外壁コーキングとは?気になる工事費用や工事の内容など

更新日 2024.06.26
投稿者:横山 洋介

外壁コーキングを新しくしたいと考えている方は、どのくらいの費用がかかるのか気になるでしょう。また、工事の内容がよくわからないという方もいると思います。

そこで今回の記事では、外壁コーキングについて詳しく解説していくので、参考にしてください。

外壁コーキングとは?

外壁コーキングは、外壁材同士の間に生じる隙間を埋めるために使用するゴムのような素材の充填剤です。この充填剤のことをコーキングと言い、充填された箇所のところもコーキングと呼ばれています。

以下では、コーキングの役割とシーリングとの違いも解説していくので参考にしてください。

コーキングの役割

コーキングは、水の侵入を防いだりクッションとしての役割を果たしてくれたりします。外壁や浴槽などの他、建材を固定する際に使用されることが多いです。

また、コーキングという言葉を耳にしたことがある方は、シーリングも聞いたことがあるかもしれません。次ではコーキングとシーリングの違いを解説していきます。

「コーキング」と「シーリング」の違いは?

結論、コーキングとシーリングの違いは明確にはありません。シーリングもコーキングと同様の役割を果たすので覚えておきましょう。そのため、建築現場ではどちらも同じ意味で扱われています。地域や会社によって呼び方が異なる程度なので、どちらも同じものだという認識で問題ありません。

外壁コーキング工事の費用はどれくらい?

下記の表は、30坪の住宅、つなぎ目の長さが計200mの場合の価格相場です。つなぎ目の長さとコーキングの工法によって費用が変わるということを覚えておきましょう。2つの工法については、次の項で説明します。

打ち換え工法 増し打ち工法
単価(m) 700〜900円/m 500〜700円/m
工事費用
※つなぎ目:計200mの場合
14万〜24万円 10万〜14万円
足場代 15万円前後 15万円前後
総工費 29万〜39万円 25万〜33万円

出典:外壁コーキングは必要?費用はいくら?工事で注意したいポイントを解説!

2つのコーキング方法|打ち換えと増し打ち

ここでは、打ち換えと増し打ちについてそれぞれ解説していきます。

コーキングの打ち換え

打ち換えの場合は古いコーキング剤を取り除き、すべて新しくします。

そのため、コストが高くなりますが、外壁の隙間をしっかり埋めて防水性・柔軟性を確保することが可能です。

耐用年数は7~10年となっており、劣化しにくい環境であれば12~15年近くもちます。

コーキングの増し打ち

増し打ちの場合は、すでに打ってあるコーキングの上からさらにコーキング剤を打ちます。ひび割れなどを隠すことはできますが、見た目が綺麗になるだけで古いコーキングと馴染むわけではありません。

そのため、増し打ちしても中がひび割れていたりすると徐々に剝がれていってしまいます。打ち換えよりも時間とコストを抑えられますが、耐用年数は2~5年程度と短いです。

コーキングの劣化症状|こんな場合は補修工事を

ここでは、コーキングの劣化症状に関して解説していきます。以下のような状態の場合は、補修工事を検討したほうがいいでしょう。

  • ひび割れ
  • 肉やせ
  • 欠落・剥離

ひび割れ

外壁コーキングは紫外線を浴び続けると、ひび割れを起こします。コーキングの成分には可塑剤というものが含まれており、これが紫外線によって気化してしまうと、コーキングの伸縮性が失われてひび割れを起こすのです。

肉やせ

外壁にコーキングを注入する際、量が少なすぎると肉やせが起きます。また、寿命が来た場合も肉やせしするので注意が必要です。紫外線によって気化した可塑剤が表面に浮き出ることで肉やせするケースもあるので覚えておきましょう。

欠落・剥離

欠落・剥離は、ひび割れが進行することで発生します。また、コーキングを注入する際にプライマーの塗布が不十分だと、しっかりと接着されずに剥がれてしまうというケースもあるので注意しましょう。

コーキング材の種類

コーキング材の分類方法は2つあり、1成分型か2成分型に分ける方法と、主成分によって分類する方法があります。 以下でそれぞれ解説しますので参考にしてください。

1成分型か2成分型か

1成分型は1液型とも呼ばれており、1液のみで使用できるタイプです。ホームセンターなどでも販売されており、素人の方でも簡単に使用できます。

2成分型は2液型とも呼ばれており、コーキング剤そのものである「主剤」と、コーキングを固める役割を果たす「硬化剤」の2液に分かれているものです。

施工・管理に手間がかかり、経験豊富な職人でなければ取り扱うのは難しいでしょう。ただし、1液型よりも耐久性に優れており、耐用年数も長いです。

主成分による分類

コーキング剤は、主成分によっても分けられています。コーキング剤は、以下の4成分に分かれているので参考にしてください。

  • アクリル系
  • ウレタン系
  • シリコン系
  • 変性シリコン系

アクリル系

アクリル系は水性コーキングで、湿気の多い場所で多く使用されます。ただし、耐久性は低いので外壁向けではありません。

また、アクリル系は硬化する際にコーキング剤に含まれている水分が飛んでしまうので肉やせしやすいです。

ウレタン系

ウレタン系は耐久性が高く、コンクリートのひび割れ部分などによく使われます。硬化後も高い弾力性を保ち、建物などの動きに対しても柔軟に対応可能です。

ただし、比較的安価ではありますが、紫外線に弱いので使用する際は塗装で保護する必要があります。

シリコン系

シリコン系はコーキング剤にシリコンが含まれているため、耐水性・耐熱性に優れています。シリコンは水を弾くので、その特性を活かして水回りの設備に使用されることが多いです。

しかし、塗料も弾いてしまうのでコーキングの上に塗装はできません。ただ、絶対にできないというわけではなく、最近ではシリコン系コーキングの上からでも塗装をできるようにするためのプライマーが出ています。

変成シリコン系

変性シリコン系は通常のシリコン系とは異なり、コーキングの上からでも塗装が可能です。そのため、よく外壁に使用されます。また、目地汚れに強く、柔軟性に優れたコーキング剤です。

ただし、紫外線にはあまり強くないので、塗料を上塗りして耐久性を保つ必要があります。

外壁コーキングは自分でも出来る?

外壁コーキングを自分でやりたいと考えている方もいるでしょう。 DIYでのコーキングは可能ですが、危険が伴うので高所などケガをする恐れがある場合は、無理せずプロに依頼するようにしましょう。

DIYでのコーキングも可能

コーキングは自分で行うことも可能です。基本的な手順は以下のようになるので、参考にしてください。

  1. 既存のコーキングを取り除く
    カッターで古い部分のコーキングを綺麗に剝がします。慣れるまでは少し時間がかかるでしょう。
  2. 養生を行う
    外壁にプライマーが付着しないように隙間に合わせて養生テープを張ります。
  3. プライマーを塗布する
    プライマーは接着剤の役割を果たします。この作業は非常に重要なので慎重に行いましょう。
  4. コーキングを充填する
    外壁と外壁の間に隙間が出ないように充填していきます。中に空洞ができないように少し多めに充填するのがポイントです。
  5. 仕上げ・養生を剥がす
    コーキング剤が乾く前に養生テープを剥がしましょう。完全に乾いてしまうと剥がしづらくなるので注意してください。

危険も伴うので、無理はせずプロに相談を

コーキングの充填は、そこまで難しそうに思えないかもしれませんが想像よりも大変なのでDIYはおすすめしません。危険も隣り合わせで、梯子から転倒してしまったという事故も少なくありません。養生テープを上手く剥がせずに失敗してしまったということもよくあります。

自分では上手くできたと思っていても、施工不良があると雨漏りなどによって家が劣化してしまう可能性もあるので、非常に危険です。

まとめ

外壁コーキングを業者に依頼する場合はそれなりのコストがかかりますが、大切な家を守るためには業者に依頼したほうがいいです。自分でできないこともありませんが、危険なのでおすすめしません。

今回の記事の内容を参考にコーキングについて理解した上で、業者への依頼を検討してみてください。


セカンドラボ株式会社 PR Solution Div.
URL:https://note.com/2ndlabo/n/n33882f74cd71

国立大学を卒業後、新聞記者として4年間勤務。2020年よりセカンドラボ株式会社に入社。医療福祉施設の課題解決プラットフォーム「2ndLabo」にて各種ITツール、レジの導入支援、クリニック開業支援に従事。

2ndLaboのサービスを通じて、これまで1,000件を超えるサービス導入支援・開業支援を担当。得意分野はレジ関連(POSレジ、自動精算機)、ナースコール、レセプト代行。

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