多くの病院や介護施設で目にするナースコール。施設で働く人は日ごろから使っている機器ですが、ナースコールが動く仕組みや関連する法律などを知っている人は多くないのではないでしょうか。
この記事では、医療福祉施設にとってなくてはならないナースコールの基本から最新のトレンドまで、詳しく紹介します。施設責任者が知っておきたいナースコールの法律・設置義務も解説しますので、ぜひ最後までご一読ください。
ナースコール選びの専門知識・時間が無い方
コンシェルジュが代わりに探してご案内します!
業界に精通したコンシェルジュが、希望条件をお伺いし、ピッタリなメーカー・製品をご案内。
時短&手間ナシで情報収集が可能です。相場観や補助金情報などのご質問にもお答えします。
ナースコールとは、患者様が看護師などのスタッフを呼び出すために使うツールです。ここではナースコールの概要や仕組み、できることを解説します。
ナースコールのメーカーについてはナースコールシステムのメーカー11選比較|使い方や選び方まででも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
ナースコールとは、医療福祉施設の患者様や利用者が、スタッフをすぐ呼べるように設置するツールのことです。ナースコールは、患者様にとって重要な「ライフライン」としても機能します。単純に患者様とスタッフ間で会話するだけのものから、介護記録システムや人感センサーと連携できるものまで、システムによって使える機能はさまざまです。
法律により病院や介護施設での設置が義務づけられているため、各事業者は自施設の規模や目的に応じて適切なナースコールを選択する必要があります。
ナースコールの制御方法は、以下の3つです。
1つ目のナースコール専用システムは、メイン制御として「ナースコール制御装置」を使用します。ナースコールシステムの単体利用もできますが、ハンディナースやビジネスフォンと連携させるには専用機器の追加設置が必要です。いわゆる「従来型のナースコール」と呼ばれるもので、過去の信頼と実績から多くの医療福祉施設で利用されています。
2つ目の電話設備を使用する方法は、メイン制御として「ビジネスフォン制御装置」が使われているタイプです。拡張性の高さが特徴で、要望に応じた機能を自由に組み合わせられるシステムもあります。電話交換機一体型では初期導入費用を安く抑えられることもあり、小規模施設での利用にもおすすめです。
3つ目は、ソフトウェアを使用して無線で通信するタイプです。配線工事にかかる費用を抑えられるため、導入時のコストカットにつながります。デメリットは、有線と比較して通信状況が安定しにくいことです。また、ソフトウェアによっては通知が届くだけで音声通話ができないものもあります。
国が推進する医療・介護現場の生産性向上やICT化の流れを受け、医療福祉施設でもICT化の機運が高まっています。たとえば、患者様の対応後にナースコールで介護入力できるものやインカム連携できるものは、業務の効率化にも効果的です。さまざまな電子機器を相互に連携させて使う動きは、今後もますます加速していくでしょう。
新たな運用形態として、ナースコールとスマートフォンを連携できるシステムを導入する施設があります。PHSの子機がスマートフォンに置き換わることを想像してもらえばよく、同システムの活用により以下3つのメリットを享受することが可能です。
スマートフォンと連携できるナースコールは、主に介護施設向けとして導入が進んでいます。
ナースコールとスマートフォンの連携については 「ナースコールとスマホ連携で業務効率化|対応できるメーカー一覧も」でも詳しく解説しています。参考にしてください。
スマートフォンと連携できるナースコールが注目されている背景として、公衆PHSサービスの終了があります。PHSは長きにわたり多くの医療福祉施設で利用されてきましたが、PHS提供事業者から2021年1月31日でサービス終了することが発表されました。また、旧規格のPHS(アナログ簡易無線機)も、2022年11月30日から使えなくなることが決まっています。
補足として、PHSサービスが終了するのは屋外の外線番号を使った通話サービスであり、院内の内線番号による通話は今後も問題なく使用できます。ただ、公衆PHSサービスの終了に伴い、故障をはじめ不具合が出た際のメンテナンス依頼は今までより困難になるかもしれません。PHSを使わない連絡手段としても、スマートフォンの活用は検討が迫られているといえます。
主に介護施設向けのシステムとして業務効率化にも役立つのが、ナースコールとインカムの連携です。インカムとハンディナース(子機)の2台持ちが解消され、ハンディナースだけで両方の機能を満たせます。ハンズフリーで常に会話ができるため、スタッフ同士の情報共有を円滑化することも可能です。
徘徊が心配な利用者や転倒の早期発見に効果的なのが、ナースコールと見守りシステムの連携です。たとえば介護施設の居室に離床センサーを設置することで、利用者がベッドから離れた際にセンサーが反応し、自動でナースコールを鳴らせます。他にも患者様のバイタル情報を感知するセンサー、利用者の動きを感知するマットセンサーなどとナースコールを連携することが可能です。
ナースコールと介護システム(介護ソフト)の連携は、スタッフの業務効率化に効果的です。たとえば、以下のようなメリットを享受できます。
ナースコールと介護システムを連携させれば、ハンディナースの端末と介護記録を入力する端末で2台持ちする必要はありません。
ナースコールは、法律によって病院や介護施設での設置が義務づけられているツールです。単純にスタッフを呼び出すだけでなく、ICT製品との連動により業務効率化ツールとしても活躍します。
以前はインターホン型が主流でしたが、今では電話設備一体型や無線型など、さまざまな種類のナースコールを選べるようになりました。導入までの期間や費用は、メーカーごとに差があります。
本記事の内容を参考にして、自施設に適したナースコールの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
ナースコール選びの専門知識・時間が無い方
コンシェルジュが代わりに探してご案内します!
業界に精通したコンシェルジュが、希望条件をお伺いし、ピッタリなメーカー・製品をご案内。
時短&手間ナシで情報収集が可能です。相場観や補助金情報などのご質問にもお答えします。