レセプト請求は翌月10日までに審査支払機関へ提出する必要がありますが、何かしらの理由で提出できないこともあるでしょう。しかし、その場合は「月遅れ分」として翌月に請求できます。
今回の記事では、レセプト月遅れ請求のやり方を詳しく解説していきますので参考にしてください。また、紙レセプトの廃止についても触れています。
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通常、当月のレセプトは、翌月10日までに審査支払機関へ提出する必要があります。しかし、何かしらの事情で翌月10日までにレセプト請求が未提出の場合、それは月遅れ分として翌月に請求することが可能です。
また、提出したレセプト内容に不備や誤りがあり、審査支払機関に適当でないと判断された場合、「レセプト返戻」としてレセプトが差し戻されてしまいます。しかし、差し戻されても、内容の不備や誤りを確認後、修正することでレセプトの再請求が可能です。
返戻による再請求は、令和2年3月分診療分までは3年間、令和2年4月診療分以降は原則5年間が提出期限となっています。
令和2年3月分以前と以後で提出期限が異なるのは、 令和2年4月1日に民法の改正があったためです。
レセプト返戻についてはレセプト返戻とは?再請求の方法や返戻の理由、返戻対策も解説でも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
電子・紙それぞれで再請求するケースがありますが、ほとんどの場合はオンラインで請求するため、ここでは電子中心で、返戻されたレセプトを月遅れ請求する場合のやり方を解説するので参考にしてください。
最初に、オンライン請求サイトから返戻ファイルを取得します。ダウンロード方法は、オンライン請求サイトから確認可能です。
まずは、レセプト作成画面を開き、診療月と請求年月日にレセプトを提出する日付を指定します。指定したら、返戻ファイルを取り込みましょう。
その後「ファイルを選択」でオンライン請求サイトからダウンロードしたファイルを取り込みます。そうすると、返戻再請求一覧で、返戻になったカルテを表示させることが可能です。
カルテを表示させたら、修正を行います。修正後は忘れずに会計を行いましょう。すべて修正が終わったことを確認したら、レセプト作成画面に戻ります。これで、再請求用のレセプト電算ファイルが完成です。
完成した電算ファイルをDLし、オンライン請求サイト経由で再請求しましょう。社保・国保用それぞれのファイルが作成できます。
なお、請求が完了したら、レセプト作成画面の返戻再請求データを削除するのを忘れないでください。削除しなければ、来月以降のレセプトに含まれてしまうので、請求済みの返戻データは必ず削除しましょう。
オンライン請求医療機関・薬局が行う「レセプトの返戻再請求」は、2023年4月以降は「診療・調剤の年月に関わらずオンラインで実施する」ことが原則となっています。システム変更が間に合わないなど、やむを得ない事情がある場合は、社会保険診療報酬支払基金に届け出れば「紙再請求」を行うことが一時的に可能です。
ただし、経過措置も2024年9月には完全廃止することが決まっているため、早急なシステム変更などが求められます。
ここでは、もっともメジャーなORCA(オルカ)でのオンライン請求のやり方を紹介していきます。基本的には、以下の流れで行うので覚えておきましょう。
返戻データは、5日から月末までダウンロード可能です。しかし、次月の5日から月末までの期間は新しい次月の返戻データとなるため、古い返戻データはダウンロードできなくなるので注意しましょう。
ダウンロードさえしておけば、診療報酬請求権の提出期限までオンライン請求が可能です。万が一、ダウンロードし忘れた場合は、紙返戻となってしまいます。
支払基金と国保連合会それぞれ、当月分と再審査分の両方からダウンロードを行いましょう。
ダウンロードした返戻データRECEIPT.HENおよび、再審査データRECEIPT.SAHを日レセに取り込む手順は以下の通りです。
「請求管理」でDB登録したデータを診療年月と患者番号で呼び出しましょう。その後、返戻年月と返戻有のチェック欄にチェックを入れます。
チェックを入れると表示が赤になり、返戻有の表示に変わるので、これを更新する事で「月遅れデータ」と同様にレセ電データ作成が可能です。
返戻・再請求はレセプトチェックソフトを活用することで少なくすることが可能です。詳しくは、以下の記事をご覧ください。
おすすめのレセプトチェックソフトについては【2023最新】レセプトチェックソフト【2023最新】おすすめ7選|価格や選び方まででも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
何かしらの事情で翌月10日までにレセプト請求が未提出の場合、それは「月遅れ分」として翌月に請求できます。返戻による再請求は、令和2年3月分診療分までは3年間、令和2年4月診療分以降は原則5年間が提出期限です。
また、オンライン請求医療機関・薬局が行う「レセプトの返戻再請求」は、2023年4月以降は「診療・調剤の年月に関わらずオンラインで実施する」ことが原則となっているので、早急なシステム変更などの対応が必要になります。
今回の記事の内容を参考に、レセプトの月遅れ請求についてしっかりと理解しておきましょう。
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