導入してから年数の経ったソフトウェアやハードウェアを新しいものに入れ替えることを「リプレイス」と呼びますが、電子カルテのリプレイスを検討している方もいらっしゃるのではないでしょうか。
しかし、「いつ電子カルテのリプレイスをすればよいのか」「費用はどの程度かかるのか」など疑問点があるかと思います。そこで今回は、電子カルテをリプレイスする最適なタイミングや費用、注意点を解説していきます。
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目次
電子カルテのリプレイスを考えるうえで、最適な時期はいつなのでしょうか。電子カルテのリプレースを考える際、ソフトウェア(電子カルテシステム)とハードウェア(PC、モニター)に分けて考える必要があります。大きくわけて下記4つのタイミングで行います。
一つずつみていきましょう。
電子カルテメーカーの保守期間の満了にあわせて、リプレイスを考えることがあります。通常は電子カルテを導入する際に、5年程度の保守契約を結ぶことが一般的です。
保守期間の5年が経過した場合は、契約更新を行うか最新のハードウェアやソフトウェアに入れ替えを検討する場合が多いです。
ハードウェアの経年劣化が見られた場合もリプレイスのタイミングです。メーカーの保守期間を経過した途端に、故障が頻発する訳ではないですが、経年劣化により故障が発生するリスクは高くなります。なお、ハードウェアは耐用年数である5年を目安として買い替えるケースが多いです。
電子カルテの耐用年数については電子カルテの耐用年数は?設備更新の負担の少ないクラウド型も解説でも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
電子カルテを購入ではなくリース契約で導入している場合、リース期間が満了したタイミングで再リース契約を行うか、リプレイスをするかの検討が必要です。
電子カルテのリースについては電子カルテの導入はリース?購入?特徴や会計処理の違いを徹底解説でも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
いまお使いの電子カルテが「使いにくい」「機能面で物足りなさを感じる」などの不満があるかもしれません。もしくは、「こういった機能を実装してほしい」などの画期的な機能を望む声もあるでしょう。そのため、メーカーから新サービスが発売されてニーズに合致すれば、リプレイスを検討するも医療機関もあります。
電子カルテをリースではなく購入で導入した場合、先述した「保守期間の満了」と「経年劣化」の問題が発生します。部分的なリプレイスとは、その重要度の高い順からリプレイスをするという方法です。
例えば、「〇〇室で使っているハードウェアはリプレイスしないが、重要度の高い××室の部屋の端末だけは入れ替えをする」などです。それにより、必要な部分だけをリプレイスしていくので、費用を最小限に抑えることができるでしょう。ただし、いずれはどの機器もリプレイスして費用もかかるので、メーカー担当者に相談し、納得のいく提案を受けるのが大切です。
医療機関の中には、リプレイスのタイミングで他社への乗り換えを検討する医療機関もあります。日経メディカルonlineが実施したアンケートによると、下記のような理由でリプレイスをおこなったようです。
中でも最も多い回答理由になったのが、「機能面に不満がある」でした。導入当初は十分な機能で問題がなかったとしても、診療内容の変更などで機能面に不満がでることがあります。そのうえで、ソフトウェアごと入れ替えるのは非常に大変なので、最初に電子カルテを導入するときは慎重に検討しましょう。
現在導入している電子カルテは、「オンプレミス型」か「クラウド型」に分かれています。それぞれでリプレイス費用は異なってくるため、費用がどの程度かかるのか見ていきましょう。
オンプレミス型は、自院でPCやサーバー、プリンターなどを設置して運用するタイプのことです。「サポートが手厚い」「セキュリティ面が強い」などのメリットが挙げられます。しかし、初期費用については300万〜500万円程度と高額です。そのため、オンプレミス型をリプレイスした場合、初期費用と同等の金額が必要になるでしょう。
クラウド型は、クラウド提供者が持つ環境にカルテデータを接続して運用することです。クラウド型の場合、ネット上で常に最新のシステムに更新されるメリットがあります。そのため、オンプレミス型とは違い、高額なリプレイス費用が発生しません。ただし、院内で使用しているPCなどの更新費用は別途発生するので、注意が必要です。
5年サイクルの電子カルテの更新、はじめて今日きたんだけど
— かんぬ (@kannu_panda) March 18, 2020
見積もり約1千万だったよ、、
(´༎ຶོρ༎ຶོ`)
吐きそうだわ、、、
みんな、電子カルテにはご注意を、、、
ぐはぁ、、、
電子カルテの価格については電子カルテの導入費用は?運用コストや価格を抑える方法もでも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
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電子カルテをリプレイスする際に、気をつけるべき点を下記の3つ解説します。
それでは、一つずつ見ていきましょう。
現在、導入している電子カルテの契約期間を確認してみてください。仮に、契約期間中であった場合、途中解約をすると違約金などが発生する可能性があります。確認を怠った後に解約すると、高額な違約金が発生する場合もあるため、必ず契約期間と違約金の有無を確認しましょう。
いまお使いの電子カルテから、リプレイス後の電子カルテへデータ移行が行えるかは重要なポイントです。そのため、データ移行が可能かどうかは、必ず確認するようにしましょう。また、データ移行の方法については、下記の3つの方法があります。
上記のうち、どの方法でデータ移行をするかは、電子カルテメーカーに確認が必要です。
各部門で電子カルテを連携しているクリニックも多いのではないでしょうか。リプレイス時は、各部門の調整とシステム間連携の確認も必要になります。例えば、PACSや予約システム、自動精算機などの周辺システムのことです。リプレイスした後に、調整ができずシステム連携もできなくなると、作業時の負担が増えてしまいます。
電子カルテのリプレイスをどのタイミングで行うか悩む方は多いです。本記事でご紹介したリプレイスを実施する良いタイミングは、以下の4つのパターンでした。
また、リプレイス時には、「契約期間の確認」や「データ移行」に気をつけなければなりません。現在、リプレイスを検討している方も、今後実施する予定の方もどのメーカーの電子カルテを選べばよいか悩むことでしょう。
その際は、各メーカーの電子カルテを網羅的に解説している、下記のページを見てもらえるとわかるようになっています。ぜひ参考にしてください。
電子カルテについては電子カルテおすすめ製品【診療科別・規模別に徹底比較】でも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
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