「住宅基礎って何?」
「住宅基礎工事をお願いしたいけど、どこの業者に頼めばいいかわからない」
このように、住宅基礎工事は、内装や外壁に比べるとイメージしにくいという方が多いでしょう。
そこで今回の記事では、都内・関東の基礎工事業者を紹介し、業者の選び方や工事の工程などを解説していくので、依頼する際の参考にしてください。
ここでは、東京都の基礎・土木工事業者7選を紹介していきます。
力匠株式会社は、土工事・基礎工事をはじめ、躯体・仕上・外構工事まで一貫して行う総合建設業者です。新しい部材や技術を取り入れ、工期の短縮やコスト削減に注力し、常に最高の品質を提供しています。
また、鉄筋工事やコンクリ工事にも対応しており、さまざまな工事に対応可能です。気になる方は、ホームページのお問い合わせページから相談してみるといいでしょう。
力匠の比較ポイント
製品情報
従業員数 | 3名(平成29年11月現在) |
---|---|
対応可能な工事 | 基礎工事・土工事、鉄筋工事、コンクリ工事、型枠工事 |
特徴 | 工期の短縮やコスト削減に努めている |
本社住所 | 東京都町田市真光寺1丁目38-6 |
株式会社M.D.Mは、主に住宅基礎工事を手掛けるスペシャリスト集団です。20代を中心に構成されており、パワーとスピード感があるスタッフが在籍しています。
トラブルなどがあった際は、即対応を心がけているため、急ぎの場合でも安心です。
隣地と建物の間が数センチしかない場合でも、安全かつ最適な施工方法を提案してもらえます。また、鉄筋住宅の基礎にも対応可能です。
M.D.Mの比較ポイント
製品情報
従業員数 | 要問合せ |
---|---|
対応可能な工事 | 戸建て基礎工事、地下構造・半地下構造、とび、土木工事、外構工事 |
特徴 | パワーとスピード感がある |
本社住所 | 東京都立川市西砂町1-79-11 |
株式会社フェニックスは建設工事事業の他に、不動産仲介事業や設計・コンサルティング事業などを展開している会社です。
徹底された安全への取り組みで、高い品質を提供してもらえます。また、適正な工期策定と管理を行っており、徹底した原価追求による最適なコストパフォーマンスを実現可能です。
店舗内装工事(飲食店・物販店・美容室など)や、ビル・マンション新築工事などにも対応できるので、気になる方は一度相談してみるといいでしょう。
株式会社フェニックスの比較ポイント
製品情報
従業員数 | 要問合せ (一級施工管理技士1名、一級建築士1名、二級施工管理技士1名、宅地建物取引士2名) |
---|---|
対応可能な工事 | 建築工事業、内装仕上げ工事業、土木工事業、 舗装工事業、造園工事業、水道施設工事業、 とび工事業、管工事業、解体工事 |
特徴 | 徹底された安全への取り組みで高い品質を提供 |
本社住所 | 東京都新宿区新宿5丁目4−1 |
有限会社工藤工業は鉄筋工事のプロフェッショナルであり、常に安全・品質・育成・労働災害防止に取り組んでいる会社です。
ホームページには、在籍スタッフの写真とプロフィールが紹介されているので安心して依頼できるでしょう。
また、ホームページの問い合わせページから相談・無料見積もりができるので、気になる方は気軽に問い合わせてみるといいでしょう。
工藤工業の比較ポイント
製品情報
従業員数 | 18名 |
---|---|
対応可能な工事 | 鉄筋工事一式・住宅基礎工事一式 |
特徴 | 鉄筋工事のプロフェッショナル集団 |
本社住所 | 東京都江戸川区篠崎町1-30-14 |
ヨシキテック株式会社は、東京付近で鋼管杭工事・地盤改良工事の設計から実施まで担当している業者です。地盤調査から設計・施工まで請け負っています。
難しい施工でもお客様のニーズを理解して工期を適正に守り、しっかりと工事を実施してもらうことが可能です。
土木工事現場での実績が豊富にあり、細心の注意を払って困難な現場でも丁寧に作業してもらえるので、質問や見積もりだけでも気軽に問い合わせてみるといいでしょう。
ヨシキテックの比較ポイント
製品情報
従業員数 | 要問合せ |
---|---|
対応可能な工事 | 鋼管杭工事(大臣認可工法)、地盤改良工事(深層混合処理工法(柱状改良)、 浅層混合処理工法(表層改良))、山留工事、標準貫入試験、 各種土質試験、スクリューウエイト貫入試験、 平板載荷試験、建物沈下測定、沈下修正工事 |
特徴 | 土木工事現場での実績が豊富 |
本社住所 | 東京都杉並区上井草2-35-12 |
有限会社楠土建は、数多くの実績と高い技術力を活かした基礎工事に定評がある会社です。木造・鉄骨住宅基礎・RC造住宅・地下室・地下車庫・擁壁など、コンクリート工事全般に対応しており、最近では地下室付き基礎工事を多く施工しています。
また、足場工事や解体工事、外構・駐車場工事にも対応可能です。ホームページには豊富な施工実績が掲載されているので、気になる方は参考に見てみるといいでしょう。
楠土建の比較ポイント
製品情報
従業員数 | 5名 |
---|---|
対応可能な工事 | 基礎工事、足場工事、解体工事、外構・駐車場工事 |
特徴 | 数多くの実績と高い技術力を活かした基礎工事 |
本社住所 | 東京都荒川区西尾久4-24-8 |
安里興業は、基礎工事に特化した専門会社です。納期に圧倒的な自信を持っており、層の厚いチームプレーで工事に取り組んでいます。また、悪天候の際も工事全体を中止にすることはなく、悪天候でもできる作業を進めることで、全体のスケジュールに遅れが発生しないように対応可能です。
基礎工事は、50年経っても揺るがない基礎づくりを徹底しているため、安心して依頼できます。また、現場のスタッフはコミュニケーション能力が高く、会話がしやすいと評判です。
安里興業の比較ポイント
製品情報
従業員数 | 11名 |
---|---|
対応可能な工事 | 基礎工事全般、解体工事 |
特徴 | 納期を守ることを徹底している |
本社住所 | 東京都西東京市栄町1-8-13 ネクステージひばりヶ丘201号室 |
ここからは、基礎工事業者の選び方を解説していきます。基礎工事業者を選ぶ際は、以下の2点に注意して選ぶようにしましょう。
基礎工事は、その質が建物の安全性や耐久性を左右します。そのため、業者が土地に合った基礎工事ができるかどうかは非常に重要です。
詳しくは後述しますが、基礎工事には布基礎やベタ基礎などの種類があり、土地によって適している工事の種類は異なります。
また、地盤改良工事の有無によっても状況は異なるので、基礎工事を依頼する際は、その地域に詳しい業者に依頼するようにしましょう。
土地の状況やどのようなコンクリートを使用するかなど、その都度、基礎工事は変わります。気候によってコンクリートの乾きも違ってくるので、豊富な経験とノウハウが必要です。
そのため、基礎工事を依頼する際は豊富な実績がある業者を選ぶようにしましょう。ホームページに掲載されている施工実績も参考にするといいです。
ここでは、基礎工事の基本的な知識をそれぞれ解説していきます。
基礎工事には、主に以下の4種類があります。
以下でそれぞれ詳しく解説していきます。
杭基礎は、柔らかい地盤や弱い地盤に用いられます。杭基礎工事には支持杭と摩擦杭があり、支持杭は柱状改良や鋼管杭などの長い杭を硬い地盤まで打ち込み、基礎を作るものです。逆に摩擦杭は、硬い地盤までは打ち込みません。
凸凹形状の杭を使用して地盤に打ち込み、杭と土の間に生じる摩擦で基礎を支えるようになっています。これは、杭を硬い地盤まで打ち込めない場合に用いられる方法です。
また、摩擦杭はベタ基礎や布基礎と併用して用いられることが多い方法だということを覚えておきましょう。
ベタ基礎は、コンクリートで床下全面を覆うことで、基礎全体で建物から地盤に力が伝わるようにします。直接基礎の1種で、地盤に直接基礎を作る方法です。
ベタ基礎は、地盤が弱かったり柔らかかったりする場合でも工事ができます。コンクリートを多く使用することになりますが、そのぶん土を掘る量と型枠の使用量は多くありません。
布基礎はベタ基礎同様、直接基礎の1種です。壁の下や柱に基礎を設置する方法で、地盤の強度が大きくても使用できます。
ただし、布基礎は床下に土がむき出しにされた状態になるので、湿気が溜まらないように対策を行う必要があるので覚えておきましょう。
独立基礎は、直接基礎の1種です。主要の柱の下にのみ基礎を作ります。布基礎よりも設置面が小さく、地盤の強度が大きい土地にのみ使用可能です。最近の住宅基礎ではあまり採用されていません。しかし、住宅以外の建物では、独立基礎が使われる場合が多いです。
基礎工事には上記のような種類があり、住宅基礎だけではなくガレージにも基礎工事が必要です。ガレージの基礎工事に関しては、以下の記事を参考にしてください。
ここでは、基礎工事の工程を以下の6つのステップに分けて解説していきます。
地縄張りは、土地内に縄やビニール紐などを張り、建物の位置を確認する作業です。遣り方を出す前の大切な工程となります。
遣り方は基礎の高さや図面上の建物の位置などを、実際の土地に反映させるための仮設物です。この工程は「遣り方を出す」と呼ばれ、建物の正確な位置を定める大切な作業となります。
掘削工事は、根切りとも呼びます。パワーショベルなどの重機を使用して、基礎の底となる地盤まで土を掘り起こす作業です。基本的に土留め工事や排水工事などと並行して、数回に分けて行われることが多いので覚えておきましょう。
基礎工事の中でもっとも時間がかかる工程で、掘削工事中に既存の配管が見つかった際は手掘りなどの対応が必要で、そうなるとさらに費用と時間がかかります。
掘削工事の後は、建物の基礎を配置する地面に砕石を敷き詰めていきます。砕石は細かく砕いた石のことで、地面を固めて建物が沈まないようにするために必要なのが砕石です。この地面を固める作業のことを地業と言います。
地業は、機械を使用して転圧(締め固めること)を行い、石の密度を高めて地面を固めていく作業です。建物の負荷によって地盤沈下をおこさないようにする必要があります。
砕石敷きが終わった後は、砕石の上に湿気を防ぐ防湿シートを敷き、基礎の外周部分に捨てコンを流し込みます。
捨てコンは、実際に建物が建つ場所を確認するための位置を示すものです。この後の工事を進めるために大切な作業であり、コンクリートが乾くまでは数日かかります。
基礎を鉄筋コンクリートで作るためには、格子状の鉄筋を組み立てる配筋工事が必要です。配筋は基礎の強度に大きくかかわるもので、建築基準法などで細かいルールが定められています。
配筋工事の後は配筋を使ってコンクリートを流していきますが、その際は型枠が必要です。型枠には、木製や鉄製などの枠が使用されます。
設計図に沿って型枠は組み立てられ、型枠組みが終わったらコンクリート打設の前に、アンカーボルトという建物の構造材と基礎をつなぐ金属製の部材を設置する流れです。
そこまでの工程を経てようやく型枠の中にコンクリートを流し込む「コンクリート打設」を行います。
コンクリート打設の後、型枠を外すまでは数日置きます。その後、型枠を外し(脱型)、コンクリートに異常がないか確認する作業が必要です。アンカーボルトのズレや曲がりなどはしっかりと確認しておかなければなりません。
ここまでの工程を経てようやく基礎工事が完成します。
基礎工事の単価相場は、単価は1㎡当たり15〜20万円ほどです。しかし、基礎工事の価格相場にはさまざまな見解があり、非常に幅がある数字になります。
エリアや設計内容によっても大きく変動するので、あくまで目安として覚えておきましょう。
以下では、基礎工事についてよくある質問に回答していきます。
A:基本的には、基礎工事中に雨が降っても問題ありません。コンクリートを固める際、乾燥させる必要があると認識している方が多いです。しかし、コンクリートが固まるのは乾燥によるものではなく、水とセメントによる化学反応によって固まるので、雨が降っても問題ありません。
A:基礎工事にはおよそ1か月程度かかり、戸建て住宅全体は6か月程の期間を要します。
ここまで読んで、住宅基礎のイメージは掴めたと思います。想定より工程が多いと思った方もいるでしょう。基礎は建物を建てる上で非常に重要なので、そのぶん工程も多くなります。
今回の記事では、おすすめの住宅基礎工事業者も紹介しました。また、業者の選び方や工事の工程も解説したので、記事の内容を参考に依頼を検討してみてください。