病院にとって患者さまとスタッフの連絡手段として欠かせないナースコール。近年、さまざまなメーカーから多様なナースコールが販売されているため、新規導入や設備更新にあたりメーカーの選択にお困りの方も多いことでしょう。
医療福祉の業務効率化を実現する製品をとりあげる「2ndLabo」が、医療機関の中でも、病院に適したナースコールを厳選。新規導入や更新・入れ替えを検討している病院の担当者は、ぜひ参考にしてください。
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患者さまが病院の職員を呼び出すだけでなく、職員間の連絡手段としても使われているナースコールは、病院の運営になくてはならない通信機器です。ですが、自分の施設のナースコールが何年間使われているか、知っている職員はいるでしょうか。
ナースコールの耐用年数は8~12年と言われていますが、その期限を越えて利用し続けている施設も多いことでしょう。ただ、ナースコールは施設に応じて適したメーカーが異なります。 既存機器の更新や、新規導入をお考えの病院でも安心して使えるナースコールとなると、十分な実績をもったメーカーは限られてきます。
この記事では、2ndLaboがオススメする病院向けのナースコールを紹介していきます。
ナースコールは、病院にくる患者様や入院患者が助けをもとめる意思表示の手段として活用されています。ベッドから立ち上がりたい、トイレに行きたい、急に体調が悪くなったなど、助けを借りたい時はいつやってくるかわかりません。病院側としても、24時間利用者の動きを確認することはできないので、駆けつけるタイミングを知ることができるほか、職員間で連絡をとる際もよく利用されています。
法律でもその必要性に言及されています。病院がナースコールを設置しないことは、「高齢者虐待防止法(高齢者虐待の帽子、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律)」で定める虐待行為のうちの「介護・世話の放棄・放任」における「必要な用具の使用を限定し、高齢者の要望や行動を制限させる行為」に該当するとみなされます。
ナースコールが必要な理由についてはナースコールはなぜ必要?機能面や法律面から解説!でも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
改めて、ナースコールが動く仕組みを振り返ってみましょう。
以上の順番でナースコールは動き、患者様のもとに職員が駆けつけます。
ナースコールの仕組みについてはナースコールの基礎知識 | 仕組みや構造、選び方を解説【2023】でも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
他方、ナースコールを制御する裏側はどうなっているのでしょうか。実は、運用の方法は、一つではありません。
ナースコール制御装置を使うタイプ、ビジネスフォン制御装置を使うタイプ、無線で接続するタイプとがあります。中規模以上の病院ではナースコール専用システムが選ばれることが多く、ケアコムやアイホンのナースコールを導入している施設がほとんどです。無線のナースコールは、主に介護施設での利用を想定しています。
ナースコールの耐用年数は、おおよそ8~12年とされています。
ケアコムやアイホンなどの企業が所属する「インターホン工業会」が、12年を更新の目安と定めており、これに倣う企業が多いと考えられます。ただ、あくまでも目安の期間であり、その期間内の品質を保証するものではありません。
業界団体の指針とは別で、各メーカーが自社製品の推奨使用期間を示している場合もあるので、検討時には確認してみましょう。
ナースコールの耐用年数についてはナースコールは何年使える?|気になる「耐用年数」をご紹介でも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
ナースコールは患者さまの安全を守るために大切な通信機器です。病院に火曜患者さまは病気やケガによって、身体的・精神的に弱さを抱えています。患者さまの体調が急に悪くなった際に、周囲にスタッフがいなくてもナースコールがあれば、体調の変化をスタッフに伝えることができます。肝心な時に、ナースコールが正常に作動しなければ、体調の変化はスタッフに伝わらず、患者さまの生命を脅かすことになります。 そのため病院でナースコールを選ぶ際は、他の医療機関での実績を参考に、品質や安全面で信用の出来るメーカーを選ぶことが大切です。
どんなにすぐれたナースコールでも、長年使用していくなかで、経年劣化や使用方法によるトラブルが発生することでしょう。ナースコールは患者さまの安全を守るためにも、トラブル発生時にはいち早く問題を解決する必要があります。また機器の故障を未然に防ぐためにも、導入後もきめ細やかなメンテナンスが必要です。そのため、ナースコール導入時には、アフターフォローの充実度や、レスポンスの早さも確認しましょう。
ナースコールの価格はメーカーごとに差があるため、業者の提案を聞いて見積もりをもらいましょう。有線の場合は配線工事費、無線の場合はWi-Fi環境の構築に費用が発生することもあります。トータルでかかる費用がどのくらいになるか、慎重に検討しましょう。
ナースコールの価格は 「ナースコールの価格はどれくらい?|主要7メーカーの参考価格付き」でも詳しく解説しています。参考にしてください。
病院での設置におすすめのナースコールを見ていきましょう。おもに中規模以上の病院を対象にしていますので、小規模病院や介護施設などで使えるナースコールをお探しの場合は、以下の記事も見てみてください。
小規模病院でも使えるナースコールについては【2023】ナースコール12選を徹底比較|選び方のポイントも紹介でも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
株式会社ケアコムのナースコールは業界シェアが大きく、一般的なナースコールとしてイメージされやすい「インターホン型」を提供しています。
たとえば「PLAIMH NICSS(プライマ ニックス)」はスマートフォンとも連携できるため、ナースステーションから離れた場所で作業していても通知を受け取ることが可能です。
画面上で複数の患者様による呼び出しを同時に表示できることから、対応の優先度を判断できます。
「NICSS-EX8」は、さまざまなシステム・機器と連動できる病棟業務支援プラットフォームです。トイレ離座検知システムでは、患者様の立ち上がり動作を離座センサーが検知し、転倒前にスタッフが駆けつけられるようサポートします。
株式会社ケアコムの比較ポイント
対象施設 | 医療機関、介護施設 |
---|---|
参考価格 | 要問合せ |
連携機器 | PHS、スマートフォン、院内情報システム(医事システム、オーダリングシステム、電子カルテ、介護ソフト)など |
設置方法 | いずれも対応(商品により異なる) |
アイホン株式会社のナースコールは病院を中心に多くの施設で導入され、ケアコムと並んで「インターホン型」の二大大手として知られています。
同社の「Vi-nurse(ビーナース)」は、映像や情報の見える化を実現したスマートフォンとも連携できるナースコールシステムです。独自のセンサーでバイタルサインの測定が可能なスマートベッドシステムをはじめ、さまざまなサービスや機器と連動できます。「緊急通報装置」は、緊急ボタンやセンサーの作動により、あらかじめ設定した連絡先へ異常を知らせるシステムです。スタッフ不在時は、ケアセンターが通報内容を確認します。「緊急通報装置」は、サービスつき高齢者向け住宅に最適です。
アイホン株式会社の比較ポイント
対象施設 | 医療機関、介護施設、一般住宅など |
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参考価格 | 要問合せ |
連携機器 | PHS、スマートフォン、位置情報システム、電子カルテなど |
設置方法 | いずれも対応(商品により異なる) |
株式会社平和テクノシステムは、30年以上にわたって介護機器や通信ネットワーク機器などを販売してきた企業です。同社のYuiコールは800を超える施設に導入されており、「第三のナースコール」として需要が増えています。
Yuiコールは、独自開発された制御装置により「ナースコール」「電話設備」「ハンディナース(PHS)」の一体化に成功しました。同製品の特徴は、低コストでありながら高い拡張性を持つことです。施設に合わせてシステムの自由な組み合わせができます。
設置場所ごとに、有線タイプと無線タイプの呼び出し機器を使い分けることも可能です。また、ハンディナース端末とのシステム連携により、館内放送やドア解錠などをワンタッチで操作できます。Yuiコールはオールインワン型であるため、導入コストを抑えられることも特徴です。
株式会社平和テクノシステムのYuiコールについては、 「第3のナースコール『Yuiコール』の評判は?価格や特徴も解説」でも詳しく解説しています。参考にしてください。
株式会社平和テクノシステムの比較ポイント
対象施設 | 介護施設 |
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参考価格 | 要問合せ(オプション次第) |
連携機器 | PHS、スマートフォン、介護ソフト、見守りカメラなど |
設置方法 | 無線 |
名電通株式会社は、1974年の創業以来、ビジネスフォン業界で長く活躍し続けている企業です。信頼と実績をもとに、現在も多くの通信機器を販売しています。
同社のナースエコールは、従来式ナースコールの約半額で導入できる「電話機一体型ナースコールシステム」です。一元管理システムにより、複数施設で「拠点間内線通話」「拠点間着信転送機能」を活用できます。高い拡張性を備えたナースコールシステムを低価格で導入できる点が特徴です。また、無線と有線の両方で運用できるハイブリッド型のナースコールでもあります。非常時のみ、親機と子機を有線で接続することも可能です。
名電通株式会社の比較ポイント
対象施設 | 医療機関、介護施設 |
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参考価格 | 7,800円/月~(小規模施設の場合。要問合せ) |
連携機器 | PHS、スマートフォン、各種センサー、インカムなど |
設置方法 | 無線 |
病院でおすすめのナースコールについて解説しました。ナースコールは病院の基本となるインフラのため、導入時はどこのメーカーにするべきか迷うことも多いでしょう。
そんなときは、医療福祉施設の商品比較サービス2ndLaboに相談しましょう。 各分野に精通したコンシェルジュがヒアリングし、オススメの企業にお繋ぎします。
施設にあったナースコールを導入し、利用者さま・患者さまも、職員も過ごしやすい環境を実現しましょう。
医療介護施設で使えるナースコールの基礎、メーカー比較は 「【2023】ナースコール12選を徹底比較|選び方のポイントも紹介」でも詳しく解説しています。参考にしてください。
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豊田 裕史|中小企業診断士
セカンドラボ株式会社 PR Solution Div.
URL:https://twitter.com/toyoda_2ndLabo
セカンドラボ株式会社の社員。病院・介護施設のDX&業務効率化オタク。実は中小企業診断士です。毎日医療福祉施設向けの製品やサービス、企業の調査研究を行っています。
カケル
フリーランスWEBライター
URL:https://twitter.com/kakeru5152
元高校国語教師。3年ほど教育現場で働き、フリーランスWEBライターとして独立。様々なメディアで記事を制作。ディレクターとしても活動。個人でブログも運営しており、情報発信も行なっています。