【2026】委託給食会社を徹底比較!選び方や業者撤退時の対応策
病院や介護施設での給食は、患者さんや利用者の栄養状態を維持・改善し、治療効果や回復力を高める上で不可欠です。食事の楽しみは生活の質を向上させ、心の健康にもつながります。
しかしながら、病院や介護施設での給食運営はますます困難になっています。
- 原材料費がどんどん上がっていく・・・
- 調理スタッフの確保が困難・・・
- 現場の調理スタッフの負担が大きい・・・
このようなお悩みを抱えている方も多いのでしょうか。最近では、給食委託会社の撤退というニュースも耳にする機会が増えています。突然の契約見直しや代替企業を探すことに苦慮している方もいるのではないでしょうか。
本記事では、給食委託会社を探す医療・介護業界の方に向けて、給食委託会社の基本的な内容から、料金相場、選び方のポイントについて詳しく解説。突然の給食委託会社の撤退にお困りの方に検討して欲しい代替策についても紹介しています。ぜひ最後までご一読ください。
- 給食委託会社の基礎知識(提供方式や料金が決まる要因)
- 給食委託会社を選ぶ際のポイント
- 主要な給食委託会社の特長
- 委託先からの値上げ交渉に悩んでいる・・・
- 深刻な人手不足で安定した提供が難しい・・・
- 今の運営方式が最適なのか分からない・・・
目次
給食委託会社とは?
給食委託会社は、献立作成から調理、衛生管理まで、給食に関わる一連の業務を請け負う専門会社です。委託することで、施設側は専門スタッフの確保や設備投資の負担を抑えながら、質の高い食事サービスを維持できます。
提供方法は、施設内で調理する「現地調理方式」や、工場から届く料理を再加熱する「セントラルキッチン方式」など、会社によってさまざまです。また、栄養指導や備蓄食の提案まで幅広く対応する企業も増えています。自施設の規模や予算、人手不足などの課題に合わせ、最適な提供方法と業務範囲をカバーできる会社を選ぶことが重要です。
>>>それぞれの給食委託会社の特徴はこちらの見出しで紹介しています。
>>>給食委託会社の選び方はこちらの見出しで紹介しています。
給食委託会社に依頼するメリット
では、実際に給食委託会社を利用した際に病院や会社にはどのようなメリットがあるのでしょうか。3つのポイントに絞って説明します。
- 人材管理の負担軽減
- 高いクオリティの食事を提供できる
- 食の安全・安心の確保
人材管理の負担軽減
給食部門の人材採用、育成、労務管理といった負担が軽減されます。専門的な知識を持つ人材の確保は容易ではなく、採用できたとしても急な欠員対応やシフト管理など、日々の業務は多岐にわたります。委託することで、これらの負担から解放されます。
高いクオリティの食事を提供できる
給食委託会社から派遣される調理師や栄養士は、すでに面接を経て実力を認められた上で雇用されているので、高い水準の食事を提供可能です。食事を提供してもらう側の安心感にもつながり、患者や社員の満足度向上が期待できます。
食の安全・安心の確保
給食委託会社は、HACCP(ハサップ)などの衛生管理基準に基づいた厳格な衛生管理体制を確立しています。食中毒のリスク低減はもちろん、アレルギー対応食の提供や栄養バランスの取れた献立作成など、食の安全と健康に配慮したサービスを提供できます。
- 委託先からの値上げ交渉に悩んでいる・・・
- 深刻な人手不足で安定した提供が難しい・・・
- 今の運営方式が最適なのか分からない・・・
おすすめ・人気の委託給食会社15社を徹底比較!
ここでは、給食委託会社15社を比較紹介します。ひとつずつ見ていき、自施設に適した給食委託会社を探してみてください。
日清医療食品株式会社

日清医療食品株式会社は、集団給食業界ランキングで1位の座を獲得しており、委託市場シェアNo.1の給食委託会社です。
1万人を超える栄養士や調理師が在籍しており、契約先は5,000件以上にのぼります。
通常食以外に、貧血食や膵臓食など利用者の体質や病状に応じた治療食の提供が充実しているため幅広い食事提供が可能です。
日清医療食品株式会社の比較ポイント
- 集団給食業界ランキング1位、委託市場シェアNo.1
- 1万人以上の栄養士や調理師が在籍。契約先は5,000件以上
- 治療食が充実している
製品情報
| 提供方式 | セントラルキッチン方式 |
|---|---|
| 対応エリア | 全国(詳細要問合せ) |
| 対応ジャンル | 通常食、介護食、病院食 |
| 導入実績 | 順天堂大学医学部附属順天堂医院、神戸市立医療センター中央市民病院など |
株式会社ナリコマエンタープライズ

株式会社ナリコマエンタープライズは豊富なクックチル・ニュークックチル専用のメニューを取り揃えている給食委託会社です。
普通食・ソフト食・ミキサー食・ゼリー食を提供しており、どの食形態でも安心して食事ができます。また、治療食は病名ではなく制限したい成分別に作ってもらえるため、E食(エネルギーコントロール食)、P食(プロテインコントロール食)といった細かな食事提供が可能です。
株式会社ナリコマエンタープライズの比較ポイント
- クックチル・ニュークックチル専用のメニューが豊富
- 4つの食形態に対応
- E食やP食の提供も可能
製品情報
| 提供方式 | クックチル方式、セントラルキッチン方式 |
|---|---|
| 対応エリア | 全国(詳細要問合せ) |
| 対応ジャンル | 通常食、治療食、介護食、嚥下食 |
| 導入実績 | 医療法人社団 竜山会 石野病院、医療法人同仁会 京都九条病院など |
名阪食品株式会社

名阪食品は、関西・中部・関東を中心に、保育園や病院、高齢者施設などへ幅広く給食を提供しています。
お客様の要望や厨房環境に合わせ、現地調理(クックサーブ)や、クックチルを組み合わせた「ハイブリッド給食」など、柔軟な提供方法を提案。食事の質と運営効率、それぞれの課題に応じた体制を構築しています。
現場の状況に合わせた献立作成をはじめ、アレルギー対応や治療食といった個別のニーズにも迅速に対応し、安定した給食運営をサポートしています。
名阪食品株式会社の比較ポイント
- 柔軟な提供方法(現地調理・ハイブリッド)の提案
- 施設の要望や課題に合わせたきめ細やかな献立作成
- 地域密着体制による個別ニーズへの迅速なサポート
製品情報
| 提供方式 | 現地調理方式・ハイブリッド給食 |
|---|---|
| 対応エリア |
|
| 対応ジャンル | 通常食、介護食、病院食 |
| 導入実績 | 保育園・高齢者施設・病院・一般企業・学校など 毎日7万食以上提供 |
エームサービス株式会社

エームサービス株式会社は、徹底した安全衛生管理体制を構築しており、災害や食品事故が発生した際の危機管理にもしっかりと対応しています。
栄養士や調理師の人財育成にも精力的で、日々サービスの向上に取り組んでいるため人財の質が高いのが特長です。さまざまな施設へ1日120万食以上を提供しており、ご当地メニューやブランドコラボなど多くのメニューを取り揃えています。
エームサービス株式会社の比較ポイント
- 徹底した安全衛生管理体制
- 栄養士や調理師の人財育成にも精力的
- 多彩なメニューがある
製品情報
| 提供方式 | 現地調理方式 |
|---|---|
| 対応エリア | 全国(詳細要問合せ) |
| 対応ジャンル | 通常食、介護食、病院食 |
| 導入実績 | 順大学病院、高齢者施設、国内メーカーなど |
株式会社グリーンハウス

株式会社グリーンハウスは70年以上の歴史があり、創業当初は慶應義塾大学予科の学生寮で学生に食事を提供していました。
学校や病院・介護施設への食事提供を行なっており、季節に応じた行事食や産科・小児科への祝膳の提供も可能です。また、本社にはテストキッチンを構えて新調理システムに対応する設備を導入。
- 食材選び
- 調理工程
- 再加熱検証
などを行い、オペレーションシステムの研究や研修を現場に活かしています。
株式会社グリーンハウスの比較ポイント
- 70年以上の歴史がある委託給食会社
- 季節に応じた行事食や産科・小児科への祝膳に対応
- 本社のテストキッチンでオペレーションの研究、研修を行っている
製品情報
| 提供方式 | 現地調理方式、セントラルキッチン方式 |
|---|---|
| 対応エリア | 全国(詳細要問合せ) |
| 対応ジャンル | 通常食、介護食、病院食 |
| 導入実績 | パークウェルステイト浜田山、ソノラス・コート三鷹など |
シダックス株式会社

シダックス株式会社は企業や病院など、さまざまな施設へ食事を提供しており、給食サービスにHACCPの考え方を取り入れています。HACCPとは、食品の安全性や品質を高い基準で実現する食品衛生管理システムの国際標準です。
具体的には「清潔」「迅速」「加熱」の3原則に基づく厳しい管理基準を遵守しています。そのため、提供する食事の安全性が非常に高いのが特長です。また、エリアによってはクックチル方式にも対応しています。
シダックス株式会社の比較ポイント
- HACCPに沿った厳しい管理基準を遵守
- 徹底した衛生管理
- エリアによってはクックチル方式にも対応
製品情報
| 提供方式 | 現地調理方式、セントラルキッチン方式、クックチル方式 |
|---|---|
| 対応エリア | 全国(詳細要問合せ) |
| 対応ジャンル | 通常食、介護食、病院食 |
| 導入実績 | 社会医療法人財団董仙会 恵寿総合病院など |
株式会社LEOC

株式会社LEOCは、全国2,700件以上の施設へ食事提供を行なっています。豊富なメニューを取り揃えており、病院食は患者一人ひとりの健康状態に合った食事を提供可能です。
また、これまでに多くの社員食堂を運営してきたため、職員食堂や外来患者レストランなどにも対応しています。契約後は支店長や支社長がサービス向上のために定期巡回を行うため、安心して利用可能です。
株式会社LEOCの比較ポイント
- 患者一人ひとりの健康状態にあった食事提供が可能
- 職員食堂や外来患者レストランにも対応
- 支店長や支社長の定期巡回あり
製品情報
| 提供方式 | 現地調理方式、クックチル方式 |
|---|---|
| 対応エリア | 全国(詳細要問合せ) |
| 対応ジャンル | 通常食、介護食、病院食 |
| 導入実績 | 医療社団法人喜峰会 東海記念病院、学校法人東京医科大学 東京医科大学病院、GMOインターネットグループなど |
富士産業株式会社

富士産業株式会社は医療・介護・福祉食事サービスのパイオニアとして知られており、これまでに全国約1,900ヶ所以上の施設へ食事提供してきた実績があります。
患者の病態に適した栄養成分を考慮した上で、難易度が高い治療食に対応できるため提供する食事の柔軟性が高いのが特長です。また、医療・介護福祉の分野で高い評価を得ている企業なので、安心して利用できるでしょう。
富士産業株式会社の比較ポイント
- 医療・介護・福祉食事サービスのパイオニア
- 医療・介護福祉の分野で高い評価
- 難易度が高い治療食に対応
製品情報
| 提供方式 | 現地調理方式、クックチル方式 |
|---|---|
| 対応エリア | 全国(詳細要問合せ) |
| 対応ジャンル | 通常食、介護食、病院食 |
| 導入実績 | 医療社団法人喜峰会 東海記念病院、学校法人東京医科大学 東京医科大学病院、GMOインターネットグループなど |
株式会社魚国総本社

株式会社魚国総本社は「健康な食事・食環境」コンソーシアム事務局が運営・審査する『スマートミール』の認証を取得しています。
豊富なメニューを取り揃えており、厚生労働省の「生活習慣病予防その他の健康増進を目的として提供する食事の目安」や「食事摂取量基準」をクリアした、栄養価の高い食事を提供可能です。クックチル方式、ニュークックチル方式を導入しているため衛生面やコスト面にも優れています。
株式会社魚国総本社の比較ポイント
- 『スマートミール』の認証を取得
- 厚労省の基準を満たした栄養価の高い食事を提供可能
- 衛生面やコスト面に優れている
製品情報
| 提供方式 | 現地調理方式、クックチル方式、ニュークックチル方式 |
|---|---|
| 対応エリア | 全国(詳細要問合せ) |
| 対応ジャンル | 通常食、治療食、介護食 |
| 導入実績 | 社会福祉法人 大阪誠昭会 ねやがわ寝屋の森こども園など |
株式会社メフォス

株式会社メフォスは60年以上の歴史がある会社で、給食委託会社として豊富なノウハウと知見があります。
栄養バランスを考えた食事提供だけではなく、臨床栄養と予防医学の観点からチーム医療のサポートも可能です。また、すべてのライフステージに対応した食事提供ができるため、喫食者の年齢は問いません。
株式会社メフォスの比較ポイント
- 給食委託会社として豊富なノウハウと知見がある
- 臨床栄養と予防医学の観点からチーム医療のサポートが可能
- すべてのライフステージに対応した食事提供が可能
製品情報
| 提供方式 | 現地調理方式、クックチル方式、ニュークックチル方式 |
|---|---|
| 対応エリア | 全国(詳細要問合せ) |
| 対応ジャンル | 通常食、治療食、介護食 |
| 導入実績 | 嶋保育園、新町光陽苑、信越半導体株式会社白河工場など |
日本ゼネラルフード株式会社

日本ゼネラルフードは、中部・関東・北陸・関西を中心に約680ヶ所へ食事提供を行なっている給食委託会社です。特に、中部地区では圧倒的なシェアを誇っています。
病院での食事提供では、管理栄養士と協業して患者ごとの最適な治療食メニューの提案が可能です。独自の献立管理システムの活用とデータ分析を行なっており、病院食に必要とされる高度な専門知識を駆使した食事を提供しています。
日本ゼネラルフード株式会社の比較ポイント
- 中部・関東・北陸・関西を中心に約680ヶ所へ食事提供
- 中部地区では圧倒的なシェアがある
- 独自の献立管理システムの活用とデータ分析を駆使している
製品情報
| 提供方式 | 現地調理方式 セントラルキッチン方式 |
|---|---|
| 対応エリア | 中部・関東・北陸・関西 |
| 対応ジャンル | 通常食、治療食、介護食、嚥下食 |
| 導入実績 | 政病院、大型総合病院、大学病院など |
一冨士フードサービス株式会社

一富士フードサービス株式会社はバックアップ体制が充実している給食委託会社です。万が一の事態に備えて万全な危機管理の仕組みを構築しており、自然災害や事故などが起きた場合も食事の提供を中断しないように対策を講じています。
また、嚥下食が好評で喫食者の嚥下トラブルやリスクが減少した実績があるので、嚥下食のニーズが高い施設は一度問い合わせてみるといいでしょう。
一冨士フードサービス株式会社の比較ポイント
- 充実したバックアップ体制
- 災害発生時も継続的に食事の提供が可能
- 嚥下食が好評
製品情報
| 提供方式 | クックチル、現地調理 |
|---|---|
| 対応エリア | 要問合せ |
| 対応ジャンル | 通常食、治療食、介護食、嚥下食 |
| 導入実績 | 福島中央市民医療生活協同組合 老人保護施設にじのまち、住友生命保険相互会社 本社など |
ソシオホールディングス株式会社

ソシオホールディングス株式会社は、全国300件以上の施設で食事提供行なっている給食委託会社です。
医療関連サービスマーク認証・ISO9001・ISO14001を取得しており、品質とサービスの信頼性が高いため、しっかりと施設の食事提供を支えてくれます。独自の「食形態マニュアル」をベースに、施設に合った基準を作成してくれるので種類・大きさ・硬さなど、さまざまな形態での提供が可能です。
ソシオホールディングス株式会社の比較ポイント
- 全国300件以上の施設への食事提供実績
- 医療関連サービスマーク認証・ISO9001・ISO14001取得
- 種類・大きさ・硬さなど、さ要望に応じた形態での提供が可能
製品情報
| 提供方式 | 現地調理方式 |
|---|---|
| 対応エリア | 全国 |
| 対応ジャンル | 通常食、治療食、介護食、嚥下食 |
| 導入実績 | 病院、マタニティクリニック、老人ホームなど |
株式会社ベネミール

株式会社ベネミールは、主に病院や福祉施設などへの食事提供を行なっている給食委託会社です。施設の状況を分析した上で、それに応じた食材の環境・必要な栄養価・料理レシピなどの研究・開発を行なってくれます。そのため、患者や入所者に合わせたメニューの提案が可能です。
衛生管理システムHACCP理論にもとづいて衛生管理を実施しており、HPでは実際の衛生管理マニュアルを公開しています。現場でどのような衛生管理を行なっているのかが確認できるので、利用者としては安心でしょう。
株式会社ベネミールの比較ポイント
- 主に病院や福祉施設などへ食事提供を行なっている
- 施設の状況を分析した上で最適なメニューを提案してくれる
- HPで実際の衛生管理マニュアルを公開している
製品情報
| 提供方式 | 現地調理方式、クックチル方式 |
|---|---|
| 対応エリア | 全国(詳細要問合せ) |
| 対応ジャンル | 通常食、治療食、介護食、嚥下食 |
| 導入実績 | 病院、介護福祉施設など |
株式会社アスモフードサービス

株式会社アスモフードサービスは、高齢者福祉施設を中心に多くの施設へ食事提供を行なっている給食委託会社です。経験豊富なスタッフが、栄養バランスだけではなく色合いにも気を配りメニューを考えてくれるため、楽しみながら食事ができます。
支払い方法は定額料金制・従量課金制のほか併用制もあり、単価制契約に管理費制の一部を導入したプランも選択可能です。
株式会社アスモフードサービスの比較ポイント
- 高齢者福祉施設を中心に多くの施設への食事提供実績
- 料理の色合いにもこだわってくれる
- 支払い方法が柔軟
製品情報
| 提供方式 | 現地調理方式 |
|---|---|
| 対応エリア | 全国(詳細要問合せ) |
| 対応ジャンル | 通常食、治療食、介護食、嚥下食 |
| 導入実績 | 高齢者福祉施設、病院など |
- 委託先からの値上げ交渉に悩んでいる・・・
- 深刻な人手不足で安定した提供が難しい・・・
- 今の運営方式が最適なのか分からない・・・
給食委託会社を選ぶ時にみるべきポイント
給食委託会社を選ぶ際は、単に費用や知名度だけで判断するのではなく、実際の現場で円滑に運用できるか、緊急時にも安定して食事を提供できるかといった多角的な視点を持つことが大切です。
契約後に「思っていた運用と違った」というトラブルを防ぐためにも、事前に確認しておくべき重要なポイントを順番に解説します。
- 対応している施設形態
- 対象エリアでの食事提供・供給体制
- 対応可能な提供方式(調理手法)
- 費用体系と契約方法
- 安定的な食事提供が可能か
- 企業の信頼性と導入実績
1. 対応している施設形態
まず確認したいのが、自施設と同じ形態での運用実績やノウハウがあるかという点です。介護施設、医療機関、学校、社員食堂、保育園など、施設によって求められる食事の役割や衛生基準は大きく異なります。
利用者の年齢や健康状態に合わせた献立調整ができるか、行事食への柔軟な対応が可能か、そしてアレルギー対策や衛生管理のマニュアルが標準化されているかをしっかりと見極めましょう。多様な施設形態に対応してきた総合力のある会社であれば、自施設のニーズに合わせたスムーズな導入と安定した運用が期待できます。
2. 対象エリアでの食事提供・供給体制
どれほど魅力的なサービスであっても、施設のある地域で安定した供給体制が組めなければ意味がありません。Webサイトで対応可能エリアとされていても、いざ問い合わせると配送ルートの対象外だったり、現地での人手不足を理由に人件費の上乗せや受託拒否をされたりするケースがあります。
特に地方都市や郊外の施設では、自施設がある市町村が確実に提供範囲内であるか、配送ルートに遅延のリスクがないかを確認することが不可欠です。あわせて、現場で急な欠員が出た際に近隣拠点から応援スタッフを派遣できるバックアップ体制があるかも必ずチェックしておきましょう。
それぞれの地方後の給食委託会社は下記の記事で紹介していますので、参考にしてみてください。
>>>北海道エリアの給食委託会社
>>>東京エリアの給食委託会社
>>>大阪エリアの給食委託会社
>>>福岡エリアの給食委託会社
3. 対応可能な提供方式(調理手法)
委託会社が採用している提供方式によって、必要な厨房設備や人件費、食事の柔軟性が大きく変わります。主な調理手法として以下の3つが挙げられます。
現地調理方式
現地調理方式は、委託会社から派遣された調理師などが施設の厨房で直接調理を行う手法です。アレルギー対応や行事食、個別のご要望にも臨機応変に対応できるため、最も柔軟性が高い提供方式と言えます。
クックチル・ニュークックチル
クックチルおよびニュークックチルは、加熱調理した料理を急速冷却して保存し、食事の時間に合わせて現地で再加熱する調理法です。提供時は再加熱作業が中心となるため、少人数のスタッフで効率よく厨房を回すことができ、調理担当者の熟練度による味のばらつきも防げます。この分野では株式会社ナリコマエンタープライズなどが代表的です。
セントラルキッチン
セントラルキッチンは、施設外の大型調理場でまとめて調理を行い、完成した料理を各施設へ配送する方式です。調理工程のほとんどを外部で行うため、自施設での調理コストを大幅に削減できるほか、徹底管理された安全な料理を提供できます。日清医療食品株式会社などがこの方式を広く導入しています。
4. 費用体系と契約方法
委託会社を比較する際は、提示された委託費の範囲と施設側の追加負担を明確にすることが重要です。
委託費は固定費(人件費・管理費)と変動費(食材費)で構成されますが、基本料金の安さだけで選ぶと想定外のコスト膨張につながります。見積もり時には、厨房備品の補充代やシステム利用料などの諸経費が含まれているか確認しましょう。
さらに、特別食・行事食の加算費用、欠員発生時の応援コスト、物価高騰に伴う価格改定ルールなど、現場運用で発生する実質的なコストも考慮が必要です。表面上の金額ではなく、自施設負担を含めた「運用の総額」で比較・選定しましょう。
5. 安定的な食事提供が可能か
病院や介護施設をはじめ、毎日の食事が欠かせない現場では、平時の安定した運用はもちろんのこと、どのような緊急事態であっても食事が止まらない体制を整えておくことが不可欠です。
自然災害の発生や感染症の拡大、物流の停滞といった非常事態が起きた際に、どのようなバックアップ体制が稼働するかを事前に確認しておきましょう。
例えば、非常用電源の確保や陸路が断たれた際の物資運搬ルートの構築、現地に赴いて調理・提供ができるキッチンカーの導入など、会社によって非常時の備えは異なります。単なる備蓄食の準備だけでなく、緊急時における具体的な食事供給体制まで確保している会社を選ぶと安心です。
6. 企業の信頼性と導入実績
利用者の健康や満足度に直結する食事プログラムを外部に委託する以上、その会社が積み重ねてきた実績や企業の信頼性は重要な判断基準となります。
検討時には、受託施設数や契約の継続率といった数値をしっかりと確認しておきましょう。自施設と同等の規模や条件で運用している導入事例があれば、契約後の運用イメージが湧きやすく、導入トラブルや現場とのギャップを未然に防ぎやすくなります。
給食委託会社が撤退する場合の対応策
原材料費や人件費の高騰、調理員の人手不足は給食業界全体で問題となっています。とくに、ここ数年「給食委託会社から突然撤退をつげられた」という話を聞く機会が増えています。給食委託会社から撤退をつげられた場合、まずはしっかりと状況を整理することが大切です。撤退の理由によっては、条件を調整し、引き続き契約を継続できないか交渉してみましょう。
それでも、既存会社の撤退が避けられない場合、病院・介護施設は次の3つの選択肢から今後の方針を決めなければいけません。
- 新規委託先の選定
- 直営での運営移行(自前調理)
- 直営での運営移行(完全調理済み食品導入)
新規委託先の選定
どうしても既存会社の撤退が避けられない場合、複数の給食委託会社から見積もりを取り、新しいパートナーを探してみましょう。
ここで注意しておきたいのが、新規委託先は必ずしもすぐ見つかる訳ではないということです。既存会社と厳しい契約条件のもと運営をしていたり、地域的に人手確保が困難なことが多いです。
新しい給食委託会社が見つかったとしても、将来的に再び撤退する可能性があるということは覚えておきましょう。
直営での運営移行(自前調理)
委託会社が見つからない場合、直営での自前調理に移行する選択肢も考えられます。委託会社に頼らず、自立した体制を築くことができれば、「委託会社の急な撤退」といった状況は回避することができます。
しかしながら、ノウハウが全くない状況から、自前調理を新しく始めるのが困難なことも事実です。調理員の採用が困難な状況下で、スタッフが集まる保証もありません。
そこで、第3の選択肢として、完全調理済み食品の活用を検討する施設が増えてきています。
直営での運営移行(完全調理済み食品の活用)
完全調理済み食品とは、既に食材の下処理から調理まで完了した状態で提供される食品のことを言います。主に冷凍やチルドの形態で流通し、施設側では再加熱や盛り付けのみで提供できるのが特徴です。個人のスキルや経験にたよらず安定した品質の食事を提供することができます。 これから直営に移行する施設の場合でも始めやすい選択肢です。
ここでは3つの選択肢を紹介しました。いずれの場合も、入居者の食事提供に空白期間が生じないよう、移行期間の計画を綿密に立てることが不可欠です。
【2026年9月 最新動向】食料品消費税の1%化と給食委託への影響
給食委託を導入・検討するにあたり、押さえておきたいのが2027年4月から予定されている飲食料品の消費税1%化です。
制度が実施されると、給食にかかるコストは食材の購入分(1%)と、人件費や施設管理費などのサービス分(10%)で税率が区別されるようになります。委託料を一括で支払っているケースでも、1%が適用されるのは食材費に相当する割合(およそ3〜4割)のみです。そのため、事前に請求明細の内訳整理や会計システムの修正などを行っておく必要があります。
軽減税率が適用される具体的な要件や、1%化に備えて現場で進めておくべき対策については、以下の記事で詳しく紹介しています。
出典:飲食料品消費税率の臨時的な引下げ及び就業者負担軽減支援金の導入に関する大綱
まとめ
給食委託会社は利用者・喫食者の目線で美味しい食事を楽しめるように、さまざまなサービスを提供しています。献立作成、発注、調理、提供の一連の厨房業務を代行してくれるため、病院や介護施設にとって重宝すべき存在です。
しかし、昨今の原材料費や人件費の高騰、調理スタッフの人手不足を背景に、給食業界全体で厳しい状況が続いていることも事実です。これから、給食委託会社を探される方は、給食業界全体の状況を理解した上で、提供方式の違いなどを比較して、 自施設に適した会社を検討してみるといいでしょう。
- 委託先からの値上げ交渉に悩んでいる・・・
- 深刻な人手不足で安定した提供が難しい・・・
- 今の運営方式が最適なのか分からない・・・