ニュークックチルの作業工程を解説|クックチルとの違い、必要な機器まで

更新日 2024.04.09
投稿者:横山 洋介

医療機関や福祉施設では、日々の食事提供に多くの手間がかかっています。近年では、新たな調理システムとして開発されているニュークックチルに注目が集まり、導入する医療機関や福祉施設が増えているのです。

本記事では、ニュークックチルの作業工程について詳しく説明していきます。ニュークックチルシステムを利用して食事を提供しようと考えている場合は、ぜひ参考にしてみてください。

ニュークックチルとは?

ニュークックチルとは、一度に調理した食事を短時間で急速冷却することで、食事提供する直前に加熱する調理法です。衛生的で効率的な食事の提供が実現できる新しい調理システムとして注目されています。

調理後に急速冷却をおこない、冷たいまま盛り付けを行うので、再加熱後に手を加える場合の衛生的なリスクを軽減できます。調理や盛り付けに必要な職員の数を減らせるのはもちろん、衛生面の安全を保つことができます。

また、事前に料理を作っておけるので、早朝に出勤して朝食の準備することがなくなり人手不足の解消も可能です。業務のマニュアル化や味などの品質を一定にできることもメリットです。

ニュークックチルの概要についてはニュークックチルとは|クックチルとの違いやメリットを解説でも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。

ニュークックチルと他の調理方式の違い

ニュークックチルの作業工程を理解するにあたり、他の調理方式との違いを押さえておきましょう。以下の図で、各調理方式の工程を整理できるとおもいます。

ニュークックチルの作業工程

クックチル業者についてはクックチル業者10選を徹底比較|導入の基礎知識から選び方まででも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。

ニュークックチルが提供されるまでの工程

ニュークックチルで調理された食事はどのようにして利用者の口まで運ばれるのでしょうか。ニュークックチルの工程について、自施設で調理する場合とそうでない場合の2パターンに分けて説明していきます。

自施設で調理する場合

自施設で調理する場合は下記の工程で行われます。

  • 食材を加熱調理する
  • 調理した食事を急速冷凍する
  • チルド状態のまま保存する
  • チルド状態で盛り付ける
  • 食事を再加熱する
  • 配膳する

すべての調理工程が自施設内で完結します。加熱調理した食事を急速冷凍し、チルド状態で保存が可能です。チルドのまま盛り付けを行い、配膳する時間に合わせてカートで再加熱します。

セントラルキッチンから配送してもらう場合

セントラルキッチンは、調理にかかる工程を別の場所で集約したものです。調理作業を1か所に集中させることでコスト削減が見込めます。

セントラルキッチンで調理した食事をチルド状態で配送し、サテライトキッチン(各施設の調理場)では再加熱カートでの温めと配膳のみを行うのです。

<セントラルキッチンで行う工程>
  • 食材を加熱調理する
  • 調理した食事を急速冷凍する
  • チルド状態のまま保存する
  • 配送する
<サテライトキッチンで行う工程>
  • チルド状態で盛り付ける
  • 食事を再加熱する
  • 配膳する

ニュークックチル導入に必要な機器

ここからは、ニュークックチルの導入に必要な機器について解説していきます。前述したように、どこまでの調理工程を自施設内で行うかによって必要な機器が異なるのです。具体的に見ていきましょう。

スチームコンベクションオーブン

まずは、スチームコンベクションです。万能オーブンとも呼ばれ、「焼く」「煮る」「炊く」「炒める」「揚げる」「茹でる」「蒸す」「温める」など、ほとんどの加熱調理が行えます。

幅広い料理に対応でき、熱風のみ、蒸気のみ、両方利用と加熱方法を使い分けることで様々な料理が可能です。予めプログラムして調理方法や調理時間をセットして置いたり、センサーで芯温を計ったりと、便利な機能で調理をサポートしてくれます。

調理時間が短縮するだけでなく、栄養素を壊さず調理することができるので、患者様の満足度にもつながるのです。

スチコンメーカーについては【2023】スチコンメーカー比較6選|価格や機能を徹底比較でも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。

ブラストチラー

次に、ブラストチラーです。ブラストチラーは食事を急速冷凍するための機械のことを言います。

ブラストチラーを利用することで、加熱調理した食事を急速冷凍することができます。加熱した食事に菌が付着するのを防ぎ、熱をとりながらも食材の風味を逃がさず冷却が可能です。

菌が付着しやすい温度を素早く通過することで安全に食事を冷却します。また、熱いままブラストチラーに入れておけば冷却ができるので効率的に調理工程を行うことができるのです。

再加熱カート

最後に、再加熱カートです。ニュークックチルでは、チルド保存して冷たいまま盛り付けられた食事を、配膳前に適切な温度に温める必要があります。

チルド状態の食事を食中毒の菌が死滅する温度までしっかりと温め、安全で温かい食事を提供するために再加熱カートは重要な役割を果たしています。

最近では、熱風式や加熱蒸気式、IH式やマイクロ波式など、さまざまな加熱方法のカートが登場しており、食材の水分や風味を保ったまま加熱ができるようになっているのです。

再加熱カートについては再加熱カート12選徹底比較|使い方や特徴、導入メリットまで解説でも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。

まとめ

本記事では、ニュークックチルの作業工程について解説しました。ニュークックチルにより調理の各工程が効率化でき、少ない人員でも患者様においしい食事を提供できます。セントラルキッチンを利用することで、調理のほとんどを集約することもできるのです。

これまでの調理方法から、ニュークックチルに乗り換える際の参考にしてみてください。

よくある質問

導入までの期間はどれくらいですか?
事前打ち合わせから納入まで1~2ヶ月程度です。 メーカーによって異なりますので、余裕をもってスケジュールを立てましょう。
アレルギー、減塩食等に対応してますか?
メーカーによっては対応しているものもあります。 詳しくはメーカーに問い合わせてみてください。

中小企業診断士
セカンドラボ株式会社 PR Solution Div.
URL:https://note.com/2ndlabo/n/n949eaa3e9d69

北海道大学を卒業後、医療機器の営業として6年間勤務。外科、整形外科、泌尿器科領域を中心に民間・国公立の病院を担当。2020年よりセカンドラボ株式会社に入社。医療福祉施設の課題解決プラットフォーム「2ndLabo」にて各種ITツール、医療機器の導入支援、クリニック開業支援に従事。

2ndLaboのサービスを通じて、これまで1,000件を超えるサービス導入支援・開業支援を担当。得意分野は、電子カルテ、介護ソフト、各種医療機器。

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