スチコンの導入を検討するにあたり、下記のようなお悩みをお持ちではないでしょうか?
「製品数が多くてどれを選べばいいかわからない」
「とにかくおすすめの製品を手っ取り早く知りたい」
「スチコンの選び方がわからない・・・」
本記事では、そういったお悩みを持つ方向けに「人気スチコンの紹介」や「各メーカーの特徴解説」を行っていきます。
また、スチコンを選ぶにあたり、悩ましいポイントのひとつである「メーカー直購入(新品購入)」と「中古購入」、結局どちらがおすすめなのかという点についてもわかりやすく解説しています。なお、本記事はスチコンの導入を検討している介護施設・病院とやり取りしている専任のコンシェルジュが執筆しています。
スチコンの導入を検討されている方はぜひご一読ください。
まず最初に、お客様から特に人気のスチコンを6種類ご紹介いたします。
メーカー | タニコー | マルゼン | ニチワ電機 | フジマック | コメットカトウ | ホシザキ |
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商品(シリーズ)名 | 卓上スチームコンベクションオーブン5段 | スーパースチームエクセレントシリーズ SSCX-05MD | スチームコンベクションオーブン SCOS-610RY-R(L) | iCombi Pro FICPXS 電気式 | CSXHシリーズハイエンドモデル CSXH-GW61 | クックエブリオ MIC-5HTC-G |
価格 |
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1,480,000円(税抜) | 要お問い合わせ | 1,755,000円(税抜) | 2,600,000円(税抜) | 要お問い合わせ |
外形寸法(mm) | W700×D590×H660 | W680×D565×H685 | W1035×D655×H1395 | W655×D621×H595 | W870×D770×H861 | W750×D560×H685 |
庫内開口寸法(mm) | W352×H360 | W375×D390 | W575×D500 | 要問合せ | W411×D661 | W350×D413 |
棚段数 | 5段(2/3ホテルパン) | 5段(2/3ホテルパン) | 6段(1/1ホテルパン) | 6段(2/3ホテルパン) | 6段(1/1ホテルパン) | 5段(2/3ホテルパン) |
重量 | 90kg | 86kg | 180kg | 67kg | 150kg | 100kg |
自動洗浄機能 | 〇(オプション) | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
お問い合わせ |
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まず最初に、スチコンを「メーカー直購入(新品購入)」した場合と、「中古品を購入」した場合の違いを説明していきます。
中古で中古品販売業者から購入した場合の特長はとにかく価格が安いことです。新規開業などコストを抑えたい方は中古品を選ぶ方も多いです。
ただし中古品の場合、保守サポート力がメーカーに比べて劣っているのに加えて、中古のため故障や不具合の発生率も高いです。「不具合が起きた際にすぐに修理に駆けつけてくれないことが続いたので、結局新品に入れ替えた」という店舗も多く、長期的に見るとトータルコストが高くなるケースがしばしば見受けられます。
またリースでの分割購入も基本はできないので、一括で50万円~100万円程度支払う必要があり、初期投資を抑えたいという目的にもあまり添えない場合が多いです。
気に入ったメーカーから直接、新品製品を購入した時、確かに価格は中古より高くなります。
ただしその場合、まず製品が新品なので性能が高く、故障や不具合の発生率も低いです。加えてメーカーの抜群の保守・サポート力により、故障や不具合が発生した際も安心です。
さらに製品バリエーションも豊富なため、「欲しい製品がない。。。」といったことがほぼありません。店舗に最適な製品を選ぶことができます。
また、リースが可能なので、月々数万円の分割払いでスチコンを導入をすることができます。新規開業などで初期投資を抑えたい方にはピッタリの方法です。
額面上の価格は確かに中古の方が安いですが、リースの有無や保守、故障の発生率から考えると、「初期投資」、「トータルコスト」ともに新品の方がお得というケースが多いです。
店舗運営の考え方にもよりますが、まずは一度気に入ったメーカーから直接製品を購入してみてはいかがでしょうか。
ここからは、具体的にスチコンメーカー6選の紹介をします。スチコンの導入を検討されている方は、ぜひ参考にしてください。
卓上スチームコンベクションオーブン5段は、5段サイズで業界最高水準のスチーム量が特徴です。小型店舗にも置ける省スペース設計かつ大容量の調理が可能になり、多様な調理設定でクオリティの高い仕上がりが実現します。
パワフルスチームで食材への加熱を短時間に行え、調理時間も短縮できるのがメリットです。庫内は2段階可変棚により、65mmホテルパンが全5段収納可能。棚位置を変更できるため、焼成物に適した20mmの薄型ホテルパンにも対応できます。
ファンスピード調整機能は庫内の風量を食材に合わせて4段階に調節でき、風に影響を受けやすい食材に最適です。双方向により食材に均一に熱を伝え、焼いたり蒸したりする際のムラを軽減します。
また、操作パネルは機能が充実しておりシンプルで使いやすい設計です。アイコンデザインを全てリニューアルし、初めて使用される方にもわかりやすいデザインにするとともに、視認性と可読性に優れていて読みやすいユニバーサルデザインフォントを採用しています。
庫内自動洗浄はオプションですが、汚れの度合いに応じて3段階の洗浄モードがあるのが特徴です。洗剤を投入して庫内洗浄モードをスタートすれば、洗浄からすすぎ・乾燥までを自動運転し、庫内を常に清潔な状態に保ちます。
卓上スチームコンベクションオーブン5段の比較ポイント
スチームコンベクションオーブン SCOS-610RY-R(L)
価格 | 要お問い合わせ |
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外形寸法 | W1035×D655×H1395 |
重量 | 180kg |
自動洗浄機能 | 有 |
スーパースチームエクセレントシリーズは、7インチカラー液晶タッチパネルの使いやすさと、オート調理やマルチ調理機能、高機能化した庫内自動洗浄など豊富な機能を備えたシリーズです。
タッチパネルでは、設定した温度や時間での調理状況がすぐにわかります。オート調理やマルチ調理の設定も視覚的に分かりやすく、庫内自動洗浄時にはイラスト付きガイダンスも表示されるので、だれでも簡単に豊富な機能を使いこなせます。
また、複数のメニューを同時に調理し、さらなる効率化を実現しました。調理時間を短縮し少人数での調理が可能です。個別に調理していたメニューを複数同時に行えるので、トータルの作業時間を短縮できます。
効率化のため少人数でのオペレーションも可能で、人手不足対策に大変有効です。さらに、庫内の自動洗浄機能では、洗浄から乾燥までを全自動で行えます。タッチパネルでコースを選択して庫内にタブレット型の固形洗剤を置くだけで手間がかりません。
スーパースチームエクセレントシリーズの比較ポイント
スーパースチームエクセレントシリーズ
価格 | 1,480,000円(税抜) |
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外形寸法 | W680×D565×H685(mm) |
重量 | 86kg |
自動洗浄機能 | 有 |
スチームコンベクションオーブンは、スチーマーモードや自動加湿オーブンモード・オーブンモードで蒸し、焼き、真空調理といった幅広いメニューに対応できます。
RYシリーズは調理にあわせて調理時間をコントロールする 自動調理機能など様々な機能を搭載したハイスペックタイプです。1,000ものメニューを画像と共にプログラム登録可能で、調理法や食材からメニュー選択できます。
あらかじめ登録されているメニューをそのまま利用することも可能です。新しいレシピの登録はスチコンに記録することもできるうえ、パソコンからも専用の管理ソフトを使用しUSBを介してスチコンに登録することもできます。
また、庫内の各棚段をタイマー管理しながら加熱が行える便利なシェルフ機能が特徴で、調理温度が同じメニューであれば、取り出し時間を変えるだけで一緒に加熱することも可能です。
スチームコンベクションオーブンの比較ポイント
スチームコンベクションオーブン SCOS-610RY-R(L)
価格 | 要お問い合わせ |
---|---|
外形寸法 | W1035×D655×H1395 |
重量 | 180kg |
自動洗浄機能 | 有 |
iCombi Proは、料理をよりクリエイティブにする知的調理システムで、スピードや生産性・省エネ性がアップした上位モデルです。業種や業態に関わりなく、用途や設置環境に合わせて選べるラインナップが充実しています。
6つの食材と5つの調理方法を選択して希望の仕上がりを決めれば自動調理が実現するので、効率が大幅に向上します。調理の過程は常にパネルに表示されるので安心です。
庫内は段ごとに異なる食材を投入して同時に調理できます。あらかじめ登録されたメニューを各段に設定するだけの簡単操作がメリットです。また、最速洗浄モードを搭載した自動洗浄機能が特徴で、庫内の汚れを自動識別し最適な洗浄モードを通知してくれます。
洗浄の際にはリン酸塩を含まない固形洗剤を使用するので安全安心です。さらに、庫内センサーの相互作用やアクティブな除湿・対流が最適化された庫内形状・高品質なファンホイールが調理時間を短縮し、省エネルギーで高い生産性と最適な仕上がりを実現します。
iCombi Proの比較ポイント
iCombi Pro FICPXS 電気式
価格 | 1,755,000円(税抜) |
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外形寸法 | W655×D621×H595(mm) |
重量 | 67kg |
自動洗浄機能 | 有 |
CSXHシリーズハイエンドモデルは、クッキングガイド”INFINIConcierge”や全自動洗浄機能”WashmaStarに「おかえり洗浄機能」を追加した最新シリーズとなります。
おかえり洗浄コースでは、換気設備とガスの元栓を閉めた状態での洗浄が可能。洗浄終了後は自動で主電源OFFとなるので安心です。自動洗浄で使用する洗剤とリンス剤はメーカー専用品で、毎日洗浄を行えば清潔な庫内を保ちつつ軟水器の設置も不要となります。
クッキングガイド”INFINIConcierge”では、コメットカトウのオリジナル100レシピを含め、最大9工程の加熱を999メニュー画像つきで登録可能です。また、調理量に応じて調理時間を最適化するコンビタイムキーパーも搭載しており、加熱時間の自動記録を行い、HACCP 運用をバックアップします。
さらに、10.1インチの大型のタッチパネルを採用し、ダイヤルもなくスタイリッシュな外観が特徴です。
CSXHシリーズハイエンドモデルの比較ポイント
CSXHシリーズハイエンドモデル
価格 | 定価2,600,000円(税別) |
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外形寸法 | W870×D770×H861(mm) |
重量 | 150kg |
自動洗浄機能 | 有 |
クックエブリオは、調理作業途中でも操作しやすい7inchのタッチパネルを採用しています。上から下へと流れる操作手順を意識したボタンやパネルのレイアウトは、初めての方でも直感的に使えるのが魅力です。
また、使用後のお手入れを完全自動化し、庫内の丸洗いから乾燥までボタンを押すだけで済ませられるので、機器を衛生的に保つことができます。
さらに、美味しさにこだわり、低温コンビ・デルタ調理・多段調理・手動加湿・ダンパー開閉機能・風量調整・ 庫内ファン正逆回転の7つの調理制御を搭載しているのが特徴です。
クックエブリオの比較ポイント
クックエブリオ MIC-5HTC-G
価格 | 要お問い合わせ |
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外形寸法 | 幅750×奥行560×高さ685mm |
重量 | 100kg |
自動洗浄機能 | 有 |
小型のスチコンをお探しの方は小型スチコンのおすすめ7選|サイズ・機能について徹底比較でも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
スチコンは、オーブン内の熱風をファンで対流させ、コンベクション(対流)オーブンに蒸気を発生させる装置を追加したものを指します。
焼く・蒸す・煮る・揚げるなど、さまざまな調理に使えるのもコンベクションオーブンの魅力で、肉や魚などのメイン料理からパンやお菓子づくりといった幅広い料理で活躍してくれるアイテムです。
スチコンは次のモードに対応しており、従来の調理法の95%をカバーしていると言われています。
ホットエアー・モード | 熱風のみを利用 |
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スチーム・モード | 蒸気のみを利用 |
コンビネーション・モード | 熱風と水蒸気を利用 |
センサーとマイコンを装備しているため、例えば庫内温度センサーだけでなく芯温センサーを使用することにより食材の中心部の温度を管理しながら加熱調理できます。
また、メニュー・プログラム機能により調理時間や温度・モードをあらかじめマイコンにインプットすることができるので、ボタン一つで繰り返し同じ調理を再現可能です。
さらに、スチコンは蒸気を発生させる方式の違いによりボイラー・タイプとインジェクション・タイプに分類されます。
ボイラー・タイプ | 蒸気を発生させるためにタンクに貯めた水を加熱するボイラーを装備するタイプ。蒸気を大量に発生させることが可能。 |
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インジェクション・タイプ | スチコン庫内の熱風を循環させるファンに水を吹き付けて、庫内に蒸気を循環させるタイプ |
インジェクション・タイプは、蒸気の発生量がボイラー・タイプに比べて劣りますが、ボイラーを装備する必要がない構造のため値段が安価です。
しかし、最近の高性能化により、小型のインジェクション・タイプであればボイラー・タイプに匹敵する蒸気の発生能力があります。
スチコンの基礎知識についてはスチコンとは?使い方からメリット・デメリットまで徹底解説でも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
便利な調理器具であるスチコンは、大量に定型のものを調理する医療福祉施設でこそ導入するメリットがあります。
このメリットについて、次の3点を解説していきましょう。
スチコンは、1台で焼く・蒸す・煮る・揚げるなど複数の調理が可能です。病院や福祉施設といった忙しい現場でも大量の料理を効率よく作ることができ、作業効率がアップします。
スチコンで加熱調理をしている間に別の調理や下準備が行えるのがメリットです。
野菜の下茹では、栄養素の流出が避けられません。スチコンなら、スチーム機能で栄養素の流出を防ぐことができ、煮崩れの心配もないので仕上がりも美しくなります。
スチコンの大きなメリットは、誰でも簡単に同じ調理ができることです。料理の仕上がりを均一化することができ、患者さま利用者さまの満足度向上につながります。
スチコンのメリットについてはスチコンのメリットとは?導入効果やおすすめメーカーを解説でも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
導入メリットが多いスチコンですが、反対にデメリットはないのでしょうか?
調査してみたところ、機能的なデメリットはほとんど見つかりませんでしたが、強いてあげるとするならば下記になります。
ほとんどの調理方法が可能で、なおかつ違った調理方法を同時にできる優れモノのスチコンですが、一部できない調理もあります。
一つが、香りづけをする調理です。ステーキや焼き肉など炭の香りつけた方がおいしくなる料理は、別途調理後に香りづけの作業が必要になります。
二つ目は、天ぷらなど高温の油で調理する必要がある揚げ物です。こちらも別途調理する必要があります。
スチコンの使い方や活用方法についてはスチコンの使い方|さまざまな活用方法や実際のレシピ例まで解説でも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
スチコンの導入にあたり価格相場は平均的な製品で250~300万円になります。
業務効率化や人件費削減などの、導入後のコストメリットと比較して、あくまで慎重に導入は検討しましょう。
スチコンの価格についてはスチコンの価格はどれくらい?|主要メーカーの参考価格比較でも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
医療福祉施設の調理にはスチコンが便利です。スチコンは万能オーブンとも呼ばれるように、「焼く」「煮る」「炊く」「炒める」「揚げる」「茹でる」「蒸す」「温める」などほとんどの加熱調理が均一に行えます。
このように便利な調理器具であるスチコンを導入すると、次のようなメリットがあります。
スチコンで調理の効率化を行えば、削減できた時間で別の調理や下準備を行うことが可能です。本記事で解説したことが、スチコン導入の参考となれば幸いです。