レセプト業務は医療機関の売上に直結する非常に重要な業務です。
しかし、多くの医療機関がレセプト業務に課題を感じています。
そんな医療機関をサポートするサービスとして、レセプト業務に精通したプロによる「レセプト代行サービス」があります。上手く活用出来れば、人手不足の解消にもつながりますし、レセプトの質も改善できます。
でも、いざ探そうと思うと色々なサービスがあってどこの業者に依頼すべきか悩みますよね。今回の記事では、「クリニック」「在宅診療」向けのレセプト代行サービスに焦点を当てて、レセプト代行サービスの選び方を徹底解説します。
レセプト業務に課題をお持ちの医療機関様はぜひ今回の記事を参考にしてみてください。業者選びに悩まれた場合は、無料相談も受け付けていますので、お気軽にご相談ください。
本記事でのトピックを下記にまとめました。お急ぎの方は気になる部分を先に確認してみてください。
最初に3社のレセプト代行サービスをご紹介します。3社とも遠隔でのリモート代行サービスです。
製品名 | MedOS(メドス)![]() |
iisy(イージー)![]() |
クラウドクリニック![]() |
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企業名 | OASIS INNOVATION株式会社 | 株式会社ソラスト | 株式会社クラウドクリニック |
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対象医療機関 | クリニック、在宅 | クリニック、在宅 | 在宅 |
特長 | 高い採用基準を通過したスタッフによる質の高いレセプト作成 | 複数のプランを用意。教育サービスや派遣・紹介も包括的に展開 | 在宅医療を専門のレセプト代行サービス |
レセプト代行サービスとは、医療機関や介護事業所などが行うレセプト(診療報酬明細書)の作成・点検・請求といった業務を、専門の外部業者に委託するサービスです。
医療事務の業務の中でも、レセプト作成は専門知識や経験が求められる複雑な業務です。患者様の対応をしながら、空き時間にレセプト業務を行う必要があります。特に請求期間の月末月初は医療機関のスタッフにとって大きな負担になります。
レセプト代行サービスを利用することで、これらの業務を外部の専門家に任せることができます。レセプト業務の負担が減ることで、本来の業務である診療や患者へのケアに集中できるようになります。
レセプト代行サービスで依頼できる業務内容は企業によって異なります。どこまでの業務を依頼したいのかを事前に確認しておくといいでしょう。
カルテの記載内容をもとに、レセプト代行業者の専門スタッフが、院内のスタッフに代わってレセプトデータを作成・入力します。
作成されたレセプトデータの内容をレセプト代行業者で点検を行います。点検依頼の方法や点検結果のフィードバックの方法、修正対応まで対応してくれるのかどうかは事前に確認しておきましょう。
作成・点検されたレセプトデータは、通常、オンライン請求システム(インターネット回線を利用した請求)を通じて審査支払機関(国民健康保険団体連合会や社会保険診療報酬支払基金)へ提出されます。紙媒体での提出が必要な場合は、代行業者が印刷・郵送などの手続きを行います。
レセプト代行サービスの利用には多くのメリットがあります。
レセプト業務を外部に委託することで、医療事務スタッフは受付、会計など患者様に向き合うべき業務に集中できます。レセプト期間中の残業時間の削減にもなりますので、スタッフのワークライフバランス改善にもつながります。
レセプト代行業者は、診療報酬に関する専門知識と豊富な経験を持つスタッフが対応します。人的ミスが減り、正確なレセプト作成が期待できます。診療報酬改定や審査基準の変更など常に最新情報も把握しているため、誤った請求を防ぐことができます。レセプトの質が改善されることで、審査支払機関からの返戻・査定の件数が減り、再請求の手間や不必要な減収を防ぐことができます。
雇用しているスタッフがレセプトを担当している場合、急な退職でレセプト業務に穴が空くリスクが付きまといます。医療事務は慢性的な人手不足の状況が続いているため、急に職員が退職してしまった後に、代わりのスタッフを探すのも一苦労です。レセプト代行サービスを利用することで、将来的なリスクを未然に防ぐことにもつながります。
院内スタッフの教育のために、レセプト代行サービスを活用している医療機関もあります。経験の少ないスタッフだけでレセプト業務を行っていると当然間違いも起きやすくなります。レセプト業務のプロに相談できる環境を整えることで、間違いが起きる可能性も減らすことができ、スタッフの育成にもつながります。
レセプト代行サービスには現地訪問型とリモート型の2つがあります。現地訪問型はイメージしやすいと思いますが、リモート型は近年登場した新しい形態のレセプト代行サービスです。
レセプト代行業者から派遣されたスタッフが医療機関内でレセプト業務にあたります。実際に「人」が動くことになりますので、エリアによって対応出来ないこともあります。また医療事務は慢性的に不足している状況が続いていますので、開始したいと思った時にすぐに医療事務を派遣して貰えるかどうかは不明確です。
近年リモート型のレセプト代行サービスが増えています。現地にスタッフは派遣せずに、遠隔地からレセプト業務に対応します。リモート型のレセプト代行サービスは、さらに2つのタイプに分類することができます。
リアルタイムにカルテの記載内容を確認して、代行業者側でレセプトを作成します。作成したレセプトデータのチェックから請求までを一手に引き受けてくれるため、院内で働くスタッフ同様の働きを期待できます。
リモート型のレセプト代行サービスでレセプト業務全般に対応する場合、遠隔地から院内の電子カルテを閲覧できなければいけません。レセプト代行業者によって、対応可能な電子カルテが異なるので注意が必要です。まずは自院の電子カルテでレセプト代行サービスを利用可能なのかを確認するようにしましょう。
レセプト作成は院内スタッフで対応して、作成したレセプトデータの点検のみをレセプト代行業者が担当します。通常、院内で作成したレセプトデータをDropboxやGoogleドライブなどのファイル共有サービスにアップロードして点検を依頼します。レセプト点検のみであれば、対応可能なレセプト代行業者は格段に増えます。
レセプト代行サービスはどこの医療機関でも利用できる訳ではありません。電子カルテの種類、業務内容、開始時期、地域によっては利用できないこともあります。
またレセプト代行サービスの利用を開始するにあたって、レセプト代行業者側と院内での算定ルールなどのすり合わせも必要です。「スタッフが辞めてしまったから、来月からすぐに利用したい」と考えたとしても、思い通りにならないことが多いので、余裕をもって利用を検討することをおすすめします。
下の図はレセプト代行業者を選ぶ際に確認しておきたいポイントです。「依頼したい業務内容」「電子カルテ」「利用開始時期」などは代行業者からも確実に聞かれる点になるので、前もって整理しておくと良いでしょう。
では、レセプト代行サービスを利用するにはいくらぐらい必要になるのでしょうか。レセプト代行サービスの料金は3つの要素によって決まってきます。
ホームページで価格が公表されている、株式ソラストのリモート医事サービス「iisy(イージー)」を例に価格イメージを見てみましょう。iisyでは3つの料金プランを展開しています。
レセプト点検のみの「レセプト点検プラン」ではレセプト枚数が何枚でも一律49,800円/月で利用可能です。「診療報酬請求まるっとプラン」「訪問まるっとプラン」はレセプト業務全般を依頼出来るプランです。患者様の来院回数・患者様宅への訪問回数に応じて月々の料金が決まります。患者様の人数にもよりますが、一般的なクリニック外来の場合、20~30万円ぐらいの費用感になります。(※あくまで目安です)
レセプト点検プラン | レセプト点検プラン 診療報酬請求まるっとプラン |
訪問まるっとプラン |
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49,800円/一式 ※固定料金 ※最低利用期間:3か月 |
外来分200円/実日数 訪問分600円/実日数 ※従量課金 ※最低利用料金:5万円 ※最低利用期間:1年間 |
外来分200円/実日数 訪問分1,000円/実日数 ※従量課金 ※最低利用料金:5万円 ※最低利用期間:1年間 |
レセプト代行サービスの価格についてはレセプト代行の料金は?|おすすめの代行業者も比較で詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
レセプト代行サービスを提供されている業者は複数あります。最近ではリモートでのレセプト代行サービスも登場してきています。
代行業者によって依頼可能な業務範囲も、依頼方法も、料金形態も様々です。全体をざっと比較してみて、気になる業者複数から話を聞いてみることおすすめします。
>>>訪問看護・介護向けのレセプト代行サービスお探しの方はこちら
OASIS INNOVATION株式会社が提供する遠隔医療事務サービス「MedOS(メドス)」。院内医療事務者のキャパシティーを最大限に活用するため、請求業務を院内業務から切り離します。院内医療事務者が会計業務と患者対応業務に集中できる環境を整えて、経営効率を最大限に高めることが可能です。診療報酬請求事務集中センターは、医療機関の請求業務をリアルタイムに一手に引き受けます。
在宅クリニック向けのレセプト代行サービスとして「在宅MedOS」を展開しています。レセプトチェックやレセプト作成、オンライン請求、査定・返戻対応まで対応しています。
※月初のみのレセプトチェックは現在、受注を中止しています。
※病院には対応していません。
※利用開始時期は医療機関様と要相談になります。
OASIS INNOVATION株式会社の比較ポイント
企業情報
サービス提供範囲 |
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対応実績 | 要問合せ |
料金形態 | 要問合せ |
対象施設 | クリニック、在宅 |
ソラストが提供するリモート医事サービス「iisy(イージー)」は3つのプランを提供しています。クリニック様が希望する運用にあわせて、プランをお選びいただけます。「レセプト点検プラン」はリーズナブルな金額で、3ヶ月から契約可能なので、試しにレセプト代行サービスを利用したいとお考えの方にもおすすめです。
派遣や紹介、医療事務の教育サービスなども行っているため、クリニックの医療事務業務について幅広い提案を受ける事ができます。
リモート医事サービス「iisy」の比較ポイント
サービス情報
対応業務範囲 | ■レセプト点検プラン:点検 ■レセプト点検 診療報酬請求まるっとプラン/訪問まるっとプラン:入力、点検・修正、請求 |
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利用料金 | ■レセプト点検プラン:月額49,800円 ※固定料金 ※最低利用期間:3か月 ■レセプト点検 診療報酬請求まるっとプラン 外来分200円/実日数 訪問分600円/実日数 ※従量課金 ※最低利用料金:5万円 ※最低利用期間:1年間 ■訪問まるっとプラン 外来分200円/実日数 訪問分1,000円/実日数 ※従量課金 ※最低利用料金:5万円 ※最低利用期間:1年間 |
対象施設 | クリニック・在宅 |
「在宅医療事務アウトソーシングサービス」 は、訪問医療に特化したレセプト代行サービスです。訪問診療にまつわる事務作業を代行し、医師・看護師・医療事務スタッフの業務負担軽減を目指します。 患者さんへの質の高い診療を支える、幅広い一貫したサービスを提供します。
株式会社クラウドクリニックの比較ポイント
企業情報
サービス提供範囲 |
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対応実績 | 2024年3月末までで延べ195の医療機関様をご支援(スポット利用含む) |
料金形態 | 要問合せ |
対象施設 | 在宅 |
レセサポは、在宅医療に特化したレセプト代行サービスです。厳格な採用基準をクリアした在宅医療事務の専門スタッフが業務に従事します。熟練のスキルを持ち、レセプト作成を含めた診療報酬請求の手続きを迅速かつ正確に行います。
クリニックの事務一人では見落とすことのあるエラーやミスを防ぐため、工程ごとに別々のスタッフが確認作業を行っています。複数の専門的な目でレセプトを精査し、より正確な内容でのレセプト作成を実現します。
在宅医療専門「レセサポ」の比較ポイント
企業情報
サービス提供範囲 | カルテチェック+レセプト代行
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料金形態 | 要問合せ |
対象施設 | 在宅 |
株式会社メディカルタクトは、クリニック経営という視点から見たレセプト請求業務に力をいれています。
単にレセプト請求を代行業者に丸投げするのではなく、安定的な経営をするため、実際に働く事務スタッフに合わせたプランの提供が魅力です。適正な病院経営という観点から、請求代行からレセプトの精度調査も行います。
人材派遣はしていませんが、社員教育にも力を入れており、勉強会やセミナーなどを開催し、現場で働くスタッフの知識の向上も目的としています。
株式会社メディカルタクトの比較ポイント
企業情報
本社住所 | 〒541-0046 大阪市中央区平野町2-3-7 |
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サービス提供範囲 | レセプト作成/点検/提出/スタッフ育成教育/レセプト精度調査 |
対応実績 | 40件(HP上に記載されているもの) |
料金形態 |
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対象施設 | 医科 |
株式会社GLANZ(グランツ)は、医療現場で働く医療事務スタッフのスキルアップを掲げ、レセプト点検代行や指導などを行っている会社です。そのため、現場密着型でそれぞれのクリニックに対してしっかりと関わっていきます。
単なるレセプト代行ではなく、レセプト作成や修正は各々のクリニックで行いますが、魅力は事務スタッフへの直接指導です。レセプト作成の際にはどこを注意したらいいのか、また、改善方法も併せて指導してくれます。
返戻・増減点対策、指導や保険請求実務講座などもできるので、それぞれのクリニックに合わせた運用が可能です。「スタッフのレベルを上げたいが、自院での指導が難しい」という場合などに対応できます。
レセプト点検代行・指導・精度調査の比較ポイント
企業情報
本社住所 | 〒460-0008 名古屋市中区栄5丁目26-39 GS栄ビル3F ビジネスリンクス名古屋 |
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サービス提供範囲 | レセプト点検・指導/レセプト精度調査/人材育成 |
対応実績 | ー |
料金形態 | ー |
対象施設 | 医科 |
株式会社スマイルは、在宅医療・在宅診療専門のレセプト代行サービスを展開しています。外来診療と在宅診療はまったく異なる診療報酬となり、特化したスタッフがなかなかおらず、レセプト請求の際に間違いが多くなるのが悩みです。
レセプトチェックを外注に出すことで、ミスをなくし、算定が可能な項目に関しても提案ができます。
また、業者指定のクラウド型電子カルテを使用している場合は、カルテ記載を行うだけで確実なレセプトへと導くことが可能です。
在宅医療・在宅診療専門のレセプト代行サービスの比較ポイント
企業情報
本社住所 | 〒573-0032 大阪府枚方市岡東町12-1 ひらかたサンプラザ1号館604号 |
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サービス提供範囲 | レセプト作成/点検/提出/研修・勉強会 |
対応実績 | ー |
料金形態 | 従量課金 |
対象施設 | 医科(在宅医療・在宅診療専門) |
株式会社MJメディカルは、医科(外来)レセプトの点検や労災レセプトの作成、診療報酬改定時における、届出作成・提出支援などを行っています。
独自システムを用いた点検と経験に基づく目視の点検など、病名漏れや症状詳記、増点に繋がる加算の算定まで、理にかなったチェックが可能です。
その他、開業や経営支援など、医療分野におけるさまざまな相談に応じてくれます。レセプト代行の流れのイメージ図は以下の通りです。
株式会社MJメディカルの比較ポイント
企業情報
本社住所 | 〒337-0051 埼玉県さいたま市見沼区東大宮1丁目71-25 豊村ビル2階 |
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サービス提供範囲 | レセプト作成/点検/提出 |
対応実績 | ー |
料金形態 | 月額課金制(月に1,000枚以上のレセプトは別途見積、その他単発チェック可能) |
対象施設 | 医科 |
株式会社プリマジェストは、紙レセプトをデータ化することで、診療報酬請求明細書(レセプト)の審査支払業務などの効率化を支援しています。
レセプト業務を行う中で、紙レセプトの扱いが増えれば、ミスが多くなったりデータの共有が難しいのが現状です。
原票をイメージデータ化することで、スマートな運用ができ、作業効率を大幅にアップすることができます。
株式会社プリマジェストの比較ポイント
企業情報
本社住所 | 〒212-0013 神奈川県川崎市幸区堀川町580 ソリッドスクエア東館12F |
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サービス提供範囲 | 紙レセプトのイメージデータ化 |
対応実績 | ー |
料金形態 | ー |
対象施設 | ー |
株式会社ニチイ学館は、対応実績は医療施設で約8,000件以上となり、圧倒的なシェアで医事業務受託ナンバー1の実績を誇っています。NichiiConnectは、レセプト点検などの算定業務を、ニチイの職員が代行して請け負ってくれるサービスです。ニチイの集約センターから医院の電子カルテ・レセコンにアクセスし、遠隔で操作していきます。
保険請求のプロの点検ノウハウをシステム化し、「わかりやすさ」「使いやすさ」を追求した機能と帳票で、多角的かつ的確なチェックが可能です。
点検項目は約400あり、過去の算定履歴から管理料等の算定漏れをなくし、医薬品の疾患や併用禁忌のチェックができます。
また、すべての帳票がPDF保存に標準対応しているため、パソコンやタブレットがあれば場所を選ばずにレセプト点検が可能です。
NichiiConnectの比較ポイント
企業情報
本社住所 | 〒101-0062 東京都千代田区神田駿河台4-6 御茶ノ水ソラシティ(総合受付18階) |
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サービス提供範囲 | レセプト作成/点検/提出/人材派遣 |
対応実績 | 約8,000件以上(医療施設) |
料金形態 | ー |
対象施設 | 医科 |
介護施設や訪問看護ステーションの場合、介護保険にも対応な企業に依頼する必要があります。下記の企業は介護施設や訪問看護ステーション向けにレセプト代行サービスを提供しています。
ユーザーは毎月の実績記録票を当社に送付するだけで、煩わしい請求業務を低コストでアウトソースできます。自社でも障害福祉施設を運営していて、そのノウハウを活かしています。訪問看護ステーションでも対応実績があります(医療保険にも対応可能)。
最速1週間で請求業務の体制を構築できます。元施設長、元センター長等、介護業界に精通したスタッフを中心に請求チームを編成します。26種類の介護サービス、25種類以上の介護ソフトに対応しているので、多くの介護施設でサービスを利用することが出来ます。
株式会社キャンドゥは、訪問看護専門のレセプト請求代行サービスを展開しています。複雑な介護保険と医療保険のレセプト請求に特化することで、訪問看護業界の事務の煩雑さを解消することができるようになりました。Pマーク取得企業で個人情報の取り扱いを重要視しているほか、自治体ごとのローカルルールにも幅広く対応することができます。
訪問看護・介護事業所向けのレセプト代行については訪問看護・介護向けのレセプト代行おすすめ5選を比較でも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
歯科のレセプト代行については歯科のレセプト点検代行業者8選|導入メリットも紹介でも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
在宅医療・訪問診療のレセプト代行については在宅医療・訪問診療向けレセプト代行業者比較|メリットや選び方まででも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
ここまでレセプト代行サービスを利用するメリットを中心に紹介してきました。上手くレセプト代行サービスを利用することで、多くのメリットを受けることができます。
しかし、レセプト業務を外部の業者に丸投げ状態になってしまうと、将来的なリスクにもなりえます。レセプト代行サービスを利用する前に、レセプト代行サービスを利用することで起きうるデメリットについても考えてみましょう。
人件費削減のためにレセプト業務の外注を検討されていることもいるかと思います。しかし、代行業者に支払う手数料が発生するため、自院でレセプト業務を行うよりもコストが高くなる場合があります。特に、請求件数が多い場合や、複雑な請求が多い場合は、手数料も高額になる傾向があるので注意が必要です。
レセプト業務を外部に委託してしまうため、自院にレセプトに関する知識や経験が蓄積されません。外部の業者任せになっていては、現場で急な対応が必要になった際に困る可能性があります。 また、代行サービスが終了となった場合や乗り換えが必要になった場合に、すぐに代わりの人材やサービスが見つかるとも限りません(特に派遣型のレセプト代行サービスを利用する場合は要注意です)。
レセプト代行業者によりますが、自院の状況や要望に合わせて柔軟な対応をしてもらうことが難しい場合もあります。代行業者のサービス範囲や業務プロセスに制約は事前によく確認しておきましょう。
レセプト代行サービスの利用を検討する際に、よくある質問をまとめました。ぜひ参考にしてみてください。
下記、Q&Aは「リモート型のレセプト代行サービス」の内容について記載しています。
レセプト代行サービスとはその名の通り、レセプト業務を外部の業者が代行してくれるサービスです。レセプト業務の全部または一部の業務をプロの専門業者に任せることができます。依頼可能な業務内容は大きく2通りあります。
リモート型のレセプト代行サービスは現地は訪問せずに、全てのやり取りがリモートで完結します。「レセプト点検のみ」を依頼する場合と、「レセプト業務全般」を依頼する場合で、依頼方法が大きく異なります。代行業者が対応してくれる内容や、細かい依頼方法は代行業者によって異なりますが、大まかな運用の流れをまとめましたので参考にしてみてください。
⑴【医療機関】作成したレセプトファイル(UKEファイル)をDropbox等のファイル共有サービスにアップロードします。
⑵【代行業者】アップロードされたレセプトファイルの点検を行います。点検後、点検結果のレポートを医療機関に提出します。
⑶【医療機関】点検結果のレポート内容をもとに、レセプトデータの修正をします。※修正は医療機関側で対応する必要があります。
⑴【代行業者】診察時にリアルタイムに電子カルテの記載内容を確認して、レセコンへの入力作業を行います(請求書・診療明細書・処方箋発行)。
⑵【医療機関】作成されたレセプトデータをもとに会計を行います。
⑶【代行業者】日次、週次などで定期的にレセプト点検を行います。
⑷【代行業者】レセプト期間中(月末~翌月10日前後)にレセプトの作成・点検・オンライン請求を行います。
⑸【代行業者】レセプトの返戻・査定の事務処理を行います。
リモート型レセプト代行サービスの利用を検討するうえで、まず確認しておきたい3つのチェックポイントがあります。レセプト代行サービスの利用を検討している方は最初に次の項目を確認してみましょう。
弊社サイトでもよくご相談をいただく内容です。代行業者や依頼内容にもよりますが、実際は難しいことが多いです。代行業者でも運用開始に向けた準備期間が必要です。最近では医療事務スタッフの採用に苦労しているクリニックも多く、レセプト代行サービスの需要も拡大しています。人気のレセプト代行業者では順番待ちが発生するケースもありますので、気になる方は早めにお問い合わせしてみることをおすすめします。
「レセプト業務全般」を依頼する場合は、オンプレミス型の電子カルテだと対応は難しいです。一方で「レセプト点検のみ」を依頼する場合は、オンプレミス型の電子カルテでも利用できる可能性があります。
遠隔で院内のレセコンにログインできるシステム環境が必要になります。しかし、オンプレミス型の電子カルテは外部のネットワークとは繋がっていないため、代行業者が遠隔で院内の電子カルテ・レセコンにアクセスすることが出来ません。そのため、レセプト業務全般を依頼する場合はオンプレミス型の電子カルテでは対応が難しくなっています。
なお、クラウド型の電子カルテを利用していても、利用している電子カルテによってはレセプト代行サービスを利用できないことがあります。代行業者によって対応可能な電子カルテが異なりますので、最初に対応の可否を確認してみると良いでしょう。
オンプレミス型の電子カルテを利用していても利用できる可能性があります。Dropbox等のファイル共有サービスにレセプトファイル(UKEファイル)さえアップロード出来れば、電子カルテの機種に関係なくレセプト代行サービスを利用することができます。
レセプト代行サービスの料金は、依頼する業務内容、レセプトの種類、レセプト枚数によって決まってきます。あくまで参考値になりますが、一般的な規模のクリニック(外来)でレセプト業務全般の代行サービスを利用する場合、おおよそ20~30万円/月は必要になると考えておきましょう。
レセプト代行サービスの価格についてはレセプト代行の料金は?|おすすめの代行業者も比較で詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
レセプト業務の課題に対する解決策は、レセプト代行サービス以外にもあります。自院にとってどの選択肢がより良いものになるのかを比較してみましょう。
レセプトの返戻・査定件数が多く困っている場合や、レセプト点検による残業時間が多く発生している場合は、レセプトチェックソフトの導入が解決策になるかもしれません。
レセプトを紙出しして、人力でチェックしているような医療機関様はぜひレセプトチェックソフトの活用も検討してみてください。レセプト点検にかかる時間を大幅に短縮可能です。
レセプトチェックソフトを導入することで、記載ミスや算定漏れが短時間で見つけることができるので、レセプト業務の経験が浅いスタッフも安心してレセプト業務を行うことができます。
レセプトチェックソフトについては【2025最新】レセプトチェックソフトおすすめ7選|選び方や価格まででも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
外部の業者に頼らず、院内スタッフを育成していく選択肢もあります。レセプト代行サービスを提供する株式ソラストでは、2024年9月からスマホで学べる学習サービス「テラススタジオ」をリリースしています。
出典:テラススタジオ
今回の記事ではレセプト代行サービスの基本的な内容から、レセプト代行業者の選び方のポイント、おすすめの企業まで、幅広く紹介してしてきました。一括りに「レセプト代行サービス」と言っても、対応している業務範囲や対応方法など代行業者によって様々です。
医療事務の慢性的な人材不足が続く状況下では、今後ますますレセプト代行サービスのニーズは増していくことでしょう。レセプト業務に課題をお持ちの方はぜひ今回の記事を参考にしてみてください。