「スチームコンベクションオーブン」通称「スチコン」は、食事提供サービスを伴う医療福祉施設において注目されています。とはいえ、どのようなメリットがあるのかも分からず、導入を迷う方も多いことでしょう。
当記事では、医療福祉施設にスチコンを導入するメリットやデメリットを詳しく解説していきます。おすすめのスチコンメーカーも紹介していきますので、スチコンの導入を検討中の方はぜひ参考にしてください。
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「スチコン」は「スチームコンベクションオーブン」の略称です。熱と蒸気を調整して、「焼く」「煮る」「炊く」「炒める」「揚げる」「茹でる」「蒸す」「温める」といったさまざまな調理方法を可能にします。
オーブンにスチーム発生装置を取り付けることで、庫内全体の温度と湿度をコントロールしムラのない仕上がりを実現できるのが特長です。また、一度に大量の調理ができるため、医療福祉施設だけでなく飲食店やホテル、給食施設といった現場でも導入が進んでいます。
スチコンの選び方、メーカーについては【2024】スチコンメーカー比較6選|価格や機能を徹底比較でも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
スチコン導入のメリットとしては、主に下記が挙げられるでしょう。
ここからは、スチコン導入のメリットを詳しく解説していきます。
最初のメリットは「調理時間を短縮」できるという点です。加熱調理にスチームを使用することにより、熱伝導が良くなります。その結果、調理時間を大幅に短縮することができるのです。
また、スチコンを使うと一度に複数の調理もできるようになります。スチコンでの調理を待つ間に、調理人が他の作業を進めることもできるでしょう。それにより、大量の料理を短時間で効率的に調理を進められるのです。
次のメリットは「誰でもおいしく作れる」という点が挙げられます。スチコンはボタンひとつで自動調理を行ってくれます。事前に調理方法や時間などをプログラミングで記録しておけば、その都度細かな設定をする必要もありません。そのため、初心者であっても難しい調理が簡単に作れるようになるのです。
また、芯温センサーを用いることで、正確に温度を測ることができます。そのため、無駄な加熱による味の低下や時間のロスを防げるでしょう。
最後のメリットは「安心の衛生管理」です。スチコンには芯温管理センサーが付いているため、生焼けや加熱不足を防ぐことができます。それにより、食中毒を防ぐことができるでしょう。
また、スチコンでの調理中は庫内が密閉されているため、異物混入の心配もいりません。厨房内にも蒸気が拡散しないので、調理室全体の衛生管理の向上にもつながるでしょう。機器によっては、庫内自動洗浄機能もあるため安心して利用することができます。
さまざまなメリットがあるスチコンですが、下記のようなデメリットもあるので注意しましょう。
最初のデメリットは「操作方法への慣れ」が挙げられます。スチコンは機器にある操作パネルと用いて、加熱方法や時間を設定しなければなりません。難しい操作ではありませんが、慣れていないと操作に手間取り時間を要してしまいます。
とはいえ、購入時にメーカーの担当者から、操作方法などの説明を受けることが可能です。初めての導入であれば、その際に説明をしっかり聞くようにしましょう。最初に聞いておけば、不慣れな方でも問題なく使用できるようになるので安心してください。
次のデメリットとして「小容量の調理には向いていない」という点が挙げられます。スチコンは一度に大量の調理ができることをメリットにした製品です。反対に小規模・小容量の調理となると、機器に対してのサイズが小さすぎてスチコンのメリットを発揮できない可能性が高いでしょう。
それどころか、少なすぎるとうまく調理ができない可能性もあるので注意が必要です。事前にどのくらいの量の調理が必要なのか、施設に必要な量をあらかじめ計算しておきましょう。そのうえで、検討中のメーカーのスチコンがうまく調理できる量なのかどうかを事前に問い合わせておくことをおすすめします。
ここからは、それぞれのメーカーの特長を解説していきます。施設に合ったスチコンを検討中の方は、ぜひ参考にしてください。
株式会社マルゼンは業務用厨房機器の製造や販売を行う会社です。マルゼンから販売されている「スーパースチームエクセレントシリーズ」は、オート調理やマルチ調理機能、庫内自動洗浄など豊富な機能を取り揃えています。
操作には7インチカラー液晶タッチパネルを搭載し、使いやすく一目でわかりやすいデザインとなっています。また、マルゼン考案の庫内環境管理システム「クロスシステム」を導入しており、庫内温度と蒸気量を正確に制御することが可能です。
株式会社マルゼン|SSCX-10Dの比較ポイント
製品情報
サイズ | W845×D775×H1080 |
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価格 | 2,680,000円 |
特長 | 複数のメニューを同時調理可能となっており時間短縮と人手不足の両方からアプローチ可能 |
タニコー株式会社は創業以来、業務用厨房機器のノウハウと実績を積み重ねてきました。スチコンは小型店舗にも置ける省スペースかつ大容量の調理が可能です。小型ながら業界最高水準のスチーム量で、短時間で食材を加熱し調理時間も短縮できます。
必要に応じて「自動洗浄機能付き」か無しの2つのタイプから選ぶことができるので、予算に合わせて選べるでしょう。自動洗浄機能付きであれば、洗浄・すすぎ・庫内を清潔に保つことができます。汚れの度合いに応じて、3段階の洗浄モードから選ぶことが可能です。
タニコー株式会社|TGSC-5Cの比較ポイント
製品情報
サイズ | W700×W590×H660 |
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価格 | 要問合せ |
特長 | 5段サイズで業界最高水準のスチーム量 |
ニチワ電機株式会社はスチコンや赤外線連続フライヤーといった調理機器を販売している業務用厨房機器専門メーカーです。電気スチームコンベクションオーブンRYは、蒸し物や焼き物、解凍、真空調理など多彩なメニューを一台で調理できるハイスペックタイプの調理機器になります。
AI調理時間自動補正機能やAI自動調理機能を搭載しているため、簡単な操作だけで自動で調理が可能です。AIが庫内環境の温度変化を察知し、調理時間を自動で補正してくれるので安定した品質を保つことができるでしょう。
ニチワ電機株式会社|SCOS-610RYの比較ポイント
製品情報
サイズ | W900×D800×H1395 |
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価格 | 要問合せ |
特長 | AI自動料理機能搭載でタッチパネルから選ぶだけで調理開始が可能 |
株式会社フジマックは、フードビジネスのトータルサポートを行なう会社です。スチコンや冷機器、炊飯器機やベーカリー機器といった幅広い調理機器を販売しています。フジマックでは25年間前から、スチコンを販売してきました。
フジマックで販売しているスチコンは「コンビオーブン」と呼ばれ、加熱温度1℃、湿度1%まで使う人の意図に沿って正確に加熱ができる圧倒的な性能の高さを誇ります。初めての方でも直感的に操作できるディスプレイを搭載しているので、安心して導入できるでしょう。
株式会社フジマック|FICP61Eの比較ポイント
製品情報
サイズ | W850×D842×H808 |
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価格 | 要問合せ |
特長 | 業種・業態に関わりなく用途や設置環境に合わせて選べるラインナップが充実 |
ホシザキ株式会社は総合厨房機メーカーとして飲食サービスをトータルでバックアップするメーカーです。自動製氷機や業務用冷凍冷蔵庫、業務用食器洗浄機といったさまざまな機器を販売しています。
スチコン「クックエブリオ」では、調理の最初の段階から蒸気を投入することで凝縮熱を最大限に活用します。それにより、食材の中までしっかり熱を通すことができるでしょう。それだけでなく、食材のおいしさや栄養素を活かした調理が可能です。
ホシザキ株式会社|MIC-6SC3の比較ポイント
製品情報
サイズ | W900×D770×H750 |
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価格 | 要問合せ |
特長 | 3つの調理モードで加熱調理の約8割を実現できるスチコン |
株式会社コメットカトウは調理用石炭メーカーとして、1920年に名古屋市で誕生したメーカーです。スチコンCSXシリーズはバーナーやヒーターの形状を一新し、ガス式はメルとニットバーナーを採用しています。そのため、ガス消費量を削減し省エネできるタイプとなっています。
なお、メニューは最大9工程の加熱を999メニューまで登録することが可能です。メニューの登録はWeb上で行い、本体に転送するため簡単に行うことができます。
株式会社コメットカトウ|CSX-G61の比較ポイント
製品情報
サイズ | W870×D770×H861 |
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価格 | 要問合せ |
特長 | ガス消費量を削減し業界最高水準の省エネ性を実現したスチコン |
株式会社エフ・エム・アイは1971年に創業し、新幹線内のコーヒーマシンやレストラン用のアイスクリーム製造機といった自社開発製品を販売してきました。スチコン「UNOX」シリーズは、曲線1本描くだけで狙い通りの調理をすることが可能になります。
また、アダプティクッキングテクノロジーにより、オーブン内の食品の量や温度低下を感知し調整してくれます。そのため、スチコンの初心者やアルバイトでも、簡単に完璧な状態の料理を作ることが可能です。
株式会社フジマック|FICP61Eの比較ポイント
製品情報
サイズ | W750×D783×H1010 |
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価格 | 要問合せ |
特長 | 芯温計を使わずに繊細な調理ができるスチームコンベクションオーブン |
北沢産業株式会社は昭和26年に創業し、食品加工機械の販売や厨房設備設計などを行ってきました。スチコンにはオートクリーニングシステムが標準装備されており、庫内の汚れに応じて自動的に洗浄してくれます。
電気式・ガス式ともに6段・10段・20段の3サイズが用意されており、厨房の規模や予算に応じて最適な機器を選ぶことができるでしょう。耐熱手袋や棚網、マルチシートといったアクセサリーが標準付属品として付いてくるのも北沢産業株式会社の特長です。
北沢産業株式会社|KSTE-61Wの比較ポイント
製品情報
サイズ | W860×D795×H835 |
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価格 | 要問合せ |
特長 | 高性能スチーミングにより、より簡単・安全・高品質で効率的な調理を実現 |
株式ラショナル・ジャパンは40年以上にわたり、調理システムを販売してきた会社です。ラショナル・ジャパンの調理システムは日本国内だけでなく、世界中で使用されています。
スチコン「icombi Classics」は、自動クリーニングはユニットの汚れ具合に応じて3段階から適切なクリーニング段階を決定します。すべての洗浄レベルはディスプレイから選択できるので、どのようなクリーニングでも簡単に行うことができるでしょう。そのため、常に衛生的な調理システムを保つことができます。
株式会社ラショナル・ジャパン|icombi Classicsの比較ポイント
製品情報
サイズ | 要問合せ |
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価格 | 要問合せ |
特長 | ユニットの汚れ具合に応じて必要なクリーニング段階を自動で決定 |
株式会社AIHOは昭和28年に創業し、昭和32年から業務用厨房機器・設備の製造や販売を行ってきた会社です。スチコンは「焼く」「蒸す」「煮る」といった多彩な調理方法が可能です。
大画面カラー液晶パネルを搭載しており、誰でも簡単に使うことができます。庫内温度は独自の高効率燃焼機構により最大320℃で、おいしさをひきだしながら焦げ目もこんがりときれいに作ることができるでしょう。
さらに、パススルー方式を採用しているのも特長のひとつです。パススルー式にすることで、食品の投入と調理後の取り出しを別々の部屋で行うことが可能になります。それにより、交差汚染を防止することができるでしょう。
株式会社 AIHOの比較ポイント
製品情報
サイズ | 要問合せ |
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価格 | 要問合せ |
特長 | 庫内温度は最大320℃、スチーム最高温度130℃のパワーアップした加熱調理 |
スチコンを導入する際には、ブラストチラーや付帯工事なども必要になります。さまざまな費用がかかることが想定されるので、どのような方法で導入するかを検討する必要があるでしょう。
スチコンには大きく分けて、下記の3つの導入方法があります。
ここからは、それぞれの導入方法を具体的にみていきましょう。
スチコンの価格についてはスチコンの価格はどれくらい?|主要メーカーの参考価格比較でも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
まずは「一括購入での導入」する方法です。これは、スチコンを導入する際に費用を一括で支払い、資産化してしまうという方法になります。簡単に導入が完了しますが、初期費用が高額になるという点がデメリットです。
予算オーバーしてしまわないよう、必要な金額をすべて計算しておくようにしましょう。なお、一括で購入できるのは新品だけではありません。中古での導入も可能ですので、予算が限られている場合は検討してみましょう。
次の方法は「レンタルでの導入」が挙げられます。スポットで必要になった際や、とりあえず導入して様子を見てみたい場合におすすめの方法です。レンタルで導入するメリットとしては、初期導入費用が安く抑えられるという点が挙げられます。
中型サイズであれば、7日間で6万円~7万円がレンタル費用の相場となっています。サイズや機能に応じて、レンタル費用は異なりますので各レンタル業者へ問い合わせるようにしましょう。また、長期での使用になると、高くつくケースもあるので注意が必要です。
最後は「リースでの導入」が挙げられます。リースであれば、レンタルと同じく導入時に高額な費用をかける必要がありません。そのため、今すぐにはまとまった金額を用意できないという施設でも、比較的容易に導入しやすいといえるでしょう。
リースの場合、基本的には5年間等のリース期間が定められています。原則として途中解約はできませんので注意が必要です。月額利用料金は2万円~と、レンタルよりも安く抑えることができます。詳しい価格は、各リース会社へ問い合わせてみましょう。
医療福祉施設でスチコンを導入することには、さまざまなメリットがあります。一番大きなメリットとしては、徹底した衛生管理ができるという点が挙げられるでしょう。医療福祉施設において、衛生管理は重要な課題です。
スチコンを使うことで生焼けや加熱不足を防げるので、食中毒のリスクを抑えられます。とはいえ、操作方法への慣れやコストなどの問題もありますので、事前に各メーカーを比較・検討したうえで導入を決めるようにしましょう。
スチコン選びの専門知識・時間がない方
コンシェルジュが代わりに探してご案内します!
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