電子カルテの新規導入や入替を検討する際、ぜひ活用したいのが補助金です。導入費用の一部を国が負担してくれる制度ですが、すべての電子カルテメーカーが対象となっているわけではありません。
この記事では、補助金を活用できる電子カルテや、補助金の情報についてくわしく解説していきます。最新のIT導入補助金2024の情報も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
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目次
IT導入補助金2024の支援事業所となっている電子カルテメーカーを紹介していきます。ここに記載されている電子カルテを導入すれば、IT導入補助金を申請することができます。
※セカンドラボで確認できている情報を掲載しています。電子カルテはベンダー(代理店・販売店)経由で導入されることが多く、ベンダーが支援事業者となっているケースは掲載していません。ご指摘は、お問合せフォームからご連絡いただけますと幸いです。
企業 | ツール名 | URL |
---|---|---|
タック株式会社 | タック電子カルテシステム Dr.F (病院) | 公式ページ |
タック株式会社 | タック電子カルテシステム Dr.F (有床診) | 公式ページ |
タック株式会社 | タック電子カルテシステム Dr.F (無床診) | 公式ページ |
株式会社メディサージュ | クラウド型電子カルテ HAYATE/NEO | 公式ページ |
株式会社Donuts | 電子カルテCLIUS_Proプラン | 公式ページ |
株式会社Donuts | 電子カルテCLIUS_通常プラン | 公式ページ |
メディア株式会社 | 電子カルテシステムWith(インボイス対応版) | 公式ページ |
株式会社ニューウェイブ | 産婦人科専用電子カルテ エフ・カルテット | 公式ページ |
株式会社湯山製作所 | 電子カルテ BrainBoxVⅣ | 公式ページ |
株式会社湯山製作所 | 電子カルテBrainBox Cloud | 公式ページ |
株式会社ファインデックス | 電子カルテREMORA ver4 | 公式ページ |
株式会社モリタ | DOC-5PROCYON 3 電子カルテパッケージ | 公式ページ |
メディア株式会社 | 電子カルテシステムWith | 公式ページ |
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電子カルテ導入にあたって使える補助金は2種類あり、それぞれ補助の上限額が決まっています。「病院診療情報デジタル推進事業」は都内において200床未満の病院を開設予定の医療機関を対象としています。電子カルテの導入を検討するのは、ほとんどが新規開業クリニックなので、基本的にはIT導入補助金を活用することになると理解しておきましょう。
IT導入補助金を使った場合の補助上限額は450万円です。東京都の中小病院を対象とした病院診療情報デジタル推進事業では、最大約6,000万円の補助を受けることができます(2024年度の実施は未定、2023年度事業は終了)。
対象 | 補助金の上限額 | |
---|---|---|
IT導入補助金 | ITツール導入を検討している中小企業・小規模事業者(クリニック) | 450万円 |
病院診療情報デジタル推進事業 | 東京都内の200床未満の病院 | 約6000万円 |
すべての電子カルテに適用されるわけではないので、詳細を知りたい方は以下を読み進めてください。
電子カルテの概要については電子カルテとは?導入のメリットやデメリットをわかりやすく解説でも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
電子カルテの価格については電子カルテ導入費用の相場はいくら?運用コストを抑える方法もでも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
まずは、2023年のIT導入補助金の対象となっていた電子カルテ7選を紹介します。
※2024年3月現在、電子カルテメーカー各社が「IT導入支援事業者」の申請を始めています。各社の情報が出そろった時点で情報を更新予定です。最新情報は交付決定事業者一覧から確認できます。
エムスリーデジカルの比較ポイント
製品情報
基本月額 | レセコン一体型プラン:19,800円(2年目まで) ORCA連動型プラン:月額9,800円 ※レセコンの初期費用( 780,800円)、月額(7,000円)を別途負担 |
---|---|
初期費用 | 無料 |
提供形態 | クラウド型 |
レセコン | 一体型・分離型(各院の状況に応じて対応) |
セキュリティ | 国内の複数箇所でデータをバックアップ、「TSL1.2」に限定した暗号化通信 |
シェア | 19.0% |
連携可能範囲 | 要問い合わせ |
推奨環境 | Windows 10 Pro / Windows Server 2016 |
サポート体制 | コールセンター、リモートメンテナンス |
患者様の情報をiPhoneで確認できる「M3 DigiKar モバイル」の機能や、iPad手書きカルテアプリの機能が魅力です。受付やカルテに関する機能はもちろん、顧客やスケジュール管理機能も充実しており、安心して使うことができます。
有料オプションとして、薬剤情報や禁忌病名チェック機能があるのも特徴です。一方で予約機能はありませんでした。
レセコン一体型の場合、月額19800円~と、多数のクラウド型電子カルテの中で最も価格を抑えて導入することができます。もちろん機能も申し分ありません。月額料金だけで比較すると、ダイナミクス(オンプレミス型、11000円/月)が最もランニングコストを抑えられますが、機能の豊富さや企業体力を総合すると、最もコストパフォーマンスに優れた製品ということができます。
全国4500以上の導入実績があると公表しており、クラウド型電子カルテの中ではナンバーワンの実績を誇ります。医師の方にはおなじみの「エムスリー」ブランドも安心材料でしょう。
電話・メールでのサポートはもちろん、PDF形式の紙面マニュアル、Youtubeの公式チャンネルにある100種類以上の操作解説動画をいつでも参照できます。 すでにORCAレセコンをつかっている場合、既存のORCAサポート事業者を変更する必要はありません。デジカルの電子カルテをレセコンと連携させて使うことができます。
サーバー障がいが発生した場合でも、過去のカルテをPDFで確認できるバックアップシステム「カルテビューワー」を搭載しています。
エムスリーデジカルの詳細についてはM3デジカルの口コミ・評判は?価格やメリット・デメリットを解説でも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
Medicomシリーズは大きく分けて、一般診療所向けの「Medicom-HRf」、中小規模病院向けの「Medicom-CK」、データではなく紙で運用する「Medicom-HS」の3種類です。Medicomシリーズは様々な機器と連携可能で、院内のシステムだけでなく地域連携にも貢献し、特に高齢者に安心してもらえるサービスを提供しています。導入からメンテナンス・アフターケアまで、全国の営業拠点からネット配信やリモートメンテナンスを用いて、地域に密着したサポートが可能です。
Medicomシリーズの比較ポイント
製品情報
システムの種類 | オンプレミス、クラウド |
---|---|
レセコンの種類 | レセコン一体型、レセコン分離型 |
対象施設 | クリニック、病院 |
Qualis Cloudは、医療スタッフの作業負担を減らせるような、多機能が搭載された電子カルテです。軽快な操作性と、直感的でわかりやすい画面構成が特長です。画面構成を3パターンまで登録可能で、医師・事務スタッフ・看護スタッフなど、誰が利用しても直感的で分かりやすいレイアウトを登録できます。
オプション機能には、音声入力や遠隔操作機能などがあり、さらなる業務効率化だけでなく、ヒューマンエラーの軽減にも期待できます。
Qualis Cloudの比較ポイント
製品情報
システムの種類 | クラウド型 |
---|---|
レセコンの種類 | レセコン一体型 |
対象施設 | クリニック |
セコムOWELは、在宅クリニック・無床診療所に特化したクラウド型電子カルテです。タブレットにも対応しているため、どこからでもアクセスできます。また、利用台数の制限もなく、システムの追加費用が掛かりません。
画面がシンプルなので、だれが使っても直感的に操作できます。もし操作がわからなくなっても、動画付きのマニュアル完備なので安心です。全てのデータはセコムの安全なデータセンターに保存されるので、端末が壊れたり盗まれたりしても、データまでは失いません。外部からの攻撃にも徹底対策されています。
セコム医療システム株式会社の比較ポイント
製品情報
システムの種類 | クラウド |
---|---|
レセコンの種類 | 分離型(ORCA等) |
対象施設 | クリニック |
BrainBoxVⅢは、使いやすさを追求したレセコン一体型電子カルテです。操作画面や操作方法をカスタマイズし放題で、画面配色も8種類あるので、自分に合った電子カルテを作成できます。文書はWord形式を採用しており、ワープロ感覚で行う直接入力やドラッグ&ドロップによって、簡単にカルテ情報を記載できます。
システムについて不明点があれば、専用コールセンターによるリモートメンテナンス対応も可能です。稼働後であっても、画面共有してトラブルを素早く解決いたします。
電子カルテ BrainBoxVⅢの比較ポイント
製品情報
システムの種類 | オンプレミス |
---|---|
レセコンの種類 | レセコン一体型 |
対象施設 | クリニック |
CLIUS(クリアス)の比較ポイント
製品情報
基本月額 | 12,000円~(※ID数が6つ以降は別途料金発生) |
---|---|
初期費用 | 200,000円~ |
提供形態 | クラウド型 |
レセコン | 分離型(ORCA連携) |
セキュリティ | ファイアウォール、不正侵入検知システム(IDS) |
シェア | 2.7% |
連携可能範囲 | 予約システム、受付システム、問診システムなど |
推奨環境 | Windows、Mac、iPad(Google Chrome 最新バージョン) |
サポート体制 | 電話、メール、遠隔 |
小児科クリニックを念頭にした、医薬品の「小児用量換算表」を標準機能として使うことができます。在宅医療で重要な、訪問スケジュール策定機能もあるため、幅広い診療科で使うことができるでしょう。
複数のサービスと連携できる点も魅力。有料オプションで、リモート医事サービスiisy(ソラスト)も使うことができます。業務効率化のために電子カルテ導入を考えている先生は有効に使うことができます。
同社が展開する勤怠管理システム「ジョブカン」や、WEB問診システムも無料で使うことができます。
「基本プラン」は初期費用20万円~、月額費用12000円(5IDまで) と料金形態は明確です。
また、カルテの枚数がなかったり、基本的なIT知識を備えた先生向けに「セルフ導入プラン」の料金形態も用意しています。こちらのプランは、初期費用0円、月額費用30円/枚です。いずれのプランでもレセコンはクラウドORCAを利用するため、別途費用がかかります。
アンケートでは、2.7%との結果でした。視認性が良い、バージョンアップが素早いとの評価があります。新興の電子カルテとして、メドレーのCLINICSとシェアを争っている状況です。
製品に関する問合せはメールで対応しています。
他社製品と比べて特徴的なのが、開業・経営サポート機能です。新規開業、事業継承のクリニックを対象に、新規開業で必要になるシステム・製品をまとめて提案してもらえます。準備に時間が無い方は使い勝手が良さそうです。
前日までのデータ(患者情報、傷病名データなど)をバックアップしているため、仮にサーバーダウンが起きても、ローカル環境のサーバーに切り替えることで診療を継続することができます。
CLINICSカルテの比較ポイント
製品情報
基本月額 | 40,000円 |
---|---|
初期費用 | 660,000円〜(参考価格) ■初期費用に含まれる内容
|
提供形態 | クラウド型 |
レセコン | 一体型(ORCA内包) |
セキュリティ | DBの情報を6時間ごとにバックアップ |
シェア | 2.7% |
連携可能範囲 | WEB問診システム、検査会社、画像ファイリングシステムなど |
推奨環境 | Windows、Mac搭載のパソコン、Google Chrome 最新版 |
サポート体制 | オンライン、往訪サポート |
メドレーのクラウド診療支援システムの一つであるCLINICSカルテは、Web予約・Web問診・オンライン診療・電子カルテ・レセコン・経営分析の機能をすべて備えており、これ一つでスムーズな医院経営が可能になります。中でも、同社のオンライン診療システムはシェアが高いため、オンライン診療の実施を考えている方は、この電子カルテを選ぶとスムーズに運用できるでしょう。
神奈川県や埼玉県、山形県など自治体との協業も進めており、着々と信頼度が増していることがわかります。電子カルテだけでなく、その他のシステムも連携させることで診療業務を効率化させるというビジョンを持っています。
初期費用は66万円(サーバーのセットアップ費用、クラウドORCAの構築など)ほど、基本の月額費用40000円と、エムスリーデジカルやクリアスなどと比べるとやや強気の料金設定です。
ただ、クラウドORCAが内包された金額のため、他社製品と比べる際は条件をそろえて比較すると良いでしょう。
CLIUS(クリアス)と同等のシェア率を誇ります。上場している同社ですが、有価証券報告書には、導入数に関する詳細な記載はありませんでした。 同社は200床未満の小規模病院向け電子カルテ「MALL」も展開しており、クリニック、病院におけるクラウド型電子カルテのシェアを取りに行っていることがうかがえます。
運用立ち会い、リモートでの設定サポートに対応しています。平日の通常の時間帯(10時~19時)であれば電話/メールで対応できるほか、オプションで臨時訪問にも対応してもらえます。
最初に電子カルテ導入に際して活用できるIT導入補助金の概要や、対象となる医療機関、メーカーについてみていきます。
医療機関が電子カルテを導入する際は、通常枠を使ってソフトウェア購入費・クラウド利用料1年分などの導入費用の補助を受けられます。
>>【2024年3月更新】最新のIT導入補助金申請スケジュールはこちらIT導入補助金は、中小企業・小規模事業者等が導入するITツール経費の一部を補助する支援事業です。目的は、ITツールの導入を支援することで、中小企業・小規模事業者が業務を効率よくこなせるようになり、生産性を向上させることにあります。2024年2月に要項が発表されたIT導入補助金2024の概要を表にまとめました。
支援枠 | 概要 | 対象となるITツール |
---|---|---|
通常枠 | 自社の課題にあったITツールを導入し、業務効率化・売上アップをサポート | 生産性向上ITツール(ソフトウェア・サービス等) |
インボイス枠(インボイス対応類型) | インボイス制度に対応した会計ソフト、受発注ソフト、決済ソフトに特化し労働生産性の向上をサポート |
|
インボイス枠(電子取引類型) | インボイス制度に対応した受発注システムを商流単位で導入する企業を支援 | インボイス制度に対応した受発注システム |
セキュリティ対策推進枠 | サイバー攻撃の増加に伴う潜在的なリスクに対処するため、サイバーインシデントに関する様々なリスク低減策を支援 | セキュリティ対策ソフト・サービス |
複数社連携IT導入枠 | 業務上つながりのある「サプライチェーン」や、特定の商圏で事業を営む「商業集積地」に属する複数の中小企業・小規模事業者等が連携してITツールを導入し、生産性の向上を図る取り組みを支援 | 生産性向上ITツール(ソフトウェア・サービス等) |
ただし、ITツールであれば、なんでも支援を受けられるわけではありません。事務局に登録されていないメーカーのITツールは、IT導入補助金の対象外です。また、事務局に登録されていても、生産性の向上が見込めないITツールには、補助金が支給されない点にも注意しましょう。IT導入補助金には、以下5つの類型があります。
自社の課題にあったITツールを導入し、業務効率化・売上アップをサポート
インボイス制度に対応した会計ソフト、受発注ソフト、決済ソフトに特化し労働生産性の向上をサポート
インボイス制度に対応した受発注システムを商流単位で導入する企業を支援
サイバー攻撃の増加に伴う潜在的なリスクに対処するため、サイバーインシデントに関する様々なリスク低減策を支援
業務上つながりのある「サプライチェーン」や、特定の商圏で事業を営む「商業集積地」に属する複数の中小企業・小規模事業者等が連携してITツールを導入し、生産性の向上を図る取り組みを支援
出典:IT導入補助金2024
2023年のIT導入補助金から、以下4点が大きく変更されました。名称など細かい変更があるので、しっかり理解するようにしましょう。
電子カルテは、一連の診療行為の効率化につながるITツールなので、通常枠での申請ができます。ソフトウェア購入費・クラウド利用料1年分・導入関連費が、経費の対象です。なお、会計・受発注・決済・ECのうち1機能以上が搭載されている電子カルテならば、インボイス枠(電子取引類型)で申請が通る可能性もあります。
補助対象となるのは、「常時使用する従業員の数が300人以下の中小企業」と、「常時使用する従業員の数が20人以下の小規模事業者」です。多くの診療所・クリニックは後者に該当するため、利用できる可能性が高いでしょう。
なお、新規開業を予定しており、まだ実際に開業はしていないクリニックは、IT導入補助金の対象外となりますので注意が必要です。
IT導入補助金の対象となるのは、「IT導入支援事業者(メーカー)」が「ITツール」として登録しているサービスのみです。IT導入支援事業者がどんなサービスを登録しているかは、IT導入補助金の公式サイト「IT導入支援事業者・ITツール検索」で調べられます。
検索した結果、該当するデータが存在しない場合は、IT導入補助金の対象外です。よって、IT導入補助金を活用したければ、ほかのメーカーを検討するしかありません。
電子カルテの標準化を促進していくために、政府は電子カルテ標準化に関する補助金の交付も検討しています。これが実用されれば、IT導入補助金の審査に通らなかった人でも、補助金を得られる機会に恵まれるかもしれません。
出典:医療機関向けポータルサイト「電子カルテ標準化関係補助金申請について」
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先に述べておりますように、電子カルテの導入には通常枠と、インボイス枠(電子取引類型)の2つの導入枠が対象となってきます。詳しく見ていきましょう。
項目 | 内容 |
---|---|
補助金額 |
|
機能要件 |
|
賃上げ目標 | 必須 |
補助対象 |
|
補助額や対象となる電子カルテの要件が異なります。ソフトウェア購入費・クラウド利用料1年分・導入関連費が経費の対象ですから、電子カルテの導入費用がほぼ半額になると考えればいいでしょう。ただし、ハードウェアは対象外なので、電子カルテの導入で必要となるPC・タブレットなどは自費で用意する必要があります。
出典:IT導入補助金2023
※1:該当する機能の詳細はITツール登録要領を参照
補助事業者 | 中小企業・小規模事業者等 | 大企業等 |
---|---|---|
補助額 | 350万円以下 | - |
補助率 | 2/3以内 | 1/2以内 |
補助対象 | クラウド利用料(最大2年分) |
基本的に、補助の対象となるITツールは、会計ソフト・受発注ソフト・決済ソフト・ECソフトです。ただし、導入する電子カルテに、レセコンに関連する会計機能、オンライン診療等に絡めた決済システムなどが搭載されていれば、インボイス枠(電子取引類型)の申請に必要なツール要件を満たせる可能性があります。
通常枠とは異なり、補助率は2/3以内または3/4以内となり、クラウド利用料は最大2年分が経費の対象です。また、インボイス枠(電子取引類型)の場合は、ハードウェアも補助の対象になります。通常枠よりも補助の内容が手厚いので、条件が合えば積極的に活用したい類型の補助金です。
出典:IT導入補助金2024
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2024年3月時点の最新情報です。くわしくは、IT導入補助金のHPを確認してください。
IT導入補助金には、1年間で複数回申請のタイミングがあり、採択の結果は各締め切り日の約1ヶ月後です。以下、通常枠とインボイス枠(電子取引類型)の、2024年内の締切と交付決定日をまとめた表を作成しました。
■通常枠
締め切り日 | 交付決定日 | 事業実施期間 | |
---|---|---|---|
1次締切分 | 2024年3月15日 (金) | 2024年4月24日 (水) | 交付決定~2024年10月31日 (木) |
2次締切分 | 2024年4月15日 (月) | 2024年5月27日 (月) (予定) | 交付決定~2024年11月29日 (金) |
3次締切分 | 2024年5月20日 (月) | 2024年6月26日 (水) (予定) | 交付決定~2024年11月29日 (金) |
■インボイス枠(電子取引類型)
締め切り日 | 交付決定日 | 事業実施期間 | |
---|---|---|---|
1次締切分 | 2024年3月15日 (金) | 2024年4月24日 (水) (予定) | 交付決定~2024年10月31日 (木) |
2次締切分 | 2024年4月15日 (月) | 2024年5月27日 (月) (予定) | 交付決定~2024年11月29日 (金) |
3次締切分 | 2024年5月20日 (月) | 2024年6月26日 (水) (予定) | 交付決定~2024年11月29日 (金) |
補助金の交付スケジュールが分かれば、いよいよ電子カルテ導入に向けて動きましょう。補助金の申請をするときは、導入したい電子カルテが事務局に登録されているかを調べてから、「gBizIDプライム」のアカウントを取得して交付申請する必要があります。IT導入補助金を初めて活用する人にとっては、何を言っているのか分からないという人も多いのではないでしょうか。
ここでは、IT導入補助金の申請の手順を、1ステップずつ解説します。なお、手順通りに作業を進めなければ、場合によっては補助金の交付を受けられなくなる可能性があるので、手順は守って作業を進めていきましょう。
まずは、申請するための事前準備として、「IT導入支援事業者」と「ITツール」を選択しましょう。IT導入支援事業者とは、補助金申請に必要な手続きを、申請者と一緒に行っていくパートナーのことを指します。
IT導入補助金の公式サイト「IT導入支援事業者・ITツール検索」から、IT導入支援事業者とITツールは検索可能です。ただし、検索しても出てこないIT導入支援事業者は、事務局に登録されていないということなので、IT導入補助金の対象外となります。
導入したいメーカーの電子カルテが事務局に登録されているか、公式サイトで確かめておきましょう。「IT導入支援事業者」と「ITツール」を確定させたら、申請に必要な「gBizIDプライム」アカウントの取得に進みましょう。
gBizIDは、1つのID・パスワードで様々な行政サービスにログインできるサービスで、IT導入補助金を申請するためには「gBizIDプライム」のアカウント取得が必要です。なお、初めてアカウントを取得する場合は、ID発行まで約2週間かかりますので、手続きは早めに行いましょう。
IT導入支援事業者(電子カルテメーカー、ベンダー)から「申請マイページ」の招待を受けるので、gBizIDでログインしましょう。申請者は、申請マイページから申請に必要な情報(基本情報・財務情報・経営情報の入力、必要書類の添付、申請類型の選択)を入力します。
申請者の入力が完了したら、IT導入支援事業者も、導入するITツールの情報等を入力しますので、それが終わるのを待ちましょう。お互い必要事項の入力が終わり、完成した交付申請を、申請者が事務局へ提出します。
交付申請を提出した後は、事務局が審査を行い、交付を決定します。もし、交付申請に不備等が見受けられた際は、事務局から訂正を求められる場合もありますので、事務局の指示に従いましょう。ただ、通常枠の採択率は、おおよそ50%前後です。入力内容の不備が原因で採択されないこともあるので、入力間違いがないよう、提出前のチェックは怠らないようにしましょう。また、申請理由があまりに突飛だとしても採択されにくいです。採択率を上げるためには、現実的な申請理由を提示しましょう。
また、申請理由があまりに突飛だとしても採択されにくいです。採択率を上げるためには、現実的な申請理由を提示しましょう。なお、採択された段階で補助金の交付は決まるものの、申請者の行う作業はまだ完了しておりません。続きの作業は次章で解説しています。
ここでは、補助金の交付が決定した後に、申請者のやることを解説します。
事務局から「交付決定」を受けたあとは、ITツールの発注・契約を行います。交付決定前にも、ITツールの発注・契約は可能ではあるものの、交付決定の前に発注・契約をしてしまうと、補助金の交付を受けられません。
IT導入補助金を活用するなら、「交付申請提出→交付決定→ITツールの発注・契約」の手順を決して間違えないようにしましょう。
実際にITツールを導入した証明として、ITツールの発注・契約をしたことが分かる書類(請求書・契約書等)を、事務局へ提出します。
事業実績報告が完了し、該当のITツールへの補助額が確定すると、マイページから補助金額を確認できるようになり、補助金が交付されます。 補助金が交付されるのは、申請してから約半年後です。補助金が交付されるまでに時間がかかることは想定しておきましょう。
事業終了後は、申請マイページより、ITツールを導入した効果を事務局へ報告しなければなりません。必要事項を記入した後、IT導入支援事業者が確認し、代理で提出します。申請者のやるべき作業は、ここまでです。
電子カルテ選びに迷われている方へ
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病院診療情報デジタル推進事業は、病院への電子カルテシステムの導入及び更新を支援することで、地域における診療情報の共有を促進することを目的とした事業です。
病院診療情報デジタル推進事業では、病院への電子カルテシステムの導入及び更新にかかる費用の一部を補助します。補助対象となる電子カルテシステムは、厚生労働省が認定したシステムです。
病院診療情報デジタル推進事業の対象となる病院は、次のとおりです。
病院診療情報デジタル推進事業の申請手順は、次の通りです。
詳細は、東京都福祉保健局のウェブサイトをご確認ください。
現時点では、電子カルテ標準化に関する補助金の情報は決定していません。医療情報化支援基金は、医療機関における情報化の推進を支援する目的で設立された基金です。
電子カルテは、導入すれば医療スタッフの業務効率化、ひいては生産性の向上を目指せるITツールです。そのうえ、IT導入補助金を活用できれば、電子カルテを低価格で購入できて、導入費用の負担を軽減できます。
IT導入補助金の対象となっている電子カルテを導入して、患者様への対応に役立ててください。電子カルテについては、以下の記事でも解説していますので、ぜひ電子カルテの選定にご活用ください。
電子カルテについては【2024最新】電子カルテ徹底比較|選び方やおすすめメーカーまででも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
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