眼科向け電子カルテの比較・選定で以下のようなお悩みをお持ちではないでしょうか。
「製品数が多すぎてどれがいいのかわからない」
「自院にあった眼科向け電子カルテを選びたい」
「人気の眼科向け電子カルテを知りたい」
本記事では、そういったお悩みを持つ方向けにおすすめの眼科向け電子カルテの機能や価格、特徴を紹介していきます。
電子カルテを選ぶのに大切な上記の5項目を軸に眼科向けクリニックにおすすめの電子カルテを選定しました。新規開業で電子カルテを選びに悩まれている先生であっても「自院に合った電子カルテ」を選んでいただけるように作成したので、ぜひご一読ください。
まず最初に、特に眼科で人気の電子カルテ4製品をご紹介いたします。
製品名 | CLIPLA Eye(クリプラアイ) | IMAGEnet eカルテV5 / V5クラウド | Medius CL | NAVIS®-CL |
---|---|---|---|---|
メーカー名 | 株式会社クリプラ | 株式会社トプコン | 株式会社ビーライン | 株式会社ニデック |
導入形態 | クラウド | オンプレミス、クラウド | オンプレミス | オンプレミス |
導入実績 | 要問合せ | 要問合せ | 要問合せ | 要問合せ |
費用 | 180万円(標準価格) | 要問合せ | 要問合せ | 要問合せ |
IT導入補助金2022 | 〇 | 〇 | ✕ | ✕ |
眼科向け機能 | スマートフォンから画像をアップロード、眼鏡処方・コンタクトレンズ処方、ダークモードなど | 各社眼科医療機器との確実な接続、患者マーキング機能、高機能なシェーマなど | 処方アシスト機能、チャット機能など | 手書き感覚のシェーマ、コスト漏れ防止機能、手術管理ソフト(オプション)など |
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眼科診療におすすめの電子カルテを9選ご紹介します。比較した上で、自施設に最適なものを選んでください。
「CLIPLA Eye」は眼科医のフィードバックをもとに開発されたクラウド型の電子カルテです。受付業務から検査、診察や会計業務まで対応できる機能を持ち、直感的に操作できるインターフェースを有します。クラウド型を採用しており、初期費用も維持費も低コストに抑えられます。
各種検査機器の画像や数値データはワンクリックで取込可能です。カルテ入力でよく使う診療内容はセット登録でき、ワンクリックで呼び出すことができます。レセプトソフト「ORCA」との連携により会計作業も効率化できます。暗室では「ダークモード」を使えば、白黒反転画面での利用も可能です。
CLIPLA Eye(クリプラアイ)の比較ポイント
製品情報
対応施設 | 眼科クリニック向け |
---|---|
初期費用 | 180万円(標準価格) |
更新費用 | 0円 |
月額 | 要問合せ |
導入形態 | クラウド型 |
デモの有無 | 有 |
システム連携 | ORCAをはじめとする20の医療機器やサービス |
Medius CLは、シンプルで分かりやすい画面設計のための簡単に操作できるインターフェースが特徴です。受付から会計まで患者様の状況を一括管理でき、スタッフ全員で情報を共有できます。診察時の表示画面配置をドクターの好みに合わせてレイアウト可能です。webブラウザを利用するため、タブレットにも対応しています。サポート体制として保守契約を結ぶと、コールセンターによる利用中のトラブル対応や専門スタッフによる動作確認などのリモート点検を受けることが可能です。
Medius CLの比較ポイント
製品情報
対応施設 | 眼科クリニック向け |
---|---|
初期費用 | 別途お問い合わせ |
更新費用 | 別途お問い合わせ |
月額 | 別途お問い合わせ |
導入形態 | オンプレミス型 |
デモの有無 | 別途お問い合わせ |
システム連携 | ー |
「IMAGEnet eカルテ V5クラウド」は眼科医療機器メーカーのトプコンが開発した眼科専用の電子カルテです。利用環境に合わせてオンプレミス型とクラウド型を選択できます。視認性がよく直感的な操作が可能で、受付から会計まで一連の流れをサポートします。医療機関を狙ったサイバーテロなどの脅威に対しても十分なセキュリティ対策をとっており、安心して使用することができます。
IMAGEnet eカルテ V5クラウドの比較ポイント
製品情報
対応施設 | 大学病院や総合病院、眼科クリニック向け |
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初期費用 | 別途お問い合わせ |
更新費用 | 別途お問い合わせ |
月額 | 別途お問い合わせ |
導入形態 | クラウド型 |
デモの有無 | 別途お問い合わせ |
システム連携 | 各社眼科医療機器との連携実績有 |
eyemet’s(アイメッツ)は、眼科診療業務を支える電子カルテ・ファイリングシステムです。電子カルテとファイリングの機能を統合していることにより、画像や数値などの検査結果をデータ取込後に自動的に電子カルテに貼り付けできます。必要な機能を選択して導入できるので、段階的に機能拡張することも可能です。専用テンプレートが用意されており、多くの検査入力に対応しています。さらに、導入後のアフターサポートは、ソフトウェアとハードウェアの両方に対応しています。
eyemet’s(アイメッツ)の比較ポイント
製品情報
対応施設 | 眼科クリニック向け |
---|---|
初期費用 | 別途お問い合わせ |
更新費用 | 別途お問い合わせ |
月額 | 別途お問い合わせ |
導入形態 | オンプレミス型 |
デモの有無 | 別途お問い合わせ |
システム連携 | ORCAをはじめとする複数の医療機器やサービス |
Claio(クライオ)眼科パッケージは、システムの組み合わせにより、眼科診療所から病院まで検査データを効率的に管理することができます。検査機器から画像データの直接取り込みができ、画像への手書きやシェーマの記載が可能です。取り込んだデータは時系列での参照や術中動画の保管もできます。システムを組み合わせることで、受付から会計までのスムーズな運用が行えます。
Claio(クライオ)眼科パッケージの比較ポイント
製品情報
対応施設 | 眼科クリニックから病院まで対応 |
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初期費用 | 別途お問い合わせ |
更新費用 | 別途お問い合わせ |
月額 | 別途お問い合わせ |
導入形態 | オンプレミス型 |
デモの有無 | 有 |
システム連携 | 複数の医療機器やサービス |
Medius PlusはHISとのシームレスな運用が可能な病院向けの眼科システムです。レポート記載や画像保存、数値のファイリングをwebブラウザで行うため、HISを意識しないで運用が可能となっています。500種類以上から選べるシェーマを使用することができ、レポート記入の後速やかにHISへの転送が可能です。ipadやタブレットを使用した検査値の入力が可能で、直感的に操作することができます。
Medius Plusの比較ポイント
製品情報
対応施設 | 病院向け |
---|---|
初期費用 | 別途お問い合わせ |
更新費用 | 別途お問い合わせ |
月額 | 別途お問い合わせ |
導入形態 | オンプレミス型 |
デモの有無 | 別途お問い合わせ |
システム連携 | HISや各種検査機器 |
NAVIS®-CLはタブレットを使用することにより、従来使用されてきた2号紙と同じイメージでシェーマを記載することが可能です。過去のカルテからドラッグ&ドロップ動作で効率良くカルテを作成できる、入力補助機能を搭載しています。また、ORCAとの連携により、使い勝手の良いシームレスなレセプト処理を実現しました。
NAVIS®-CLの比較ポイント
製品情報
対応施設 | 眼科クリニック向け |
---|---|
初期費用 | 別途お問い合わせ |
更新費用 | 別途お問い合わせ |
月額 | 別途お問い合わせ |
導入形態 | オンプレミス型 |
デモの有無 | 別途お問い合わせ |
システム連携 | ORCAをはじめとするオプションソフト |
「エムスリーデジカル」は、30万人の医師たちからサポートされている電子カルテです。眼科専門の電子カルテではありませんがシェーマの追加などが可能で、コストを抑えて導入することができます。最新AIによる自動学習と、シンプルな画面設定が特長です。カルテの入力効率向上だけでなく、入力ミスや入力漏れを防ぐ効果も期待できるでしょう。
エムスリーデジカル株式会社の比較ポイント
製品情報
対象施設 | 眼科クリニック、一般クリニック |
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初期費用 | 無料 |
更新費用 | 要問合せ |
月額 | レセコン一体型プラン19,800円~、ORCA連動型プラン9,800円~ |
導入形態 | クラウド型 |
デモの有無 | 有 |
システム連携 | 90以上のサービス・機器と連携 |
「CLIUS」はオンライン診療機能を搭載した、クラウド型電子カルテです。パソコンやスマホを使い、医師と患者さんがお互いの顔を見ながら、コミュニケーションを取ることができます。一般診療科向けに開発された製品ですが、基本的な機能で問題なければ、眼科でも使うことができます。予約機能もついており、患者さんが直接WEBから予約したり、クリニックのスタッフが予約管理をするために使うことも可能です。
CLIUSの比較ポイント
製品情報
対象施設 | 眼科クリニック、一般クリニック |
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初期費用 | 200,000円~ |
更新費用 | 要問合せ |
月額 | 12,000円~(※ID数が6つ以降は別途料金発生) |
導入形態 | クラウド型 |
デモの有無 | 有 |
システム連携 | 60社との連携&連携種類は120 |
製品名 | お問い合わせ | 対応施設 | 初期費用 | 更新費用 | 月額 | 導入形態 | デモの有無 | システム連携 |
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株式会社クリプラCLIPLA Eye |
お問い合わせ
|
眼科クリニック向け | 180万円(標準価格) | 0円 | 要問合せ | クラウド型 | ○ | ORCAをはじめとする20の医療機器やサービス |
株式会社ビーラインMedius CL |
お問い合わせ
|
眼科クリニック向け | 別途お問い合わせ | 別途お問い合わせ | 別途お問い合わせ | オンプレミス型 | 別途お問い合わせ | 別途お問い合わせ |
株式会社トプコンIMAGEnet eカルテ V5/V5クラウド |
お問い合わせ
|
大学病院や総合病院、眼科クリニック向け | 別途お問い合わせ | 別途お問い合わせ | 別途お問い合わせ | クラウド型、オンプレミス型 | 別途お問い合わせ | 各社眼科医療機器との連携実績有 |
有限会社ファーストメディカルeyemet’s |
お問い合わせ
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眼科クリニック向け | 別途お問い合わせ | 別途お問い合わせ | 別途お問い合わせ | オンプレミス型 | 別途お問い合わせ | ORCAをはじめとする複数の医療機器やサービス |
株式会社ファインデックスClaio眼科パッケージ |
お問い合わせ
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病院、眼科クリニック向け | 別途お問い合わせ | 別途お問い合わせ | 別途お問い合わせ | オンプレミス型 | ○ | 複数の医療機器やサービス |
株式会社ビーラインMedius Plus |
お問い合わせ
|
病院向け | 別途お問い合わせ | 別途お問い合わせ | 別途お問い合わせ | オンプレミス型 | 別途お問い合わせ | HISや各種検査機器 |
株式会社ニデックNAVIS®-CL |
お問い合わせ
|
眼科クリニック向け | 別途お問い合わせ | 別途お問い合わせ | 別途お問い合わせ | オンプレミス型 | 別途お問い合わせ | ORCAをはじめとするオプションソフト |
さまざまな種類の電子カルテがありますが、眼科では眼科専用に設計された電子カルテを導入することが多いです。眼底カメラやスリットランプ、眼圧計やレフケラ(オートレフケラトメータ)など扱う機器が多いことや、他の診療科に比べて詳細なシェーマが必要になることがその理由です。また、他の診療科では診察後に検査をする流れが一般的ですが、眼科では検査の後に診察をする流れが一般的なのも特徴です。「検査→診察」の流れに合った処理ができる電子カルテを選ぶ必要があります。
眼科向けの電子カルテを選ぶ際に注意するべきポイントは次の6点です。一般の電子カルテの選び方と重なる部分も多いので、事前に確認しましょう。
以下で詳しく解説します。
眼科向け電子カルテのシステムには、オンプレミス型とクラウド型の2つのタイプがあります。両方の特徴を理解した上で、自施設に合ったシステムを選びましょう。
一つ目のシステムが、院内にサーバーを置いて運用するタイプのオンプレミス型です。こちらのタイプでは院内でデータを保存できるため、セキュリティ面の強みがあります。大がかりなシステムを使用するので、堅実さに強みがあるのも魅力と言えます。
もう一つのタイプが、クラウド型です。こちらのタイプでは院内での大がかりな準備は必要ありません。パソコンとインターネット回線があれば、使用できます。一方で、利用できるメニューが決まっている点はデメリット。製品によって異なりますが、各社のメニューの範囲で制限が設けられていることもあるため、注意が必要です。
複数の診療科で使えるクラウド型の電子カルテについては【診療科別比較】電子カルテ53製品|施設規模ごとの選び方もでも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
眼科では他の診療科と比べてグラデーションをつけたり色を変えたりとシェーマに豊富な機能が必要になります。テンプレートの種類や使いやすさを体験デモなどでチェックしましょう。ペンの太さや色彩を手軽に変更したり、テキスト入力や修正、拡大・縮小をしたりといった機能はデジタルならではです。その他、筆圧を感知するタブレットが使えるものや、検査で撮影した画像に直接書き込める製品もあります。
株式会社クリプラは「CLIPLA Eye」のシェーマ機能を実際に使用している場面を動画で紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。
眼科に特化した電子カルテはメリットがたくさんありますが、連携機器が多くなると当然費用もかかってしまいます。眼科では外部連携や端末の多さで費用が高額になりがちです。自施設に必要な機器を見極め電子カルテとの連携範囲を限定するなど、費用をおさえる工夫も必要になります。
眼科では特有の検査が多く、検査画像などのデータを管理する必要があります。PACS(医療用画像管理システム)と連携することで、院内業務を向上させることが可能です。すでに導入している既存のシステムと連携させる場合は、連携が可能かどうか確認しておきましょう。
どんなシステムと電子カルテが連携できるか気になる方は、電子カルテと連携できる部門システム15選!メリットや注意点等でも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
PACSメーカーについてはPACS17選を徹底比較|選び方や各メーカーの強みを解説でも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
電子カルテは日々使用するものなので、操作性も重要です。できる限りシンプルなフォーマットで、従来通りの紙カルテと同等以上に扱えるかも考慮しましょう。直感的にシェーマを描くことができる、タブレット入力対応の電子カルテかどうかも検討したいところです。また、表示画面に必要情報が網羅されていることで、操作性や利便性が向上します。
導入時はもちろん、普段利用するうえでサポートを受けられるかを確認しましょう。利用中のトラブルに対応できるコールセンターや専門スタッフの定期点検など、安心して使うことができるかも大切です。メールや電話、チャットなどサポートの方法が自施設に合っているかもチェックしましょう。
電子カルテのサポート体制については、電子カルテのサポート体制は確認必須!比較したいポイント等を解説でも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
眼科向けの電子カルテおすすめ9選をご紹介しました。電子カルテを導入することで、業務の効率化はもちろん患者様の待ち時間を減らすなど、多くのメリットがあります。製品によってどの部分に特化しているかなど違いがありますので、自施設に最適なシステムを選びましょう。
豊田 裕史|中小企業診断士
セカンドラボ株式会社 PR Solution Div.
URL:https://twitter.com/toyoda_2ndLabo
セカンドラボ株式会社の社員。病院・介護施設のDX&業務効率化オタク。実は中小企業診断士です。毎日医療福祉施設向けの製品やサービス、企業の調査研究を行っています。
カケル
フリーランスWEBライター
URL:https://twitter.com/kakeru5152
元高校国語教師。3年ほど教育現場で働き、フリーランスWEBライターとして独立。様々なメディアで記事を制作。ディレクターとしても活動。個人でブログも運営しており、情報発信も行なっています。