介護ICTとは?介護業界におけるICT活用とメリットデメリットを徹底解説!

更新日 2024.02.01
投稿者:横山 洋介

近年、ICTという言葉を聞く機会が増えています。その他、IoTという言葉もよく耳にするでしょう。
今回の記事では、ICTとは何なのか?また、介護業界におけるICTのメリットについて詳しく解説していきます。
介護施設でのICT導入を検討している方は、参考にしてみてください。

ICTとは

ここでは、ICTとは何なのか?について詳しく解説していきます。また、ICTとIT・IoTとの違いもそれぞれ解説するので、 参考にしてみてください。

ICTとは

ICTとは、「Information and Communication Technology」の略です。日本語に訳すと 「情報通信技術」になります。 スマートフォンやタブレットでの、コミュニケーションや外出先での書類作成などで利用されているのがICTです。

このような情報通信技術は、日本だけではなく国際的にもICTと表現されています。

ITとICTの違い

ITという言葉は、以前からよく使われており、耳に馴染んでいる方も多いでしょう。ITは「Information Technology」の略で、日本語に訳すと「情報技術」となります。

これまでは、デジタル化されたデータ技術やモノを、ITと表現していました。しかし、近年はデジタルデータの通信量が膨大となっており、情報通信技術を意味するICTという言葉が主流になっています。

ITとICTは同義に扱われることが多く、使い方は明確に定義されていません。 ITとICTを区別する場合、以下のようなイメージを持っておくと良いでしょう。

  • IT:デジタル機器およびデジタル化された情報や技術
  • ICT:通信を使用してデジタル化された情報を共有する技術

IoTとICTの違い

IoTは、ここ数年でよく見られるようになった言葉です。 IoTとは「Internet of Things」の略で、「モノのインターネット」という言葉を聞いたことがある方も多いでしょう。

ICTとIoTの違いは、以下の通りです。

  • ICT:人とインターネットをつなぐだけではなく、人と人もつなぐ技術
  • IoT: あらゆるモノがインターネットにつながる状態・技術

IoTの場合、パソコンやスマートフォンをはじめ、家電や身の回りのデバイスなど、さまざまなモノがインターネットに接続されます。

モノがインターネットに接続されることで、モノのデータの送受信が可能です。遠隔地からモノの状態を把握・管理することもできます。

介護業界におけるICTについて

ここでは、介護業界におけるICTの活用について詳しく解説していきます。ICTは、普段の生活だけではなく介護業界でも普及が進んでおり、現場をICT化することで職員の仕事の効率化や負担軽減が可能です。

介護現場では主に、タブレットを利用した情報共有システムや、見守りシステムなどが利用されています。

介護業界におけるICT導入のメリット

ここでは、介護業界におけるICT導入のメリットを解説していきます。介護業界でICTを導入するメリットは、下記の3点です。

業務効率アップ

事務作業を効率化できるため、職員の負担を軽減でき、 事務作業の時間を短縮することで、介護サービスに割く時間を増やすことが可能です。

また、厚生労働省が行った調査によると、ICTを導入したことで166.85%も間接業務の時間が短縮されたという結果が出ています。

情報の共有性向上

ICTを導入することで、各機関での情報を共有しやすくなります。紙媒体の場合、印刷した紙を郵送するか、もしくはFAX送信しなければなりません。電話で各施設に空き状況を確認することもあるでしょう。

このようなケースは、介護システムのような、 関係者が同じ情報を共有できるプラットフォームを導入すれば、情報共有がスムーズになります。

サービスの質向上

ICT化を進めることで、データが蓄積されていくので介護サービスの質を向上させることができます。データ転送が可能な体温計や血圧計などもあるので、それらを利用すれば訪問サービスの際、職員が訪問していなくても利用者の情報を得ることが可能です。

厚生労働省が行った調査によると、ICT化によって、家族への正確な情報提供ができるようになり、利用者支援に充てる時間が増えたという結果が出ています。

出典:令和元年度 ICT導入支援事業 実績報告まとめ(概要)

介護業界におけるICT導入の課題

ここでは、介護業界におけるICT導入の課題について詳しく解説していきます。

現場でのICT化を進めるにあたっては、ICT機器を導入した際にスタッフへの教育が必要です。高齢の職員の場合、パソコンやタブレットに慣れていない方も多いので、ICT化に抵抗感を抱いてしまう場合があります。

また、導入コストもかかるため、施設側の負担が大きいのも事実です。厚生労働省が行った調査でも、導入コストやパソコン操作に関する課題が浮き彫りとなっています。

出典:令和元年度 ICT導入支援事業 実績報告まとめ(概要)

介護業界の活用事例

ここでは、ICTの介護業界での活用事例を紹介していきます。

見守りシステム

介護現場では、スタッフが利用者の様子を定期的に確認しています。しかし、他の作業を行いながら利用者の様子を確認するのは負担が大きく、プレッシャーを感じるスタッフも多いです。また、事業者の多くは、1人で複数の利用者を担当します。

見守りシステムを導入すれば、センサーで利用者の状況を確認可能です。見守りシステムのなかには、センサーなどで取得したデータを活用し、利用者のケアプランを作成してくれるものもあります。

介護システム

ICT化を進めるなかで、介護システムを導入する介護事業所は多いです。介護システムには、利用者の状況・実施したサービスの内容などを記録できる機能や、給与計算・ 勤怠管理機能などが備わっています。

メーカーによって機能性に差があり、機能が充実しているほど費用が高くなる傾向にあるので、予算を考慮した上で適切な介護システムを導入すると良いでしょう。

排せつ予知器具

介護事業所において、利用者の排せつ介助も重要な仕事のひとつです。しかし、排せつのタイミングは人によって異なるため、適切なサポートが難しい面があります。

スタッフ側は利用者の排せつのタイミングをある程度予想してサポートしますが、対応が遅れてしまうことも少なくありません。

排せつ予知器具は、利用者の排せつのタイミングを予測して、通知を受け取ることが可能です。 なかには、排せつケアに関するデータを共有できる機能が備わっているものもあります。

ICT導入支援事業について

日本では、2030年の高齢化率が30%を超えると言われています。介護現場の慢性的な人材不足は、早急に解決しなければなりません。介護現場の人材不足解消として期待されているのが、介護現場のICT化です。

人材を確保しつつ介護スタッフの負担を軽減するため、国は補助金で介護現場のICT化を支援しています。

補助対象

ICT導入支援事業の補助対象となるICT機器は以下の通りです。

  • 介護ソフト
  • タブレット端末・スマートフォン
  • インカム
  • Wi-Fi機器の購入・設置
  • 業務効率化に資するその他のソフト

また、これらの運用経費も補助対象となります。

介護ソフトについては【2023】おすすめの介護ソフト22選|価格や特徴を徹底比較でも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。

出典:ICT導入支援事業の概要

補助要件

ICT導入支援事業の補助要件には、以下のような要件が挙げられます。

  • LIFEによる情報収集・フィードバックに協力
  • 他事業所からの照会に対応
  • 導入計画の作成、導入効果報告(2年間)
  • IPAが実施する「SECURITY ACTION」の「★一つ星」または「★★二つ星」のいずれかを宣言など

出典:ICT導入支援事業の概要

補助上限額等

ICT導入支援事業の補助上限額は、以下の通りです。

※補助される金額の限度額は、事業所で働く職員の人数に応じて設定されます。

  • 1~10人:100万円
  • 11~20人:160万円
  • 21~30人:200万円
  • 31人~:260万円

(補助率は各都道府県が設定)

出典:ICT導入支援事業の概要

実施自治体数

ICT導入支援事業は令和元年度に15県で実施されています。その後、一気に増え、令和2年度は40都道府県、令和3年度は全国すべての都道府県で実施されました。

助成事業所数も令和元年度は195事業所でしたが、令和3年度は5,371事業所と大幅に増えています。

出典:ICT導入支援事業の概要

まとめ

介護業界において、ICT化は、早急に進めるべき課題でもあります。しかし、導入コストや教育にかかる負担などがあり、なかなか普及が進んでいないのも事実です。

今回の記事の内容を参考に、事業所でのICT導入を検討してみてください。


セカンドラボ株式会社 PR Solution Div.
URL:https://note.com/2ndlabo/n/n33882f74cd71

国立大学を卒業後、新聞記者として4年間勤務。2020年よりセカンドラボ株式会社に入社。医療福祉施設の課題解決プラットフォーム「2ndLabo」にて各種ITツール、レジの導入支援、クリニック開業支援に従事。

2ndLaboのサービスを通じて、これまで1,000件を超えるサービス導入支援・開業支援を担当。得意分野はレジ関連(POSレジ、自動精算機)、ナースコール、レセプト代行。

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