国保連請求(介護報酬請求)の流れをやさしく解説!

投稿日 2022.11.25 / 更新日 2023.01.11
投稿者:豊田 裕史

国保連請求とは、介護事業所が利用者に提供したサービスの対価としての「介護報酬」を国保連に対して請求することを指します。介護サービスを提供した利用者本人に介護報酬の1~3割を請求し、残りの7~9割の金額は国保連に対して請求をします。

国保連への介護保険請求はインターネット回線を通じて送信するのが一般的です。とはいえ、国保連請求の流れがイマイチ分からないという方もおられるでしょう。今回は、国保連請求の流れを分かりやすく解説していきますので、ぜひ参考にしてください。

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国保連請求(介護保険請求)の流れ

まずは、国保連請求の流れですが、「居宅介護支援事業所」と「サービス提供事業所」で変わってきます。それぞれの事業所がしなければならない請求の流れを、分かりやすく簡単に解説していきます。

居宅介護支援事業所の場合

居宅介護支援事業所において、国保連請求を行う流れは下記の通りです。

  1. 契約した利用者の介護サービス計画を作成する
  2. 利用者へ介護サービスの利用票を交付する
  3. サービス提供事業者とサービス内容を調整し、サービス提供事業者へ「サービス提供票」を交付
  4. サービス提供事業者からサービスの実績報告を受け取る
  5. 「給付管理票」と「居宅介護支援介護給付費明細書」を作成して国保連へ送付して請求は完了
  6. 国保連から支払われる居宅介護支援費用を受け取る

居宅介護支援事業所は、サービス提供事業所と国保連の間に入って介護保険の請求を行います。事業所間で連携がうまく取れないと、報酬がスムーズに支払われない可能性もあるので注意しましょう。

サービス提供事業者の場合

サービス提供事業者の場合は、下記のような流れで介護保険の請求業務を行います。

  1. 居宅介護支援事業者から利用者へのサービス提供依頼を受ける
  2. サービス内容を調整した後に、介護支援事業所から「サービス提供票」を受け取る
  3. 利用者と契約し介護サービスを提供する
  4. 利用者へ請求を行い自己負担額分の支払いをもらう
  5. 居宅介護支援事業所へ実際に提供した介護内容の報告を行う
  6. 国保連へ提出する「介護給付費請求書」と「介護給付費明細書」を作成し請求を行う
  7. 国保連から介護給付費の支払いを受ける

国保連からサービス提供事業所に、事前に審査支払結果帳票が送られて来るので確認が必要です。もし内容に不備があれば期限内に修正し、次の請求期間に間に合うように準備をしておきましょう。

特に、給付管理票における不備は、居宅支援事業所とサービス提供事業所間で確認が必要です。確認作業に時間がかかることもありますので、余裕を持ったスケジュールを作成するようにしましょう。

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請求業務のスケジュール

請求業務のスケジュール

居宅介護支援事業所の場合

国保連への請求には期限が設けられています。当月10日までの間に、サービス提供事業所へ「サービス提供票」を送付します。

サービス提供事業者からの実績報告をもとに「給付管理票」と「居宅介護支援介護給付費明細書」を作成し、翌月の10日までに国保連へ請求データを提出します。国保連の審査を通過した場合でも、実際の支払いを受けるのは翌々月末頃となります。

サービス提供事業所の場合

1カ月の間に提供したサービス実績をもとに、「介護給付費請求書」と「介護給付費明細書」を作成します。居宅介護支援事業所と同様に、翌月10日までに国保連に請求データを提出します。国保連の審査を通過した場合、サービスを提供した翌々月の月末に支払を受けます。

スケジュールを見ても分かるように、国保連に請求データを提出してから実際の支払いまでにはタイムラグがあります。仮に国保連へ送る請求書類に不備や漏れがあれば、その分支払いが遅くなりますので不備のないように書類を整えておきましょう。

国保連への請求方法(伝送)

介護保険を国保連へ請求する方法は、「電子請求」と厚生省令第20号第2条で定められています。どうしても電子請求が難しい場合に限り紙媒体での請求も可能ですが、原則は認められていません。

伝送による介護保険請求方法が、2018年度からインターネット回線を使った請求方法に一本化されました。それ以前はISDN回線のみが使用可能でした。

出典:東京都国民健康保険団体連合会

請求できる期間

介護報酬を請求できる期間は決まっています。事業所が国保連へ介護報酬を請求できるのは、毎月1日~10日です。この10日という短い期間で、請求書類を作成し提出しなければなりません。

介護事業者が行う介護報酬の請求は、基本は利用者に1割を請求し、国保連に残りの9割を請求します。しかし利用者の所得金額によっては、利用者本人が負担する割合が2割~3割になる場合もあり、それにより国保連に請求する金額の割合も変わってきます。短期間で複雑な計算をしないといけないため、介護報酬計算ソフトを使わずに算出するのは、請求データをまとめる担当者にとって大きな負担になります。

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不備があると報酬が支払われなくなる場合がある

国保連はそれぞれの事業所から介護報酬の請求データを受け取り、居宅支援事業所から送られてくる「給付管理票」と、サービス提供事業者から送られてくる「介護給付費明細書」の突合審査を行います。突合審査とは、双方の書類を付き合わせて漏れや不備がないかを確認する審査方法です。

いずれかの請求書類に不備があれば、報酬が支払われない可能性もあります。もらえるはずの報酬がもらえないというのは、施設にとっても大問題です。支払いが滞ると事業所の運営にもかかわってきますので、居宅支援事業所とサービス提供事業所が密に連携を取り合っていくことが大切です。

請求書類の様式

介護保険の請求に必要な書類の様式は、利用者に提供している介護サービスの内容によって異なります。居宅介護支援事業所であれば、下記の2点の書類が必要です。

居宅介護支援事業所

  1. 給付管理票
  2. 居宅介護支援介護給付費明細書

サービス提供事業所

訪問介護や通所介護などの介護サービス提供事業所であれば、下記の書類を揃える必要があります。

  1. 介護給付費請求書
  2. 介護給付費明細書

「給付管理表」とは、ケアマネージャーが利用者の利用状況を管理した帳票のことです。また、介護給付費明細書や請求書は、ケアマネジメント業務に対する報酬請求書になります。

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介護請求業務の注意点

介護請求業務を行うにあたり、「返戻」と「過誤申立(取下げ)」に注意する必要があります。ここからは、具体的にどのような点に注意すれば良いのかを解説していきます。

返戻

最初の注意点は「返戻」です。「返戻」とは国保連が請求書をチェックし、不備やエラーがあり差し戻しになったもののことを指します。返戻されてしまった分については、介護保険の請求はなかったことになります。返戻になる主な要因としては、下記が挙げられます。

  1. 入力漏れやミス
  2. 請求額の請求誤算
  3. 受給者台帳との不一致
  4. 重複請求
  5. 給付管理票の提出区分間違い

生年月日や性別違いなど、ケアレスミスもエラーの一因となります。エラーが起こらないように、入力チェックを複数人で行うなどの工夫が必要です。返戻にはエラーコードが付いていますので、確認したうえで修正して再提出しましょう。

過誤申立(取下げ)

もうひとつは「過誤申立(取下げ)」です。介護報酬の請求に誤りがあったと気づいた時には、過誤申立(取下げ)を行って請求を取り下げなければなりません。過誤申立には同月過誤と通常過誤の2種類があります。

同月過誤は取り下げと再請求を同一審査月に行う方法で、差額を出して調整します。一方、通常過誤は再請求はせずに明細書を丸ごと取り下げる方法で、全額を国保連に返金します。

実地指導において、報酬請求の誤りを指摘された場合も過誤申立が必要です。ただし、悪質と認められた場合には、不正請求額の40%が罰金として加算されるので注意しましょう。

まとめ

国保連への介護報酬請求の流れを解説しました。介護報酬の請求方法や流れ、また必要な書類は居宅支援事業所とサービス提供事業所で異なります。国保連へ介護報酬を請求できる期限は毎月1~10日と短いため、漏れのないように請求を行ってください。

請求内容に不備があると、国保連での審査に通りません。返戻になってしまい、本来もらえるはずの報酬が支払われなくなってしまいます。事業所の経営にも関わってきますので、入力チェック体制を整えるなど漏れやミスのない工夫を行いましょう。介護報酬計算ソフトを使うと、人的ミスを防ぎ業務効率の向上にもつながりますのでぜひ導入を検討しましょう。

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セカンドラボ株式会社 PR Solution Div.

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セカンドラボ株式会社の社員。病院・介護施設のDX&業務効率化オタク。実は中小企業診断士です。毎日医療福祉施設向けの製品やサービス、企業の調査研究を行っています。


フリーランスWEBライター

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元高校国語教師。3年ほど教育現場で働き、フリーランスWEBライターとして独立。様々なメディアで記事を制作。ディレクターとしても活動。個人でブログも運営しており、情報発信も行なっています。

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