訪問看護・介護向けのレセプト代行は、複雑な業務になりがちなレセプト業務を代行してくれるサービスです。こうしたサービスは増えてきていて、訪問看護・介護向けのレセプト代行を選定する際には複数の会社を比較検討する必要があります。この記事では、訪問看護・介護向けのレセプト代行として知名度の高い5つの会社を比較するので参考にしてみてください。
訪問看護・介護向けのレセプト代行とは、訪問看護ステーションや介護事業所が行う保険請求(レセプト作成・請求)業務を、外部の専門業者に代行してもらうサービスです。
レセプト代行業者の主な業務内容は下記の通りです。企業によって対応しているサービス種別や業務内容が異なりますので、事前にどういった業務内容を代行してもらいたいのかを整理しておくといいでしょう。
請求データ作成・入力 | 訪問実績やサービス提供内容に基づき、保険請求に必要なデータを専用ソフトに入力・作成します。 |
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レセプト点検 | 作成したレセプトに誤りや不備がないか、保険制度のルールに適合しているかなどを専門的な知識でチェックします。 |
請求代行 | 作成・点検したレセプトを、国民健康保険団体連合会(国保連)や支払基金などの審査支払機関へオンラインまたは紙媒体で提出します。 |
返戻・査定対応 | 審査の結果、返戻や査定(減額)があった場合に、その内容を確認し、再請求の手続きなどを行います。 |
給付費明細書作成 | 利用者への自己負担額の請求に必要な給付費明細書を作成します。 |
その他関連業務 | 業者によっては、記録内容の確認、指示書との照合、利用者への請求書発行、入金管理などの業務を代行する場合もあります。 |
それでは、さっそく訪問看護・介護向けのレセプト代行サービスについて見ていきましょう。
株式会社SmartWorXの介護保険・障害福祉請求代行「マキトル」は、煩わしい請求業務を改善できるサービスです。低コストを売りにしており、障害者支援施設、デイサービス、訪問介護などの様々な施設に対応しています。実績記録票をFAXで送るだけで導入できることも魅力の一つです。法改正などにも迅速に対応しているために、法律の規制に伴う事業の遅れなどを改善できます。
料金 | 施設基本料金 15,000円/月(1施設/月で発生致します。) 利用者基本料金 400円/月(1利用者/月で発生致します。) ※基本契約期間は12ヶ月契約となります。 |
対象事業所 | 介護事業所、訪問看護、障害福祉事業所 |
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次は、株式会社雲紙舎が提供するレセプト請求を請け負うレセプト代行サービス「ケアチーム」です。元施設長、元センター長等、介護業界に精通したスタッフを中心に請求チームを編成しています。最速1週間で請求業務の体制を構築できます。
老健、通所リハ、訪問リハ、特養、ショートステイ、訪問介護、デイ、福祉用具貸与まで、全介護サービスに対応可能です。大手の介護ソフトはもちろん、地方のソフトメーカーが開発したソフトにも対応します。訪問看護は医療保険までしっかりと対応。加算取得有無から事業所運営まで幅広くサポートします。
料金 | 要お問合せ | 対象事業所 | 訪問看護・訪問介護・デイ・通リハ・訪リハ・老健・特養・ショート・訪問入浴・小多機・居宅支援・レンタル・各障がいサービス |
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訪問看護ソフト「iBow(アイボウ)」を提供する、株式会社eWeLLが行う事務管理代行サービスです(※iBow事務管理代行サービスは、電子カルテiBow・iBowレセプトご契約者様向けのサービスです。)。訪問看護に精通したスタッフがレセプト業務を担当しており、事業所の専任スタッフが訪問看護運営に関わってくれるということが魅力です。
医師の指示書や医療保険証、介護保険証といった必要情報を整理し、それぞれの制度に合わせたレセプトを迅速かつ正確に制作してくれます。iBowレセプトからタイムリーにダウンロードできるなど、日々のレセプト業務の効率化を促します。
料金 | 要お問合せ | 対象事業所 | 訪問看護 |
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訪問看護ソフトiBowについては訪問看護専用電子カルテ「iBow」(アイボウ)の口コミ・評判は?でも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
株式会社キャンドゥのレセプト請求代行サービス「ビジカン」は、訪問看護に特化しています。介護給付費や訪問看護療養費、公費負担医療といった国の制度はもちろん、各地方自治体の制度に対応したレセプトを制作できることが魅力です。
「ビジカン」はレセプト代行だけでなく、事業所が抱えている課題の解決や事務員の追加といったことまでサポートしてくれます。ソフトウェアの導入のサポートもしてくれるため、初めてレセプト代行を利用する事業者でも安心して申し込めます。
料金 | 基本料金 15,000円 レセプト作成料 応相談 |
対象事業所 | 訪問看護 |
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株式会社ビジケアの訪問看護レセプト請求代行は、リモート型レセプト代行サービスです。訪問看護の煩雑なレセプト請求業務を専門チームが請け負ってくれるために、リモート型でも安心してレセプト代行を任せることができます。
その事業内容はレセプト代行はもちろん、スケジュールの管理、介護・医療請求データ作成、未請求・未払いの管理まで対応しています。3ヶ月間の「お試し」導入からスタートすることができるので、自社のニーズに合っているかのか確認したうえで本契約を行うことができます。
料金 | 「お試し」導入(3ヶ月間) 基本料金:60,000円~/月 (税別) 請求書枚数別追加費:要お問合せ |
対象事業所 | 訪問看護 |
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訪問看護・介護向けのレセプト代行を選ぶ際にどのようなポイントを考慮した方が良いのかを紹介していきましょう。
訪問看護・介護向けのレセプト代行を選ぶ際には、実績を重視するというのが重要です。訪問看護・介護に特化したレセプト代行であるかをしっかりと調査し、専門的な業務に対応できるかを確認するというのが大きなポイントです。医療・介護保険制度に関する専門知識があるのかや最新の法改正や制度変更に柔軟に対応できるのかなど、それまで実績や対応力を確認しておく必要があります。
サービス内容と自社のニーズも確認しておく必要があります。レセプト作成はもちろん、返戻対応や請求内容のチェックまで含まれているので幅広い業務に対応できます。また、電子カルテや介護ソフトとの連携などもできると、日常の業務との整合性を保つことができます。さらに一部の会社では、コンサルティングや研修などのサポート体制もあるため、より安心してサービスを受けられます。
顧客情報を扱う上では、セキュリティー体制も重要です。レセプトでは医療情報などの個人情報が含まれているために、どんなセキュリティー体制があるのかを確認しておくことは最優先するべき項目です。情報漏洩リスク対策がされてない会社では顧客の情報が守られないと判断し、別の会社を検討するのが賢明です。
サービスを長期にわたって継続させるためには、料金は予算にマッチしているかはしっかりと確認しておきましょう。サービスが良くてもコストがかかり過ぎては長期的なサービスの利用が難しくなってしまいます。また、料金体系が明確であることやレセプト件数に応じた料金設定になっているかなどを重点的にチェックするといいでしょう。
なにか起きた時のサポート体制は見逃しがちなポイントです。問い合わせへの対応がしっかりと取れているか、担当者は専門知識を持っているかなどの項目はチェックすべきです。いざという時にどんなサポートが受けられるか、手順が明確になっているかも確認しておきましょう。
自社の使用している介護ソフトに対応しているかは、かなり重要なポイントです。いざ契約を結んでも自社のソフトとの互換性がないと、ソフトそのものを変えたり、スムーズな業務ができなかったりする恐れがあります。介護ソフトを使用して国保連への請求を行うことが多いので、ソフトとの互換性は慎重に確認しましょう。
訪問看護・介護向けのレセプト代行は、日々レセプト業務に追われている人にとっては非常に助かるサービスです。自身のニーズを考え、訪問看護・介護向けのレセプト代行の業務内容をしっかりと把握したうえでサービス利用を検討するといいでしょう。