ナースコールシステムのメーカー12選比較|使い方や選び方まで

投稿日 2022.04.01 / 更新日 2023.03.06
投稿者:豊田 裕史

ナースコールを選定するにあたって、こんなお悩みをお持ちではないでしょうか?

  • 「製品数が多くてどれを選べばいいかわからない」
  • 「おすすめのナースコールを手っ取り早く知りたい」
  • 「ナースコールの選び方がわからない・・・」

本記事では、そういったお悩みを持つ方向けに「おすすめナースコールの紹介」や「ナースコールの選び方解説」を行っていきます。

人気ナースコールの比較一覧表

まず最初に当サイトが選定したおすすめのナースコール4製品を紹介いたします。

企業名 名電通株式会社 株式会社インフィック・コミュニケーションズ 株式会社マイコール 株式会社iSEED
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対象施設 医療機関、介護施設 介護施設 介護施設 医療機関、介護施設
参考価格 月額7800円~※7年リースの場合。初期費用なし、小規模施設向けスモールパッケージ「ナースエコTEL」の場合 2,178円/月~(別途Wi-Fi、インターネット回線が必要) 40万円程度 要問合せ
連携機器 PHS、スマートフォン、各種センサー、インカムなど スマートフォン、見守りセンサーなど 呼び出しベル、レシーバー スマートフォン、見守りセンサー、インカムなど
設置方法 無線 無線 無線 無線
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ナースコールシステムの主要メーカーはどこ?

ナースコールシステムで高いシェアを誇るのは、アイホン(株)ケアコム(株)です。病院や規模の大きな介護系施設に多く導入されています。 一方でサービス付き高齢者向け住宅やグループホームなどの小規模施設には、上記2社のシステムはオーバースペックなため適さないことがあります。介護施設向けに開発された無線式ナースコールを扱う(株)インフィック・コミュニケーションズや(株)平和テクノシステムなどの新興勢力ナースコールメーカーが、介護業界でシェアを伸ばしています。

病室とナースステーションをつなぎ、患者様が意思表示をするだけの用途だったナースコールが、見守りシステムやICT機器との接続ができるようになってきました。これまでのナースコールと区別して、「ナースコールシステム」や「コンピュータナースコール」と呼ばれることもあります。

アイホンのナースコールについてはアイホンのナースコールの評判は?価格や導入に向いている施設も解説でも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。

ケアコムのナースコールについてはケアコムのナースコールの評判は?|特徴や価格、導入に向いている施設も解説でも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。

ナースコールシステムでできること

具体的なメーカーを比較する前に、ナースコールの基本をおさらいしましょう。

ナースコールは、患者様にとって重要な「ライフライン」。病院や介護施設の利用者が職員を呼び出し、会話などのやりとりをするツールです。ベッドからトイレまで行きたいのでサポートがほしい、急な発熱で困っているなど、様々な状況で使われます。

発展編として、病院などでは、職員間のコミニュケーションツールとしても機能しています。職員1人1台のPHS端末を持っている施設では、職員間の業務連絡がPHSで行われることもあります。

ナースコールの仕組みについてはナースコールの基礎知識 | 仕組みや構造、選び方を解説【2023】でも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。

ナースコールシステムのメーカー12選

ナースコールの代表的なメーカーを紹介します。メーカーごとに種類や特徴は異なるため、自施設に最適なシステムを選ぶことが重要です。

株式会社ケアコム

株式会社ケアコム

出典:株式会社ケアコム https://www.carecom.jp/

株式会社ケアコムのナースコールは業界シェアが大きく、一般的なナースコールとしてイメージされやすい「インターホン型」を提供しています。

たとえば「PLAIMH NICSS(プライマ ニックス)」はスマートフォンとも連携できるため、ナースステーションから離れた場所で作業していても通知を受け取ることが可能です。

画面上で複数の患者様による呼び出しを同時に表示できることから、対応の優先度を判断できます。

「NICSS-EX8」は、さまざまなシステム・機器と連動できる病棟業務支援プラットフォームです。トイレ離座検知システムでは、患者様の立ち上がり動作を離座センサーが検知し、転倒前にスタッフが駆けつけられるようサポートします。

株式会社ケアコムの比較ポイント

  • IPカメラや生体情報モニタとも連動できる
  • 重要な業務に集中したい時は、通知が届かないように設定できる
  • スマートフォン上でさまざまな患者様の情報をグラフィカルに表示できる
対象施設 医療機関、介護施設
参考価格 要問合せ
連携機器 PHS、スマートフォン、院内情報システム(医事システム、オーダリングシステム、電子カルテ、介護ソフト)など
設置方法 いずれも対応(商品により異なる)

ケアコムのナースコールについてはケアコムのナースコールの評判は?|特徴や価格、導入に向いている施設も解説でも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。

アイホン株式会社

アイホン株式会社

出典:アイホン株式会社 https://www.aiphone.co.jp/

アイホン株式会社のナースコールは病院を中心に多くの施設で導入され、ケアコムと並んで「インターホン型」の二大大手として知られています。

同社の「Vi-nurse(ビーナース)」は、映像や情報の見える化を実現したスマートフォンとも連携できるナースコールシステムです。独自のセンサーでバイタルサインの測定が可能なスマートベッドシステムをはじめ、さまざまなサービスや機器と連動できます。「緊急通報装置」は、緊急ボタンやセンサーの作動により、あらかじめ設定した連絡先へ異常を知らせるシステムです。スタッフ不在時は、ケアセンターが通報内容を確認します。「緊急通報装置」は、サービスつき高齢者向け住宅に最適です。

アイホン株式会社の比較ポイント

  • アイホン株式会社のナースコールは業界シェアが大きい
  • 通信機器を70年以上発売しており、実績と信頼の強みがある
  • ナースコールとPHS・ビジネスフォンとの連携には別途費用が必要
対象施設 医療機関、介護施設、一般住宅など
参考価格 要問合せ
連携機器 PHS、スマートフォン、位置情報システム、電子カルテなど
設置方法 いずれも対応(商品により異なる)

アイホンのナースコールについてはアイホンのナースコールの評判は?価格や導入に向いている施設も解説でも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。

株式会社インフィック・コミュニケーションズ

株式会社インフィック・コミュニケーションズ

出典:株式会社インフィック・コミュニケーションズ https://lashic.jp/call

株式会社インフィック・コミュニケーションズは、介護総合支援事業を展開している企業です。介護のIoT化にチャレンジする、新興勢力ナースコールメーカーでもあります。グループ会社が介護・福祉を専業としてきたため、介護事業運営ノウハウをもとにした製品開発が強みです。

「LASHIC-call」は、家庭用ナースコールとして、簡単な操作で緊急時にすぐ通話ができます。別売りの居室センサー「LASHIC-room」と併用することで、介護施設と同様に24時間の見守りを自宅で受けることが可能です。インターネット環境を利用しますが、もしWi-Fiがない場合は通信端末をレンタルできます。

株式会社インフィック・コミュニケーションズの比較ポイント

  • 見守り側から発信すると、スピーカーから音が出る
  • 高齢者向けスマートフォンよりも手軽な価格で導入できる
  • 30日間の無料お試しを利用できる
対象施設 介護施設
参考価格 2,178 円/月~(別途Wi-Fi、インターネット回線が必要)
連携機器 スマートフォン、見守りセンサーなど
設置方法 無線

株式会社ナカヨ

株式会社ナカヨ

出典:株式会社ナカヨ https://www.nyc.co.jp/index.html

株式会社ナカヨは、「電話機一体型ナースコールシステム」を扱っています。1944年の創業以来、電話機部品メーカーとして電気通信分野に携わってきました。

介護連携ソリューション「NYC-Si緊急呼出コールシステム」は、介護業務の効率化やスタッフの負担軽減にもこだわったコミュニケーションツールです。インカムや介護ソフトなどさまざまなシステムと連携でき、ICT導入支援事業の対象でもあります。インカム機能を使用してハンズフリーで情報共有することで、別な業務の対応中でもスタッフ間の声での連携が可能です。同製品は、介護施設や高齢者住宅向けの施設におすすめです。

電気通信分野が主力事業であることから、「ナースコール」でなく「緊急呼出コールシステム」と呼んでいるそうです。

株式会社ナカヨの比較ポイント

  • 自動で通知が届く見守りセンサーとも連携できる
  • 患者様からの呼び出し履歴は介護記録システムへ反映できる
  • インカムは介護ロボット導入支援補助金でも導入できる
対象施設 介護施設
参考価格 要問合せ
連携機器 PHS、スマートフォン、介護ソフト、見守りセンサー、インカムなど
設置方法 無線

岩崎通信機株式会社

岩崎通信機株式会社

出典:岩崎通信機株式会社 https://www.iwatsu.co.jp/

岩崎通信機株式会社は、情報通信・電子計測・印刷システムの3分野を軸に事業領域を築いてきた企業です。ナカヨとともに、「電話機一体型ナースコールシステム」の主要メーカーとして知られています。

同社の「ナースコール連動システム」は、PHS連動型のナースコールシステムを低コストで導入することが可能です。PHS端末を利用することで、職員がナースステーションにいなくても呼び出しに対応できます。端末の種類は、全部で以下の3タイプです。

  • 標準タイプ:「DC-PS11(S)」
  • 堅牢タイプ:「DC-PS8」
  • 防水タイプ:「WX301JR」

PHS端末は、スタッフ同士の連絡にも使えます。

岩崎通信機株式会社の比較ポイント

  • 防水仕様のPHS端末を使用できる
  • ネットワークカメラやベッドコーナーセンサーとも連携できる
  • スタッフの数が少なくなる夜間にコール先を限定する「夜間切替」の機能がある
対象施設 医療機関、介護施設
参考価格 要問合せ
連携機器 PHS、ベッドセンサー、ネットワークカメラなど
設置方法 有線

株式会社平和テクノシステム

株式会社平和テクノシステム

出典:株式会社平和テクノシステム https://www.heiwatechno.com/

株式会社平和テクノシステムは、30年以上にわたって介護機器や通信ネットワーク機器などを販売してきた企業です。同社のYuiコールは800を超える施設に導入されており、「第三のナースコール」として需要が増えています。

Yuiコールは、独自開発された制御装置により「ナースコール」「電話設備」「ハンディナース(PHS)」の一体化に成功しました。同製品の特徴は、低コストでありながら高い拡張性を持つことです。施設に合わせてシステムの自由な組み合わせができます。

設置場所ごとに、有線タイプと無線タイプの呼び出し機器を使い分けることも可能です。また、ハンディナース端末とのシステム連携により、館内放送やドア解錠などをワンタッチで操作できます。Yuiコールはオールインワン型であるため、導入コストを抑えられることも特徴です。

株式会社平和テクノシステムのYuiコールについては、 「第3のナースコール『Yuiコール』の評判は?価格や特徴も解説」でも詳しく解説しています。参考にしてください。

株式会社平和テクノシステムの比較ポイント

  • 見守りカメラや防犯システムとも連動できる
  • グループ施設間の通話料が無料になるプランも用意されている
  • インカム機能や介護記録ソフトとの連携により、スタッフの業務負担を軽減できる
対象施設 介護施設
参考価格 要問合せ(オプション次第)
連携機器 PHS、スマートフォン、介護ソフト、見守りカメラなど
設置方法 無線

名電通株式会社

名電通株式会社

出典:名電通株式会社 http://www.meidentsu.co.jp/

名電通株式会社は、1974年の創業以来、ビジネスフォン業界で長く活躍し続けている企業です。信頼と実績をもとに、現在も多くの通信機器を販売しています。

同社のナースエコールは、従来式ナースコールの約半額で導入できる「電話機一体型ナースコールシステム」です。一元管理システムにより、複数施設で「拠点間内線通話」「拠点間着信転送機能」を活用できます。高い拡張性を備えたナースコールシステムを低価格で導入できる点が特徴です。また、無線と有線の両方で運用できるハイブリッド型のナースコールでもあります。非常時のみ、親機と子機を有線で接続することも可能です。

名電通株式会社の比較ポイント

  • ナースコールや内外線を1台の電話機で取次できる
  • 電気錠の開錠や館内一斉放送などの設備を融合できる
  • 見守りシステムや介護記録ソフトとも連動できる
対象施設 医療機関、介護施設
参考価格 月額7800円~※7年リースの場合。初期費用なし、小規模施設向けスモールパッケージ「ナースエコTEL」の場合
連携機器 PHS、スマートフォン、各種センサー、インカムなど
設置方法 無線

ジーコム株式会社

ジーコム株式会社

出典:ジーコム株式会社 https://www.gcomm.co.jp

ジーコム株式会社は、近距離無線の能力を活用したワイヤレスネットワークシステムの開発・製造を手がける企業です。新興勢力ナースコールメーカーとして、医療福祉施設へも無線ケアコールを提供しています。

同社の「ココヘルパ」は拡張性が高く、見守りシステムや介護ソフトなどとも連携できる 無線式のナースコールです。映像会話機能が搭載されており、複数の呼び出しがあった場合でもスマートフォンの画面上で緊急度を把握できます。また、見守りセンサーごとに通知音の切り替えや居室名の音声読み上げができるため、状況判断がしやすくなります。ココヘルパはシリーズ化されており、医療福祉施設の目的に応じた製品を選ぶことが可能です。施設の規模や求める機能に応じて適したシステムを選ぶことがおすすめです。

ジーコム株式会社の比較ポイント

  • 患者様の対応後は、現場でスマートフォンから簡単に記録を残せる
  • 映像録画機能があるため、インシデント発生後の検証にも活用できる
  • 高齢者住宅や介護施設での利用にも適している
対象施設 介護施設
参考価格 要問合せ
連携機器 スマートフォン、介護ソフト、見守りセンサーなど
設置方法 無線

ハカルプラス株式会社

 ハカルプラス株式会社

出典:ハカルプラス株式会社 https://care-ai.jp/lp/

ハカルプラス株式会社は、電気計測機器やメディカルケア機器などの開発・製造を手がけています。1916年創業と歴史は古く、今では国内外にネットワークを持つ老舗企業です。

「コンセントコール」は、工事不要の呼び出し通知システムです。Wi-Fiも必要なく、コンセントに挿すだけですぐ使えます。呼び出しボタンを押すと親機とペンダントに部屋番号が表示され、呼び出し音が流れる仕組みです。最短10日で利用でき、いきなりの導入に不安がある場合はデモ機貸出サービスで実際の機器を試せます。予算がない施設や緊急でコールシステムが欲しい施設などにおすすめです。

ハカルプラス株式会社の比較ポイント

  • 通話機能はないものの、簡易ナースコールを低価格で導入できる
  • 人感センサー、離床センサーとも連携できる
  • コンセントの配信を使った通信だけでなく、無線通信も選択できる
対象施設 介護施設、医療機関
参考価格 ライトシリーズ合計:¥65,000 スタンダードシリーズセット(上限20床):¥136,000 スタンダードシリーズセット(上限100床):¥176,000
連携機器
設置方法 コンセント接続

株式会社マイコール

株式会社マイコール

出典:株式会社マイコール https://mycall.co.jp/

株式会社マイコールは、ワイヤレスチャイムや呼び出しベルなど飲食店や福祉施設に必要な機器を提供している企業です。ワイヤレス機器を通じて、日本の高齢化社会に役立つ事業を展開しています。

ワイヤレスコールシステム「SMADIO(スマジオ)」は、配線工事をしなくても導入できる無線呼び出しシステムです。同製品は工場や飲食店で使用されていますが、介護施設や病院用のナースコールタイプ送信機も用意されています。呼び出しボタンを押すと受信機へ番号が表示されるだけでなく、腕時計型レシーバーでも受信することが可能です。そのため、腕時計型レシーバーを身につけていれば本体受信機から離れた場所での作業もできます。

株式会社マイコールの比較ポイント

  • 呼び出しボタンを押すとLEDが点灯する
  • 腕時計型レシーバーを使えば、手元で呼び出しを確認できる
  • 介護施設などに低価格で導入できる
対象施設 介護施設
参考価格 40万円程度
連携機器 呼び出しベル、レシーバー
設置方法 無線

株式会社iSEED

株式会社iSEED

出典:株式会社iSEED https://i-seed.co.jp/

株式会社iSEEDは、ICT技術を活用して明るい高齢化社会の実現をめざす企業です。これまでに徘徊感知システムや位置情報検索システムなどを販売してきました。

さまざまな機能をスマートフォンで一元管理できる「パルモスマートコール」を提供しています。パルモスマートコールは、長距離での無線通信を可能にした新世代の無線ナースコールです。見守りシステムと連動したバイタルサインの管理や、スマートフォン上での介護記録の入力もできます。同製品は拡張性が高く、施設の規模に応じてシステムを自由に選択することが可能です。

費用を抑えて導入したい方向けには、ナースコール機能のみを備えた「ナースコールシステム R-A型」があります。他にも大声を出したり、暴れたりした時に自動で呼び出しをかける「セーフティモニタ付システム」やエリア内であればどこでも呼び出しを受けられる「ハンディナースコールシステム」などが用意されているので、あらゆる状況に対応できるでしょう。

株式会社iSEEDの比較ポイント

  • 拡張性の高い機能をスマートフォンで利用できる
  • 電話主装置がなくてもスマホの内線化ができる
  • 居室へ駆けつける前にスマートフォンを通じた映像確認や呼びかけができる
対象施設 医療機関、介護施設
参考価格 要問合せ
連携機器 スマートフォン、見守りセンサー、インカムなど
設置方法 無線

株式会社パシフィック湘南

株式会社パシフィック湘南

出典:株式会社パシフィック湘南 https://www.sonnettekun.com/products/sonnettekun/

株式会社パシフィック湘南は、飲食店や工場などに無線機器を製造・レンタルしている企業です。病院・クリニックに対しても、患者様の呼び出しに使用できる呼び出しベルシステムを提供しています。

同社の「ソネット君」は、医療福祉施設でもナースコールとして活用できるオーダーコールシステムです。受信機と送信機のラインナップが多く、設置場所や活用シーンに応じてさまざまな種類を選べます。1台の受信機でエリア別に呼び出し音を分けることもでき、チャイムの種類は全部で14つです。オプションで人感センサーを導入すれば、人の動きをキャッチして受信表示機に音や番号で知らせることも可能です。

株式会社パシフィック湘南の比較ポイント

  • 防滴仕様の送信機を導入できる
  • 中継機を導入すれば簡単にエリアを拡大できる
  • 受信番号を両方向から確認できるタイプもある
対象施設 介護施設、医療機関
参考価格 要問合せ
連携機器 量77g、単4アルカリ乾電池×2本
設置方法 無線(呼び出しベル)

施設別 おすすめナースコールシステム

これまでのナースコールのシステム運用は、ナースコール・PHS(ハンディナース)・電話設備それぞれで制御器が必要でした。近年は、複数のシステムを一つの制御器(主装置)で管理できるシステムも出ており、小規模施設でも導入時のコストを抑えられる環境が整ってきています。

ナースコールの制御方法は、以下の3つです。

  1. ナースコール専用システム
  2. 電話設備との連携
  3. 無線ナースコール(第三のナースコール)
施設別 おすすめナースコールシステム
ナースコールシステム 電話設備との連携 無線ナースコール
中~大規模病院
小中規模の病院、介護施設
小~中規模の介護施設

ナースコール専用システム|中大規模の病院におすすめ

親機と子機で構成される、病院や介護施設で一般的な運用です。 ナースコールの制御器をナースステーション(詰所)に設置し、各職員にはPHSを持たせることが多いです。

中〜大規模病院を対象とした高機能なものとして、アイホン・ケアコムは「インターネットナースコール」というナースコールシステムを用意しています。ナースステーションに設置する親機は、大型のモニターがついているボード型のPC機器となっています。

利用者様や患者様のSOSを知らせる通知に反応しないわけにはいかず、呼び出し音がなる度に親機のある場所に駆けつける必要があります。分かりやすいシステムですが、職員が疲弊してしまう可能性があります。

電話設備との連携|小中規模病院、中規模の介護施設におすすめ

ナースコールと電話設備を一つの制御システムで管理する運用です。電話(PBX)とナースコールを同一システムで運用することで、それぞれのシステムを別々に導入するより、コストを抑えることができます。

無線ナースコール(第三のナースコール)|小中規模の介護施設におすすめ

大掛かりな初期費用をかけることが難しい介護施設で導入が進んでいるのが、「第3のナースコール」とも呼ばれる無線ナースコールです。上述の2つは有線でナースコールシステムを構築しますが、この運用では必要ありません。施設にWi-Fi環境を整備するだけでよく、低価格で導入を始められます。

見守りシステムやスマートフォン等他のシステムとの拡張性も高く、ICT化を進めたい介護施設や医療機関で導入が進んでいます。

無線のナースコールについては【徹底解説】無線ナースコールおすすめ6選|選び方や仕組みも解説でも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。

ナースコールシステムの選び方

ナースコールシステムを選ぶ際は、以下3点が重要です。それぞれ、説明していきます。

  • 職員・患者様の使いやすさ
  • Wi-Fi環境の有無
  • 他機器との連携

職員・患者様の使いやすさ

職員の業務効率化につながる観点で、ナースコールシステムの導入を検討する施設も多いと思いますが、やはり一番に考えるべきは、患者様が気持ちよく過ごせるかどうかです。

デモ利用や試験運用など、試行期間があるかを業者に確認しましょう。患者様の呼び出しを見落とす恐れはないか、職員の業務フローが増えてしまうことはないか、などチェックポイントを決めておくと良いでしょう。

Wi-Fi環境の有無

病院や介護施設で、ナースコールシステムを新たに接続できるWi-Fi環境があるかどうかも重要です。アイホンやケアコムなど伝統的なナースコールシステムでは、配線工事や電話交換機の設置が必要になります。

一方、「第3のナースコール」と呼ばれることもある無線ナースコールの場合は、Wi-Fi環境さえあれば利用が可能です。価格も安く、手間と費用を抑えられる点が魅力です。株式会社iSEED、ジーコム株式会社、名電通株式会社などが無線ナースコールを扱っています。

Wi-Fi環境下で使える無線ナースコールについては無線ナースコール徹底解説|仕組みやメリットも詳しく紹介!でも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。

他機器との連携

ナースコールシステムは、見守りシステムや離床センサーとの連携ができる商品があります。見守りシステムや離床センサーの通知がナースステーションの親機に届くイメージです。

また、通知の時間や状況などの履歴がシステムに保存されるため、施設内での効果検証に役立てることもできます。前述のWi-Fi環境も整っていれば、スマホ連携も可能です。

最新のナースコールシステムでは、音声以外のデータをやりとりすることもできます。ケアコムのナースコールの場合、職員のスマートフォンに画像を配信したり、担当医の名前や患者情報も確認したりできるようになっています。

スマホと連携できるナースコールについてはナースコールシステムとスマホ連携で業務効率化|仕組みやメリットを解説でも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。

ナースコールの仕組み

ナースコールとは、患者様が看護師などのスタッフを呼び出すために使うツールです。ここではナースコールの概要や仕組み、できることを解説します。

ナースコールとは

ナースコールとは、医療福祉施設の患者様や利用者が、スタッフをすぐ呼べるように設置するツールのことです。ナースコールは、患者様にとって重要な「ライフライン」としても機能します。単純に患者様とスタッフ間で会話するだけのものから、介護記録システムや人感センサーと連携できるものまで、システムによって使える機能はさまざまです。

法律により病院や介護施設での設置が義務づけられているため、各事業者は自施設の規模や目的に応じて適切なナースコールを選択する必要があります。

ナースコールシステムとICT機器の連携

国が推進する医療・介護現場の生産性向上やICT化の流れを受け、医療福祉施設でもICT化の機運が高まっています。たとえば、患者様の対応後にナースコールで介護入力できるものやインカム連携できるものは、業務の効率化にも効果的です。さまざまな電子機器を相互に連携させて使う動きは、今後もますます加速していくでしょう。

ナースコールとスマートフォンの連携

新たな運用形態として、ナースコールとスマートフォンを連携できるシステムを導入する施設があります。PHSの子機がスマートフォンに置き換わることを想像してもらえばよく、同システムの活用により以下3つのメリットを享受することが可能です。

  1. 電話だけでなくチャットもできる
  2. 複数台のスマートフォンへ一斉呼び出しができる
  3. 通常の電話としても活用できる

スマートフォンと連携できるナースコールは、主に介護施設向けとして導入が進んでいます。

ナースコールとスマートフォンの連携については 「ナースコールとスマホ連携で業務効率化|対応できるメーカー一覧も」でも詳しく解説しています。参考にしてください。

公衆PHSサービスが終了

スマートフォンと連携できるナースコールが注目されている背景として、公衆PHSサービスの終了があります。PHSは長きにわたり多くの医療福祉施設で利用されてきましたが、PHS提供事業者から2021年1月31日でサービス終了することが発表されました。また、旧規格のPHS(アナログ簡易無線機)も、2022年11月30日から使えなくなることが決まっています。

補足として、PHSサービスが終了するのは屋外の外線番号を使った通話サービスであり、院内の内線番号による通話は今後も問題なく使用できます。ただ、公衆PHSサービスの終了に伴い、故障をはじめ不具合が出た際のメンテナンス依頼は今までより困難になるかもしれません。PHSを使わない連絡手段としても、スマートフォンの活用は検討が迫られているといえます。

ナースコールとPHSについてはPHS連動ナースコールシステムのメーカー6選を紹介|選び方まででも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。

ナースコールシステムとインカムの連携

主に介護施設向けのシステムとして業務効率化にも役立つのが、ナースコールとインカムの連携です。インカムとハンディナース(子機)の2台持ちが解消され、ハンディナースだけで両方の機能を満たせます。ハンズフリーで常に会話ができるため、スタッフ同士の情報共有を円滑化することも可能です。

ナースコールと見守りシステムの連携

徘徊が心配な利用者や転倒の早期発見に効果的なのが、ナースコールと見守りシステムの連携です。たとえば介護施設の居室に離床センサーを設置することで、利用者がベッドから離れた際にセンサーが反応し、自動でナースコールを鳴らせます。他にも患者様のバイタル情報を感知するセンサー、利用者の動きを感知するマットセンサーなどとナースコールを連携することが可能です。

見守りシステム(離床センサー)についてはおすすめ離床センサーのメーカー10選|種類や価格も解説でも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。

ナースコールと介護記録システムの連携

ナースコールと介護システム(介護ソフト)の連携は、スタッフの業務効率化に効果的です。たとえば、以下のようなメリットを享受できます。

  1. ナースコールの呼び出しがあった日時を自動で介護システムに記録できる
  2. スマートフォンと連携していれば、その場で介護記録入力を完了できる

ナースコールと介護システムを連携させれば、ハンディナースの端末と介護記録を入力する端末で2台持ちする必要はありません。

介護記録システム(介護ソフト)については【最新2023年版】介護ソフト比較10選|価格や特徴を徹底比較でも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。

ナースコールシステムの価格相場は?

ナースコールの価格相場はメーカーや導入する機器構成、工事費によって大きく変動しますので一概には言えませんが、1床あたりで割ると10万円~50万円になるケースが多いです。

ナースコールの設置で発生する費用内訳

ナースコールを設置する際に発生する費用の内訳は大きく分けると下記の通りです。

  1. 機器の購入費用
  2. 配線工事費
  3. 設置後の保守費用

初期費用として「①機器の購入費用」「②配線工事費」がかかり、ランニングコストとして「③保守費用」が発生することになります。

施設規模や更新時期など、施設ごとに異なる要素が多いため具体的な費用を示すことはできませんが、ここからは各費用について詳しくみていきましょう。

ナースコールシステムの価格についてはナースコールの価格はいくら?相場や各メーカーの参考価格まででも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。

その他ナースコール関連で気になるポイント

その他にナースコール関連でよくお問い合わせいただく内容を2点解説します。

ナースコールの耐用年数について

ナースコールは、場合によっては償却資産となる可能性がある曖昧な扱いのため、メーカーから法定の耐用年数は示されていません。ですが、物理的に使用できる推奨使用期間としての耐用年数は、メーカーや業界団体から示されています。

おおよその示されている耐用年数としては8~12年となっています。ナースコールは、故障した際のリスクが大きく命にかかわる場合もあるので、長年使っている場合は入れ替えも検討しましょう。

ナースコールの耐用年数や減価償却についてはナースコールの耐用年数を詳しく解説|故障した時の対応方法まででさらに詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。

そもそもナースコールに設置義務はある?

結論から申し上げますと一部の施設においては設置義務があります。ただし厳密にいうと、法律上ナースコールとは明記されておらず、ブザーや緊急通報装置の設置が義務付けられており、それを実現するツールとしてナースコールが広く普及しています。

施設毎のナースコール設置義務や設置基準については病院・介護施設のナースコールの設置義務・必要性について法律面から解説でさらに詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。

まとめ

ナースコールは、法律によって病院や介護施設での設置が義務づけられているツールです。単純にスタッフを呼び出すだけでなく、ICT製品との連動により業務効率化ツールとしても活躍します。

以前はインターホン型が主流でしたが、今では電話設備一体型や無線型など、さまざまな種類のナースコールを選べるようになりました。導入までの期間や費用は、メーカーごとに差があります。

本記事の内容を参考にして、自施設に適したナースコールの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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セカンドラボ株式会社 PR Solution Div.

URL:https://twitter.com/toyoda_2ndLabo

セカンドラボ株式会社の社員。病院・介護施設のDX&業務効率化オタク。実は中小企業診断士です。毎日医療福祉施設向けの製品やサービス、企業の調査研究を行っています。


フリーランスWEBライター

URL:https://twitter.com/kakeru5152

元高校国語教師。3年ほど教育現場で働き、フリーランスWEBライターとして独立。様々なメディアで記事を制作。ディレクターとしても活動。個人でブログも運営しており、情報発信も行なっています。

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