保育園の給食は、子どもたちの成長に欠かせない大切な要素の一つです。
しかし「栄養士や調理師の採用が大変」「人員が足りず、食育の取り組みが難しい」など、給食業務でお悩みの方も多いのではないでしょうか。
この記事では保育園の給食委託について、導入のメリット・デメリットや業者選びのポイントを詳しく解説していきます。
あわせておすすめの業者を6つを紹介しますので、保育園の給食委託を検討されている方は、ぜひご覧ください。
給食委託サービスとは、給食業務を外部の業者に依頼することです。
サービスを利用するのは、保育園や幼稚園のほか、老人ホームや病院、学校、企業の社員食堂などが挙げられます。
委託された業者は、毎日の献立作成から食材の調達、調理、食事の提供、スタッフの管理までを行います。
給食委託の基礎については給食委託とは?導入のメリットや直営との違いについても解説でも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
ここでは、保育園で給食委託を導入するメリット3つを解説します。
給食委託を導入すると、スタッフの管理を業者にすべて任せることができるため、職員の負担軽減が可能です。
直営の場合、スタッフの採用には求人から入社までにさまざまな事務作業が発生しますし、現在雇用しているスタッフの教育やフォローも欠かせません。
給食委託を導入すれば、手間のかかるスタッフの採用・管理・教育を、業者に任せることができ、職員は給食以外の保育園運営により力を注げるでしょう。
多くの給食委託業者では、保育園向けのサービスとして、季節の行事食やイベント食、保育園と連携した食育などに積極的に取り組んでいます。
直営の場合は人手が足りずに難しい対応も、委託業者の力を借りることで実現できるため、子ども達に喜ばれる給食の提供が可能でしょう。
給食委託の導入で、安全性の向上が見込め、食中毒リスクを抑えられることも大きなメリットです。
給食委託業者は、HACCPを守ることが義務化されており、HACCPでは食材の確保から調理、そして施設への出荷に至るまで厳格に管理されます。
直営施設でも衛生管理は徹底していると思いますが、給食のプロによる厳しい衛生管理体制があれば、より安全性は高まるでしょう。
給食委託にはさまざまなメリットがありますが、一方でデメリットもあります。
デメリットも確認し、自施設での導入時にはどのような点に気をつけるべきか検討してみましょう。
連携不足によるトラブル発生のリスクがあることは、委託の大きなデメリットです。安全な給食を提供するためには、給食委託業者とのしっかりとした連携は必須です。
連携が不足してしまうと、アレルギー情報などの重大な伝達事項が通らなかったり、意見が食い違ったりし、事故につながるリスクがあります。
委託する際には、事前に給食委託業者との間で連絡方法やルールなどをしっかりと決めておきましょう。
給食委託を導入すると、直営のように自由な変更ができないこともデメリットのひとつです。
給食委託業者にはそれぞれ対応範囲があるため、園のこだわりを反映させたメニューを取り入れたくても、要望にを答えてもらえない可能性があります。
何か特別な要望や譲れない条件がある場合には、事前に対応可能かどうか確認をとるとよいでしょう。
給食委託業者の担当調理師や栄養士が異動・退職し、担当が入れ替わるケースも少なくありません。
担当者が入れ替わると、料理の味付けやメニューが変わってしまう可能性がありますし、スキルの差によっては給食の質が落ちてしまうことも考えられます。
しかし、直営でも委託でも、スタッフの異動や退職は避けられません。
大切なのはスタッフのスキルが標準化され、誰でも同じ質の給食を作ることができるシステムです。
給食業者を選ぶ際は、スタッフの教育システムや労務環境にも注目しておくとよいでしょう。
ここでは、保育園給食委託会社の選び方について解説します。
病院や介護施設とは異なる、子供がいる施設特有のポイントがあるため、その点を重点的に確認していきましょう。
保育園では給食を通じた食育が、保育園特有のポイントとなることもあり、非常に重要です。
園児の年齢や発育状況に合わせた食事を提供するだけではなく、子ども達が食に関心を持つような取り組みをしているかもチェックしてみましょう。
食育の例として、以下のような活動があります。
食育の取り組みはさまざまなので、イベントの内容が園の理念や方針と合致するかどうかもチェックしておくことをおすすめします。
食物アレルギーにしっかりと対応しているかどうかは、無視することのできない重要なポイントです。
特に次の5点については、対応しているか確認しておくと良いでしょう。
中でも、代替食がほかの子どもの給食と色や見た目に違いがないことは大切なポイントです。
アレルギーがある子どもが他の子どもと差を感じず、同じように食事を楽しめる工夫がされているかはチェックしておきましょう。
柔軟な対応が可能かもポイントのひとつです。
保育園では、食事を提供する環境、園児の人数、園児の体質や好みなど、園によってさまざまな違いがあります。
そのため画一的なサービスではなく、園からの要望や子どもの状態にあわせて、柔軟な対応ができる会社を選ぶと良いでしょう。
給食委託会社に要望を伝え、どこまで対応が可能か、事前に確認しておくことをおすすめします。
ここでは、保育園におすすめの給食委託会社6選をご紹介します。
特徴や対応ジャンルなど、詳しい情報をまとめていますので、比較検討の参考にしてみてください。
給食委託業者については【2023年】委託給食会社14選|委託先の選び方まで詳しく解説でも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
日清医療食品株式会社は、全国5,000件以上の導入実績があり、伸び続けている給食会社です。
食材のしっかりとした管理体制や、病院食に知見がある日清医療食品だからこそできる、徹底したアレルギー対応食などが特徴として挙げられます。
また、こどもの日やハロウィン、クリスマスなど季節の行事に合わせた、子ども達がわくわくできるイベント食も魅力です。
日清医療食品株式会社の比較ポイント
製品情報
対象エリア | 全国 |
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対応可能なジャンル | 通常食、介護食、病院食 |
対応可能な調理方式 | セントラルキッチン方式 |
売上高 | 3266億円 |
導入実績 | 5417件(2022年5月時点) |
特長・強み | 業界大手で幅広く対応しており安定感あり。 |
エームサービス株式会社は、社員食堂事業、病院給食や選手村食堂の運営、幼稚園・保育園への飲食提供などフード事業を幅広く展開しています。
特徴のひとつはアレルギー代替食の提案です。
通常のアレルギー代替食とは異なり、代替食材を使用しながら、通常食と見た目が同じ給食を提供する工夫をしています。
また、世代別の健康課題に合わせた総合的な食育や、子どもが楽しめる食育イベントも魅力です。
エームサービス株式会社の比較ポイント
製品情報
対象エリア | 全国 |
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対応可能なジャンル | 通常食、介護食、病院食 |
対応可能な調理方式 | 現地調理方式 |
売上高 | 1732億円 |
導入実績 | 全国約3900件 |
特長・強み | 通常食と見た目が同じアレルギー代替食 |
株式会社グリーンハウスは、70年以上の歴史があり、学校・病院・介護施設などへの食事提供を行っています。
特徴は、食育の一環として給食センターの見学会や職場体験を行い、給食センターを地域の食育発信拠点としている点です。
また、徹底した衛生管理で学校給食受託から約40年、衛生事故ゼロの実績があります。
株式会社グリーンハウスの比較ポイント
製品情報
対応エリア | 全国 |
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対応可能なジャンル | 通常食、介護食、病院食 |
対応可能な調理方式 | 現地調理方式、セントラルキッチン方式 |
売上高 | 362億円 |
導入実績 | 174件(2020年7月時点) |
特長・強み | 食育の推進に積極的に取り組んでいる。 |
シダックス株式会社は60年以上の歴史と、公立小中学校520カ所の豊富な受託実績がある給食会社です。
特徴としては、一元物流管理システムで安心安全な食材配送とコストの低減を実現していることが挙げられます。
また、災害などのリスクが発生した際に業務が中断しないことを目的に、緊急時の役割や対応を事前に定めた計画(BCP)が徹底されている点も魅力です。
シダックス株式会社の比較ポイント
製品情報
対応エリア | 全国 |
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対応可能なジャンル | 通常食、介護食、病院食 |
対応可能な調理方式 | 現地調理方式、セントラルキッチン方式、クックチル方式 |
売上高 | 524億円(給食関連事業) |
導入実績 | 約1,800件 |
特長・強み | 一元物流・購買システムで食材の安全確保とコストの低減を実現 |
株式会社LEOCでは、「子どもたちの心と身体を育てる給食」をコンセプトに保育園・幼稚園の給食を提供しています。
一番の特徴は、保育園・幼稚園のための専門の支社を首都圏に設置しているところです。 専門の支社を設置し、保育園給食のためのさまざまな研修を実施することで、より高品質な対応を可能としています。
また、食材に触れたり、調理実習を行ったりと、子供たちの「食への関心」を高めるイベントも魅力です。
株式会社LEOCの比較ポイント
製品情報
対応エリア | 全国 |
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対応可能なジャンル | 通常食、介護食、病院食 |
対応可能な調理方式 | 現地調理方式、クックチル方式 |
売上高 | 958億円 |
導入実績 | 全国2,700件以上 |
特長・強み | 保育園・幼稚園のための専門の支社を設置することで高品質な対応が可能 |
株式会社メフォスは、60年以上をかけて蓄積した知識・ノウハウがあり、保育園・幼稚園給食の受託実績は業界トップクラスです。
施設との密なコミュニケーションに基づき、さまざまなニーズに対応した多彩なメニューの提案が受けられる特徴があります。
また、親子クッキングや菜園活動、調理師による「給食を知ろう会」など、多彩な食育イベント実施も魅力です。
株式会社メフォスの比較ポイント
製品情報
対応エリア | 全国 |
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対応可能なジャンル | 通常食、治療食、介護食 |
対応可能な調理方式 | 現地調理方式、クックチル方式、ニュークックチル方式 |
売上高 | 581億円 |
導入実績 | 450件以上(保育園・幼稚園) |
特長・強み | 保育園・幼稚園給食では業界トップクラスの導入実績、蓄積されたノウハウと知見あり |
この記事では、保育園の給食委託について、導入のメリット・デメリットや業者選びのポイントについて詳しく解説しました。
保育園の給食は、子どもたちの成長に欠かせない要素であり、給食の提供元となる委託業者選びはとても重要です。
おすすめの業者も紹介していますので、保育園の給食委託を検討されている方は、参考にしてみてください。
この記事が、保育園の子どもたちに健やかな食生活を提供する助けになれば幸いです。