「カーポートの設置費用は一体どれくらいなの?」
「メーカーによってカーポートの価格は異なるの?」
本記事では、カーポートの設置にかかる費用について詳しく解説していきます。
さらに、各メーカーのカーポートの特徴や、カーポートを修理・改修する際の費用についてもまとめていますので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
カーポートの設置費用の相場は、車の収容台数によって異なります。
以下は一般的なカーポートの設置費用の目安です。
1台 | 約140,000円〜 |
---|---|
2台(片支持タイプ) | 約320,000円〜 |
2台(両支持タイプ) | 約670,000円〜 |
3台タイプ | 約550,000円〜 |
4台タイプ | 約2,000,000円〜 |
なお、カーポートの本体価格は、一般的にカタログ価格よりも40%〜60%割引されるケースが多いです。
工事費用は設置するモデルや場所によっても前後するため、正確な金額を知るためには業者に見積もりを依頼する必要があります。
カーポートを設置する際、「本体価格」「工事費用」「建築確認申請費用」の3つの費用が発生します。
それぞれの費用について、次項で詳しく説明していきます。
まず、カーポート本体の費用が発生します。
カーポートの本体価格は、車の収容台数や機能性、デザイン性などによって大きく異なります。
後述する各メーカーの価格を参考にしてください。
カーポートの設置工事には、柱を建てるための掘削や基礎工事、屋根の組み立てなどの作業が含まれます。
工事費用はカーポートのサイズによって異なり、一般的な工事費用の相場は以下の通りです。
10平方メートル以上のカーポートを設置する場合、建築確認申請が必要です。
また、カーポートの設置場所が防火地域または準防火地域に該当する場合も建築確認申請を行わなければなりません。
建築確認申請の費用は、自身で行う場合は1万〜2万円程度、業者に依頼する場合は10万円程度が目安です。
本項では、カーポートの主要メーカーであるYKK、LIXIL、三協アルミの各社のカーポート価格をご紹介します。カーポートを検討するにあたり、「低価格に抑えたい」「耐風・耐雪を重視したい」「デザインを重視したい」など、さまざまな要素を考慮することが重要です。そこで、要素別に各メーカーのモデルの特徴とカタログ価格をお伝えしていきます。
本項では、低価格で設置できるカーポートを紹介します。
おすすめのモデルは以下の4つです。
それでは見ていきましょう。
YKK APのアリュースシリーズは、スリムなデザインであらゆる車種や住宅のデザインにマッチしやすいカーポートです。強度のあるアルミ素材を使用しており、耐久性にも優れているため、安心・安全に長く使い続けられます。
またサイズバリエーションも豊富で、変形敷地にも対応できる柔軟性の高さも魅力です。
なお、アリュース600タイプの1台用(片支持・2本柱タイプ)のカタログ価格は272,900円〜です。
ファクトポートは、シンプルなデザインで屋根下のスペースを有効活用できるカーポートです。片側2本柱仕様のため、車の乗り降りの際にドアぶつかりの心配がありません。
特筆すべきは、奥行と高さを車種や使い勝手に合わせて選べる点です。方丈を取り除いた設計のため、車庫空間を最大限に有効活用できます。
なお、ファクトポートの1台用(片支持・2本柱タイプ)のカタログ価格は182,300円〜です。
三協アルミのカムフィエースは、低価格ながら機能性と使い勝手のよさにこだわった、コストパフォーマンスの高いカーポートです。高さのある車種や、間口方向に3台まで駐車が可能なモデルも展開しています。
隣地境界から80mmの設置にも対応しており、カースペースに限りがある住宅でも設置できます。
なお、カムフィエースの1台用(片支持・2本柱タイプ)のカタログ価格は260,800円〜です。
フォーグは、カーポートの後部に2本の柱を備えた、後方支持タイプのカーポートです。片側1本柱のため、ワンボックスカーや福祉車両も乗り降りがしやすいユニバーサルなデザインです。
前側に柱がないため見通しがよく、駐車や玄関への行き来がスムーズに行えます。また、カーポートのカラーバリエーションはベースの3色に加えて木調色も展開しているため、和洋どちらの住宅様式にも調和するデザインです。
なお、フォーグの1台用(後方支持・2本柱タイプ)のカタログ価格は525,800円〜です。
本項では、耐風性や耐雪性に優れたカーポートを紹介します。
おすすめのモデルは以下の5つです。
それでは見ていきましょう。
YKK APのエフルージュ FIRST シリーズは、高い耐風性能と耐雪性能、意匠性を兼ね備えたカーポートです。積雪地域向けには、風速46m/秒の耐風性能や、150cm相当の耐雪性能を持つモデルもラインナップされています。
また、軒先に向かって低くなる設計で風雨の吹き込みを抑え、フラットかつシャープな屋根枠は開放感と軽快さを演出します。リブ加工や木彫ラミネートのデザインも展開しており、住宅トレンドに対応が可能です。
なお、エフルージュ FIRST シリーズの1台用(片支持・2本柱タイプ)のカタログ価格は276,400円〜です。
LIXILのカーポート SWは、業界最高水準の耐風圧強度風速46m/秒相当が標準仕様です。積雪地にも適しており、積雪30cm相当または50cm相当の耐積雪性能を持つタイプを展開しています。
折板カーポートならではの直線的で骨太なデザインが魅力で、カーポートの梁や屋根は延長・連結が可能です。異形敷地にも対応ができるため、カースペースを最大限に活用できるでしょう。
なお、カーポート SWの1台用(4本柱タイプ)のカタログ価格は337,300円〜です。
フーゴは耐風圧強度風速42m/秒相当が標準仕様で、耐積雪強度は50cm相当まで対応が可能です。カーポートの屋根は前下がりに勾配がついているため、雨や雪の吹き込みや雨はね、落雪を防止します。
さまざまな外観にマッチする3つのスタイルと、ベーシックなアルミ形材色からスタイリッシュな木彫色までの幅広いカラーバリエーションを展開しています。さらに、紫外線カット機能や熱線吸収機能などがついた屋根材も用意されており、用途に応じて素材を選べるのも嬉しいポイントです。
なお、フーゴの1台用(片支持・2本柱タイプ)のカタログ価格は295,500円〜です。
三協アルミのカーポート G1-Rは、耐積雪量50cm〜200cm相当の強度を誇ります。風速46m/秒相当の耐風圧性能も備わっており、豪雪地帯でも安心のカーポート設計です。
スッキリとしたデザインの屋根やフレームは安定感があり、デザイン性も兼ね備えています。さらに、屋根材には耐食性のあるガルバリウム鋼板を使用しているため、さびにくいのも嬉しいポイントです。
なお、カーポート G1-Rの1台用(4本柱タイプ)のカタログ価格は512,700円〜です。
耐風・耐雪性能とデザイン性の両方を実現したい方には、スカイリードZがおすすめです。屋根には中桟なしの構造と透過性のある屋根パネルを採用し、明るいカースペースを実現します。
耐風圧強度は風速46m/秒相当で、耐積雪量は50cm・100cm・150cm相当の3つの仕様から選択が可能です。さらに、「延長梁」や「入隅納まり」など、さまざまな敷地に対応できるタイプも展開しており、用途に合わせて効果的にカースペースを活用できます。
なお、カーポート スカイリードZの1台用(4本柱タイプ)のカタログ価格は632,900円〜です。
本項では、デザイン性の高いカーポートを紹介します。
おすすめのモデルは以下の7つです。
それでは見ていきましょう。
LIXILのカーポート SCは、グッドデザイン賞を受賞したシンプルなデザインが魅力です。屋根そのものを構造材とした“中骨レス”のデザインが魅力で、ネジやボルトなどのパーツや雨樋が外側から見えないように設計されています。
住宅の外観になじむカラーや質感を展開しており、屋根材と柱を異なる色で組み合わせたツートン・コーディネートも可能です。また、アルミ製の屋根材は高い遮光性を持ち、夏の温度上昇を抑える効果も期待できます。
なお、カーポート SCの1台用(片支持・2本柱タイプ)のカタログ価格は479,700円〜です。
アーキフィールドは、柱の内側にサイドパネルを設置することで一体感を演出し、”もう1つの部屋”として空間を楽しめます。また、屋根を上から吊り上げたフラットルーフや中骨レス構造で、見た目の美しさも実現できます。
カーポート屋根の内側にスリット照明やダウンライトの設置が可能です。夜間は安心感を得られるだけでなく、車を輝かせる効果もあり、高級感あふれるエントランスとなるでしょう。
なお、アーキフィールドの1台用(4本柱タイプ)のカタログ価格は1,014,000円〜です。
YKK APのエクスティアラ ルーフは、グッドデザイン賞を獲得したデザイン性の高いカーポートです。住宅との調和を重視しており、“第三の屋根”としての役割を果たします。
耐風圧性能風速46m/秒の強度も持ち合わせている点も魅力です。重厚感のある屋根は駐車スペースとしてはもちろん、家族団らんの場やペットスペースとしても活用できます。
さらに、ダウンライトやアッパーライトなどの照明も構造に組み込まれており、上質でドラマチックなカーポート空間を演出できるでしょう。なお、エクスティアラ ルーフの1台用(4本柱タイプ)のカタログ価格は3,374,400円〜です。
ジーポート Proは、デザイン性と耐積雪・耐風性を両立したカーポートです。耐積雪性能は最大300cm、耐風性能は風速62m/秒と、業界トップクラスの強度を誇り、積雪や台風の被害から守ります。
また、重々しさを感じさせないシンプルで洗練されたデザインも魅力的です。11種類の組み合わせパターンが用意されており、住宅に合った理想的なデザインを実現できます。
なお、ジーポート Proの1台用(4本柱タイプ)のカタログ価格は655,400円〜です。
三協アルミのカーポート アトラードは、駐車スペースだけでなく、エントランスやガーデンテラスなど多目的な用途で活用できます。天井材やサイドパネルには木彫色を採用しており、上質感のある空間を演出できます。
また、サイドパネルをたて格子スクリーンにするオプションもあり、ちょうどよい採光や通風を取り入れるのに最適です。周囲の視線からプライベートタイムを守ることもでき、より快適な空間を実現できるます。
なお、カーポート アトラードの1台用(8本柱タイプ)のカタログ価格は2,778,900円〜です。
曲線を描いた屋根が特徴のエアロシェードは、視界の広がりを感じられるデザインです。雨樋は内蔵式で、カーポートの全体的なフォルムに無駄がありません。
屋根パネルには、耐衝撃強度を上げたり、紫外線や直射日光を軽減させたりできる種類が用意されています。屋根パネルは3種類のタイプと3色のカラー展開があり、用途に合わせて選択が可能です。
なお、エアロシェードの2台用(4本柱タイプ)のカタログ価格は2,173,500円〜です。
M.シェードIIは背面支持スタイルの「上吊りタイプ」と、フレームに屋根を乗せたスタイルの「梁置きタイプ」の2つのスタイルを展開しています。どちらのスタイルも雨樋の露出を抑え、屋根枠が目立たないデザインです。
梁置きタイプの場合、業界最長である最大間口12mに対応できるため、カースペースだけでなく、外観全体のトータルデザインを演出できます。
なお、M.シェードIIの1台用(梁置き・片支持タイプ)のカタログ価格は719,000円〜です。
ここまで、カーポートの設置にかかる費用についてお伝えしました。
実は、カーポートは設置して終わりではなく、場合によっては設置後も費用が発生するケースもあるのです。
次項では、カーポートの設置後にかかる費用の内容と金額について説明していきます。
カーポートの設置後、修理や改修が必要になるケースもあることは覚えておきたいところです。
具体的に以下のようなケースで設置後も費用が発生します。
それぞれの項目を解説していきます。
カーポートの屋根を延長することで、車の収容台数を増やしたり、カーポートからアプローチまで雨に濡れずに移動できるようにすることができます。
カーポートの屋根を延長する場合、以下の方法が一般的です。
なお、カーポートの屋根を延長する場合の費用は、一般的に約20万円〜となるケースが多いです。
カーポートの屋根幅を減らしたいのなら、屋根のカットが可能なモデルを選ぶとよいでしょう。
カーポートの屋根をカットする場合、以下の方法が一般的です。
屋根のカットの費用相場は約8,000円です。
ただし、斜めにカットする必要がある場合や変形敷地に合わせる場合は、費用が相場より高くなるケースがあります。
カーポートの屋根が経年劣化や台風、雪などの影響で破損した場合、交換または修理が必要です。
屋根を丸ごと交換するのか、一部を張り替えるだけなのかによって費用は大きく異なります。
また、屋根の材質によっても費用は前後することも覚えておくとよいでしょう。
一部の屋根を交換する場合、費用相場は約13,000〜35,000円ですが、具体的な条件や材質によって相場は変動します。
カーポートの柱を交換または修理する場合、屋根を解体したり柱を掘り起こしたりといった大掛かりな工事が発生します。
また、再び屋根を組み立て、柱を元に戻す作業も必要です。
柱の交換もしくは修理の費用相場は、約7万〜18万円ですが、具体的な状況や工事の規模によっては相場が異なるケースがあります。
既存のカーポートにサイドパネルを後付けする場合の費用は、車1台分のスペースあたり約10万〜15万円が一般的です。
ただし、パネルの枚数や素材によって費用は前後するため注意してください。
カーポートに太陽光パネルを後付けする場合、1台用のカーポートあたりの費用相場は約150万円〜です。
ただし、太陽光パネルの重量は1枚あたり約15kgあるため、設置するカーポートは耐風・耐雪性の高いモデルが望ましいです。
カーポートには土砂やスス、花粉や鳥の糞などの汚れが付着していることが多く、放置したままではカーポートの寿命を縮めてしまいます。
そのため、カーポートの定期的な清掃は、劣化を防ぐためにも非常に重要です。
カーポートの形状や汚れの状態によって変動しますが、1台用のカーポートの場合、雨樋清掃は約5,000円〜、屋根清掃は約15,000円が費用の目安です。
既存のカーポートの撤去やリフォームの際には、一度カーポートを解体する必要があります。
一般的に、1台用のカーポートの解体費用の相場は2万〜3万円程度です。
また、カーポートの解体に伴い、基礎の撤去作業が発生するケースもあります。
その場合、基礎の撤去費用は一般的に7,000〜8,000円程度であることが多いです。
カーポートをガレージに改築することで、安全性や防犯性の向上、さらに収納スペースの増加などのメリットが挙げられます。
カーポートをガレージに改築する場合、一般的な費用は100万円以上かかるケースがほとんどです。
また、カーポートをガレージ化する際は建築確認申請が必要な場合があります。
建築基準法や地域の建築条例に基づき、適切な手続きを忘れずに行いましょう。
さらに、固定資産税が発生する場合もあるため、施工前は専門業者によく確認することをおすすめします。
カーポートの中には、屋根部分をウッドデッキとして活用できるモデルもあります。
カーポートとしての役割に加え、バルコニーとして空間を有効活用することで、生活の幅が広がるでしょう。
ウッドデッキ付きのカーポートには、「壁付型」と「独立型」の2種類があります。
壁付型は建物の外壁と接続しており、住宅の2階から出入りが可能です。
一方、独立型は建物の外壁と接続しておらず、デッキへ上り下りするための階段が設置されています。
なお、ウッドデッキ付きのカーポートの新設費用は、カーポートのサイズによって大きく異なります。
一般的に、1台分用のウッドデッキ付きカーポートの費用相場は、120万〜180万円です。
また、壁付型か独立型かによっても費用は変動し、一般的には壁付型のほうが費用が高くなる傾向があります。
本記事では、カーポートの設置にかかる費用について詳しく解説しました。
カーポートの費用は本体価格に加え、工事費用や場合によっては建築申請費用が発生する場合があります。
また、カーポートの選択要素としては車の収容台数以外にも、価格、機能性、デザイン性などがあるため、予算や用途に合わせて選ぶことが大切です。
さらに、カーポートの設置後には、修理やリフォーム、清掃などにも費用がかかることを覚えておきましょう。
また、カーポートのガレージ化やウッドデッキ付きカーポートの新設などの特殊な改築を行う場合は、それに伴う費用や手続きにも注意が必要です。
建築確認申請や固定資産税の変更などが必要な場合もあるため、専門業者や建築士に相談することをおすすめします。