体動コール「あゆみちゃん」の特徴・評判は?活用法や類似商品も解説!

更新日 2023.05.12
投稿者:豊田 裕史

離床センサーの「あゆみちゃん」は、利用者様が車椅子から立ち上がるとプレートが本体から外れ、メロディーで離席を知らせてくれる離床センサーです。車椅子以外にも、トイレやナースコールがない部屋などで簡易ナースコールとしても使用できます。
本体は、卵型のパステルピンクで可愛らしいデザインになっており、手のひらサイズなので利用者様が不快に感じないように設計されています。複雑な設定も必要ないため、各施設ですぐに導入することが可能です。
実際に導入した施設では、トイレなどの扉がある場所や、目の届かない場所で使用してもメロディで知らせてくれるので、事故を未然に防ぐことができて助かるという意見も見られました。この記事では、株式会社ホトロンの離床センサー「あゆみちゃん」について解説します。

離床センサーあゆみちゃんの特徴

あゆみちゃん機器構成図

ここでは、離床センサー「あゆみちゃん」の特徴を3つわかりやすく解説します。導入後のイメージが湧くと思いますので、あゆみちゃんの導入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

出典:車椅子用体動コール あゆみちゃん HB-WTV3

簡易ナースコールとしても利用可能

離床センサーあゆみちゃんは、簡易ナースコールとしても利用することが可能です。例えば、食堂やトイレなどにナースコールがなくて困る利用者様、職員スタッフもいらっしゃいます。ナースコールがなかったために、施設職員に知らせることができず、利用者様が立ち上がり転倒するケースもあるでしょう。

ナースコールがない場所でもナースコールとして機能することで、未然に事故を防ぐことができる「ヒヤリハット対策」にもなるため、一台二役の活用ができます。※別途ナースコール接続ケーブルが必要。

距離に応じて音量調節可能

離床センサーあゆみちゃんは、距離に応じて音量調節が可能になっており、6種類のメロディの中から設定することができます。離床センサーの中には、音量調節ができないものもあり、利用者様自身やその周りの方の日常生活にストレスを与えてしまうのが課題でした。

距離に応じて音量調節することにより、必要最低限の音量で職員に離床を知らせることができるため、周りの方を不快にすることなく使用できます。また、メロディを6種類に分けることで複数の利用者様に使用する際に、どの利用者様の離床センサーが反応しているのかがわかるようになっています。

トイレでの体動検出も

離床センサーあゆみちゃんは、トイレでの体動検出も可能です。利用者様がトイレに行く際、立ち上がり転倒リスクのある方でも職員が近くで見守りを行うことを拒否する方もいらっしゃいます。また、ナースコールを押し忘れる方もいらっしゃるため、トイレ内での立ち上がり転倒を未然に防ぐことが難しい場合があるでしょう。

離床センサーあゆみちゃんを導入すれば、利用者様が違和感なく排泄をすることができ、ナースコールを押し忘れた場合でも体動のタイミングで知らせてくれます。音を聞いた職員はすぐに駆けつけることができ、事故を未然に防ぐことが可能です。

あゆみちゃんの導入が向いている施設

ここでは、どのような施設があゆみちゃんの導入に向いているのか具体的な例を交えてご紹介します。あゆみちゃんの導入を検討しているものの、自施設に合っているかがわからないという方はぜひ参考にしてください。

車いすの利用者が多い施設

離床センサーのあゆみちゃんは、車椅子の利用者様が多い施設に向いています。あゆみちゃんの離床センサーは車椅子用の場面での活用が基本的には考えられています。そのため、車椅子やトイレなどの立ち上がり時に非常に便利です。メロディも6種類あるため、車椅子の利用者様が多い施設でも利用者様ごとに使い分けることができるので、複数の離床センサーを取り寄せる必要もありません。車椅子を使用する利用者様が多い施設は導入しやすいといえます。

クリップセンサーを探している施設

利用者様の衣服に取り付けるタイプの離床センサーを探している施設はあゆみちゃんの導入に向いています。一般的な離床センサーの場合、ケーブルがついていることもあり、利用者様がそれに躓くことも少なくありません。また、離床センサーのON/OFFの切り替え作業が面倒なこともあるでしょう。

あゆみちゃんは、クリップを利用者様の衣服に取り付けるだけなので設置が簡単で、躓く位置にケーブルもありません。このような衣服に取り付けるタイプの離床センサーを探している施設には適しているといえます。

クリップセンサーについてはおすすめのクリップセンサー4選|価格や仕組み、選び方も解説でも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。

利用者を近くで見守ることのできる施設

利用者様を近くで見守ることのできる施設も、あゆみちゃんの導入がおすすめです。施設が広い場所であゆみちゃんを使用すると、電波到達距離の目安が10mなのでメロディーに気づかない可能性があります。

そのため、比較的小規模の施設や利用者様を近くで見守ることができる施設は、あゆみちゃんの導入に向いているでしょう。ただ、環境によっては施設が広すぎてもメロディーが聞こえる環境もあるため、後述する「あゆみちゃんのデモ機貸出」の利用を検討するのも一つの手です。

あゆみちゃんの価格

ここでは、離床センサー「あゆみちゃん」の価格帯をご紹介します。あゆみちゃんの導入を検討している方は、ご紹介する価格を参考に検討してみてください。

あゆみちゃんの価格

離床センサー「あゆみちゃん」の価格は、以下の通りです。

価格:センサー本体:¥46,400(税別)/ セット標準価格:¥48,800(税別)

また、株式会社ホトロンでは病院、施設に離床センサーあゆみちゃんのデモ機を貸し出しています。他にも置くだけポール君、たためる薄型マッ太君、うーご君の離床センサーの貸出もしています。現在、「無線式デモ機」のみの貸出となっているので、有線機を求めている方は確認が必要です。

類似商品「うーご君」との違いは?

株式会社ホトロンにおける、離床センサーあゆみちゃんの類似商品「体動コール うーご君」について、あゆみちゃんと比較して見ていきます。両方の製品を比較しながら、自施設に合った離床センサー選びの参考にしてください。

対象者が異なる

株式会社ホトロンの「あゆみちゃん」と「うーご君」の違いは使用する対象者が異なる点です。「あゆみちゃん」は主に車椅子での使用を想定している離床センサーで、車椅子から立ち上がるとメロディーが鳴ります。

一方の「うーご君」は、ベッド上での起き上がりやトイレから立ち上がる場面を想定しています。それぞれの使用対象者を理解し、自施設に合った離床センサーを選ぶといいでしょう。

設置場所が異なる

「あゆみちゃん」と「うーご君」は、設置場所にも違いがあります。「あゆみちゃん」の設置場所は下記の通りです。

  • 大型商業施設(ショッピングモール、デパート、量販店など)
  • 小規模店舗(コンビニ、一般店舗)
  • 交通施設(空港、駅、バスターミナル)
  • 医療施設(病院、老健施設、介護施設)
  • 公共施設(省庁、役所、郵便局)
  • 教育施設(学校、研究施設)
  • 鑑賞施設(美術館、博物館)
  • レジャー施設(遊園地)
  • 住まい(マンション、ホテル)

一方の「うーご君」の設置場所は、下記の通りです。

  • 医療施設
  • 住まい

施設の目的と設置場所に合わせて選ぶことをおすすめします。

まとめ

今回は、離床センサー「あゆみちゃん」の特徴や導入事例、導入に向いている施設について解説しました。あゆみちゃんは、利用者様が車椅子から立ち上がるとメロディーで離席を知らせてくれる製品です。簡易ナースコールとしても使用できるため、部屋にナースコールがなくても安心して見守ることができます。

実際に導入した施設では、扉がある場所や目の届かない場所で使用してもメロディーで知らせてくれるため、事故を未然に防ぐことができるとの声がありました。車椅子が多い施設や衣服に取り付けるタイプの離床センサーを探している施設の方は、あゆみちゃんの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

離床センサーについては定番の離床センサー14製品|機能・価格・特徴を徹底比較|仕組みや種類も解説【2023】でも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。

中小企業診断士
セカンドラボ株式会社 PR Solution Div.
URL:https://note.com/2ndlabo/n/n949eaa3e9d69

北海道大学を卒業後、医療機器の営業として6年間勤務。外科、整形外科、泌尿器科領域を中心に民間・国公立の病院を担当。2020年よりセカンドラボ株式会社に入社。医療福祉施設の課題解決プラットフォーム「2ndLabo」にて各種ITツール、医療機器の導入支援、クリニック開業支援に従事。

2ndLaboのサービスを通じて、これまで1,000件を超えるサービス導入支援・開業支援を担当。得意分野は、電子カルテ、介護ソフト、各種医療機器。


フリーランスWEBライター
URL:https://twitter.com/kakeru5152

元高校国語教師。3年ほど教育現場で働き、フリーランスWEBライターとして独立。様々なメディアで記事を制作。ディレクターとしても活動。個人でブログも運営しており、情報発信も行なっています。

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