ほのぼのシリーズは、介護事業者さまと障がい福祉さまのそれぞれに特化したシステムを提供しています。対応できるサービス事業所が幅広く、標準装備している機能や連携できるツールが多いのが特徴です。
今回は「NEXT」や「more」といった、ほのぼのシリーズの特徴や機能について解説していきます。実際に使ったことがある方の口コミも紹介しますので、今後ソフトの導入を検討している方の参考になれば幸いです。
目次
まずは、ほのぼのシリーズの概要について紹介します。
会社名 | NDソフトウェア株式会社 |
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親会社 | SOMPOホールディングス株式会社 |
製品名 | 介護事業者さま向け:ほのぼのNEXT 障がい福祉さま向け:ほのぼのmore |
料金形態 | 5年間使用権パックを購入 |
システム形態 | オンプレミス・クラウド |
導入実績 | 介護福事業所52,000件、障がい福祉事業所19,900件 |
対応可能な業務 | 記録、請求 |
LIFE加算 | 対応 |
ケアプランデータ連携システム | 対応 |
推奨環境 | OS:Windows 10、Windows 11 CPU:1.5GHz以上必須、2.0GHz以上推奨 メモリ:2GB以上を推奨 |
サポート体制 | ・フリーダイヤル、FAX、会員専用ページ ・サポートセンターのスタッフ全員が「介護事務管理士」の資格を取得 ・緊急時にはリモートメンテナンスを実施 |
介護保険 | 施設サービス 居宅介護支援 居宅サービス 地域密着型サービス |
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障害者総合支援法 | 訪問系サービス 居住支援系サービス 相談支援サービス 児童通所サービス 日中活動系サービス 施設系サービス 訓練/就労系サービス 児童入所サービス その他 |
ほのぼのシリーズは介護福祉施設の業務効率化を実現できるソフトです。多くの施設で利用されており、2022年4月時点で72,000を超える事業所が導入しています。科学的介護情報システム「LIFE」に完全対応し、ケア記録から請求まで幅広く利用できる点も魅力です。
以下の3点が、ほのぼのシリーズの主な特徴になります。
導入時の操作説明から運用開始後の問い合わせなどサポート内容も充実しており、安心して使えるソフトです。
ここからは、ほのぼのシリーズのメリットについて解説していきます。
ほのぼのシリーズは2022年4月時点で72,000を超える事業所で導入されています。ちなみに導入実績2位のワイズマンでも44,000事業所、3位のカイポケは42,850事業所です。この数字を見ても分かるように、他社と比べても圧倒的な導入実績を誇ります。
実績数が豊富な点からも、導入することへの安心感や信頼感を得られるでしょう。特に、特別養護老人ホームや介護老人施設などの入所サービスを展開している事業所に人気があります。
介護ソフトのランキングについては【2023年版】介護ソフトシェアランキング|上位製品の機能・価格でも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
ほのぼのシリーズは「介護事業所向け」と「障がい福祉事業所向け」のそれぞれに特化したシステムを提供しています。あらゆる事業形態に対応できる機能を搭載しているのは、メリットのひとつでしょう。
複数の事業サービスを提供している施設でもシステムを変える必要がなく、ほのぼのシリーズだけでカバーできます。クラウド版もあり、訪問サービスを行っていたり複数拠点を展開している事業所にもおすすめできるシステムです。
ほのぼのシリーズは、見守りセンサーなどのIoTと連携して利用者様の行動を見守ることができます。見守りセンサーの情報はシステムに自動的に取り込まれるため、転記や記録時間の大幅削減が可能です。
利用者様の居室に行かなくても状況を把握でき、夜間や人手が少ないタイミングでも見守り体制の強化を図れます。情報が取り込まれた際にはアラート機能で知らせてくれるので、データの確認忘れなども防止できるでしょう。
連携できるツールが豊富で、自由にカスタマイズできます。現在連携できる企業とツールは、次の通りです。
ケア記録から請求業務・国保連伝送まで、ひとつのシステムで完結できる点もメリットといえるでしょう。インターフェースが統一されているため、複雑化する請求先に迷うことがありません。複数企業とのやり取りがなくなり、月末月初に集中する事務業務を効率的に行えます。
ほのぼのシリーズは、サポート力の高さも魅力のひとつといえます。理由は、サポートセンターに在籍するスタッフ全員が「介護事務管理士」の資格を保有している点です。最新の介護保険制度にも精通しており、安心して相談できます。
問い合わせはフリーダイヤルやFAXで受け付け、必要に応じてリモートを使った遠隔操作で素早く対応可能です。そのサポート力の高さから、94.3%のお客様が「満足している」との回答を得ています。(2022年NDソフトウェアアンケート結果より)
続いては、ほのぼのシリーズのデメリットについて解説します。
ほのぼのシリーズは5年間の使用権パックを購入することで、利用できるような料金形態となっています。そのため、一度契約したら長期間利用せざるを得なくなってしまうのです。標準装備の機能やサービスが充実しているため、価格も高額となっています。
加えて5年分をまとめて支払わなければならない点も、高いと感じる要因です。実際の口コミでも「価格が高い」という声があります。
前述した通り、ほのぼのシリーズは導入時や更新時に5年間のライセンス料を支払うことになります。導入時には、5年間の使用権の他に操作説明費や設置費などの初期費用が別途必要です。更新する際はそれらの初期費用はかからないので、導入時よりも安価で済ませられます。
詳細な料金は施設形態や規模により異なるので、メーカーに直接問い合わせましょう。
ここからは、実際にほのぼのシリーズを使用したことがある・現在も使用している方のリアルな口コミを紹介します。
まずは、ほのぼのNEXTの口コミを紹介します。
パソコンが苦手な職員も使えるソフト介護福祉施設の口コミ操作性についての評判2以前に、ほかの介護の記録を使うアプリでしたが、使いやすく、パソコンが苦手な職員でも使えるので、早く記録を打つことが出来ました。
必要項目を抑えたシンプルな書式介護福祉施設の口コミ機能についての評判1請求業務と介護計画書の作成機能を利用していますが、実績入力の画面は操作しやすく、ストレスはかかりません。介護計画書作成も、必要項目を押さえており、シンプルなものとなっています。
利用者のケアとソフトへの打ち込みを両立できる特別養護老人ホームの口コミ機能についての評判2こちらのソフトは(利用者のケアとソフトへの打ち込みの)両面を余すことなくになっており、食事や水分、排泄の記入から服薬やバイタルといった医療的な面においても楽に記入することが出来ます。今まで紙媒体の職場だっただけに、革新的なソフトでした。
サポート体制が充実介護福祉施設の口コミサポートについての評判1一番のメリットはサポート体制の充実ではないでしょうか。わからないことがあってもすぐに対応してくれます。
価格が高い介護福祉施設の口コミほのぼのNEXTの悪い評判1LIFE対応の為に購入しましたが、はっきり言って高いです。また、LIFE対応にすると加算書の書式が決まっており余計に大変になりました。様々な機能があり充実していますが法人によって不必要な機能もあります。
ワイド画面にできないので文字が見にくい居宅介護支援事業所の口コミほのぼのNEXTの悪い評判2居宅介護支援事業の業務には不向きのソフトかなと思いました。一番の理由はワイド画面に出来ない事。文字が見にくく使いにくい。もう一つは限度額を超える分の事業所の割り振りが自動でないのでとても面倒です。
続いて、ほのぼのmoreの口コミを紹介します。
手書き時代より効率的に記録できる障害者支援施設の口コミ操作性についての評判1障害者区分等利用者情報を残すこともできることや、フェイスシートの作成も行うことができるという便利な機能となっています。記録に関しては、利用者名を選択して記録ができて日誌がそのままケースにもなるという点で今まで手書きで書いていた時代もありとても助かっています。
直感的に操作できる画面設計障害者支援施設の口コミ操作性についての評判2直感的にわかるように操作画面は使いやすい作りになっています。バイタル入力やケース入力、過去にさかのぼっての記録の検索もとても分かりやすいと思います。
記録者の名前が自動で記録される介護福祉施設の口コミ機能についての評判1記録した職員がログインするとそのまま名前が表示され、記録毎に自分の名前を入力する必要がないので便利さを感じています。
細かな情報を入力できる障がい者施設の口コミ機能についての評判2食事量、水分量、発作状況、服薬状況など、細かな情報の打ち込みができます。会議録やアセスメント作成も便利。
文書作成が便利単独型短期入所施設の口コミ機能についての評判3計画書、フェイスシート作成は便利。
複数スタッフが開いていると更新できない障がい者施設の口コミほのぼのmoreの悪い評判1個人的に感じる改善点として2つあり、
・同じタイミングで、複数人が別のPCでソフトを開き、更新できないこと
・「保存」等のにショートカットキーがないこと
と考えています。ソフトを開きっぱなしにしている職員やPCを探す作業が増えたりもして、活用方法をもっと考えなくてはならない段階です。
NEXTと比べて機能が劣る気がする福祉施設の口コミほのぼのmoreの悪い評判2可もなく不可もなく、と言った感じ。
NEXTと比べても数段下に感じる。
ほのぼのシリーズでは「直感的に操作ができる」「テンプレート書式が使いやすい」などの声が多くあげられました。手書きで利用者の情報を管理していた頃と比べて、効率的に業務を進められる点も好評です。
一方「価格が高い」といった評価も多くあげられています。また、複数スタッフが同じ画面を開いているとデータを更新できないという点は、工夫する必要がありそうです。使う機能が多いほどコストパフォーマンスが良くなるソフトといえるでしょう。
ここまで、ほのぼのシリーズを使うことのメリット・デメリットや口コミを紹介してきました。では、実際にどのような機能を搭載しているのでしょうか。以下で詳しく解説していきます。
訪問系事業所向けに最適な専用アプリ「Care Palette Home/Nurse」を利用できます。タブレットにインストールして使用するため、訪問先でもスムーズな記録が可能です。パソコンと同じ画面設計なので、端末ごとに操作方法が変わってしまう心配がありません。
R4計画書の参照がタブレット上ででき、スムーズにケア記録を入力できます。紙媒体を持ち歩く必要がなくなり、情報の紛失リスクやプライバシーの保護にも最適です。音声入力にも対応しており、さらに効率的に記録できるでしょう。
ほのぼのNEXTでは、在宅ケアマネジメント基本システム(AI)にAIケアプランを標準搭載しています。AIケアプランは、ケアマネージャーが作成したプランをもとに約1年後の要介護度の状態予測を出力する機能です。
利用者様に最適なプランを提供できるとともに、効率良く作成できるようになります。現場経験の浅い新人ケアマネージャーの育成ツールとしても、利用可能です。予測できる内容は、ADLやIADL・認知症状などの将来予測、自立支援のためのサービスプランになります。
介護業界で使用することの多い専門用語に対応した音声入力「Voice fun」を使用すれば、業務効率化が期待できます。WAV・WMA・MP3といった音声ファイルの読み込みにも対応しており、スマホなどの記録もテキスト化が可能です。
外出先で急に記録が必要な事態が発生しても、お持ちの端末に音声を残しておけば施設に戻ってすぐに記録ができます。稼働中に利用者の声質やアクセントなどを学習し、読み取り精度に反映できる点も特徴です。
施設独自の用語で、入力が正確に行えない文字については「単語」と「よみ」を登録することで認識してくれます。同梱のスタンドマイクの他に多機能な専用マイクでも利用でき、スムーズに利用開始できるでしょう。
iOSやAndroid端末をインカムとして利用できる機能です。従来のインカムとは異なり、話した内容がテキスト化されるので聞き洩らした内容も可視化できます。履歴再生機能もついており、何度でも会話の内容を聞き直しが可能です。
インカム機器を持ち歩く必要がないので導入コストを削減でき、荷物を減らすこともできるでしょう。さらに、専用のコードレスネックスピーカーと連携すれば、動きを制限されることなく利用できます。
スピーカーや集音器を幅広く手掛けるオトモア株式会社と開発協力をしたネックスピーカーです。首にかけて使用でき、手をふさぐことなく業務に集中できます。インカム向けに音の周波数を調整しているので、周りの人に会話の内容が聞こえにくい設計です。
通常のイヤホンとは異なり耳がふさがれないため、周囲の会話は普段通り聞くことができます。本体の重量は100g程度となっており、長時間装着しても身体に負担がかかりません。濡れた手や汗にも強い生活防水仕様です。
見守りセンサーと連携し、利用者の日々の生活記録をスムーズにデータ化できます。以下は、連携項目の一例です。
詳細な連携項目はセンサーメーカーにより異なるので、事前に確認しておきましょう。
ここでは、ほのぼのシリーズのよくある質問をまとめています。
専用アプリの「Care Palette」を利用することで、iPadやiPad miniに対応することができます。アプリは「介護保険版」と「障害者総合支援法対応版」の2種類があり、用途に合わせて使い分けが可能です。
タップでの操作の他に音声入力にも対応しており、効率良く記録業務を行えます。紙媒体を持ち歩く必要がないので、紛失などによる情報漏洩リスクを防ぐことができるのです。
ほのぼのシリーズは、導入時や更新時に5年分の使用権パックを購入することで使用できます。これは、ソフトウェアの使用料はもちろん更新料やサポート料も含まれた料金です。そのため、制度改正などによるソフトウェアの追加バージョンアップ費用は必要ありません。
ほのぼのシリーズのシステム形態は、オンプレミスの他にクラウドにも完全対応しています。クラウド型を利用することで、離れた事業所や外出先のスタッフともスムーズなデータ共有が可能です。
クラウド型であれば施設内にサーバーを設置しないので、突発的な事故などが発生しても利用者様のデータを守れます。
「ほのぼのNEXT」と「ほのぼのmore」は、それぞれ対応できる事業所が異なります。詳細については以下をご確認ください。
ほのぼのNEXT(介護事業所さま向け)
施設サービス | 介護老人福祉施設 |
施設サービス | 介護老人保健施設 |
施設サービス | 介護療養型医療施設 |
居宅介護支援 | 居宅介護支援事業所 |
居宅サービス | 訪問介護 |
居宅サービス | 訪問入浴介護 |
居宅サービス | 訪問看護 |
居宅サービス | 訪問リハビリ |
居宅サービス | 通所介護 |
居宅サービス | 通所リハビリ |
居宅サービス | 短期入所生活介護 |
居宅サービス | 短期入所療養介護 |
居宅サービス | 居宅療養管理指導 |
居宅サービス | 福祉用具貸与 |
居宅サービス | 特定施設入居者生活介護 |
居宅サービス | 有料老人ホーム・高齢者住宅 |
地域密着型サービス | 夜間対応訪問介護 |
地域密着型サービス | 認知症対応型通所介護 |
地域密着型サービス | 介護老人福祉施設入所者生活介護 |
地域密着型サービス | 小規模多機能型居宅介護 |
地域密着型サービス | 特定施設入居者生活介護 |
地域密着型サービス | 認知症対応型共同生活介護 |
地域密着型サービス | 複合型(小規模・訪問看護) |
地域密着型サービス | 定期巡回・随時対応型訪問介護看護 |
ほのぼのmore(障がい福祉事業所さま向け)
訪問系サービス | 居宅介護(ホームヘルプ) |
訪問系サービス | 重度訪問介護 |
訪問系サービス | 同行援護 |
訪問系サービス | 重度障害者等包括支援 |
居住支援系サービス | 自立生活援助 |
居住支援系サービス | 共同生活援助(グループホーム) |
相談支援サービス | 計画相談支援(障がい児含む) |
相談支援サービス | 地域移行支援 |
相談支援サービス | 地域定着支援 |
児童通所サービス | 児童発達支援 |
児童通所サービス | 医療児童発達支援 |
児童通所サービス | 放課後等デイサービス |
児童通所サービス | 居宅訪問型児童発達支援 |
児童通所サービス | 保育所等訪問支援 |
日中活動系サービス | 短期入所(ショートステイ) |
日中活動系サービス | 療養介護 |
日中活動系サービス | 生活介護 |
施設系サービス | 施設入所支援 |
訓練/就労系サービス | 自立訓練(機能訓練) |
訓練/就労系サービス | 自立訓練(生活訓練) |
訓練/就労系サービス | 自立訓練(宿泊型自立訓練) |
訓練/就労系サービス | 就労移行支援 |
訓練/就労系サービス | 就労継続支援(A型) |
訓練/就労系サービス | 就労継続支援(B型) |
訓練/就労系サービス | 就労定着支援 |
児童入所サービス | 障がい児入所支援 |
児童入所サービス | 医療型障がい児入所支援 |
その他 | 地域生活支援(移動支援) |
ほのぼのシリーズは、導入時から運用中まで幅広いサポートに対応しています。導入時には状況に応じて、Web通信や直接訪問して操作説明を行ってくれるため安心して導入できるでしょう。
運用中は専用フリーダイヤルのサポートセンターを設置しており、不明な点をレクチャーしてくれます。サポートセンターのスタッフは全員「介護事務管理士」の資格を保有しているため、専門的な内容にも対応可能です。
緊急時には、オンラインを使った遠隔操作で素早く問題解決に導いてくれる体制も整えられています。また、オンライン上の個人情報を保護するため「JIS Q 27001:2014 認証」を取得している点も特徴です。
ほのぼのIoTクラウド機能によって、さまざまなツールと連動できます。自動的にセンサーが検知した日時をデータ化しシステムに反映するため、情報共有も簡単です。データが取り込まれた際には、ナースコール画面にもアラート情報が通知され確認忘れの心配がありません。
ほのぼのシリーズは利用できるサービス事業所が多く、カスタマイズ性が柔軟で多くの施設が利用できるソフトです。サポートも充実しており、パソコンに使い慣れない方も安心して運用できます。
介護事業者と障がい福祉のそれぞれに特化したシステムがあるので、自身の施設に最適なソフトを選定できるでしょう。導入前にデモを利用することで、実際の使用感を試しつつ検討していくのがおすすめです。