【徹底比較】眼科におすすめの電子カルテメーカー9選|価格や選び方まで

更新日 2024.04.09
投稿者:豊田 裕史

眼科向け電子カルテの比較・選定で以下のようなお悩みをお持ちではないでしょうか。

  • 「製品数が多すぎてどれがいいのかわからない」
  • 「自院にあった眼科向け電子カルテを選びたい」
  • 「人気の眼科向け電子カルテを知りたい」

本記事では、そういったお悩みを持つ方向けにおすすめの眼科向け電子カルテの機能や価格、特徴を紹介していきます。

眼科向け電子カルテを選定するにあたって、まずは眼科での利用を想定して設計された「専用型」を使うか、幅広い診療科で使うことを想定している「汎用型」を選ぶかを決める必要があります。

新規開業で電子カルテを選びに悩まれている先生であっても「自院に合った電子カルテ」を選んでいただけるように作成したので、ぜひご一読ください。

【2023最新版】眼科におすすめの電子カルテTOP3

電子カルテはたくさんの製品があってどこを選んでよいかわからない先生も多いのではないでしょうか。まずは、「現在編集部が眼科向けに最もおすすめするの電子カルテ3選」を紹介します。

 
製品名 CLIPLA Eye(クリプラ アイ)CLIPLA Eye(クリプラ アイ) Medius CLMedius CL エムスリーデジカルエムスリーデジカル
メーカー名 株式会社クリプラ 株式会社ビーライン エムスリーデジカル株式会社
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基本月額 49,800円 個別見積り レセコン一体型:24,800円(2年目まで)
ORCA連動型:11,800円
初期費用 1,380,000円
※2017年時点。ORCA、RS_BASE初期セットアップ費用、RS_Baseサーバ込み(交通費別途)
個別見積り 無料
※レセコン一体型の場合は初期費用(780,800円)
月額(7,000円)を別途負担
提供形態 クラウド型 オンプレミス型 クラウド型
対象規模 クリニック クリニック クリニック
対象診療科 眼科専用 眼科専用 汎用型
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眼科向け電子カルテのタイプ

眼科向け電子カルテには眼科のみに特化した「専用型」と複数の診療科で使える「汎用型」の2種類があります。以下でそれぞれのタイプの特徴やメリットについて解説します。より詳しい選び方はこちら

眼科専用型
眼科専用に設計された電子カルテ
  • 外部機器や画像システムとの連携がスムーズ
  • シェーマ機能が充実
  • 眼科特有の診療に合わせた画面設計
汎用型
複数診療科に対応した電子カルテ
  • 複数診療科をもつ場合におすすめ
  • 他診療科との伝達がスムーズ
  • 眼科にあわせたカスタマイズ必須

眼科に特化した「専用型」

「専用型」は眼科のみに特化して設計された電子カルテです。画像データや検査の数値データを直接取り込むなど、外部機器連携もしやすくなっています。また、眼科には欠かせないシェーマ機能が豊富な製品も多いです。

専用型は、眼科のみを標榜するクリニック向けに設計された電子カルテのことです。眼科は診療スタイルが大きく異なるため、眼科電子カルテは、眼科専用の商品が好まれる傾向にあります。具体的には、内科が「受付⇒診察⇒検査⇒会計」の順番であるのに対し、眼科では「受付⇒検査⇒診察⇒会計」の順番で診察が進みます。眼科では、視力検査などの結果を基に診察するため、検査の数値をカルテと連動させて確認したいニーズが強いといえます。

また、画像ファイリングシステムの考え方も異なります。眼科では、画像そのものを見たいというよりは、視野検査や眼圧検査から得られた数値情報を電子カルテに取り込みたい要望が強いのに対し、内科では全ての画像データをPACSに取り込みたいニーズが強くなります。両者で運用が大きく異なるため、眼科専用の電子カルテを選ぶケースが多くなっています。

複数の診療科で使える「汎用型」

「汎用型」の電子カルテは眼科以外にも複数の診療科がある場合は特におすすめです。自由度が高く、他診療科との情報共有もスムーズに行えます。汎用型の電子カルテを選ぶ場合は眼科にあわせたカスタマイズが必要になります。また、眼科ならではの検査機器や画像システムとの連携に対応しているかよく確認しておきましょう。

眼科クリニックで汎用型電子カルテを導入している事例もあります。エムスリーデジカルを導入した眼科では、iPadProを使ったペン入力で手書きの便利さを残す運用に満足しているとの感想を語っています。検査機器とカルテの連携はできませんが、検査結果をPDF化し、それをカルテにファイル添付する方法で十分管理できているそうです。

眼科向けの機能がすべて含まれていないとスムーズな診療ができない、というわけでもないため、専用型と汎用型のどちらを使うかは大事なポイントです。

眼科向け電子カルテの価格は?

初期費用相場は、眼科専用の電子カルテで800万~1000万円、汎用型の電子カルテで100万~200万円が一般的です。別途、毎月2万円~程度のランニングコストが発生するケースが多いです。

前述のとおり、眼科向け電子カルテは他の検査機器と連動させて使う場合が多く、それだけ初期費用もかかってしまいます。そのため、眼科では新規開業時に紙カルテを選択し、カルテスキャンビューアを使いながら電子カルテのような運用をしているところもあります。

汎用型電子カルテの価格については電子カルテ導入費用の相場はいくら?運用コストを抑える方法もでも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。

眼科向け電子カルテ比較表まとめ

ここからは当サイトで厳選したおすすめの眼科向け電子カルテを紹介していきます。各製品、費用感や特徴など大きく異なるので、まずはチェックしてみてください。

眼科専用型の電子カルテ

眼科専用型の電子カルテの比較一覧表です。

製品名 対応施設 初期費用 月額費用 おすすめポイント 導入形態 デモの有無
CLIPLA Eye 眼科クリニック向け 138万円 49800円 眼科にあわせた豊富な機能と低コストなクラウド型 クラウド型
Medius CL 眼科クリニック向け 個別見積り 個別見積り シンプルな画面設計で受付から会計まで一括管理 オンプレミス型 要お問合せ
IMAGEnet eカルテ V5クラウド 大学病院や総合病院、眼科クリニック向け 個別見積り 個別見積り 眼科医療機器メーカーが開発した専用電子カルテ クラウド型、オンプレミス型 要お問合せ
eyemet’s(アイメッツ) 眼科クリニック向け 個別見積り 個別見積り ファイリングと電子カルテ機能を統合 オンプレミス型
「REMORA」 病院、眼科クリニック向け 個別見積り 個別見積り システムの組み合わせで眼科診療所から病院まで対応 オンプレミス型 要お問合せ
Medius Plus 病院向け 個別見積り 個別見積り 大手HISや検査機器メーカーとの豊富な連携実績 オンプレミス型 要お問合せ
NAVIS®-CL 眼科クリニック向け 個別見積り 個別見積り タブレットによる手書き感覚でのシェーマ作成 オンプレミス型 要お問合せ

汎用型の電子カルテ

汎用型の電子カルテの比較一覧表です。

製品名 対応施設 初期費用 月額費用 おすすめポイント 導入形態 デモの有無
エムスリーデジカル 眼科クリニック、一般クリニック 無料 レセコン一体型プラン19,800円~、ORCA連動型プラン9,800円~ シンプルで使いやすく低価格 クラウド型
CLIUS(クリアス) 眼科クリニック、一般クリニック 200,000円~ 12,000円~ 豊富な機器・検査連携数 クラウド型
Medicom-HRf 眼科クリニック、一般クリニック 個別見積り 個別見積り 眼科検査システムとも連携実績あり クラウド型/オンプレミス型
きりんカルテ 眼科クリニック向け 日レセクラウド 初期設定費用:100,000円~、日レセクラウド 導入サポート費用:200,000円~ 日レセクラウド 保守・サポート費用 :22,800円~ 電子カルテの利用料0円・画像撮影アプリと連携 クラウド型
Dynamics 眼科クリニック、一般クリニック 220,000円 11,000円 月額1万円で利用できるレセコン一体型カルテ オンプレミス型
Henry 眼科クリニック、病院 個別見積り 個別見積り シンプルな画面で直感的な操作 クラウド型
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眼科専用型の電子カルテ

まずは眼科専用型のおすすめ電子カルテをご紹介します。比較した上で、自施設に最適なものを選んでください。

CLIPLA Eye(クリプラアイ)|株式会社クリプラ

株式会社クリプラ

出典:CLIPLA Eye https://clipla.jp/eye/

「CLIPLA Eye」は眼科医のフィードバックをもとに開発されたクラウド型の電子カルテです。受付業務から検査、診察や会計業務まで対応できる機能を持ち、直感的に操作できるインターフェースを有します。クラウド型を採用しており、初期費用も維持費も低コストに抑えられます。

各種検査機器の画像や数値データはワンクリックで取込可能です。カルテ入力でよく使う診療内容はセット登録でき、ワンクリックで呼び出すことができます。レセプトソフト「ORCA」との連携により会計作業も効率化できます。暗室では「ダークモード」を使えば、白黒反転画面での利用も可能です。

初期費用が138万円、月額費用が49800円です。この費用に、PACSや検査センター、その他の接続費用などの合計が初期費用となるイメージです。なお、価格は2017年時点の情報です。詳細はお問い合わせください。

内科と眼科など複数診療科で診療する医院では、ログインするドクターのIDごとに汎用型と眼科特化型の操作画面を切り替えることもできます。眼科特化型の製品以外に、どの診療科でも使える汎用型、産婦人科特化の電子カルテもメニューとしても持っているため、眼科単科ではない医院でも導入を検討できるでしょう。

CLIPLA Eye(クリプラアイ)の比較ポイント

  • ORCAをはじめとする20の医療機器やサービスとシステム連携
  • 電子カルテ同時アクセス機能を搭載
  • 診療報酬明細の改訂や各機能のアップデート更新費用が無料

製品情報

対応施設 眼科クリニック向け
初期費用 1,380,000円(2017年時点)
更新費用 0円
月額 49,800円(2017年時点)
導入形態 クラウド型
デモの有無
システム連携 ORCAをはじめとする20の医療機器やサービス
レセコン 分離型
サポート体制
  • お客様サポート窓口
  • 月~金:9:30~18:00
  • 土:9:30~13:30

Medius CL|株式会社ビーライン

株式会社ビーライン

出典:Medius CL https://www.beeline.co.jp/products/MediusCl

Medius CLは、シンプルで分かりやすい画面設計のための簡単に操作できるインターフェースが特徴です。受付から会計まで患者様の状況を一括管理でき、スタッフ全員で情報を共有できます。診察時の表示画面配置をドクターの好みに合わせてレイアウト可能です。webブラウザを利用するため、タブレットにも対応しています。サポート体制として保守契約を結ぶと、コールセンターによる利用中のトラブル対応や専門スタッフによる動作確認などのリモート点検を受けることが可能です。

カルテの画面配置をドクターの希望通りにカスタマイズできる機能も新設。検査結果は右、所見は←など先生の好みに合わせたレイアウトを実現することができます。予約~会計情報も一括管理が可能で、院内の業務効率化をサポートしてくれます。

前モデルの電子カルテ「Medius」と合わせて合計200以上の眼科クリニック・病院で利用されている実績があります。

Medius CLの比較ポイント

  • スタッフ全員で各セクションの混雑状態を把握可能
  • IDやパスワード管理での閲覧権限や編集権限によるセキュリティ対策
  • 予約の空き状況や項目を簡単に管理することが可能

製品情報

対応施設 眼科クリニック向け
初期費用 別途お問い合わせ
更新費用 別途お問い合わせ
月額 別途お問い合わせ
導入形態 オンプレミス型
デモの有無 別途お問い合わせ
システム連携
レセコン 分離型
サポート体制 コールセンター、リモート点検(保守契約を締結した施設)

IMAGEnet eカルテ V5クラウド|株式会社トプコン

株式会社トプコン

出典:IMAGEnet eカルテ V5クラウド https://topconhealthcare.jp/ja/

「IMAGEnet eカルテ V5クラウド」は眼科医療機器メーカーのトプコンが開発した眼科専用の電子カルテです。利用環境に合わせてオンプレミス型とクラウド型を選択できます。視認性がよく直感的な操作が可能で、受付から会計まで一連の流れをサポートします。

患者マーキング機能

具体的な機能として、患者マーキング機能(上部写真)、カルテ概要表示機能、所見入力サポート機能があります。眼科の現場で培った豊富な知見が電子カルテにも反映されているため、使いやすさには定評があります。

元々は眼科医療機器メーカーなので、同社の医療機器やファイリングシステムと一緒に電子カルテを導入する場合には、電子カルテの費用を安く提示してもらえる可能性もありそうです。

IMAGEnet eカルテ V5クラウドの比較ポイント

  • 3省3ガイドラインに準拠した安心・安全な電子カルテ
  • 利用環境に合わせてオンプレミス型とクラウド型を選択可能
  • ウイルス対策ソフト標準装備に加え、VPN接続による安心の情報セキュリティ

製品情報

対応施設 大学病院や総合病院、眼科クリニック向け
初期費用 別途お問い合わせ
更新費用 別途お問い合わせ
月額 別途お問い合わせ
導入形態 クラウド型
デモの有無 別途お問い合わせ
システム連携 各社眼科医療機器との連携実績有
レセコン 分離型
サポート体制 電話、リモート、 訪問

eyemet’s(アイメッツ)|有限会社ファーストメディカル

有限会社ファーストメディカル

出典:eyemet’s(アイメッツ) http://eyemets.jp/

eyemet’s(アイメッツ)は、眼科診療業務を支える電子カルテ・ファイリングシステムです。電子カルテとファイリングの機能を統合していることにより、画像や数値などの検査結果をデータ取込後に自動的に電子カルテに貼り付けできます。必要な機能を選択して導入できるので、段階的に機能を拡張することも可能です。

専用テンプレートが用意されており、多くの検査入力に対応しています。さらに、導入後のアフターサポートは、ソフトウェアとハードウェアの両方に対応しています。

この製品も画面の配置はドクターの希望に応じて変更することができます。

eyemet’s(アイメッツ)の比較ポイント

  • 医師やスタッフの診療業務を支えるシンプルでフレキシブルな操作が可能
  • ファイリングと電子カルテ機能を統合した眼科診療専用機能
  • 自施設に合わせた機能を選択して拡張が可能

製品情報

対応施設 眼科クリニック向け
初期費用 別途お問い合わせ
更新費用 別途お問い合わせ
月額 別途お問い合わせ
導入形態 オンプレミス型
デモの有無 別途お問い合わせ
システム連携 ORCAをはじめとする複数の医療機器やサービス
レセコン 分離型(ORCA)
サポート体制 ソフトウェアサポート、ハードウェアサポート、パートナー会社による全国サポート

Medius Plus|株式会社ビーライン

株式会社ビーライン

出典:Medius Plus https://www.beeline.co.jp/products/MediusPlus/

Medius Plusは病院情報システム(HIS)とのシームレスな運用が可能な病院向けの眼科システムです。レポート記載や画像保存、数値のファイリングをwebブラウザで行うため、HISを意識しないで運用が可能となっています。受付で記録した患者情報を、リアルタイムで検査室でも確認できる状況をイメージいただければ分かりやすいでしょうか。

500種類以上から選べるシェーマを使用することができ、レポート記入の後速やかにHISへの転送が可能です。ipadやタブレットを使用した検査値の入力が可能で、直感的に操作することができます。

同社はクリニック、病院の両方に対応できる電子カルテシステムをメニューとしてもっています。

Medius Plusの比較ポイント

  • レポート記載や画像連携、ファイリング機能でHISとのシームレスな運用
  • ipadやタブレットを利用した参照や登録が可能
  • 大手HISや検査機器メーカーとの連携実績

製品情報

対応施設 病院向け
初期費用 別途お問い合わせ
更新費用 別途お問い合わせ
月額 別途お問い合わせ
導入形態 オンプレミス型
デモの有無 別途お問い合わせ
システム連携 HISや各種検査機器
レセコン 分離型
サポート体制 コールセンター、リモート点検(保守契約を締結した施設)

NAVIS®-CL|株式会社ニデック

株式会社ニデック

出典:NAVIS®-CL https://www.nidek.co.jp/products/

NAVIS®-CLはタブレットを使用することにより、従来使用されてきた2号紙と同じイメージでシェーマを記載することが可能です。過去のカルテからドラッグ&ドロップ動作で効率良くカルテを作成できる、入力補助機能を搭載しています。また、ORCAとの連携により、使い勝手の良いシームレスなレセプト処理を実現しました。

眼科医療機器、眼鏡機器分野で実績のあるニデックが展開する電子カルテということもあり、開業時に医療機器とまとめて導入することも十分考えられるでしょう。電子カルテシステムのほか、病院向けの医療情報システム(NAVIS®-AZU)も取り扱っています。

多様なオプションソフトも特徴。手術管理ソフト、統計分析システム、保険証リーダーソフトを希望に応じて使うことができます。

NAVIS®-CLの比較ポイント

  • 従来使用されてきた2号紙の紙カルテイメージを継承した画面表示
  • 筆圧感知機能がついたタブレットを使用した、手書き感覚でのシェーマ作成
  • 追加できる5つの多彩なオプションソフト

製品情報

対応施設 眼科クリニック向け
初期費用 別途お問い合わせ
更新費用 別途お問い合わせ
月額 別途お問い合わせ
導入形態 オンプレミス型
デモの有無 別途お問い合わせ
システム連携 ORCAをはじめとするオプションソフト
レセコン 分離型(ORCA)
サポート体制 専用サポートセンター、ニデックサービスエンジニアによるサポート

電子カルテ「REMORA」|株式会社ファインデックス

株式会社ファインデックス

出典:Claio(クライオ)眼科パッケージ https://findex.co.jp/products/medical/claio/c_oph.html

ファインデックス社は電子カルテシステム「REMORA」と、同社のファイリングシステム「Claio(クライオ)」を連携させるパッケージを提案しています。以下の動画では運用デモの様子を確認できます。

システムの組み合わせにより、眼科診療所から病院まで検査データを効率的に管理することができます。検査機器から画像データの直接取り込みができ、画像への手書きやシェーマの記載が可能です。

取り込んだデータは時系列での参照や術中動画の保管もできます。システムを組み合わせることで、受付から会計までのスムーズな運用が行えます。

自社の自動視野計(C-Peri)と電子カルテを組み合わせることで、視野検査だけでなく、眼底・眼圧・OCT・GPを合わせた統合的なデータ管理をすることができます。

電子カルテ「REMORA」の比較ポイント

  • 画像やデータを効率よく管理してファイリングできる統合パッケージ
  • システムの組み合わせで眼科診療所から病院まで対応可能
  • 眼科で行われる様々な検査に対する入力テンプレートを用意

製品情報

対応施設 眼科クリニックから病院まで対応
初期費用 別途お問い合わせ
更新費用 別途お問い合わせ
月額 別途お問い合わせ
導入形態 オンプレミス型
デモの有無
システム連携 複数の医療機器やサービス
レセコン 分離型
サポート体制 要お問い合わせ

汎用型の電子カルテ

次に汎用型のおすすめ電子カルテをご紹介します。それぞれに眼科での導入事例も含めているので、参考にしてください。

エムスリーデジカル|エムスリーデジカル株式会社

エムスリーデジカル株式会社

出典:エムスリーデジカル株式会社 https://digikar.co.jp/

「エムスリーデジカル」は、30万人の医師たちからサポートされている電子カルテです。眼科専門の電子カルテではありませんがシェーマの追加などが可能で、コストを抑えて導入することができます。最新AIによる自動学習と、シンプルな画面設定が特長です。カルテの入力効率向上だけでなく、入力ミスや入力漏れを防ぐ効果も期待できるでしょう。

島根県の眼科では、診察時はiPadにシェーマを記載する運用です。患者の顔を見ながら、紙カルテに近い感覚で記入できる点が気に入っているとのことです。また、画像ファイリングシステムは電子カルテと別システムを使っているため、データを移行するのがやや手間になっているという感想も述べられています。

エムスリーデジカル株式会社の比較ポイント

  • AI自動学習機能で入力時間を80%削減
  • スマホでも使える予約や会計システムとの連携も充実
  • 15年間で約1,000万円のコストを削減

製品情報

対象施設 眼科クリニック、一般クリニック
初期費用 無料
更新費用 要問合せ
月額 レセコン一体型プラン19,800円~、ORCA連動型プラン9,800円~
導入形態 クラウド型
デモの有無
システム連携 90以上のサービス・機器と連携
レセコン 一体型・連動型選択可能
サポート体制 コールセンター、リモートメンテナンス

CLIUS(クリアス)|株式会社Donuts

CLIUS(クリアス)

出典:株式会社Donuts https://clius.jp/

「CLIUS」はオンライン診療機能を搭載した、クラウド型電子カルテです。パソコンやスマホを使い、医師と患者さんがお互いの顔を見ながら、コミュニケーションを取ることができます。一般診療科向けに開発された製品ですが、基本的な機能で問題なければ、眼科でも使うことができます。予約機能もついており、患者さんが直接WEBから予約したり、クリニックのスタッフが予約管理をするために使うことも可能です。

比較的歴史の浅い電子カルテですが、眼科での導入事例もあります。同社HPの事例では、「眼科専用じゃないから、他の診療科の検査も含めた検査一覧から、自院でおこなう検査をピックアップするのは時間がかかる」と、正直な感想も述べられています。

CLIUSの比較ポイント

  • Windows・Mac・iPadで自由に操作
  • 豊富な機器・検査連携数が強み
  • 診療効率アップを目指した機能・画面設計

製品情報

対象施設 眼科クリニック、一般クリニック
初期費用 200,000円~
更新費用 要問合せ
月額 12,000円~(※ID数が6つ以降は別途料金発生)
導入形態 クラウド型
デモの有無
システム連携 60社との連携&連携種類は120
レセコン 分離型(ORCA連携)
サポート体制 電話、メール、遠隔

Medicom-HRf|ウィーメックス株式会社

Medicom-HRf

出典:Medicom-HRf https://www.phchd.com/jp/medicom/clinics/mchrf

「Medicom-HRf」はクリニック向けのレセコン一体型電子カルテです。クラウド型とオンプレミス型のハイブリット仕様になっており、サーバーに障害があった際はクラウドに切り替えることができます。また、「Medicom-HRf」は約170社の豊富な連携実績があります。眼科検査システムとの連携も可能で、電子カルテに送信された検査画像を表示することができます。

メディコムの電子カルテでも、眼科向けテンプレートが用意されています。眼科では入力する必要のないバイタルの入力項目が削除され、代わりに検査に関わる項目が追加されています。シェーマが入力しやすいよう、カルテの画面も調整されています。

眼科で著名なファイリングシステムとも連携実績があるので、新規で電子カルテ導入を検討している眼科医院にも使いやすいはずです。ニデック、興和、トプコン、ビーライン等のファイリングシステムと連携が可能です。

Medicom-HRfの比較ポイント

  • 眼科検査システムとの連携実績あり
  • レセコン一体型でカルテ記載時にリアルタイムチェック
  • クラウドとオンプレミスのハイブリット型

製品情報

対象施設 眼科クリニック、一般クリニック
初期費用 要問合せ
更新費用 要問合せ
月額 要問合せ
導入形態 クラウド型/オンプレミス型
デモの有無
システム連携 約170社の機器と連携、眼科検査システムとも連携可能
レセコン 一体型
サポート体制 リモートサポート対応、全国120拠点にサポート体制

Medicom-HRfについてはメディコムの電子カルテ「Medicom-HRf」の口コミ・評判は?でも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。

きりんカルテ|ウィーメックス株式会社

きりんカルテ

出典:きりんカルテ https://xirapha.jp/

「きりんカルテ」は利用料0円で使えるクラウド型の電子カルテです。レセコンの利用料だけで電子カルテ+電子カルテの保守サポートまで利用できるため、導入費用を抑えることができます。機能面も優れており、カルテと連携できる画像撮影アプリを使って、撮影した写真をそのままカルテにアップロードできます。タブレットと電子ペンを利用してカルテやシェーマを手書きすることも可能です。

きりんカルテは対応可能な診療科をHPで公開しており、眼科でも稼働実績があります。また、サポートは現地訪問でなく、リモートで対応しています。

きりんカルテの比較ポイント

  • 電子カルテの利用料0円
  • タブレット利用で紙カルテのような書き心地
  • 画像撮影アプリと連携

製品情報

対象施設 眼科クリニック、一般クリニック
初期費用
  • 日レセクラウド 初期設定費用:100,000円~
  • 日レセクラウド 導入サポート費用:200,000円~
更新費用 要問合せ
月額 日レセクラウド 保守・サポート費用 :22,800円~
導入形態 クラウド型
デモの有無
システム連携 画像ファイリングシステムなど
レセコン 分離型(ORCAクラウド)
サポート体制 代理店がサポート対応

きりんカルテについてはきりんカルテの口コミ・評判は?価格やメリット・デメリットも解説でも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。

Dynamics|株式会社ダイナミクス

Dynamics

出典:株式会社ダイナミクス https://www.superdyn.jp/

「Dynamics」は医師自ら開発したクリニック向けのレセコン一体型電子カルテです。サービス提供から25年、全国4700件以上のクリニックで導入されています。月額1万円で利用でき、ランニングコストに優れています。簡単なシェーマ機能や画像や書類データを管理できるファイル管理機能も標準搭載しています。眼科でのレフケラ(オートレフケラトメータ)などの検査値記録にも対応しています。

ダイナミクスも眼科での導入実績があります。ただ、ダイナミクスをオーダー用、記録は紙カルテに記載する併用スタイルをとっている医院の事例が紹介されています。完全な電子化ではないので、紙カルテから電子カルテへの乗り換えを検討している先生にはおすすめです。

Dynamicsの比較ポイント

  • 医師が開発したレセコン一体型電子カルテ
  • 月額1万円で利用可能
  • レフケラなど検査値の記録に対応

製品情報

対象施設 眼科クリニック、一般クリニック
初期費用 220,000円
更新費用 要問合せ
月額 11,000円
導入形態 オンプレミス型
デモの有無
システム連携 画像ファイリングシステムなど
レセコン 一体型
サポート体制 ヘルプデスク(電話・メール・FAX)

ダイナミクスについてはダイナミクス(Ⅾynamics)の評判・メリット・デメリットは?でも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。

Henry|株式会社ヘンリー

Henry

出典:Henry https://lp.henry-app.jp/

「Henry」はレセコン一体型の電子カルテです。不要なボタンや導線を徹底的に削減しており、シンプルな画面で直感的な操作が可能です。100名以上の医師や医療事務の声を集めて本当に使いやすい製品を追求しています。眼科では画像を多く読み込む必要があるため通信に時間がかかることがありますが、レセコン一体型なので会計への遷移がスムーズに行えます。

実際にHenryを導入した眼科医院の導入事例では、電子カルテとレセコンのシステム連携のスムーズさを実感しているエピソードが確認できます。

Henryの比較ポイント

  • シンプルな画面で直感的な操作が可能
  • レセコン一体型で遷移が速い
  • 経営数値の集計・分析が可能

製品情報

対象施設 眼科クリニック、病院
初期費用 要問合せ
更新費用 要問合せ
月額 要問合せ
導入形態 クラウド型
デモの有無
システム連携 基本的に可能、要問合せ
レセコン 一体型
サポート体制 チャットやビデオ通話、操作トレーニングなど

眼科向け電子カルテの選び方

眼科向けの電子カルテを選ぶ際に注意するべきポイントは次の6点です。一般の電子カルテの選び方と重なる部分も多いので、事前に確認しましょう。

  • ➀オンプレミス型かクラウド型か
  • ②シェーマの充実度
  • ③価格をチェック
  • ④システム連携
  • ⑤操作性
  • ⑥サポート体制

以下で詳しく解説します。

オンプレミス型かクラウド型か

眼科向け電子カルテのシステムには、オンプレミス型とクラウド型の2つのタイプがあります。両方の特徴を理解した上で、自施設に合ったシステムを選びましょう。

オンプレミス型

一つ目のシステムが、院内にサーバーを置いて運用するタイプのオンプレミス型です。こちらのタイプでは院内でデータを保存できるため、セキュリティ面の強みがあります。大がかりなシステムを使用するので、堅実さに強みがあるのも魅力と言えます。

クラウド型

もう一つのタイプが、クラウド型です。こちらのタイプでは院内での大がかりな準備は必要ありません。パソコンとインターネット回線があれば、使用できます。一方で、利用できるメニューが決まっている点はデメリット。製品によって異なりますが、各社のメニューの範囲で制限が設けられていることもあるため、注意が必要です。

シェーマの充実度

眼科では他の診療科と比べてグラデーションをつけたり色を変えたりとシェーマに豊富な機能が必要になります。テンプレートの種類や使いやすさを体験デモなどでチェックしましょう。ペンの太さや色彩を手軽に変更したり、テキスト入力や修正、拡大・縮小をしたりといった機能はデジタルならではです。その他、筆圧を感知するタブレットが使えるものや、検査で撮影した画像に直接書き込める製品もあります。

株式会社クリプラは「CLIPLA Eye」のシェーマ機能を実際に使用している場面を動画で紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。

価格をチェック

眼科に特化した電子カルテはメリットがたくさんありますが、連携機器が多くなると当然費用もかかってしまいます。眼科では外部連携や端末の多さで費用が高額になりがちです。自施設に必要な機器を見極め電子カルテとの連携範囲を限定するなど、費用をおさえる工夫も必要になります。

システム連携

眼科では特有の検査が多く、検査画像などのデータを管理する必要があります。PACS(医療用画像管理システム)と連携することで、院内業務を向上させることが可能です。すでに導入している既存のシステムと連携させる場合は、連携が可能かどうか確認しておきましょう。

操作性

電子カルテは日々使用するものなので、操作性も重要です。できる限りシンプルなフォーマットで、従来通りの紙カルテと同等以上に扱えるかも考慮しましょう。直感的にシェーマを描くことができる、タブレット入力対応の電子カルテかどうかも検討したいところです。また、表示画面に必要情報が網羅されていることで、操作性や利便性が向上します。

サポート体制

導入時はもちろん、普段利用するうえでサポートを受けられるかを確認しましょう。利用中のトラブルに対応できるコールセンターや専門スタッフの定期点検など、安心して使うことができるかも大切です。メールや電話、チャットなどサポートの方法が自施設に合っているかもチェックしましょう。

眼科向け電子カルテの特徴

さまざまな種類の電子カルテがありますが、眼科では眼科専用に設計された電子カルテを導入することが多いです。眼底カメラやスリットランプ、眼圧計やレフケラ(オートレフケラトメータ)など扱う機器が多いことや、他の診療科に比べて詳細なシェーマが必要になることがその理由です。また、他の診療科では診察後に検査をする流れが一般的ですが、眼科では検査の後に診察をする流れが一般的なのも特徴です。「検査→診察」の流れに合った処理ができる電子カルテを選ぶ必要があります。

導入前に知っておきたい眼科電子カルテの使い方のコツ

ここからは、眼科で電子カルテをより使いこなすために使い方のコツを紹介していきます。

電子カルテは様々な入力補助機能が搭載されており、使いこなすことで紙カルテより大幅に業務効率を高められます。最近の製品は操作性が高く簡単に使えるので、積極的に活用していきましょう。

  • ①電子カルテ入力の便利機能を使おう
  • ②オーダーに便利な機能を使おう

①電子カルテ入力の便利機能を使おう

電子カルテ入力が便利になる、主な機能は以下の5つです。※製品によっては搭載されていないものもあるのでご注意ください。

  1. 定型文・テンプレート登録機能
  2. 音声入力機能
  3. コピーペーストをフル活用
  4. 手書き入力とタッチパネルを使い分けよう
  5. AI自動学習機能

1. 定型文登録・カルテ/文書テンプレート機能

定型文登録とは、カルテ入力時によく使う文章を登録し、入力時に呼び出すことができる機能です。よく使う文章の入力時間短縮が可能です。

カルテ/文書テンプレートとは、カルテや文書内容を保存されているテンプレートに沿って入力できる機能です。テンプレートに沿って入力するので情報が整理されており、後から誰が見てもわかりやすく、抜け漏れも防げるようになります。テンプレートは導入時に調整可能です。

2. 音声入力機能

音声入力機能とは、読み上げた音声をそのまま文字として電子カルテに入力できる機能です。長文の入力や会話の記録をしたいときに便利です。また、キーボード入力が苦手な医師にもおすすめです。ただし一部の製品にしか搭載されていない機能なのでご注意ください。

3. コピーペーストをフル活用

電子カルテは紙カルテとは違い、過去に作成した文書はコピーペーストを使うことで入力時間を削減可能です。クリップボードを使った連続コピーペーストなど時短テクニックを積極的に活用しましょう。

4. 手書き入力とタッチパネルを使いこなそう

電子カルテによってはキーボード入力だけでなく、通常の紙カルテのように手書き入力できるものや、タッチパネル操作ができる製品があります。キーボードとマウスでは難しい直感的な操作が可能になります。

5. AI自動学習機能

一部の電子カルテにはAI自動学習機能が搭載されています。AI自動学習機能とは、よく使う処置行為や適応症の文書が自動でAIにより学習・セットされ、新たに入力する際に電子カルテ側から文書を提案されるようになる機能です。大幅に入力時間の削減が可能です。

②オーダーに便利な機能を使おう

オーダーが便利になる以下の機能も活用していきましょう。

  1. オーダーセット登録機能
  2. 過去オーダーのコピーペースト

1. オーダーセット登録機能

オーダーの登録機能とは、よく使うオーダーをセットとして登録しておくことができる機能です。例えば、「インフルエンザセット」と登録しておけば、次回からはインフルエンザの際の投薬や検査内容が反映されたオーダー内容を即座に呼び出し可能になります。

2. 過去オーダーのコピーペースト

電子カルテ入力でも紹介しましたが、電子カルテでは紙カルテと違いコピーペーストが可能です。上記のオーダー登録機能と合わせて使いこなすことで、同じ文章を何度も入力する手間が省けます。

まとめ

眼科向けの電子カルテおすすめ9選をご紹介しました。電子カルテを導入することで、業務の効率化はもちろん患者様の待ち時間を減らすなど、多くのメリットがあります。製品によってどの部分に特化しているかなど違いがありますので、自施設に最適なシステムを選びましょう。

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中小企業診断士
セカンドラボ株式会社 PR Solution Div.
URL:https://note.com/2ndlabo/n/n949eaa3e9d69

北海道大学を卒業後、医療機器の営業として6年間勤務。外科、整形外科、泌尿器科領域を中心に民間・国公立の病院を担当。2020年よりセカンドラボ株式会社に入社。医療福祉施設の課題解決プラットフォーム「2ndLabo」にて各種ITツール、医療機器の導入支援、クリニック開業支援に従事。

2ndLaboのサービスを通じて、これまで1,000件を超えるサービス導入支援・開業支援を担当。得意分野は、電子カルテ、介護ソフト、各種医療機器。


フリーランスWEBライター
URL:https://twitter.com/kakeru5152

元高校国語教師。3年ほど教育現場で働き、フリーランスWEBライターとして独立。様々なメディアで記事を制作。ディレクターとしても活動。個人でブログも運営しており、情報発信も行なっています。

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