けているうちに、故障や不具合などトラブルが発生する可能性もあります。対応が後手に回ってしまうと、健診業務に支障が出る恐れも考えなければなりません。
万が一の場合、すぐに対応してくれる体制が整えられているのかを事前に確認しておくと良いでしょう。同時にサポート内容についてもチェックしておくことで、いざという時も落ち着いて対処ができます。
以下は、健診機関におすすめのweb問診システムです。
クラウドタイプのweb問診システムなので、どこで入力したデータでもスムーズなシェアが可能です。拡大表示や多言語にも対応しているため、ネット環境があれば誰でも使いやすい入力画面となっています。
患者様向けの独自アンケートも作成でき、データを集めることで重要な意見を取り入れられるでしょう。サーバーは、法律に準拠した堅牢なセキュリティシステム・運用体制を構築したマースネットワークス社製です。
株式会社マーストーケンソリューションの比較ポイント
製品情報
初期費用 | 要問い合わせ |
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月額費用 | 要問い合わせ |
主な機能 | 記入漏れ・整合性アラート、前回問診内容の表示、多言語対応など |
オプション機能 | 記入漏れ・整合性アラート、前回問診内容の表示、多言語対応など オプション機能:保守契約など |
サポート体制 | 問い合わせフォーム、電話サポート |
スマホやタブレット・PCなどマルチデバイスに対応できるweb入力システムです。過去の問診結果を反映してくれるので、重複している部分は入力する必要がありません。問診の量が多い特殊健診においても、スムーズな運用を実現できます。
患者様は受診前に問診内容を確認・入力が可能。自動的に一時保存されるので、入力途中でやめてしまっても最初からやり直すことなく回答できます。デモ機に対応しており、導入前に試せる点がメリットです。
小林クリエイト株式会社の比較ポイント
製品情報
初期費用 | 要問い合わせ |
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月額費用 | 要問い合わせ |
主な機能 | 未入力受診者への当日回答機能、回答状況確認機能など |
オプション機能 | 要問い合わせ |
サポート体制 | 問い合わせフォーム |
同社シリーズのタック総合健診システムとリアルタイムに連携ができます。スムーズな患者様情報の連携により、予約枠と受信者情報を二重入力する手間がありません。施設の業務効率化はもちろん、患者様の満足度向上も同時に解決してくれます。
健診webソリューション単体での運用もでき、施設に応じたカスタマイズ方法が選択可能です。ホームページ上で実際の操作感や機能等が確認できる体験サイトがあり、いつでも試すことができます。
タック株式会社の比較ポイント
製品情報
初期費用 | 要問い合わせ |
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月額費用 | 要問い合わせ |
主な機能 | web予約、web問診、web結果配信&受診勧奨 |
オプション機能 | 要問い合わせ |
サポート体制 | 要問い合わせ |
専用のスマホアプリを使い、健康診断の業務を効率化させることができます。意外に時間と手間がかかってしまう健診予約を、web上か専用アプリで素早く完結。電話に出る手間を省きながら、いつでも予約を受け付けられる体制を整えられます。
事前に問診票の入力やオプション検査の提案も行えるため、当日の受付もスムーズです。アプリの通知で健診日をリマインドしてくれるため、日程を忘れられる心配もありません。
株式会社エムティーアイの比較ポイント
製品情報
初期費用 | 要問い合わせ |
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月額費用 | 要問い合わせ |
主な機能 | 健診予約、健診前の案内、健診後の検査結果 |
オプション機能 | 要問い合わせ |
サポート体制 | 要問い合わせ |
従来では紙で運用してきた問診票を、ウェブ上で入力・管理できるようにしたシステムのことです。患者様が入力したデータは電子カルテと連携することで、情報を間違えることなく転記ができます。
患者様は、自身のスマホやタブレットなどを使用することで事前入力が可能です。健診当日の受付や待ち時間削減に大きく繋がります。
クリニックや医療機関向けのweb問診システムについては【2023年最新】WEB問診システム12選比較|選び方のポイントも徹底解説!でも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
健診機関ではweb問診票の導入が増えている一方、必要性が理解できない施設運営者も存在します。健診当日の受付混雑を解消するためにも、事前の予定が分かっている健診施設は導入すべきシステムといえます。
問診内容のカスタマイズもでき、多言語対応しているシステムであれば外国人の患者様でも安心です。自院にとってどのような機能が必要か、予算はどれくらいなのかを明確にすることが導入への第一歩といえます。